仮面ライダーセレナ 番外篇1・中編「吸血鬼と彷徨う”伝説”/仮面ライダーライグ(初登場補正付き)」 |
『グリフォンとは、鷲の上半身に、獅子の下半身を持った伝説上の生き物である。 鳥の王と獣の王が合体している為、強く高貴な生き物として持て囃され、古くから王家の象徴などに使われたりしてきました。 実は、そんなグリフォンの役割の一つに、「欲に目が眩んだ者を処罰する」と言う物が有ります。 彼等は財宝の眠る場所に巣を作る習性があり、そのテリトリー内に入った者を捕まえて引き裂いてしまうのだとか。 そしてグリフォンは現在でも健在で、警戒範囲をどんどん広げて居るそうです。 君子危うきに近寄らず、身の丈に合わない益を得ようとすると、グリフォンが殺しに来るかも知れませんねぇ。 くわばらくわばら まぁ、私としては自分の宝を守る為にそこまでするグリフォンも、大概強欲な気もしますけど。 では、本編をどうぞ、セレナでした!』 *** 「代金は――アンタ達の命で良いわ」 『Are you ready?』 夜風にマントを靡かせて、女騎士――否、仮面ライダーとそのバックルに逆さまに止まっている銀色のコウモリモドキがそう宣言する。 「……」 「くっ……」 対峙するはステンドグラスの様な体色の大柄な怪物――ゴリラファンガイアと、彼に似た色合いのドレスを着て、頬にもステンドグラスの様な模様が浮かんでいる背中から翅を生やした女性――ドラゴンフライファンガイア(たん)だ。 対峙するその構図だけを見れば、不利な戦いに挑む戦士の図にも見える。 だが、並び立つ二体のファンガイアは、数値的には有利な立場にありながら、最大級の警戒を解くことが出来なかった。 彼等は無意識のうちに――知っても否定するだろうが――相手の発する雰囲気に完全に飲まれていた。 「貴女…その姿は何なのよ!?」 ドラゴンフライファンガイアが、対峙する仮面ライダーに向かってそう言い放つ。 その問いに、そのライダーは自分を指さし答えた。 「ああ、コレ?意外だったかしら?私がこんな姿になったのが。 コレはね、アンタ達の王様と私達の王様、そして人間の戦士達の鎧を参考に人間と協力して作って見た物。システム名は“ライグ”、この姿は“フェザーフォーム”って呼んでるわ。 呼びたければ取り敢えず仮面ライダーライグとでも呼びなさい」 “ライグたん”って呼んでも良いけどね、そう冗談めかして締め括るその声は、自慢げだ。 仮面ライダーライグ(以下ライグ)の返答に、二体のファンガイアはいきり立つ。 「ドレス自慢って訳?いい気な物ね!」 「巫山戯おって…レジェンドルガめ、ココで始末してくれる!」 「あはは!前置きは終わりって訳ね。良いわ、見積もりを始めましょう。 “取り立て方”はそれから決めてあげる」“ヒュンッ” 「!」 「っ!?」 台詞が終わるや否や、ライグの姿が消える。 「どk「遅い」“ジャギンッ”ぐっあ!」 そして消えたライグの姿を探そうとした瞬間、ゴリラファンガイアは目の前に現れたライグに、いつの間にか持っていた灰色に淡く光る剣で切り上げられていた。 「ハッ!」“ドゴンッ!”「ぐぅおおっ!!?」 更に怯んだ所に、わざわざ切り傷の出来た部分を狙って蹴り飛ばされ、ゴリラファンガイアの巨体が嘘のように吹き飛んだ。 「へ?「鈍い!」“ガスッ!”ぐぶっ!」 その光景を見て惚けたような顔をしているドラゴンフライ(たん)だったが、一瞬で直ぐ横に移動してきたライグの回し蹴りを鳩尾に食らい、くの字に体を折る。 “ギュンッ!”「もう一発!」“ガッ!”「むぎゅっ!?」 ライグはその場で体ごと縦回転し、ドラゴンフライ(たん)の背中にダメ押しでカカトを振り下ろす。その衝撃でドラゴンフライ(たん)は顔面から地面に叩き付けられた。 更に倒れた所を両肩の中間、翅の付け根辺りを踏みつられけ、路面に押しつけられる。 「ふぎっ!!?」 藻掻こうとしても、俯せで路面にシッカリ押しつけられてしまい、体の構造上手足は殆ど動かせず、翅位しか自由にならない。 背筋を使ってシャチホコのように反り返れば足も何とか動かせそうだが、不幸なことにドラゴンフライ(たん)にはその状態で蹴りを入れられる程体が柔らかくなかった。 「うぐぐ…くそっ…!」 少し離れた所でゴリラファンガイアが身を起こす。 ドラゴンフライ(たん)は彼に助けを求めようと口を開くが… 「ほら、お仲間を返してあげるわよ」 「え?「オラッ!」“ドウッ!”むごオォォォ!!?」 