仮面ライダー王虎 レッスン25「風と共に」
「大丈夫です。軽い火傷を負ってはいますが、命に別状はありません。しばらくこちらで入院していただければすぐ回復するでしょう」
医師の言葉を聞いて、トシはほっと一息をついた。一つ上の病室では風子が全身に痛々しい包帯をまいた姿で眠っていた。疲れ切っていたのか、完全に熟睡している。
トシ「ありがとうございます」
トシは医師に一礼すると、診察室を出た。

冴子「カオスの気配を感じたのは、こっち?」
ミント「ああ、間違いない!!」
冴子とミントは公民館近くの大通りに出ると、そこの近くのガーデンレストランの一席にたどり着いた。そこではバイキングの料理を次から次へと口に頬張って食べている可愛らしい女の子の姿があった。そして、周りを見ると異様な雰囲気にあることに気づく。
周囲の人間たちは皿ごと食らいつかんとばかりに食べ物を貪り、ビールやジュースのサーバーには口を直接突っ込んで流れ出てくる飲み物をダラダラ流しながら飲み、一皿の食べ物をめぐって人と人とが殴り合い、罵り合い、争っているのだ。
冴子「こ、これは!?」
ミント「おそらく、あいつの司る“暴食”の影響だろうな。あいつの放つ気を浴びちまった人間は食欲に我を忘れて、全てを貪りつくすようになっちまうんだ」
そういって、ミントは少女の近くまでやってくる。少女、グラトニーは焼肉とご飯をほおばりながらミントを見上げた。
ミント「まさか、てめぇがここまで来ているなんてな、ボアカオス!」
暴食「あー!スロウスちゃんだぁ!!ひっさしぶりぃ!!元気にしてたぁ〜♪えへへ、嬉しいなあ。ねえねえ、一緒に御飯食べようよぉ!」
ミント「悪いけど、食事は楽しむ主義なんだよ。てめぇなんかと楽しめるかよ!!」
冴子「おおおおおお!!!ぽ、ぽっちゃり系色白美少女―!!も、萌えーーー!!くー、家に持って帰ってほっぺすりすりしたいよー♪」
身もだえしながら叫ぶ冴子の絶叫にミントがズッこけ、冴子の頭にハリセンの一撃を叩き込む。

スッパーン!!!

高い音を立ててハリセンが炸裂し、冴子が頭を両手で押えてうずくまる。
ミント「何でてめえはそう二次元と三次元をゴッチャにしやがるんだ!?そんなのゲームかアニメにくらいしか出てこないよ!こいつはな、上級カオスの中でもタチがかなり悪い7人のカオス、セブンズヘブンの一人、暴食のグラトニーっていうんだよ!!」
冴子「あう・・・人の夢を現実的な発言でぶち壊す貴方のほうがタチ悪いよぉ・・・」
冴子がみーみー泣き出すと、ミントが「泣くな!」と、さらにハリセンでしばきたおす。
暴食「キャハハハハハハ!!!二人とも面白い!最高♪」
グラトニーがおなかを抱えて笑い転げる。ミントは顔を真っ赤にしてカードを取り出す。
ミント「ここで倒してやる!変身!!」
ミントが大地の鎧を身にまとい仮面ライダーキグマの姿に変わる。
冴子「おっと、それじゃ、あたしも。変身!」
冴子も変身ポーズをとってバックルを展開すると仮面ライダー王虎の姿に変身した。
暴食「あはっ、そう来る?それならあたしもへんっしん!!」
グラトニーの姿がボアカオスの姿に変わっていき、武器のシールドを構える。
ボアカオス「行くよ!!」
キグマ&王虎「「行くぞ!!」」
ボアカオスと王虎、キグマが同時に飛びかかっていった。

