劇場版 仮面ライダーリュミエール Last Judgment 第三話「奥底より呼び覚まされた少女の咎」 |
あかねが成美を連れて向かった先は、海に面した工場跡である。跡というのは、以前ここで原因不明の 行方不明事件により何十人という従業員が姿を消してから、ここは不幸にも曰くつきの土地となり、どこも 引き取り手がないまま放置され続けていた。元々の用途からここを訪れる者など殆どなく、今となっては皆無と 言っていい。逆に言えば、誰も邪魔する者もいないこの工場跡は、絶好の決闘場であった。 「ん〜、海っていいよね〜。この潮騒、香り、水平線・・・どれも素敵だわ。」 成美は潮風を一身に受けるように両腕を広げ、水平線の向こうへ沈もうとする夕陽に目を細める。 「前ならあの夕陽が沈んでしまえばそれでお終いだったけど・・・今はもうそんな心配する必要なんかない。だって・・・」 くるりと回り、成美はあどけなく愛らしい笑顔を張りつけ、あかねに向き直る。 「だって私は木下成美、人間なんだもん♪」 成美の優しい笑顔に、あかねは騙されない。あの成美は自分が知っている幼馴染の少女ではない。本物の成美は あんな淀んだ輝きを瞳に宿してなんかいない。あれは命などその辺の小石程度にしか認識していない、悪鬼の瞳だ。 「クリーチャーが成美を語らないで。」 機械の声帯でも使ったかのように、あかねの声は冷徹な響きをしていた。 だが、眼鏡の奥の瞳は憎悪で燃え上がっている。 「今まで散々人間を襲ってきて、今度は人間の真似事?ふざけないで!お前の本当の目的を言いなさい!! 成美を騙って、何を企んでいるかは知らないけど、そんなことは私が許さない!!」 あかねがこれ程までに感情を滾らせるのは珍しい。彼女にとって木下成美という少女は初めての友であり、心の 拠り所でもある。かつて自分が嫉妬で狂った行動に出て成美を傷つけた時も、彼女はむしろ自分を救ってくれた。 感謝などという言葉では片づけられない。成美がこの悪魔に負け、恐怖に飲まれ苦しんでいると藤子から聞いた。 今度は自分が成美を少しでも助けられるように、眼前の悪魔と戦って勝つしかない。 これ以上、親友が怯えなくてもいいように。 「・・・あかね、成美は私なんだよ?どうしてニセモノを庇おうなんてするの?」 「・・・っ!それ以上成美の声で喋らないで!!」 気を奮い立たせていたはずのあかねだったが、クリーチャーが成美の縋るような目つき、優しい声色を 使ってくることには流石に恐怖した。その眼も、声も、あかねの心を惑わせようとしてくるのだ。 あれは本物の木下成美だ、お前は再び親友に剣を向けるつもりなのかと、あかね自身の心が訴えかけてくる。 (違う!目の前にいるのはクリーチャーなんだ!成美じゃない!!) それをあかねは強い意志で捻じ伏せる。余計な感情を持ち込んで敵う相手ではない。彼女の覚悟の証がベルト という形で表わされる。あかねの腰に巻かれたベルトはバックルに白い宝玉を安置していた。左手を正面に 突き出し、人差指と中指を綺麗に伸ばす。凛とした姿はそれだけで一枚の絵として残したくなる美しさであった。 「変身!!」 スッとあかねの左手が真下に向かって振り下ろされ、バックルの白い宝玉が日輪の如き極光を放つ。 光があかねの身体の上に衣服を編んでいくように何重にも纏われる。純白の軽鎧、背には四枚のマントが それぞれ独立して備わったデザイン。そして右手には極限まで研ぎ澄まされた得物、フェアリーレイピア。 その雄姿は聖騎士を思わせた。 「仮面ライダープリュム!私の“羽”は悪を失墜させる正義の“羽”だ!!」 あかねが変身したライダー、プリュムは勇ましく声を上げフェアリーレイピアの切っ先を成美へと向ける。 寸分の狂いなく頭蓋を貫くべく照準の合わさったレイピアが、今のプリュムには一切の邪念なく戦いのみに 意識が集中していることを理解させる。 冷徹な覚悟で対峙してくるプリュムに、成美はやれやれと肩を竦めた。 その表情も少し落ち込んでいるように見える。 「・・・あかねはどうしても私を成美と認めてくれないんだね・・・それじゃあ、しょうがないよね。 ちょっと“躾けてあげる”。本物の“木下成美”ってものをね!!」 途端、成美の形相が一変した。憎悪で塗り固めたような凶暴さを剥き出しにし、口元からは鋭く犬歯が覗く。 腰に暗黒の宝玉を安置したベルトが巻かれると、成美は敵意をたっぷりと籠めた瞳であかねを睨みつける。 「へーんしーん・・・!」 それは闇の権化がこの世に降臨したことを誇る言葉。 