仮面ライダーintertwine第2章第12話「もうとっくに、覚悟は出来ていた」 |
執筆者:ユルカ PM16:19 某超高層ビル屋上 「あの……何時になったら動くのでしょうか?」 『まだよ、揺らぎが見えないのよ。もうちょっと待って』 オブディアがDr.レッドリリーと通信をしている。 15:00に動くはずだった。 しかしながら、待ったをかけられてしまい、今に至る。 そもそも、最初の目的であったSB社製のライダー及び、BOARDのライダーは、15:00には学園にいなかった。 そのため、目的を大幅に変更し、シグマ狙いで行くことになったのだ。 なんて本末転倒なのだろう!! 「そうは言っても、もう1時間20分も待たされたのです。私はもう待てません!」 『ええ、待った甲斐はありそうよ。揺らぎが見えたわ。ボード学園の屋上よ』 「オブディア、参る!」 オブディアはそう言って、ボード学園の屋上へと降り立った。 ---------------------------------------------------------------------------- PM16:20 ボード学園屋上 私も帰ろうかなと、考えていた時だった。 突然、空から人が降りてきた。 「あ……!!」 「我が主の命により志熊 京、貴様を排除しに来た」 私の前にあのオブディアが立っていた。 「っ……!」 「貴様が揺らいだのは分かっていた。今の貴様では私には勝てまい」 「揺らいだ……!?」 ―心が揺らいだら、勝てない……!? ―いや……。 「確かに、心は揺らいだ」 ―けどね。 「もうとっくに覚悟は出来ていたんだよ」 ―だから、負けない。 ―絶対に! 右腕を斜めに上げ、Σの形に手を動かし、 既に左腰に添えてあった左腕に右腕を重ね、京は叫んだ。 「変身!!」 右腕を右腰へと動かし、京の姿が変わる。 翠色の体色をした仮面ライダー。仮面ライダーシグマである。 「変身……!」 オブディアもライダーの姿へと変わる。 「オブディア、私はあなたに勝つ!」 「やれるものならば、やってみるがいい!!」 ---------------------------------------------------------------------------- 同時刻・ボード学園屋上踊り場 京にああ言って屋上を去ってみたものの、急に嫌な予感がして戻ってみたら、 京は変身し、この間のライダー:オブディアと戦闘中だった。 「今更考えるまでもないさ。あいつは既に答えを出していたのさ」 晃輝の後ろからカシスが話しかける。 「悪いが、さっきの会話は聞かせてもらった。 京に言ったことはそのままお前に当てはまるんじゃないか? 護矢 晃輝!」 「……否定はしないがな……」 「そうか。だが、一つ言える。 あいつはあれだけのことを言われても変わらない」 「…………」 カシスは変わった形の携帯端末を取り出すとこう続けた。 「人を変えようとするならまずは自分が変わることだ。 ちなみにあいつは、お前と一緒に戦う気満々だったぜ」 手に持った携帯端末にコードを入力するカシス。 『9・3・1、Standing by』 「変身!!」 『Complete』 腰につけていたベルトに携帯端末を差込み、 カシスは仮面ライダークスィーへと変身した。 「あいつは言ってたよ。『暴力』を『正義』に置き換えたくないって。 『正義』じゃなくて『倫理(モラル)』で戦うって。 俺からも言える。これが分からないような奴はただの怠慢な奴だ」 「…………!!!」 「だが、俺たちはお前を待っている。 甘いと言われようが、俺たちの決めた道だ。 茨の道なのは分かってるが、ついて来れるか?」 それだけ言って、カシスは京の加勢に向かった。 晃輝は何も言い返せなかった。 ---------------------------------------------------------------------------- 同時刻・EASEモニタールーム 『揺らがないね、彼女は』 「私には分からないのです」 エウリュディケの呟きにアイスキュロスが発言する。 「心が揺らがない人間がいるのですか? 人間は心の弱い生き物です。 それなのに、シグマは何故揺らがないんですか?」 『いいや、あれでもずいぶんと揺らいだよ。 だからオブディアはシグマに戦闘を仕掛けたんだ。 あいつは他人が揺らいだ所で仕掛けるタイプらしい。 だが、彼女は自分を信じて戦っている。 今の彼女はそう簡単に負けないよ』 アイスキュロスの問いにエウリュディケはそう答える。 そして、こう付け加えた。 『まぁ、それでもこの僕に勝つことはできないけどね』 エウリュディケはそう言って怪しい笑みを浮かべた。 ---------------------------------------------------------------------------- PM16:23 ボード学園屋上 「カシス君!」 「貴様、邪魔をするな!」 「嫌だね」 シグマとオブディアとの戦闘に介入するクスィー。 オブディアの黒曜剣デュッセルをクスィーはクスィートライデントで受け止めている。 「私だって、そう簡単に負けるわけにはいかないの!!」 そう叫んだシグマの右腕に、大きな鋏のアタッチメントが出現した。 シグマの能力の一つ・大鋏(おおばさみ)である。 「オブディア、あなたやあなたのご主人の思い通りになんてさせないから!!」 戦いは激化していく……。 |
オリジナルライダー・リレー企画
2010年04月15日(木) 20時20分03秒 公開 ■この作品の著作権はオリジナルライダー・リレー企画さんにあります。無断転載は禁止です。 |
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ふむ……なんというか。晃輝はもう一人で戦って死んでもいいって感じです。 今回のも京が戦いに参加しないようにしたわけですし(仲間になるならない関係なく) あと「何がわかる!?」と言わないかと。こういう類の本心は晃輝は隠すタイプです。 ……事前に言うのを忘れてた自分が悪いのが原因だといえば否定できないですけど。 このシーンなら 「悪いが、さっきの会話は聞かせてもらった。 京に言ったことはそのままお前に当てはまるんじゃないか? 護矢 晃輝!」 「……否定はしないがな……」 さすがにこの程度言われただけで「何がわかる!?」と言いません。 むしろさぞ関係ない感じに「否定はしない」などといって興味を逸らそうとする光景にあります(興味をもたれて戦いに巻き込む形になるのは避けたい奴ですから) まぁ、それ以外は晃輝らしいですよー。 では、言いたいのは以上です。 |
10点 | サイショ | ■2010-04-04 15:12:47 | perseus.aitai.ne.jp |
合計 | 10点 |