風子「・・・・ん」
風子の目がうっすらと開いた。そこは見慣れない白い天井。
そして、左手には温かいぬくもりがあった。
見ると、そこには自分の手に重なるようにしてもう一つの手が置かれていた。
風子「なっ・・・・野島君?」
風子が驚いた。それはまぎれもなくトシが風子の手を握っていたままうつらうつらと舟を漕いでいたからである。
その声に反応して、トシの瞳がぱちっと大きく開く。
トシ「あ、ああ、悪い、寝ちまったか?」
風子「そ、そうじゃなくって、その、何で貴方がここに?」
トシ「公民館の庭で倒れてたんだよ。それで、病院に連れてきたんだ」
風子はその言葉を聞いて、自分の身に起こった出来事が脳裏に蘇る。
風子「・・・・そうでしたか、そうでした。私は・・・・シスター・ヒトミに負けて・・・」
トシ「・・・・・・・・・・・・」
風子が頭をうつ向かせてぼそぼそと呟きだす。
トシ「・・・?」
風子「・・・・なぜ、私なんかを助けたんです?貴方のことを殺そうとしていたのに。私みたいな人間・・・・助ける価値なんてないはずなのに」
トシ「お前だから助けたかったんだ。今度は、お前を見捨てない。そのために、どうしてもお前を助けたかった・・・」
風子「・・・私は・・・・自分自身が信じてきた正義にすら裏切られた。私は・・・ずっと一人で生きてきた。親も先生もクラスメートも信じることができず、ただ自分が作り出したルールを盾にして他人と干渉することを避けつづけて、誰とも関わろうとしなかった。それでもいいって思っていた。誰かに自分自身を干渉されたくなかったから。でも、本当は違っていた・・・」
風子の瞳から大粒の涙が光って流れ落ちる。
風子「私は、本当は他人に理解されてもらえないじゃないかって怖がってたんだ。本当は一人なんてなりたくなかった。自分のこと受け入れてくれる人を探していたんだ・・・」
風子が腕で両目を覆い、泣き声をあげて泣き出す。
風子「なのに、それなのに、あたし、いつの間にかこんなになっちゃって・・・・」
トシ「もういい。これ以上自分を責めるな。自分で自分を責めたら、本当に行き場がなくなるだろ?」
そういって、トシが風子の頭を自分の胸に優しく引き寄せる。トシの顔が真っ赤に紅潮し、心臓の音が高鳴る。風子はトシの胸に頭を押し当てて、その鼓動が高鳴るのを感じてかおをあからめる。
トシ「お前は確かに真面目すぎるし、不器用だし、いつも怒ってばかりか怒鳴ってばかりで、融通も利かないけど、それでも、お前のいつも目標に向かって真っすぐで、自分の意見貫く姿勢には俺今でも憧れている」
風子「え・・・」
トシ「俺、カオスと戦うって決めた時、お前がいつもどんなトラブルにもまっすぐ立ち向かっていく姿をいつも思い浮かべていた。俺にとってお前は憧れの存在なんだよ。だから、俺は根性無しを直したい、強くなりたい、何かに熱くなれる自分を取り戻したいって思った。俺、カオスなんて怖くない。お前が教えてくれた勇気が、今ようやく分かった気がするから」
風子の体が小刻みに震えだして、トシの胸に顔をうずめて涙を流し出した。
風子「私・・・・・・私・・・・・・!」
トシ「ごめんな。二年前、俺は本当はお前と一緒に戦うべきだったんだ。お前から逃げないで、お前と向き合うべきだったんだ。ごめんな、本当にごめんな・・・」
風子「ち、違うの!!あの事件は野島君のせいじゃないの!!あの事件は・・・」
その時だった。

エビ「あー、ちくしょー!!!さんざん踊ったっていうのに、一次落選って何だよ!!」

エビが乱暴に病室の扉を蹴破って現れた。その声の質に、風子の脳裏に凍りつくような感覚が蘇る。
言葉づかいは同一人物とは思えないほど乱暴だが、その声は一度聴いたら忘れられない。
トシ「なんだよ、エビ。お前、大会じゃねえのか?」
エビ「うるせえな!!オレの踊りの美しさが分からない審査員がボンクラなんだよ!!あんな奴らにお情けで選んでもらうつもりなんてねえからよ、こっちから引いてやったぜ!」