子供のような無邪気さが残る発音ながら、残酷さだけで凝り固めたような不快な響きを持っていた。 声の主は“光”を冠するライダーに酷似した、銃型の左足をした“闇”のライダー。ネブルは体調を確認する かのように、首を何度か回してみる。それは当然ながら大きな隙を生み、プリュムはそこを突く。 「はぁっ!」 プリュムの四枚のマントがその名の通り羽となり、光の鱗粉を撒きながらプリュムを風に乗せる。 目視など到底叶わぬ速度でネブルの後背に回り込み、レイピアを風切り音が遅れるほどの速さで突き出す。 相手に察知されることなく脳髄を一刺しするには十分すぎるほどの奇襲だったが、ネブルはそれを読んでいた かのように首を捻ってあっさりと避けてしまう。 「ん?もうお終い?あかねの力はこんなもんじゃないよね?」 「・・・っ!気安く私の名前を呼ぶな!!」 プリュムは怒りを溶岩のように燃え上がらせ、ファアリーレイピアを連続して突き出す。その突きは さっきよりも速いだけでなく、上下の攻撃や時には切り払いなども織り交ぜ容易くリズムを読ませない。 鬼気迫るプリュムの猛攻に流石のネブルも後退しているように見えるが、一撃たりとも食らっていない。 頭を狙った突きは首を捻って回避し、胴などを貫かんとする一撃は全て腕で払い落す。 これでは駄々っ子を相手しているようにしか見えない。それほどまでにネブルは圧倒的だった。 「く・・・!だったら!!」 「お?」 背後からでも正面からでも切り崩せない。しかし、プリュムにはまだ得意の領分がある。四枚のマントを 展開させると、純白のライダーの姿がネブルの前から掻き消えてしまう。これには意表を突かれたネブル だったが、いきなりその場から横転する。体勢を整えようとして、右肩に違和感を覚えた。 右肩のプロテクターが僅かに欠け、うっすらと血が滲んでいた。 さして大きな怪我ではないが、ネブルにとって傷が生じたこと自体が不愉快だった。 これでは痣などになって残るかもしれない。周囲が見たら引いてしまうだろうし、恥ずかしいではないか。 「・・・やってくれたね。女の子の肌に傷つけるなんて何考えて・・・うおっと!?」 悪態を吐く間もなくネブルはバックステップやサイドステップなどで足を休めず動き回る。コンマの差で さっきまでネブルがいた位置を白い光が通過した。その軌跡は風どころか空間すらも断つほどの速さと切れ味で、 もしも回避が僅かでも遅れればネブルに風穴が穿たれていただろう。 プリュムが真価を発揮するのは空中戦である。背の羽を自在に操り、目にも止まらぬ速度で大空を駆け巡り その速さを合わせてフェアリーレイピアで斬り刻む。プリュムが最も得意とするこの戦法の前に太刀打ちできる クリーチャーなどそうそういない。それはライダーも例外ではない。如何にネブルが強大な力の持ち主で あろうと、空をという自分のフィールドで後れを取ることなどありえない。 「空を飛べないお前に私を捉えることはできない!」 「む・・・べ、別に羨ましくなんかないもん!」 ややネブルの声が上ずるが、プリュムは容赦なく空から滑空し漆黒の装甲を斬りつけていく。ネブルの体に 徐々に斬撃の痕が刻まれ、しかも一太刀ごとに深くなりつつあった。それはプリュムがネブルの動きを掴みつつ あるということを意味する。次の一閃で首を斬り落とすことだってできるだろう。 「これで・・・終わりよ!!」 空から勇ましい声がしたと思うと、白き羽のライダーは既に得物を構えネブルへと突貫していた。胴と首を 離すのに一秒も必要としない。もう両者の距離間は殆どない。あと少し、あと少しで自分の剣が、回避の暇さえ 与えぬこの一撃が成美を騙る怪物を斬り伏せる。剣が揮われ、それがネブルの首筋へと走る。 だが、レイピアが斬ったのは何もない空間だった。 「!?」 プリュムは驚愕に見舞われた。自分の飛翔速度はネブルを圧倒していたはず、どうしてネブルの姿が掻き 消えている。混乱した頭のままプリュムがネブルのいたはずの場所を一瞬で翔け抜けようとした時だった。 「こ・こ・だ・よ♪」 ライダーの持つ超感覚によって、悪魔の声が自分の上から発せられたことを察知した。僅かだけ自分の頭上に 影が差したと思った瞬間、プリュムはネブルによって頭を鷲掴みにされ、空に向かおうとした視界が反対に 地面へ移り、それに気づいた時には顔面を思いきり叩きつけられていた。 「あが!か・・・は・・・くぅ・・・・・・!」 