起き上がったばかりのゴリラファンガイアに向かって、ドラゴンフライ(たん)が砲弾のように吹き飛んで行く。 ライグが踏みつけていたドラゴンフライ(たん)の体をサッカーボールのように蹴飛ばしたのだ。 「なぁ!?“ドゴォン!”くぅおぉっ!!?」「うああああっ!!」 予想外の攻撃を避けることが出来ずに、二人纏めて揉みくちゃになりながら吹き飛んだ。 「…く…この」 「ううぅ…」 更に数メートル程転がった後、ヨロヨロとファンガイア達が立ち上がるのを、ライグは手に持った剣を玩(もてあそ)びながら待って居た。 「全く…この時代のファンガイアはとことんヌルいわね。 弱いのは私が楽で良いけれど」 「貴様…!」 「準備は出来た?ちゃんと本気になってる?死ぬ覚悟もOK? じゃ、仕切り直すわよ、シッカリ抗いなさい!」 そう一方的に捲し立てると、ライグの背中のマントが風もないのに翼のように広がり、その体が浮き上がる。 そのまま一度羽ばたくと、身構えているファンガイア達に向かって飛翔した。 *** 「ほらほらもっとピッチを上げなさい!」 「っ…くそっ!」 「こんの、当たりなさいよ!」 (ほぇ〜凄いモンだなぁ〜) 未だに動かない体で、私はその光景に見入っていた。 最初はビビって余裕なんて無かったけど、自分も似た様なのと戦っているせいか、直ぐに落ち着くことが出来た。 いま私の眼の前で繰り広げられているのは、ある意味一方的な戦い。 二体の怪人が、一人のライダーを集中攻撃して、攻撃されているライダーは数える程しか反撃していない。 こう書くと、怪人が有利のワンサイドゲームに思えるけど、実態は違う。 むしろ真逆だと言って良いかもしれない。 実際に見てみれば分かる。 怪人二体の怒濤の攻撃は全く意味を成さず、逆にライダーが時折繰り出す反撃は、的確に怪人達にダメージを蓄積して言っているのが分かる。 四方から浴びせかけられる拳を、蹴りを、体当たりを、肘を、膝を、爪を、それら全てを躱し、逸らし、受け流し、時には弾く。 全ての攻撃を――後方からの攻撃でさえも的確に見切って、体を、両手両足を、あとはどうも自分の意志で動かせるらしい背中のマントを使ったり、更には浮いたり着地したりの三次元の動きも交えて最小限の動きで立ち回っている。 そして一瞬の隙を見付け、或いは作り出して―― 「隙アリ♪」 “ドゴッ!”「ぐがっ!」 “ザザシュッ!”「うぎゃっ!?」 蹴りを入れたり、手に持った剣や背中のマントで切り裂く。 全てが始めから決まり切っているダンスの様な攻防。 攻撃の回数こそ少ないが、いたぶられているのは間違いなく怪人達の方だろう。 (参考に……ならないね、凄すぎて) 最初に蹴り倒した時にアッサリ瞬殺出来たっぽいのに、わざわざ見えるようなスピードで“戦って”居る理由は私には理解出来ないけど、最初に数秒で二体の怪人を這いつくばらせた動きから見るに、あのライダーは多分ニムブルモードと似たようなスピード特化型…だと思う。 でも、攻撃力が殆ど無いこっちのと違って、アッチのはそれなりに攻撃力が有るみたいだ。 そう言う意味じゃ“特化”って言うのは間違いなのかも。 まぁ、反撃は足技か剣だけだから、ひょっとしたら腕力は低いのかも知れないけど、キック力も無くなるこっちより万倍マシだ。 オマケにあのマントも結構良いしさ、それに比べてこっちのショボイ事。 何アレ、翼になったり腕代わりになったり、時には剣みたいに相手を切ったり…格差社会とはこの事か…。 って、何を愚痴っているんだ、私は。 軌道修正軌道修正 能力だけじゃなくて、ソレを使いこなすだけの技量もある。 しかも見た感じ、全然余裕というか、わざわざ手加減して遊んでいる様にすら見える。 かと言って油断してる訳じゃ無くて、飽くまで真剣に見切った上で余裕を持っている感じ。 矛盾してるかも知れないけど、そう感じたのだ。 今でさえセレナの能力に振り回され気味な私と偉い違いだ。 まぁ、あの人は何度もあの姿に変身してるっぽいし、まだ変身し始めて1,2ヶ月程度の私が張り合おうなんてのが身の程知らずかも知れないんだけど。 ぬぅ、ジェラしぃ…。 ってまた逸れた。 「ふっ!」 “ジャギン!”「ぐおぉ!!」 “ジャキィン!”「っあぁ!!』 今度は手に持っていた剣がいきなり伸びて、まるで蛇のようにうねりながら怪人達を斬り裂き吹き飛ばす(何で斬られて吹き飛ぶんだろう?《※特撮的お約束です》)。 「遅い、遅いなぁ、速さも、それを補う技術も頭数も能力も無い。 仕方無いから今度はコレで相手してあげるわ。…ライグキバット?」 