現れた水色の三つ網みにした可愛らしい女の子。
その姿に、あの忌まわしいシスターの姿が重なっている。

風子の瞳が恐怖で見開かれ、口がパクパクと声にならない声を上げる。
そして、病室にやべっちとクマも入ってきた。
やべっち「鷹山さんが病院に担ぎ込まれたって聞いたからさ、高校時代の友人代表っていうことでお見舞いに来たんだ」
クマ「嘘こけ。おばちゃんだらけの盆踊り会場見て、美少女拝まなければ発作おこして死んでやるって息巻いてたのどこの誰だ?」
クマが呆れながらやべっちに突っ込みを入れる。
クマ「おっと、それよりも、俺たちはお邪魔虫のようだな。二人きりにしておいてやろうぜ、やべっち、エビ」
エビ「うるせえ!ミスコンで落ちた上にこの二人のバカップルぶりを見せつけられて黙ってなんかられねえよ!!こうなったら、病室中のナースコール鳴らして大騒ぎ起こしたる!」
やべっち「いいね!そしたら、病院中の美しいナースのお姉さま方が俺に会いに来てくれるってわけだ!その上、トシの恋路を邪魔することもできて、一石二鳥だ」
クマ「アホか、てめぇら。ほれ、行くぞ」
そういって、クマがエビとやべっちの襟首を掴んで引きずり出す。

トシが呆れたように笑いながら呟く。
トシ「あーあー・・・・、これじゃ家に帰った後、エビの世話に手が焼くよな・・・」
風子が驚いてトシのほうに目をやる。その瞳は驚きと恐怖で青ざめていた。
風子「海老沢さんと野島君、一緒に住んでいるの・・・・?」
トシが風子の様子にもまるで気付いていないのか、参ったなといった表情で答える。
トシ「住んでいるというか・・・寄生しているというか・・・とにかく入り浸っているな」
トシはその後も話を続けていたが、風子の耳にはもはや届かなかった・・・。

風子(・・・・もし、私が何かを話したら、野島君まで危険な目に・・・・!)

巨大な剣山のごとき赤い猛獣が黒い弾丸となって猛然と疾駆する。
体当たりを避けて、王虎が剣で切りかかり、がら空きとなった背中にキグマが次々とパンチ攻撃を打ち込んでいくが、ボアカオスはビクともしない。そして、思い切り両腕を振るうと、二人をなぎ倒し、地面に吹き飛ばした。
ボアカオス「あはは、やっぱり楽しいね、戦いって!あなた達のこと、ミンチにして丸めて焼き尽くして、極上のハンバーグにしてあげる!そしたら、あたしが味わって食べてあげるからね!!ごくり・・・・美味しそう・・」
ボアカオスが二人を見て舌なめずりする。
キグマ「ぞっとしねえ話だな」
王虎「それなら貴女は可愛がるだけ可愛がって、萌え成分をあたしが堪能してあげるんだから!」
キグマ「せんでいいわ!」
キグマが聖土笛で王虎の頭を小突いた。
そして、襲い掛かるボアカオスの攻撃をかろうじて避ける。

その時、目の前に光理が走ってやってくる姿が見えた。
王虎「げ、変態!!」
光理「よくもあたしの冴子ちゃんを傷つけたわね・・・?女の怒りは男の数万倍怖いって事思い知らせてやる!!」
光理の目にはどす黒い憤怒と欲望と嫉妬に満ちた、果てしなく汚れきっており、逆に清々しいほどの負の気に満ちていた。光理がバックルを装着し、スピリチュアルフォンを操作してバックルに差し込む。
光理「変身!!」

「SUMMON OF GAZELLE」

光理の体が緑色の光に包まれて、仮面ライダーグリゼルへと変身する。
聖光槍を構えると、ボアカオス目掛けて跳びかかり、着地と同時に至近距離からドリルを突き立てるとボアカオスの鎧が爆発を起し吹き飛んだ。
ボアカオス「きゃああああああああ!!?」
グリゼル「あたしを本気で怒らせた罪は重いわよ・・・・?」
その言葉は果てしなく冷たく、死刑宣告のようにも聞こえた。ボアカオスもその言葉に圧倒され、足が竦み出す。
しかし、グリゼルは王虎のほうに向き直ると一転して可愛らしい猫なで声に変わる。
グリゼル「冴子たーん!!あたしのかっこいい戦い見て、惚れ直したー?終わったら冴子たんにチューしていい?夜這いかけてもいい?キャハハハハハハハハハ!!!」

瞬時に、王虎の殺気が一気に芽生えた。
王虎「先に逝かせたろか、この色情狂」
その手には聖鋼剣がプルプルと怒りに震えながら携えていた。
キグマ「まあ、気持ちは分かるけど、落ち着けや」
キグマが今にも暴走寸前の王虎を必死で押さえ込んだ。