リュミエールほど頑強な造りの装甲ではないプリュムにとって、今の一撃だけで十分致命傷だった。指一本 動かそうとすることすら困難なほどで、とても戦える状態ではない。既にこの時点で勝負あったようなものだ。 まだ冷静さを残した頭でプリュムは先の攻防を思い返していた。自分は確かにネブルを捉えたと思っていた。 だが実際にネブルはプリュムのレイピアが首筋にかかるか否かの刹那、その場で地を蹴り跳躍、プリュムの 背後を突き大地に叩き伏せたのだ。プリュム最速にして最強の飛翔しながらの斬撃すらも寄せつけぬネブルの 底知れぬ強さに、もはや心身ともに屈伏しかけていた。自分程度では何度戦っても歯が立たない。 「あかねは私の動きを読んでたっぽいけどぉ・・・残念、読んでたのは私も同じ。それも何手も先のをね。最後の あれにしたって、私にとっては狙い通りに動いてくれちゃうから、もうおかしくってお腹が捩れるかと思ったよ♪」 「く・・・!」 ネブルはプリュムを見下ろす。漆黒の仮面から洩れる声は失笑を抑えきれない様子で、放っておけば今にも 大笑いをしだしそうであった。完全に嘗められている、それがプリュムには余計腹立たしい。喉元に 喰らいつけるならそうしたかったが、悲しいかな体からはどれだけ命じても立ち上がる力すら湧いてこなかった。 「まぁ、弱っちいあかねにしては頑張ったよね。だってぇ・・・・・・」 爪先で軽く地面を叩いてリズムを取っていたネブルの右足が、鋭くプリュムの脇腹に刺さった。 「げふっ!?」 「私にちょっとでも傷つけちゃうんだもん。これじゃあ外歩けないでしょー!?」 「あが!!おぶっ!」 激痛で反射的に蹲ったプリュムに、さらに容赦なくネブルの蹴りが脇腹へと滑りこむ。執拗に同じ個所に 攻撃を加えていく漆黒のライダーの前に、プリュムの心はさらに折れていく。もはや抵抗の意思すら湧かない。 痙攣するプリュムの背にネブルの足が乗せられ全体重がかかった。 「ただ痛めつけるだけなのも面白くないしなぁ・・・そうだ、あかねにいいこと教えてあげる。私が手に入れたのは 木下成美の姿や記憶、能力だけだと思う?それだけじゃないんだよねぇ。」 「・・・・・・?」 プリュムは顔を上げることもできない。だが、ネブルの仮面の奥が見えたような気がした。 口元を歪に吊り上げドス黒い怪物の瞳で蔑み見下ろす、褐色の肌をした成美の顔が。 「心も私のモノになったんだよ。」 心臓が縄できつく縛られ収縮活動を無理矢理停止させられたと錯覚した。他人になりすましているだけの怪物が 本物の心を持っているなど、そんなもの挑発の材料にすらならない。何を馬鹿なと突っぱねてしまえばいい。 なのに、あかねは言葉を詰まらせた。ネブルから発せられる成美の声が、毒が体に回っていく感覚に似て、 あかねの脳漿をドロドロに溶かし、彼女の中の何かを突く。 プリュムの体が僅かに反応したのをネブルは見逃さなかった。もはや自分の声を否定することはできやしない。 思惑通りになってきたことにネブルは高笑いしたくなるのを必死に堪える。勝利の笑いにはまだ早い。 「つまりね、私が思うことは全部“木下成美”の気持ちなんだ。今こうやってあかねを見下ろしていることや・・・ 私が今まで体験してきたことに対する思いなんかも、ぜーんぶね。」 もしも体が動けば耳を塞いで闇のライダーの声を受け入れようとしなかっただろう。だが、動けていても 自分はその声を聞いてしまったかもしれない。成美の物と全く同じあの声には、上手く言い表せられないが、 人心に影響を与える魔力のようなものが含まれている気がする。 「私ね、あかねのこと大好きだよ?あかねは私の最初の友達だし、私をいつも引っ張ってくれる素敵なお姉さん だって憧れてたの。あかねのことを考えたらね、心がとっても熱くなるんだ。」 地に伏すプリュムの周囲をネブルはぐるぐる回りながら、仮面の奥から矢継ぎ早に言葉を量産する。 「あかねは頭もいいし格好良いし、それでいて優しいし・・・凄く自慢できる親友なんだよ?それが・・・」 ネブルの足がぴたりと止まった。ネブルの意味深な言葉がプリュムには恐ろしく思えた。その一言一言が プリュムがひた隠しにしてきた“傷”を無理に暴いていくのだ。これ以上はいけない。この先を聞いたら きっとプリュムは身も心も破滅する。這いずってでもここから離れる必要がある。 「どうして私を殺そうとしてんのさーーーー!?」 逃亡など決して許さないとばかりのネブルの怒号はプリュムの体をさらに委縮させ、さらに背を思いきり 踏みつけた。