仮面ライダーヘブン 第6話
第6話 「Dancing sniper」

(暁視点)
大雨が降り、視界も雨でほとんど見えないし、足元も気をつけないと水で滑って転びかねないきわめて最悪の環境下であるダムの点検用広場、俺とシャークプレデターの戦闘が始まった。

ヘブン「くっ!!」
シャークプレデター「はあああっ!」

銃剣と青龍刀が激しくぶつかり合い、火花と金属音が高く響きあう。
お互いに武器と武器のぶつかり合いで互いに精神力と体力のみが消費していく。しかしあいつの体力や精神力がどれほどのものかそれは未知数だ。ここは踏ん張り時か!?

互いに振り上げる刃と刃が激しくぶつかり合う。そして、俺が銃剣を前へと突き出すとそれをはじいて、前へと切り込んでくる。それを避けるが青龍刀の猛攻は止まらず、俺の顔をかすり、頬を切り裂く。痛みが走り、血が少しばかり飛ぶ。くそっ、仮面越しでもこの破壊力かよ!?さらに加速して剣を振るい、銃剣で防ぐのがやっとになる。

暁(クリス、すまねぇっ!!ブースターシステム作動だ!!)
クリス(了解です!!)

背中の翼が開き、銃剣を突き出してシャークプレデターをはじくと、空中に舞い上がり銃を構えてそのまま俺の意識がクリスへと変わる・・・。

(クリス視点)
背中の翼を広げて一気に舞い上がると銃口を下にいるシャークプレデターに向けて一気に銃弾を発射する!!銃弾は下にいるシャークプレデター目掛けて突き進み、確実に捕らえた!!!


シャークプレデター「甘いですよ」

そういって、剣を振るうと彼女の周りに水が波打ちだし、やがて鏡のように平面になると銃弾を・・・弾き飛ばした!?


シャークプレデター「銃弾など、激流の前では無意味ですよ」
ヘブン「くっ!!」
シャークプレデター「そして、こうです!!」

剣を突き出すと無数の水流が槍のように尖って一気に飛び出してきた!!
それを翼を使って空を飛び回り避けるけど、あまりの数にもはや反撃さえままならない!!

シャークプレデター「だから、おとなしく下がっていてくださいよ。研究の邪魔さえしなければ生きて返して差し上げますよ・・・今だけはね。まあ、たかが下等生物の命です。いつか死ぬことを恐れて怯えて震えて生きていくのがお似合いですよ」
ヘブン「・・・生きることは・・・・そうよ・・・怖いことがいっぱいある。明日の自分さえどうなるのか分からないから怖いこといっぱいあってどうしようもないときもある。でも、それを怖がってばかりいたら明日なんて、未来なんて切り開けないわっ!!」

そうよ。
そう教えてくれた人がいるから!だからこそ、怖くても前に進んでどんな困難があっても乗り越えた先にある自分が望んでいる未来をつかみたい!!

暁とクロキバさんと一緒に笑って生きていけるあの暖かい時間を。

ヘブン「いきますっ!!」

銃口を構えて次々と銃弾を乱射し、シャークプレデターのバリアに弾かれても諦めないで打ち続ける!!ここで引けば、逃げればよかったのかもしれない。いったん引いて作戦を考えればいいのかもしれない。でも、今の言葉だけは許せない!!

どんなに怖くても、未来が見えなくても、私たちはただ震えて怖がって怯えているだけじゃない。少なくとも、暁とクロキバさんはそうじゃないっ!!

暁「そりゃそうだ、クリスとクロキバはそんなことねえよ」
クロキバ「うむ、暁とクリスはそんなことはないぞっ!!」

え・・・?
二人が声をかけてくれた。その言葉には力強い熱さがこもっていて・・・。
ああ、そうですよ。
いつもこの3人で支えてきて、どんな困難をも乗り越えてきたんだから。

暁「クリス、クロキバ、いつも言ってるだろ?俺たち3人はよ・・・」
クロキバ「うむ・・・そうであったな」
クリス「・・・はい!!」

暁「俺たちは・・・」

「「「世界最強の3人組!!!3人で1人!!仮面ライダーヘブンっ!!!」」」

3人の声と魂がひとつになり、私の顔に笑みが浮かぶ。そうよ、私の背中には暁とクロキバさんがいるんだ・・・!!