ボアカオス「ふ、ふざけないでよ!!こんなバカに倒されたりしたら、末代までの恥だわ!」
ボアカオスがシールドを構えると、全身が赤黒い光を放ち、背中から4本の車のマフラーのような加速装置を取り出して一気にエンジンをふかすと、強烈な火花を散らせる。
ボアカオス「一気に串刺しにしてやる!!!」
ボアカオスが目にも止まらない速さで猛然と体当たり攻撃を仕掛けてきた。
王虎「は、早い!!」
キグマ「ダメだ、全然見えない!!」
超高速の弾丸と化したボアカオスを目前にしても、グリゼルは怯える様子も無く、にやりと笑うと聖光槍を思い切り地面に突き立てた。
すると、地面が思い切り揺れ出して亀裂が生じ、所々が盛り上がってくる。その凹凸となった地面の盛り上がった部分を軽やかなステップで次々と飛び移り、グリゼルはいつのまにかボアカオスの上空に飛翔していた。
一方、ボアカオスは凹凸な地面にも臆することなく更に加速を続ける。そして、木や建物の壁、あらゆるものを破壊しまくり暴れた後、一瞬その動きを停止させた。
ボアカオス「あ、あれ?あいつ、どこ?」
グリゼル「ここだよ」
上空から声が飛んでくる。見ると、グリゼルが吹き飛ばされた瓦礫や木の欠片を器用に飛び移りながら上空を飛び交っている。
王虎「な、障害物を伝ってずっと空を飛翔し続けるなんて・・・!!」
キグマ「さすがというか、デタラメというか・・・」
ボアカオスの瞳が驚愕で見開かれる。しかし、グリゼルが目前まで迫ってきているが、逃げられない。

グリゼル「これが、心技体の心を極めた、ガゼルカオスの明鏡止水の心得ってやつよ。心を落ち着かせ、常に冷静な判断力と洞察力を持ってすれば、どんな窮地に立たされても必ず勝機は見えてくるわ」

グリゼルの聖光槍が緑色の光を帯びて、さらに回転し、緑色の光の火花を散らしていく。
グリゼル「ガゼルスタッブ!!!」
そして、一気にボアカオスのボディを打ち貫き、巨大な穴が開いた。
ボアカオス「そ・・・そんなあ・・・・・嫌・・・嫌ああああああああああ!!」
ボアカオスが絶叫と共に大爆発を起し、四散した・・・。

王虎とキグマはグリゼルの姿を見て呆然と立ち尽くしていた。
王虎「・・・・あれが、心技体の最後の一人、心を極めたカオス・・・?」
キグマ「・・・・・・・マジっすか?」

一方、その頃。
病院では、患者が逃げ出したということで大騒ぎになっていた。

風子はあてもなく一人町を彷徨っていた。
風子「もう・・・・私には・・・・どこにも安心していられる場所なんて・・・ない」
自分を信じてくれた人。この人に全てをゆだねてもいいと思っていた矢先に、全ての希望が打ち砕かれた。シスター・ヒトミによって。
その時だった。
「よぉ、てめぇが落ちこぼれのヴァレッドってヤツか?ちょっとツラ貸せや」
振り返ると、赤毛のショートカットに吊目、ジャージを着込んだ小柄な少女が不機嫌な表情で立っていた。
風子「貴女は・・・・カオス!?」
其処に立っていたのは、禍々しい負の念と怒りに満ちた凶暴なオーラを発する、まぎれもない上級カオスであった。
憤怒「ああ、俺はラース!セブンズヘブンで憤怒を司るカオスだ。シスターマナミから伝言頼まれてよ、こうして伝えにきたって訳だ」
風子「伝言・・・?」
憤怒「・・・・・裏切り者は死をもって償いなさいだとよ!!!俺の手にかかってなあ!!」
ラースが馬を模した西洋風の甲冑に身を包んだホースカオスの姿に化身する。
そして、巨大な突撃槍を構えると物凄い速さで駆け出してきた。
風子「変身!!」
風子はヴァレッドに変身すると、槍の一撃を弓で撃って交わす。
ホースカオス「おらああああああああ!!ぶっ壊してやるぜ!!!」
ホースカオスが猛然と突撃槍を振り回して次々とヴァレッドの体力を減らしていく。
そして、ついに放った一撃によって聖風弓が叩き折られ、地面に落ちた。
聖風弓は粉々に打ち砕け、見る影も無くなった。
ヴァレッド「あー!!」
ヴァレッドが恐怖の声を漏らすと、ホースカオスの強烈な一撃がヴァレッドの胸を突き刺した。
ヴァレッド「きゃあああああああ!!」
ヴァレッドが吹き飛ばされて、地面に倒れる。
しかし、それでもホースカオスの猛攻は止まらず、怒りのままに槍を突き刺され、見る見るうちにヴァレッドのボディはもはやボロボロに破損していた。そのうちの一撃は確実に致命傷となっている。もう息も絶え絶えだった。
ヴァレッド「かはっ・・・あああ・・・・ああああ・・・」
ヴァレッドが膝を突いた。
その様子を見やり、ホースカオスの突撃槍が赤い炎で包み込まれて勢いよく吹き上がった。
そして、両足が4本足の突撃態に変わると、凄まじい勢いで駆け出してきた。