心身共に自分からの逃亡など許さないと言わんばかりだ。 「あがっ!」 「健斗君欲しさに私を殺そうとするなんて!私たちの友情ってその程度なの!?あかねは私なんかどうでも いいの!?ああ、そうだよねぇ!!どうでもいいから私に剣を向けられるんだもんねぇ!!」 「がっ!うごっ!ひ・・・げほっ!」 一度や二度ではなく、背骨が折れようと勢い余って心臓ごと踏み潰しても構わぬと、ネブルは絶叫にも近い 声を張り上げ踏みつけていく。純白の軽装甲はひび割れた煉瓦のように頼りなくなり、美しかった純白の羽も 無残に散らされていった。 何度意識が二度と戻らぬ痛苦に苛まれただろう。だが、プリュムにとってはネブルが成美の声で自分の“傷”を、 嫉妬から成美に襲いかかったことを攻めていくことの方が辛かった。これなら肉体の痛みなどまだマシだ。 しかし、この“傷”だけは駄目だ。胸を掻き毟ったところで少しも楽にはなれないし、これは今後自分を一生に 渡って苦しめていく消せない咎なのである。 「そうかと思ったらあっさり海君に乗り換えて!この尻軽の雌犬!!恥ってものを知りなさいよ!! お前なんかもう友達でもなんでもない!!皆から見捨てられて首でも括りなよバーカ!!!」 「おごぉ・・・うげ・・・・・ぇ・・・」 「なに?痛い?私はもっと痛かった!!信じてた友達に裏切られる気持ち、あんたに分かるもんか!!」 成美はあの時、自分のことを許してくれた。その時の彼女の優しさを思い返すと、すぐにでも涙が頬を伝い そうになる。しかし、それは成美の本心だったのだろうか。本来なら成美はあかねに憎悪を抱き、友情を 断ち切ってもいいはずなのだ。心の奥では考えないようにと深く蓋をして開けないようにしていたのかも しれない。本心はこの闇のライダーが言う通り、血が滾るほどの怒りで自分を憎んでいたのかも、と。 だとしたらこれは自分が負うべき罰だ、だけど耐えられない。心の脆い自分ではこの重すぎる十字架は 背負えない。助けてと心が何度も悲鳴を上げ、いっそ身も心もなくなってしまえばいいとさえ思う。 執拗な踏みつけと容赦ない言葉の刃。ネブルの目論むプリュムの身も心も破滅させようという企みは九割ほど 達成できたと言ってよい。肉体の痛苦は既に限界を超え、呼吸もまともにできなくなっているし、特に 精神は泣き叫ぶ子供のように頼りなく不安定なものとなっているだろう。プリュムは今、何よりも救いを 求めているはずだ。自分の罪を赦してもらいたい、と。 「・・・でもね、私は優しいから、あかねのこと許してあげるよ。」 ネブルの左足がプリュムの背に今までの荒々しさと打って変わり、布を覆うほどの優しさで乗っけられる。 「あかねはちょっと間違っちゃっただけなんだよ。誰だって間違いくらいする。その間違いを許してあげる。」 ネブルの左膝のシリンダーにエネルギー弾が装填されたことに、心身とも崩壊寸前のプリュムは気づかなかった。 そして、自己を見失いかけていたプリュムはネブルの声を本物の成美と錯覚してしまう。嗚呼、成美が許して くれる。それが彼女の緊張の糸を断ち切り、プリュムの意識は深い闇の底へと沈んでいった。 「じゃあね、あかね。一足先にあの世に行ってらっしゃーい♪」 友人と帰路で別れる程度の気楽な態度で、ネブルは殺意の引き金を引こうとする。沈みゆく陽光を受ける漆黒の ライダーの姿は、陽炎のように聳え立つ悪鬼にも似た不気味さである。暗黒の銃弾がダメージで変身の解けた あかねを撃ち抜こうとした時だった。何処かより火を纏った矢のようなものがネブル目がけ一直線に走る。 「え?きゃっ!」 先までの残虐さは何処へやら、ネブルは予想外の横槍に思わず尻餅を突く。 「いったー・・・もう、誰・・・って・・・藤子先輩!それと・・・・・・なんだ、ニセモノか。」 ネブルの声が途端に上ずり興奮した。漆黒の仮面の向けられた先には、派手な色をした棒を手にする乳白色の 髪をした少女が毅然とした態度でいた。そして藤子の隣にはもう一人、黒髪の少女が寄り添う。成美はかつての 勇ましさが嘘のように、怯えた小動物か何かにしか見えない。 ネブルは憎々しげに舌打ちした。どうしてあの女が藤子と一緒にいるのだろうか。藤子と一番近くにいて いいのは木下成美だけ、そしてそれは自分だ。今すぐにでもこの憤激をぶつけてやりたかった。 「・・・ま、いいか。お前の始末はもうちょっとこの世界で遊んでからにするよ。」 「・・・・・・っ!!」 ネブルの変身が解かれる。