ヘブン「はああああああああああっ!!」
一気に急降下を仕掛けて銃口を構えて銃弾を撃ちながら突撃し、それにまぎれて銃剣を突き出し、連続で突き出す!!

シャークプレデター「何?」

ヘブン「はあああああああああっ!!やあっ!!たあああああああっ!!」
バリアを刃で切り裂き、そのまま一気にシャークプレデターを切り裂く!!
青龍刀でふせいでも、もはや遅かったようですね。一筋の光が上半身を切り裂き、火花が飛び散る!!そのまま休まないで次々と切り裂き、突き出し、反撃のすきさえ与えない。

そして、一気に突き出すと、それがシャークプレデターを吹き飛ばす!!やった!!

シャークプレデター「きゃああああああああああっ!!」

シャークプレデターが地面を転げて、壁にたたきつけられる。
銃剣を構えなおして、銃口を向けてクロキバさんがトリガーに噛み付くと、魔力が装てんされる・・・。


セレス「ちょっと、かなりまずくない・・?」
フレア「おいおいおいおい、マリアかなり強いんだぜ!?あいつら、まさかうちらが予想していた以上に強いってことかよっ!?」
アリス「ふん、やはりそうではなくてな。手ごたえがないと、つまらない」


(マリア視点)
どうなっているんですか・・・!?
私のパワー、スピード、技、どれをとっても今のヘブンとは断然違うはずなのに!?
どうして私が押されているんですか・・・!?

アリス(マリア、ヘブンは強い・・・・。お前の理屈じゃ図れない強さをあいつらが持っているからな)

そういってアリスさんがどこか楽しそうに言っていたのを思い出す。
何よ、何なの、その強さって!?私にはないとでもいいたげだった。
私にない、知識なんてあるものか!私は、私は知識を追い求める求道者として、この世界の知識をすべて貪るために吸血鬼になったのに、数百年の間、ずっと知識を研究し、情報を得て、私は・・・選ばれた存在になったんだ!私だけの力で得たんだ!!

アリス(あいつと会って・・・私は初めて知ったよ。今の自分はまだ・・・・弱い。でも強くなってあいつと拳を交えて、もっと強くなるんだ。それが・・・今は楽しくて仕方ない)

アリスさんがそういって、自分を弱いといってそれを楽しんでいる節が理解できない。
弱かったら強くならなければいけないじゃない。じゃなきゃ負けるんだから!!
楽しんでいる前に己の無力さを嘆くものではないですか?所詮無力なものなど、弱きものなど、力がなければ、無能だったら、切り離されて人生の落伍者として見捨てられるのがオチでしょうよ!!

私は・・・そんなの嫌だった!!!だって・・・それで・・・・私の・・・。


―「新しい実験体は例の村の民だって?」
―「片田舎とはいえ、学者の出らしい。これは期待ができる」
―「ああ、これで実験が成功すれば我らはまた新たなる知識を得る。そして、神に等しい力を得るのだ」
―「死なない肉体を持つ不死身の兵士・・・これが完成すればわが国の軍事力においてもはやほかの国など恐れるに足らず」
―「捧げよ肉体を!!与えよ知識を!!神をも凌駕するのだ、我ら人間こそが!!」
―「マリア、この実験が成功すれば、私たちの名前は永遠に語り継がれるのだ!!神が与えた死という運命さえも超えた神なる存在に!!」
―「お姉ちゃん・・・僕たちすごいことするんだね!!これがうまくいったらほめてくれる?うまくいったらお姉ちゃんごほうびに美味しいご飯作ってね!!」

そして・・・。
血に染まるおびただしい空間・・・・。
床に飛び散った大量の血・・・。
そして魔方陣が描かれた床の真ん中には・・・。

無数の臭いにおいを放つ黒いカタマリ・・・・。
もはや何であったかさえもわからない・・・真っ黒焦げになった肉の塊・・・。
でもその中にあったものが・・・それが何であるか教えてくれた・・・・。