ヴァレッドは、迫りくる死を目前にしたとき、脳裏にある人物の顔が浮かび上がった。

風子(野島君・・・・・・・)

槍が突き出される。

風子(ゴメンね・・・・・・・意地張ってばっかりで・・・)

ヴァレッドのボディに槍が突き刺さる。

風子(でも・・・・でも・・・・ありがとう。あたしのこと・・・・憧れていてくれて・・・)

涙が頬を伝って流れ落ちた。

風子(さようなら・・・・)

ヴァレッドがゆっくりと崩れ落ちると同時に大爆発を起した。

そして、壊れたスピリチュアルブレスとカードが投げ出され、その中にはフレームがゆがみ、レンズが割れた風子の眼鏡が転がっていた。

色欲「わっちゃー、派手にやったわねぇ、ラース」
嫉妬「私達にもいたぶらせて欲しかったです・・・。ずるいよ・・・」
憤怒「うるせえな、手前ら来るのおせぇんだよ」
強欲「これで彼女のライダーシステムを回収し、早速調査に乗り出しましょう」
そういって、スーツ姿の女性がブレスとカードを拾い上げる。
怠惰「・・・・・・・・・・・・・ふん」
シャツをはだけて、ネクタイをだらしなく首からたらしジャケットを着込んだ、一見美少年にも見える少女・スロウスが眼鏡を拾い上げた。
傲慢「この程度でライダーとは、底が知れますわね。他人と触れ合うことすらも怖れる臆病者に未来を掴む資格なんてございませんのよ」
そういって、6人は燃え上がる炎を後に、立ち去っていった・・・・。

一方、その頃。
トシは一人机に向かってなにやら描いていた。
そこには、「鷹山とデートプラン」とかかれており、何冊もの雑誌が積み重なっており、色々な企画やスポットに目を配っている。
トシ「あいつ退院したら、二人きりでデートでも誘ってみるかな・・・・」
このとき、彼は今後襲い掛かる悲劇など知る由もなかった・・・。

仮面ライダーヴァレッド:鷹山風子死亡。
残りライダーはあと9人。

続く
SHT
2007年08月06日(月) 12時47分37秒 公開
■この作品の著作権はSHTさんにあります。無断転載は禁止です。
■作者からのメッセージ
レッスン25投稿しました・・・。

大変悲しい展開で申し訳ないのですが、鷹山風子ちゃんが第二の脱落者となってしまいました。作者としてもとても悲しく思いますが、彼女はヴァレッドとして頑張ってきてくれたと思い、心からお祈り申し上げます。

鷹山風子からメッセージ
「仮面ライダーヴァレッドとして今日まで応援していただいた皆様、本当に有難う御座いました。私なんかを応援していただけるなんて、とても光栄なことだと思い、感謝の言葉もありません。私は今回で脱落ですが、今後とも仮面ライダー王虎を宜しくお願いします。最後になりましたが、私は皆様とこうやってお会いできてとても楽しいひと時を過ごせる事が出来ました。心からお礼を申し上げたいと思います。ありがとうございました・・」

次回も宜しくお願いします。

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