漆黒の装甲の下から出てきた、自分と瓜二つの姿をした褐色の少女を見ると、 成美は言葉に出来ない怒りや恐怖といったもので心が雁字搦めになってしまうような気がした。だから、何事も なくあのクリーチャーが踵を返した時、成美は心底ホッとした。あの強さは悪魔的だ。今ここで戦ってもどう 立ち向かえばいいか分からない、勝つどころかまともに拳を当てられるイメージすら湧いてこない。 こんなことは仮面ライダーになってから初めてのことだった。 「・・・成美ちゃん、今はあかねちゃんを。」 「そ、そうだ!あかね!!」 水平線の彼方へと消えかける赤い光が、最後の輝きを残すようにあかねへと注がれる。その有様は酷いもの だった。ジャケットもスカートも襤褸切れにも近い状態で、肌は痣だらけ、茶のロングヘアーもあちこちが 痛んでおり、おまけにトレードマークの眼鏡は使い物にならなくなっていた。 二人は急いで駆け寄り、慎重に藤子がまず脈を確認する。やや弱ってはいたものの反応はあったので、 見た目には重症だが気絶程度で済んだようだ。ライダーとしての力がなければとうに命はなかっただろう。 とにかく早急にここから運び安静にさせる必要があった。 途中、周囲からの不穏な視線に晒されながらも、二人はあかねを担いで歩いた。行き先は両親が仕事の関係で いないことが殆どな藤子の家になった。それに、あかねはネブルに相当痛めつけられており、ボロボロの彼女を 自宅に運び込むような馬鹿な真似はできない。翌日は月曜だから長い時間匿うことはできないが、せめて意識を 取り戻すまではと藤子の家に置いておくことにした。藤子は家の者も心配するから帰るよう勧めたが、成美は 最後まで付き添うと言って聞かなかった。 あかねは藤子のベッドで寝かされていた。昨日は成美がネブルに敗北しここに寝かされた。自分はどうにか 無事でいられたが、こうして幼馴染の痛々しい寝姿を見ているだけしかできないことが歯痒く思う。 「あかね・・・お願い、早く目を開けてよ・・・・・・」 縋るような弱々しい声で、成美はあかねの手をきつく握る。この手から温もりが消えてしまったらどうしよう、 何を愚かな考えをしているのだと、成美の頭の中で様々な負の感情が混ざり合い混沌としていく。 ネブルの凶悪な力の前に自分もあかねもこの有様だ。次に立ち向かえば命はないかもしれない。あかねを 救おうと向かった際もネブルを前にして体が動かなかった。戦うことを本能が拒絶していた。自分の 不甲斐なさがあかねをこんな目に遭わせたのだ。力、そして勇気があれば、自身の影を倒せたかもしれないのに。 「・・・ごめんね、あかね。」 謝罪の言葉などであかねは許してくれるだろうか。それほど自分の招いた事体は重大な責任が伴っている。 しかし、今はただ親友の目が開かれることを望むことしかできなかった。 どれだけの間、あかねの手を握り回復を祈っただろう。時間の経過すら分からない。直接何もできない もどかしさや申し訳なさが胸中で渦巻き、気が狂いそうになる寸前だった。 「・・・・・・っ!・・・・・・ん・・・・・・」 「・・・あかね!?」 か細い息遣いを成美は聞き逃さなかった。飛びつくほどの勢いであかねの顔を覗き込むと、あかねは苦しげに 顔を顰めながらも双眸を、僅かにだが開こうとしていた。 「・・・・・・成美?」 「そう、そうだよ!私だよ!あかね、よかった・・・起きてくれて・・・・・・」 成美の中で張りつめていた緊張がようやく解れていき、安堵から瞳が潤み、意識せず握っていたあかねの手の 前で目を伏せた。あかねは状況を把握しきれていないらしく、泳ぐような視線で周囲を見渡している。 部屋の天井、壁、置かれた家具の数々、そして最後に自分の手を涙ぐみながら握る少女へと視界が移っていく。 「・・・ごめんね、もっと早く私が駆けつけられたら・・・私が強かったら・・・・・・」 どうして成美が自分に謝っているのだろう。あかねはまだ理解が追いついていない。ここに至るまでの経緯を 思い出そうと、今日の自分の行動を思い返してみる。まず海の見舞いに向かい、病室で普段の自分では 考えられないくらい恥ずかしい体験をした。高揚した気分でいたところに、あのクリーチャーと遭遇、場所を 変更し戦った。闇のライダーの力の前に敗れ、そして。 「!!」 そして、ネブルは成美の本心を吐露した。あれが真実のものだとしたら、今ここで自分の手を握っている成美は どうなのだろうか。顔が伏せられており表情は分からない。もしも彼女が凶暴な形相を隠す為にこんなことを しているとしたら、この握っている手を骨ごと潰そうというほどの怒りに駆られていたとしたら。 