『All right』 そして相手の包囲を吹き飛ばして余裕が出来たそのライダーは、剣を何処かに仕舞うと右腰から何かを取り出した。 (銀色のホイッスル?) そう見えた。 (不完全だが)改造人間の発達した視力で持ってしても、頭の部分に白と黄色の鳥の翼と獣の爪の様な装飾が施されている以外はホイッスルにしか見えなかった。 戦闘中に取り出すんだから、只のホイッスルって事は無いだろうけど、ホイッスルだった。 (アレを吹くと何か起こるのかな) そして彼女はそのホイッスル(?)をベルトに逆さまにくっ付いていたデフォルメした顔だけのコウモリみたいなヤツ(多分アレがライグキバットだろう)の口に咥えさせ、その下顎を上から指で軽く叩いた。 『Form shift-Fang』 “♪――――――――……” (え?自分で吹くんじゃないの?) ホイッスルの飾りが黄色く光り、笛から風を切るような不思議な音が鳴り響く。 そして私と倒れて居る二体の怪人の目の前で、そのライダーは姿を変えた。 *** 笛の音が響く。 ファンガイア達は警戒しながら、先程ライグが助けた少女――鷹音は少し戸惑ったように、ライグを見つめていた。 “カシャン/パキィーン!” ライグのバイザーが黄色く輝きながら、バイザーが獅子を思わせる形に変化する。 同時にどこからとも無く無数の千切れた鎖の破片らしき物が現れてライグの足甲と背中にまとわり付くと、白く鋭いデザインだったライグの足甲が、まるで封印されたかのように、拘束具のような、所々に鎖が繋がった灰色の物に変化していた。 また、背中のマントも無くなり、マントの生えていた場所には代わりに灰色の装甲と鎖が装着される。 そして足甲と入れ替わるように、腕から肩に掛けての鎖が光と共に砕け散り、閉じ込められていた物が解放されたかのように、新たな形に変化した。 現れたのは元よりも一回り大きな黄色の籠手。更にその部分の手の甲側に取り付けられている盾のようなパーツがより一層腕を大きく見せ、肩の鎧には爪のような突起が生え、獣の手の様なデザインに変化していた。 十の指の先は鋭く尖り、腕の盾の真ん中程には血のように赤い珠が左右二つずつ埋め込まれて、淡い輝きを放っている。ファンタジーの魔獣から腕をもぎ取って加工しましたと言っても通じそうな外見だ。 最後に、髪の白い部分が金色に変わる。 「…さて、続きを始めましょう」 『Return it to the life and the God』 「ぬ……」 「す、姿が変わったのがどうしたって言うのよ!」「待て!迂闊に…」 手招きするライグに警戒するゴリラファンガイアとは対称的に、ドラゴンフライ(たん)は剣を作り出して襲いかかる。 ゴリラファンガイアは慌てて声を掛けるが… 「死ねえぇぇぇ!!」「馬鹿ねぇ」“カィン” 「あっ“ガッ”うぐっ!?」 突き出された剣を、ライグは側面から殴りつけることで吹き飛ばす。 更に逆の手を突き出し、衝撃で体勢を崩したドラゴンフライ(たん)の首を掴んだ。 そしてその体を高く吊り上げ―― 「ふんっ!!」“ドッゴオォォォン!!!” 路面が砕ける程のパワーで叩き付ける! 呻き声すら上げられず、割れた路面に埋め込まれるドラゴンフライ。 「先走りは感心しないわね」 そしてライグはグッタリしたドラゴンフライ(たん)を瓦礫の中から再び持ち上げると、ゴリラファンガイアの方に投げ捨てる。 「うっ……ぐ…く」 投げられたドラゴンフライ(たん)は悔しげに呻くと、一瞬ゴリラファンガイアに目配せし、再びライグに向けて吶喊する。 「馬鹿の一つ覚え…かしら?」 が、呆れながら身構えるライグの目の前で、今度は途中で翅を広げて飛び上がった。 「おぉ!?」 その行動が予想外だったのか、ライグが初めて驚いた様な顔をする。 そして彼女を追うように、数瞬遅れてゴリラファンガイアもライグに突撃。 ドラゴンフライ(たん)はそれに合わせるようにライグに向かって急降下を始めた。 「へぇ!」 上空と地上の二面攻撃。 感心したように呻くライグに、ゴリラファンガイアは両拳を重ね合わせ、全力を込めて薙ぎ払うように振り回し、同時にドラゴンフライ(たん)も全速度を乗せたキックを繰り出した。 「ふぅんっ!!!」「食らえやあぁぁっ!!!」 食らえば片方だけでも大ダメージ必至の二つの威力がライグに襲いかかる。 ((殺った!)) “二体の渾身の一撃、そう簡単に防げる物でも無いはずだ”ファンガイア達は勝利を確信した。 “ドゴガアァァァァァン!!!!” そして拳と蹴りが命中し、衝撃で砕けた路面が上げた粉塵がライグの姿を覆い隠す。 しかし…… 「な…まさか」 「え…嘘…」 彼等の口から漏れたのは、呆然とした呟き。 彼等は自分の一撃に良い手応えがないことに苦い顔をしつつも、粉塵が巻き上がった事を訝しみ、そして相方も同じ顔をしている事をお互いに認識すると、絶望したような表情に変化していた。 正直、一瞬だけ、彼等は自分達の攻撃が上手く行ったと思っていた。 彼等にとって、自分か相方の攻撃が防がれる事は織り込み済みだった。 自分達より相手の方が強いのだから、どちらかは防がれるのはむしろ道理だろう。 最悪目にも止まらないスピードで回避されてしまうだろうという事も考えていた。 それでも絶望するには変わりないが、納得できない事も無い。 しかし――両方とも“防がれる”のは…… 「ビックリしたかしら?」 「「!」」 粉塵の中からからかうような声が聞こえた。 直ぐに粉塵は夜風に流れ、その中の様子が見えるように成る。 「う…ひええぇ!?」 「化け物め……」 ライグは、ゴリラファンガイアとドラゴンフライ(たん)の全力の一撃を、それぞれ“片手”で受け止めていた。 ゴリラファンガイアの両拳は右腕のシールドで、ドラゴンフライ(たん)の蹴りは真っ向から左手で掴んで。衝撃そのものは殺しきれなかったのか足は幾らか路面にめり込んでいるが、その体には全くダメージが見られなかった。 巻き起こった粉塵は足がめり込んだ時に地面が少し砕けたからだろう。 「あら?化け物はお互い様でしょ」 そう平然と笑っているライグに、二体はしばらく思考が停止してしまった。 「ぼーっとしない!!」 “バゴンッ!”「ぐがっ!!」「ふぎょおおぉ!!?」 その隙にライグはドラゴンフライ(たん)の足をシッカリ握り直し、その下で固まっていたゴリラファンガイアに向けて、ハンマーのように振り下ろす。 二体揃って地面に叩き付けられたファンガイア達に向かって、ライグは笑いながら先程とは違う、紫色の渦巻きのような装飾が掘られたホイッスル――フエッスルを取り出した。 「ダメダメね。こんな意程度のコンビネーションで押し通すには、力も速さも反応速度も心構えも何もかも足りないわ」 “カチャ” 『Magic assistance stand-by』“♪〜〜〜――…………” 先程とは違った、何処かおどろおどろしいメロディが紫に輝くフエッスルから響く。 すると、ライグの足下に、変身した時にライグキバットが展開した物とよく似た、竜巻を象ったような灰色の紋章が、音もなく浮かび上がる。 するとそれは少し離れた所に移動し、“飛び出す絵本”の様に立ち上がった。 そしてライグはドラゴンフライ(たん)を再び持ち上げると、その紋章に向かって放り投げた。 “ジ…ジジ…バチバチバチバチバチバチ…” 「っ…あ!?な…何…よ、コレ」 投げられたドラゴンフライ(たん)は紋章に衝突すると、そのまま張り付いてしまう。 彼女の体は、その紋章に吸い付けられ、磔になってしまったのだ。 「しばらくそこで待ってなさい。“スチャ” …は〜あ、このフォームになる必要なかったかしらね」 必至に体を動かそうとするドラゴンフライ(たん)にそう言い捨てると、ライグは更に別の鷲の頭部のような形をしたフエッスルを取り出した。 そして自分の“思惑”が完全に外れてしまった事に憂鬱そうな溜息をつくと、ダメージが大きくて未だに立ち上がれないゴリラファンガイアに向き直る。 「全く、その程度の実力なら大人しく王様に従っていれば良かったのに…。 実力も無い、後ろ盾も無いじゃ、“アイツ等”が目覚めた時、対抗出来無いどころか、手駒にされるのがオチよ?このまま生かしても利用価値が無いどころか居るだけ不利益になる。 だから…」“カチャ” 『Wake up』 “♪―――――!…ビキッ……バキィ―――ン!” フエッスルが銀色に輝きながら鳥の鳴き声のようなメロディを響かせる。 瞬間、ライグの全身の鎖にヒビが入り、砕け散った。 腕はそのまま、脚部はフェザーフォームの物に変わり、背中からマントが生えてくる。 バイザーは一瞬でフェザー・ファングの両方の特色を併せ持った形に変化し、髪の色は変身前の三色に戻った。 フェザーフォームの時にも、ファングフォームの時にも巻かれたままだった胸の鎖と拘束具も無くなり、そこに埋め込まれていた藍色の大きな珠が姿を現す。 最後に四肢と胸に収められた計九個の珠が強く光ると、ライグを中心に灰色のオーラのような物が吹き荒れた。 