私が作った・・・・お守りのピアス・・・。
私とつがいの・・・・サメのピアス・・・・・・。
それは・・・・弟にあげたはずの・・・・実験の手伝いで父さんに連れられていったはずの弟の・・・・・。

ああ・・・そうか・・・・。
私たちの家族は・・・・人体実験にかけられて・・・結局は失敗して・・・・。

―「また失敗か」
―「まあ、所詮は一般市民、我らのように優れた頭脳や知識がない選ばれざる愚民、ゆえに肉体が分解、再構築の原理に耐え切れなかったのでしょう」
―「まあ、いい。処分しろ」
―「さて、次はどこの村の民に協力を願いましょうか・・・」
―「お国のためだ。いくらでも協力してくれるさ。栄誉と金を与えてやるんだ。文句はおろかお礼をいただかないとな」

私の横を通り過ぎていく「国」に「選ばれた研究者たち」が笑いながら言う。
ああ、そうか。
選ばれない限り、こうして惨めな死を遂げるんだ。
父さんも、学者の出で頭はよかったけど、片田舎の学校の先生でいいレベルだったし、弟も頭はよかったけど、所詮は子供だ。だから、そんな人生だから、力も知識もないから、いいように実験材料にされるんだ・・・・。

いつかは私もこうして死んでいくなんて・・・そんなの・・・・そんなの・・・!!!
自分が弱いなんて・・・・知識も力もないなんて・・・・!!

シャークプレデター「認めるものかああああああああああああああっ!!」

だから、人間を捨てて、吸血鬼になって・・・!!
ここまで来たんだっ、今更、引けるものかああああああああっ!!

シャークプレデター「うおおおおおおおおおおおっ!!」
ヘブン「きゃああああああああっ!!」

私は負けない!!!
強くならなければ、知識を得なければ、生きていく資格さえないって、切り捨てられるって知っているから!!!!そうやって、他人を犠牲にして進化を遂げられないこの愚か極まりない世界を生き残るために!!!

シャークプレデター「お前なんかに何が分かるものかっ!!!強くなければ、生きていくことさえ許されやしない、命さえも他人が生きるか死ぬか選べることへの理不尽さが、明日はわが身かもしれないという恐怖が、お前に分かるまい!!!私は切り抜けてきたんだ、切り開いてきたんだよっ、たった一人でねえええええええええっ!!」

そして、手を突き出すと水で作り出した巨大なサメを作り出し、一気に解き放つ!!!

シャークプレデター「私の抑えてきた、殺してきたはずの感情を、呼び戻すなあああああああああああっ!!!!忘れてしまいたいんだ、感情なんて、過去なんて、全部消え去ってしまえばいい、もう二度と取り返しなどつかないのだから!!!!」

サメがダムを食い荒らし、木々を砕き、ヘブンに襲い掛かる!!
いいわよ・・・そのまま食らい尽くしてしまえ!!!!
みんな、みんな、何もかも、皆消えてしまええええええええええええっ!!


(ヘブン視点)
暁「何がどうなってるんだよっ・・・・・クリス、俺と代われ!!召喚魔法を使う!」
クリス「はい!」
クロキバ「こういうときは・・・」
暁「あいつだぜっ!!」

そういって、紫色の弾丸をとり、クロノストリガーに装てんして撃つ。
紫色の魔方陣が浮かび上がり、それを俺の全身を取り巻く・・・。

ヘブン「魔獣召喚!!チューンシューターッ!!!」


クロノポリス・屋上にあるテラス。
そこのベンチで寝そべって音楽をヘッドホンで聴いていた一人の少年が起き上がる。
茶色のショートカットをして、琥珀色の瞳をきらきらと輝かせている、可憐であどけない顔立ちをしている小柄で華奢なその姿は一見美少女のようにも見える。そして少年は起き上がると楽しそうに笑う。いわゆる「男の娘」だ。

流水「にゃああ、ボクの出番だねっ、暁っ、今すぐいっくよー♪きゃははははは」

そしてクルクル踊りながらびしっとポーズを決めるとその姿に紫色の半魚人の姿がかぶり、やがて光へと変わっていく。

流水「イッツ・ア・ショータイム!!!」


そして紫色の光がヘブンを包み込むと、マスクアイが紫色に光り輝き、手には半魚人が変形した銃「チューンシューター」が握られると、右半身と胸の部分が魚を模した紫色の甲冑で覆われていく!!