成美が自分を憎むのも、自分をこの場で怒りに任せ無茶苦茶にしてやろうとするのも間違ったことではない。 だが、あかねはその考えに至った時、恐怖が再び芽を覗かせた。成美はもう全然思ってもいないかもしれないが、 親友に怒りをぶちまけられ罵られるのは耐えられない。 「あ・・・ああ・・・・・・ひぃっ!」 「!?・・・あ、あかね!」 恐怖がガスのように心や体に一気に充満した途端、あかねの形相はこれ以上なく怯えたものとなった。成美を 見ていることができない、彼女と目を合わせられない。自分にはそんな資格なんてない。様々な自分への罵倒、 親友への後ろめたさなどが連鎖し、反射的にあかねは成美の手を振り払っていた。彼女の心は成美と一緒にいる ことを拒否し、まだ体が回復しきっていないことも忘れ、ベッドからも跳ね起きる。 「ひっ・・・!うわあっ!あっ!うぅっ!!」 ドアを開けるという何でもない動作ですら、動顛したあかねには困難になっていた。それをやっとの思いで 開けると、牢獄から解き放たれたように一目散に駆けだす。 「あかね!?ど、どうしたの!あかね!!」 訳が分からないのは成美の方だ。あかねの急変にしばし呆然となり、状況に思考が追いついた時にはあかねは もう藤子の部屋から出ており、そのまま玄関まで取り乱したような走りで辿りついていた。あかねは部屋の時と 同じく慌てて玄関を開けると、靴も履き忘れ外へ飛び出してしまう。 「う・・・えぐ・・・ああ・・・・・・!うあ・・・あああ・・・・・・!!あああああああああああ!!!」 涙を溢れさせ声にならない絶叫を上げ、あかねは暗闇をどこまでも走って行く。その時の彼女の脚は信じ られないほどの速さを叩き出し、ようやく玄関を出た成美には追えないほどの速さと距離だった。 「成美ちゃん!?な、何があったの・・・・・・?」 台所で夜食を作っていた藤子は、自分の部屋からの凄まじい物音で異常に気づいたが、今見ているのは玄関の 外で呆然と佇む成美だけだった。彼女はあかねに付き添っていたはずではないのだろうか。混乱してきた藤子は とにかく成美を家に入れようとして、その肩が震えているのが分かった。 「・・・どう・・・・・・して・・・どうして・・・なの・・・・・・あかね・・・・・・!」 翌日、あかねは学校に来なかった。それから三日経ったが、あかねは学校に来ないどころか連絡もない。 彼女の両親は娘が不登校しているのを知らなかった。毎朝、制服に着替えて自宅から出る場面を見ていたからだ。 成美たちも下校後すぐにあかねの家に寄ったり周辺を探し回ったりしたが、とうとう彼女の行方は掴めなかった。 陽が沈みかけようとする頃の楠木町の高架下のトンネルは、上で電車が線路を走ることでけたたましい走行音が 反響し合い、唸り声を上げる魔物の胃の中を思わせた。その胃袋の中で、スーツ姿の男が倒れている。男からは 呼吸も動きもなく、完全に脱力しきっている姿は誰の目にも絶命していると分かるだろう。男は行方不明事件の 犠牲者の一人で、本来ならすぐに誰にも気づかれずこの世から存在すら消されるはずだった。 男をわざわざ縄張りまで運んだのは、細見だが締まった筋肉を持つ二体の異形である。全身の黒い斑模様や 人型でありながら鋭利な爪や尾を備え、おまけに頭部は完全に動物のそれだ。例えるなら豹人間である。 豹人間とも言えるクリーチャーたちはここを拠点に人間を襲っては、行方不明事件を装っていた。 だが、今回は状況が狂った。豹のクリーチャーたちは何かを翻弄するようにトンネルの壁面を蹴って立体的な、 そして人間の動体視力では追いつけない動きを見せる。ピンクの体表をした豹クリーチャーが、まず攻めに 移った。狙いは二体のクリーチャーの撹乱に挟まれている、黒い装甲に銃を備えた左足をした戦士の後背だ。 「そーこだ♪」 『ギッ!?』 クリーチャーから驚きを含んだ声色とくぐもった悲鳴が漏れる。黒き戦士、ネブルは豹クリーチャーの揮う爪に 首を捻り回避し、裏拳を空いた腹に叩きこんだ。発達した筋肉に守られているはずの肋を粉砕するほどの一撃 だった。堪らずピンクの豹クリーチャーはトンネル内でのた打ち回る。 「おーしまい!!」 愉快気な声と共に、ネブルの漆黒の右篭手に備わる金の宝珠が輝き、そのまま倒れ込むクリーチャーに右拳を 落とす。漆黒の拳がクリーチャーの頭蓋を容易く粉砕し、辺りに血肉が飛び散る。