ブレイクフォーム…全ての鎖から解き放たれた真の姿を表したライグは、吹き荒ぶ灰色の風にマントを靡かせながら、ゾッとするような獰猛な声でゴリラファンガイアに宣告する。 「文字通り“命を貰う”!」 “ゴゥッ!!”「う…ぉ!?」 その声の直後、全身を強烈な衝撃が襲ったと思ったら、地面が“消えた”。 否、そうではない。 「…!」 眼下に広がる街並み。 地面が消えたのではなく、ゴリラファンガイアの方が空に打ち上げられたのだ。 ふと、自分の近くを何かが通ったような気がして、彼は何とか体を上に向ける。 「ふふ…」 彼の目に映ったのは、丸く大きく黄金色に輝く満月。 「た、助けてくれ!」 そして満月をバックに宙を舞うライグの姿。 「アンタはこれから殺そうとする相手のそんな言葉を聞き入れた事があるのかしら?」 その背中のマントからは灰色の光の粒子が噴き出して巨大な翼を形成し、胸の大きな珠と右の足甲に並ぶ二つの珠は強く輝いていた。 「私は…無いわ」 ライグは力を溜めるように両足を縮め、灰色の翼が大きく羽ばたくと弓を引き絞るようにゴリラファンガイアとの距離が開く。 そして翼が再び動くと、ライグの体はゴリラファンガイアに向かってスリングショットの弾の如く発射された。 「っでえぇぇ――――――い!!!」 裂帛の気合いと共に空色に輝く右足を突き出した“ライダーキック”の体勢で。 その姿はマントからの灰色の光をアフターバーナーに、右足の空色の光を弾頭にした、さながら光のミサイルの様だった。 「う、うわああぁぁぁぁぁぁ!!!」 ゴリラファンガイアは恐怖の悲鳴を上げるが、生憎飛行能力のない彼では避ける事など出来るはずもない。半秒にも満たない時間で彼とライグの距離はゼロに成り、光る右足が彼の体のど真ん中に叩き込まれる。 「“バギンッ”ぁ」 一瞬の交錯。 ライダーキックの姿勢のまま、マントを動かしてブレーキを掛けるライグ。 その背後には、棍棒で叩き砕かれたガラス像の様な断面を晒して、上半身と下半身が分かたれたゴリラファンガイア。 それは思い出したかのように“ピシピシ”と音を立ててガラスのように変質し―― 『Break』 ――甲高い音を立てて砕け散った。 後に残るのは白く輝く光の玉。 「ふぅ」 キックの体勢を解き、ライグは光の玉の方を向くと、左腰から掌より少し大きいサイズの箱を取り外した。 「ま、死ねば役には立つだけまだマシかしらね」 そして彼女が箱の表面のボタンの一つを押すと、箱の上部が蓋のように開き、そこに吸い込まれるように光の玉が動く。 そして最終的に“ヒュポン”と言う軽い音と共に箱に飲み込まれ、蓋が閉じた。 「確かに頂戴しました、さて次だ」 ライグがそう呟くと、その体が重力に引かれたように真下に加速。一瞬で地面スレスレまで到達すると、速度を殺して殆ど音を立てずに着地した。 ドラゴンフライ(たん)の方を見ると、いつの間にか束縛していた紋章が消え、解放されたドラゴンフライ(たん)が逃げ出した所だった。 「あっちゃ〜、まだまだ未完成かぁ。もっと改良が必要ね」 飛んで逃げて行くその背中を見ながらライグは残念そうにボヤき、フェザーフォームの解きに持って居た全長40cm程の剣を取り出した。 「でもさ…」 そうしている内に逃げて行くドラゴンフライ(たん)との距離はもう150M程に成っている。 「その程度の逃げ足じゃあ…」 ゴリラファンガイアに宣告した時と同じような声音に成るライグの胸の珠が強く蒼く輝き始める。それに呼応するように剣を持った右腕の籠手の珠も空色に輝き出した。 『Stream connect』 更には手に持った剣までも灰色の光を放ち始め、刀身の先端まで余すことなく光るソレを、ライグは腰を落として振りかぶる。 距離は既に200Mは超える程に開いて居た。だが彼女は慌てず振りかぶった右腕に力を籠めて行く。 「全然遅いっ!!!」“ヒュ…” 叫びと共に剣が振られ、前に突き出される。するとその勢いと遠心力で弾き出されたようにその刃が伸びた。正確に言うなら刀身部分が無数の“く”の字型のパーツに分解され、その芯の部分にワイヤーが入った“蛇腹剣”や“多節刃”と呼ばれる形状に変形している。 剣は今も必死に逃げているドラゴンフライ(たん)目掛けて、さながら灰色のレーザービームの様に伸びて行った。 * 「ん?……ひぃっ!?」 何となく風を切るような音を耳にしたドラゴンフライ(たん)が後を振り向くと、見えるは自分より遙かに速い速度で迫る灰色の切っ先。 