ヘブンCフォーム「きゃはははは♪」

楽しそうに笑いながら銃を構えて、照準を合わせると、ステップを踏みながらまるでダンスを踊っているかのようにして、トリガーを引いた。

銃口から放たれた無数の銃弾は縦横無尽に空間を飛び交い、シャークプレデターを追い詰めていく!!一撃で重戦車をも吹き飛ばすほどの破壊力を秘めた水鉄砲は破壊力もかなりのものだ。シャークプレデターが青龍刀ではじくが、もはや避けきれず裁ききれず直撃して吹き飛んで地面を転がる。

シャークプレデター「きゃあああああああああああああっ!!」

銃弾を受けて、あまりにも重い一撃にシャークプレデターが地面を転がり、壁に全身を激しく打ちつけてみじろぎする。

しかし、ヨロヨロと壁を伝って立ち上がり、青龍刀を構えなおし、力を入れる。

シャークプレデター「・・・・・はああああああああああっ!!」
ヘブンCフォーム「・・・およ?まだ、やる気?」
シャークプレデター「・・・・お前などに・・・言われなくてもな・・・・私だって分かっているさ。過去にとらわれて未来を切り開くことを恐れることが愚かなことくらい。でも、でも、でも、忘れられない、過去から目をそむけ続けたって、振り切れない自分の弱さなど、一度感じてしまったらそれは一生の十字架なんだ!!そんなことくらい、分かっているんだ!!!」

何だろう、こいつ・・・。
すごく、すごく悲しい。さっきまでの冷静さが嘘のように感情に任せて激情を叫んでいる。
でも分かるんだ。こいつ、やり場のない怒りや悲しみを、俺なんかには想像もつかないまでに深く傷ついた過去を、今、腹の奥底から叫んでいる。
さっきまでの冷静さも、そうでもしないと、自分の心や感情さえも殺してしまわなきゃいられないほどに何がそこまであいつを追い詰めているんだ・・?

流水(暁!)
暁「あ、流水?ごめん」
流水(もう暁の悪い癖だよっ!!今は戦いなんだよ?勝つか負けるか、生きるか死ぬか、その二つなんだから!余計な感情なんて考えている暇なんてないっしょ?)
暁「・・・ごめん」
流水(・・・まあ、それが暁のいいところでもあるんだけどね♪今君が感じたその感覚、もしあいつが何か救いを求めているのなら、きっと役に立つ。君の優しさは時にもろく頼りないけど、でも、強い力に変えられることができるから、忘れないでね♪)
暁「あいつが・・・・救いを?」
流水(まあ、今はかるーく撃退して、石板ゲッチューしなきゃでしょ?一気に済ませるよ!そしたらその後デートにでも誘って聞いて見ればいいじゃん♪きゃははははは♪)

クロキバ「おしゃべりが過ぎるぞ、チューン!!」
流水(はいはい、オッサンもうるさいし、一気にいきましょー♪)
クロキバ「・・・お・・・・オッサン・・・・・(全くお前というヤツは!)」

トリガーをクロキバにかませて、魔力を充填すると、紫色の満月が浮かび上がりその光を受けて銃のまわりに水流が集まりだし、やがて巨大な銃弾となっていく!!
ヒレの部分が回転しだし、銃弾の周りに激流が渦を巻きだし敵を捕らえる!!

ヘブンCフォーム「舞うように・・・行くよ♪」
シャークプレデター「うああああああああああああああっ!!」
ヘブンCフォーム「スプラッシュキャノン!!」

トリガーを引くと、水流が巨大な竜の姿となって巨大な口を開いて一気に飛び掛りシャークプレデターを飲み込み、そのまま激流の圧力と魔力を受けて、シャークプレデターが胸から巨大な火花を噴出して吹き飛んだ!!