数秒と経たずクリーチャーの 全身は焼け焦げたように真っ黒い炭みたいになり、やがてさっきまでクリーチャーの肉体だったものも飛び 散った肉片も跡形もなく砕け散った。 『グゥウウ・・・・・・!』 「・・・ん?そりゃ、私は仮面ライダーだもん。仮面ライダーの使命はクリーチャーを皆殺しにすること。 当然じゃない♪」 『!!』 残った青い体色の豹クリーチャーは、ネブルの放つ圧倒的な力の前に、既に戦意を喪失してしまっていた。 ネブルが一歩前に出ただけで、クリーチャーの方は大きく後退する。だが、クリーチャーは本能でネブルはただ 遊んでいるだけ、その気なら一瞬で自分を倒してのけられると悟っていた。人間よりも優れた能力を持つ 自分たちでも恐れを抱いてしまう。この闇のライダーは悪魔だ、と。 「・・・あ。」 呆けた声はネブルのものだった。どうやって倒そうかと思案している最中、豹クリーチャーの姿が薄らいで いるのに気づく。やがてトンネル内から完全に気配が消失した。思い出すのも嫌な気分だが、かつては自分も 同じような現象が何度も身に起きていたから分かる。今のはクリーチャーがこの世界に存在できる時間を超えた ことを示し、もう夕陽は完全に沈んだということだ。 「ちぇっ。せっかくボコボコにして藤子先輩に褒めてもらおうと思ったのに。」 ネブルは不平を洩らすが他にいるのは男の死体だけであり、相槌すらも返ってこない寂しい状況だった。 ちょっとだけ心細さに涙が出そうになるのをグッと堪え、高架下のトンネルから出ようとして、漆黒の仮面が 死体に向けられる。おもむろに近づき、迷いない手つきで男のビジネスバッグを漁り、革の財布を抜き取った。 さらに躊躇いもせず中身を確認する。中には現金がそれなりにあった。 「ま、死んじゃったらどうしようもないし、これも持ってたってしょうがないでしょ?だから、私がちゃんと 使ってあげるね。その方がおじさんも浮かばれるよね。」 もはや二度と物言えぬ男に声をかけるネブルは、ただひたすらに明朗だった。 陽が沈み夜の時間へ移行していこうとする楠木町を、褐色の肌をした成美が練り歩く。傍目にも何か嬉しい ことがあったのだろうと読み取れるほど、彼女の頬は緩んでいた。 それは先の臨時収入だった。この世界に居着いてからの成美の当面の問題は、資金をどのようにして稼ぐか だった。アルバイトも考えたがそれはいずれ藤子と二人でやりたいから保留にし、強盗などしては藤子が 悲しむし、人類の味方である仮面ライダーの意義に反することから却下である。 それで結局、死人の金を拝借することで妥協した。結果的に守れなかったのは仕方ないし、死者は何も持つ ことなどできないなら、自分が使った方がその人が浮かばれるだろうなと、勝手に思い込んだ。この日は三度 試して全て犠牲者が死んでいた。放っておけばクリーチャーが証拠隠滅と自分たちの世界に連れ去るので、 ギリギリの所でクリーチャーを全て倒した。この手段で資金をかなり稼ぎ、しばらく遊ぶには困らないだろう。 (ま、次助ければいいのよ。藤子先輩だって次頑張ろうって慰めてくれるだろうし。) 後ろめたさも何もなかった。既に彼女の頭の中では、このお金で何を買おうかという算段しかない。 「・・・お?もしかしてあれって、クレープ?」 成美が見つけたのは車で移動しながら販売する形式のクレープ屋だった。時間帯からしてそろそろ閉店だろう。 前から人間の食事に興味があった、かつてはクリーチャーだった成美は居ても立ってもいられず、早足に その店に近づき迷わず注文する。 「あ、あの、このオススメの苺と生クリームのクレープください!」 初めての体験に胸の高まりが抑えられず、声は若干震えていた。店員は慣れたもので特に気にした様子もなく、 しばらくして成美の注文したクレープを仕上げる。いよいよ勘定だと、成美は可愛らしい猫の顔がデザイン された、円形の財布を取り出しそれで支払いを済ませる。 それは行方不明事件の犠牲者の所持品だったと誰が気づけようか。 緊張した様子で成美はクレープを受け取り、町の散策を再開しながらいよいよクレープを食べる決意を固めた。 こんなに緊張したのは、自分がクリーチャーだった時でもそうないだろう。 「・・・はむっ・・・・・・!?お、おおおおお!!おいひぃよ〜!!」 口の中で広がる苺と生クリームの甘さのデュエット、そしてその味を優しく包んでくれる生地。文句のつけよう などない。これを考えた人間は本当に優れた生き物だと、成美は初めてのクレープの美味さへの感動も相まって、 感涙の涙が零れそうになった。 きっと、これから先も自分は人間の知恵に驚かされるだろう。そして、その度に感動を味わえると思うと、 体の底から震えが来る。もっと知りたい、もっと人間に近づきたい。成美の意志がより明確に固まっていく。 人間になったのは正解だった。自分の理想とする生活がここにある。これを守る為ならかつての同族など 皆殺しにしたっていい。だが、その前にまずやるべきことがあるのを成美は忘れていない。 「“私”はちゃんと“私”にならないと、ね。あむっ。」 それは自分の紛いモノと決めつけた、オリジナルの消去だった。 |