破れかぶれで体をずらし、間一髪、翅の一部を切り裂くだけで灰色の線は横を素通りしていった 「えっ!?」 と思ったのも束の間、線は前を塞ぐように曲がり、彼女の周りを囲むように円を形作る。ドこのまま自分に巻き付くのかと思ったラゴンフライ(たん)は、上に逃げようとするが、今度は縦の円を描くように彼女を囲んでしまう。 「な、何よこれ!?」 尽く逃げ道を潰され、呆然とするドラゴンフライ(たん)の前で、線はドンドン彼女の周りを囲んで行き、最終的にワイヤーフレームの地球儀のような形となってドラゴンフライ(たん)を閉じ込めてしまった。 そして球形の檻を形成した線は、今度はその大きさを狭め始める。 「え゙」 先程翅を切り裂いた事から分かるように、この檻を構成する線は、全て鋭い刃と化している。 それが狭まると言う事はどう言う事か… “ゾシュ……” 一気に檻が収束し、切り刻まれてバラバラになるドラゴンフライ(たん)。 揚力を失い、落下する途中でガラス化して更に細かく砕け散って行くドラゴンフライ(たん)の“破片”、後に残ったのは灰色の線に絡め取られた光の玉だけ。 痛みを感じる間も無く絶命したのは、彼女にとって幸運だったのかも知れない。 * 「ふむ、毎度あり〜…なんつって」 ドラゴンフライ(たん)をバラバラにした張本人は、その中から出てきた光の玉を伸びた刃ごと引き寄せると、軽口を叩きながら先程と同じように箱に吸い込ませ、ソレをベルトの左側にマウントし直した。 『Battle sequence complete』 「了解さね」 ライグキバットがベルトから離れると、ライグは巻いていた黒いベルトを外す。 すると、纏っていた鎧は音を立てて砕け散り、三色の髪をチョンマゲポニーにした女性が姿を現した。 「っふぅ!あーのど渇いた〜。なまじ全力出さないようにしてた分余計疲れたよー。 冷えたお茶が飲みたい…」 『非?』 「いや、一匹ずつや“操り人形”ならともかく、二匹同時を変身せず余裕で仕留められると思う程自惚れちゃ居ないわよ。 “洗礼”を使うのもまっぴら御免だしね」 『…解?』 「そっちの姿見られたら今度は人間に襲われかねないしねぇ…折角ほとぼりも冷めてきたのに」 喋り方が戻った相棒の意見にゲンナリしながら言い返すと、その相棒が更に彼女に話し掛ける。 『思』 「へ?忘れてる事?」 『向』 「あ、忘れてた」 そうしてライグキバットに髪を引かれた彼女は、何かを思い出したかの様に振り向き、そちらの方に向かっていった。 *** と言う訳で今回二回目の語り部役の空k…もとい鷹音です。 一体私は誰に向かってモノローグで語っているんだろう……。 体が動かないせいか、無駄に思考が回って逸れて行ってしまう私の方に、変身を解いたライダーの中の人が歩いてきた。 って、暢気に考えてる場合じゃ無い、聞けばあの人も人間とは違う怪物らしい。 改造人間かとも思ったけど、一瞬とは言え変身しても服が破れなかったのは大きな違いだ。 さっき戦ったのも本当に私を助ける為だったのか、確証は無い。 嫌な言い方だけど、私はこの人を簡単には信用出来ない。ついさっきまで命に関わる状況だった分余計にその思いは強くなってる。あの怪人の話だとレジェンドルガって名前らしいけど… 「えーと、そこのお嬢ちゃん?怪我は……」 思わず体を硬くした私を見て、レジェンドルガさん(仮)は硬直して言葉を切った。 その瞬間、気まずさと寂しさが入り交じった表情を浮かべていたように見えたけど、直ぐにソレは消える。 「あ…あはははは!ゴメンね〜、怖がらせちゃったかしら? えと…別にアナタをどうにかしようなんて気はないから、恐かったらこのままどっか行くからさ」 直ぐに誤魔化す様に笑いながら謝ってくる彼女に対して、私は取り敢えず警戒を解く事にした。 どうせ動けないから逃げる事も抵抗する事も出来ないし、さっきの表情と今の笑い方のせいで何だか悪い事した気分に成ってきたからだ。 そんな私の程度を感じ取ったのか、レジェンドルガさん(仮)はホッとしたような表情をすると、私に手を差し出してきた。 「えーと、立てる?」 「む…無……理」 さっきよりは幾分マシに成ってきたけど、まだ体が動かない。喋るのも辛くて途切れ途切れにしか声が出なかった。 「あら?別に立てなくなるような怪我をしている様には見えないけど、何かの病気かしら“くいくい”…ん?」 『欠』 「え?…分かったわ、ちょっとジッとしててね」 「?……ゅっ!?」 一緒にいた銀色の生首コウモリに何か言われたっぽいレジェンドルガさん(仮)は、いきなり私のおでこにヒンヤリした右手を当ててきた。同時に私の中を何かが駆け巡ったような気がして、思わず変な声を出してしまった。 「ほんとだ…珍しいわね、人間がライフエナジー欠乏症なんて。 “診た”感じちょっと混ざり物が入ってるみたいだけど、そのせいかしら?」 『補』 「はいはい、分かってるわよ…ほれ」 『ガブリ』 私から手を離した後何かを考え込むけど、またしても同じように中断させられて、今度は左手に持っていたベルトからDSLite位の大きさの箱を外して、ソレを生首コウモリにかませた。 不気味な虹色の光が箱からコウモリに移って行くのが分かる。 私に何をする気なんだろうか…。 すると、箱を戻した後、代わりに飛んでいた生首コウモリを掴んだ女の人が、にこやかにソレをこっちに向けてきた。 「じゃあ、今から“補充”するわね。 ちょっとくすぐったいわよ。大丈夫、痛みは一瞬だから」 え?ちょっと待って。つまりくすぐったくて痛い訳? どっちかじゃなくてダブル? つーかその笑顔は何? ストップ!まだ心の準備が 「そんなに恐がらなくて良いから、注射みたいな物だしね」 「…ぉ…」 しまった!声が出ない!! うわぁ、もうコウモリの口が直ぐ傍まで! くそぉ!警戒を解くんじゃなかった!! タンマ!少しだけ!もう少しだけm…… アッ――――――― * 「……うぅ…」 生首コウモリを噛みつかされ、何かを注入される事一分少々、解放された私はピクピク震えながら呪詛の呻きを上げていた。 「どう?動けるように成ったかしら?」 「はぁ!?…ん?……おっ…体が…動く」 さっきまで殆ど出せなかった声が出せるようになってる。 それにまだ体中に違和感はあるけど、体の方も普通に動く分には問題無い感じにまで回復していた。 「いや良かった、こんな夜中に動けない女の子を一人で放置するのは流石にアレだしね」 カラカラと笑いながら助け起こしてくれるレジェンドルガさん(仮)。 倒れて居た時は結構背が高く見えたけど、こうして立って向き合ってみると、精々元の私より幾分か高いくらいの背の高さしかないと分かる。私のクラスにもこの人より背が高いのは何人か居るくらいの高さだ。 でも雰囲気その物が大人っぽくも子供っぽくもあるせいで、余計に年代が分からない。 「さっきの…くすぐったかったです…」 「ちょっとだけだったでしょ?」 「一分間も続けば立派な拷問ですよ」 それほど強くなかったとは言え、何かを注入されてる間中、体の隅々までモニョモニョするようにくすぐったさが駆け巡り、しかもそれが一分間絶え間なく続く。普通なら一生味わう機会は無さそうな苦しさだ。 思わずレジェンドルガさん(仮)を恨みたくなるけど、治療の一環だったみたいだし怒る訳にも行かない。 「帰れそう?」 「何とか…」 体中に何かフワフワしているような、それでいて長時間の正座から解放されたあの痺れの様な物が有って、完調とは行かないまでも、帰って寝る位は大丈夫そうだ。 しかし私はこのまま帰りたいとは思わなかった。 出来れば自分に降りかかった出来事をある程度でも知って起きたいと思ったから。 「あの…」 「ん?何かしら?」 「不躾ですけど貴女、何者ですか?それにさっきの怪物も…」 「突然ねぇ……気になる?」 「気になります」 「どうしても?」 「え…その…出来れば、ですけど」 威圧するように言われて思わず引き下がりそうになる。でもレジェンドルガさん(仮)は私を無理に帰そうとせず、私の答えに考えるような素振りを見せた。 「ふーん、どうしようかしらね。 あちこちに言いふらさないって約束出来るなら説明してあげても良いわよ」 「…分かりました、約束します」 「あら、アッサリと返事するのね。 ま、多少なら話しても良いけど、教えた相手にもちゃんと口止めする事よ?」 「はい!」 「良い返事ね、まぁコッチとしてはアナタを監視できるわけでも無し、口先だけの嘘だとしても信じるしかないのだけれど」 「だ、大丈夫ですよぉ!」 「ふふ…まあ良いわ、信じてあげる。ここじゃなんだし、少し移動しましょう。 結界を切ったからいつ人が通りかかるか分からないわ。通報でもされたら事だしね」 背後の所々砕かれた路面を見て苦笑すると、リュックを拾い、自転車を起こすレジェンドルガさん(仮)。 ついでに私のアイスも拾って自転車のカゴに入れてくれた。 「ああそうだ、自己紹介位は済ませておきましょうか」 そういってレジェンドルガさん(仮)は畏まって私の前に立つ。 