イシス
2009年03月02日(月) 21時07分31秒 公開 ■この作品の著作権はイシスさんにあります。無断転載は禁止です。 |
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Jaoooooooooo!! またこんなに遅くなっちゃったよーorz 今回とにかく悪美ちゃんがこぁい、めっさこぁいよ!(小?悪魔的な意味も可) 人の陰の部分だけ持ってきて何倍にも膨らませたような娘ですよね、これに対抗するにはやっぱり陽の心を持った成美ちゃんしかいない 反物質同士がぶつかれば互いに消滅するだけ、だがパワーが勝っていれば最後に立っているのは勇気ある者だぁぁぁぁぁぁ!!(GGG) まだまだ止まらない悪美ちゃんの大暴れ いったいいつまで続くのか 次回も楽しみにお待ちしております |
50点 | 青嵐昇華 | ■2009-03-08 09:42:07 | proxy375.docomo.ne.jp |
どうもです。 悪美ちゃん……なんて恐ろしい子! 何ともすがすがしいほどに邪悪なキャラですねぇ。 あかねちゃんも完膚なきまでに倒されて 成美ちゃんもいまだ戦えるか分からないですし。 今後どう相手にするのか…… やはり勝利の鍵は藤子先輩でしょうか? それでは次回も楽しみにしています。 |
50点 | アジモ | ■2009-03-05 23:18:14 | nz007.net220216036.thn.ne.jp |
OH、点数まちがってるぜ、HAHAHAHAHAHA。 これも忍者のしわz(ry |
50点 | YP | ■2009-03-02 10:44:42 | proxy20018.docomo.ne.jp |
どもです。 >悪美ちゃん なんという悪女……悪美ちゃん、おそろしい子っっ!!? ブチャの言う「吐き気をもよおす邪悪」というよりは、ウェザーの言う「自分を悪だと気づいてない、最もドス黒い悪」っぽい気もします。 そういう意味ではナイス悪役。 >あかねちゃん 奮闘むなしく、スーパーふるぼっこタイムの餌食に……! 当て馬にされた感も否めませんが、だからこそ悪美ちゃんの悪女っぷりが際立つというもの。 てか、悪美ちゃんはホントいいキャラしてるよなぁw では今回はこの辺でディディディディケーィ! >敏腕OLナルミ プフォー! |
10点 | YP | ■2009-03-02 10:39:44 | proxy2104.docomo.ne.jp |
よっしゃーーーーー!リュミエール更新されてるぜー!つーわけで感想です! 前回に引き続き圧倒的な強さを見せ、あかねちゃんを手玉に取るネブル。だが 一番ダメージが大きいのはやはり精神的なものかと。言葉の暴力でネチネチと あかねちゃんを甚振る悪美ちゃん。愛嬌と狂気が両立するその姿はヤンデレの 女王の風格がただよいます。悪美ちゃんのヤンデレランクを100とするなら、 うちの青鰭なんて2.48程度にしか見えません。 しかもそのお陰であかねちゃんと成美ちゃんとの友情に亀裂が・・・・・・直接手を下さずとも、 確実に成美ちゃんを追い込んでいきます。そこらへんの偽ヒーローなんかとの 次元の違いを見せ付けてくれてます。 >それで結局、死人の金を拝借することで妥協した。 って、それって強盗と大して変わらないじゃないか。しかもクリーチャーのくせに 一丁前にヒーロー気取り。どこまで成美ちゃんを侮辱すれば気がすむんでしょうか。 でもクレープを美味しそうに食べる姿を見て可愛いと思った自分が悔しい・・・・ 次回も楽しみにして待ってます!私もイグナイト絶対終わらせよう・・・・・ |
50点 | イタリアーノリク | ■2009-03-02 10:08:12 | i125-205-81-9.s10.a022.ap.plala.or.jp |
合計 | 1030点 |