「私の名前は“早桐茶夜(はやぎりさよ)”」 そして彼女は懐から名刺を取り出して私の方に差し出すと、一瞬だけあの怪人の姿に変わりながらこう言った。 「でも一部の人間は私の事を“グリフォンレジェンドルガ”とも呼ぶ事もあるわ。 “恐怖の悲鳴”を“至上の音楽”とする滅び損ないの魔族“レジェンドルガ”、その死に損ないの一人、それが私よ。 あ、私は“恐怖の悲鳴”には全く興味無いんで安心して? 今夜限りの付き合いだとは思うけど、よろしくね」 人の良さそうな、でもどことなく腹に一物抱えてそうな笑顔を浮かべながら締めくくった彼女――茶夜さんの顔を、貰った名刺と見比べながら、私は「…はあ」と間抜けな返事をするだけだった。 …後編へ続く→ |
@PF
2009年12月08日(火) 17時29分00秒 公開 ■この作品の著作権は@PFさんにあります。無断転載は禁止です。 |
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F3xbsN I loved your blog article.Really looking forward to read more. Want more. | -20点 | Bookmarking Service | ■2012-08-07 07:11:47 | 91.201.64.7 |
ヒャッハー、最高に出遅れたぜヒャッハー。 (´・ω・)……すごく……風邪が酷いです……orz >ライグ VS ファンガイア´s 一方的だーい。 初登場補正があるとはいえレジェンドルガ&らいだぁぱぅわぁだとこんなもんでせぅか。 >\(^q^)/凄すぎて参考にならねぇ きっと生れつきの怪人と元人間のロリ音ちゃんだとイロイロ差が出るんだよ。 例えるなら地デジ対応のプラズマTVと、チューナーをつけたブラウン管TVみたいな、ね。(ぉ 後付け能力ってのは手足のように使えるまで時間がかかると聞きますしお寿司。 >特撮的お約束 味方に勘違いでボコられたり、やられた怪人が爆発したり、伏線をまるごと放置したり、ですね!(ぇー >「す、姿が変わったのが(ry」 待て待て慌てるな平成ライダーの着替え=パワーアップだ待て慌てるな待てこれは@PFの罠だ。 >((殺った!)) チガウ、ソレ、ヤレテナイフラグヤ。 >ちょっとくすぐっタイム ……ん? “噛みつかされ”ってことは、ロリ音ちゃんがライグキバットたんに噛み付いたのか? でわー、こんかいはー、この辺でヒャッハー。 |
50点 | YP@グロッキー中 | ■2009-12-08 08:15:36 | proxy20024.docomo.ne.jp |
遅くなりましたが、感想を投稿させていただきます。 >グリフォン グリフォンに関する知識ですが、そういった伝承があったのは知らなかったです。こういった情報を聞いていると後の物語の展開がより感慨深く感じられ、面白さが増しますね。 トパーズ「セレナさんはかなりの博識なんだな・・・知識も教養も申し分ない。うちのバカ共に見習わせたいくらいだ。もちろん、性格を除いてだが」 >「準備は出来た?ちゃんと本気になってる?死ぬ覚悟もOK? じゃ、仕切り直すわよ、シッカリ抗いなさい!」 リュウタロスに匹敵するのではないかと思わんばかりの一歩通行。 ある意味死刑宣告にしか聞こえないですが、それでもバトルにおける興奮と臨場感を引き出していてとても面白いです。台詞の一つ一つに力を入れることでさらに「セレナ」の世界観が広がります。 >アイツ等 これは・・・新しい敵の予感? 緊張感が漂う謎めいた一言・・今後の展開が気になりますね。 >“グリフォンレジェンドルガ” 仮面ライダーライグに変身する早桐茶夜さんの正体が明らかになりましたね。彼女の目的、今後の動向が非常に気になります。 一見明るくサバサバしてますけど、戦闘における相手を圧倒する力と冷酷な一面から鷹音さんいわく「一物抱えている」といった表現がしっくりくる女性ですね。今後の活躍期待しております。 >>>『レイキ』と『セレナ』でコラボ 面白そうなお話ですね。 それでしたら・・・「バルキリー」と「セレナ」のコラボのクロス、もし機会がありましたらいつかお願いいたします。こっちは茶夜さんのような人柄のいい「レジェンドルガ」はいませんけど(笑) 次回も楽しみにしております!! |
50点 | 鴎 | ■2009-12-03 03:43:03 | st0416.nas931.ichikawa.nttpc.ne.jp |
合計 | 80点 |