シャークプレデター「きゃあああああああああああああああ!!」

シャークプレデターが吹き飛び、ダムの下へと落ちていった。あの様子だとしとめることは出来なかったか。流水め、もしかして、俺に気を使って・・・?
シャークプレデター・・・・またどこかで会うことになりそうだな。
さてと、今は石板を見つけないと。

流水「仕方ないな、今回は出血大サービス!!ボクに任せてよ!!」
そういって、流水が変身した紫色の魚と人が組み合わさったようなモンスター、チューンとなってダムの中へと潜っていった!!この激流渦巻くダムの中でも、あいつならプール感覚で泳いで調べられる。もう今はあいつに託すしかない!!

(チューン視点)
大雨で土砂交じりのきったない水だなあ・・・。
まあ、こんな水の中くらいどうってことないけどね!でも、さっきのあいつまるで、暁に、いや誰かに「助けてくれ」って言っているような気がするんだよね・・・。
まあ、そんなことどうでもいいけど。

ダムに沈んだ村はもはや見る影もないね。まあそりゃそうだ。普通はそれが当たり前。でもさ、だからこそ不思議なわけだ。一つだけ崩れてない木造の祠なんてさ!!
そこを見たら・・・・おおっと、ありました!!
この石板だね!石板を回収すると、一気に祠が崩れだす。そしてそのまま泳いでダムから飛び出して暁に近寄る。

流水「あったよー♪」
暁「よっしゃあ!!!ありがとう、流水!!」
流水「お礼は暁特製のらぁめんがいいなっ!!とんこつ醤油仕立ての横浜風!!」
暁「よしっ、作ってやるよ!!」
流水「わーいわーい!!!やったあ!!!暁、だぁいすき!!!きゃははははっ!!」

暁のらぁめん美味しいんだよね!!
ああ、楽しみだよな・・・!!さーてっと、まずは帰って待ちますか!!
暁に挨拶を済ませると、ボクは帰ることにした。

(暁視点)
これが石板か・・・!!
教科書ほどの大きさの石の板には、なにやらわけの分からない文字や記号が刻まれていて、さっぱり分からないが・・・。
あとで、これはアメジストさんやダイヤさん、クロキバに解析を頼んでみよう・・・。
とりあえず、今はここを離れよう。

暁「・・・・あれ?」

ダムを離れようとバイクをまたがったところで、俺の目に何か映った。
それは、よく目を凝らさなかったら見えなかったかもしれない。
でもそれはなぜか、俺にはよく見えた。

黒い物体・・・・あれは・・・・スーツ?
スーツを着込んだ・・・・・人か?
人!?あの姿はどう見ても倒れているじゃねえか!!

そのときだった。

「緊急警告!!緊急警告!!紋白川上流堤防決壊!!!堤防決壊!!直ちに避難してください!!繰り返します!!紋白川上流堤防決壊!!堤防決壊!!直ちに避難してください!!」

暁「やばい!!鉄砲水がこっちに押し寄せてきているんだ!!くそっ!!」
クリス「暁!?」
クロキバ「どうするつもりだ!?」
暁「人だったら放っておけないだろうがよっ!!」

そういって、俺がバイクにまたがり、一気に・・・ダムの奥へと壁を下って一気に急降下する!!!ダムの壁が濡れていて、滑りそうだけど、こうなったら根性と集中力だ!!!

暁「冷牙―――――――――――ッ、頼むぜ!!!」
冷牙「正気か!?一日に2回も召喚などしたら、貴様の身体は無事じゃすまんぞっ!!」
暁「・・・それでも、放っておけない!!!頼むぜ!!!!」
冷牙「・・・・とことんバカだなっ!!いいだろう、今回だけ付き合ってやる!!」

冷牙が宿り、そのままヴォルファスフォームに変わり、青い風がマシンフレスベルグに宿り、さらなる高速移動能力が備わり、一気に地面へと降り立つ!!
そして駆け寄ると・・・それは・・・!!

暁「・・・・マリア・・・さん!?マリアさん!!」

間違いなくマリアさんだった。
スーツはボロボロで、髪も乱れていて全身ずぶぬれで、意識を失っている。呼吸はしている・・・気を失っているようだ。そういえば、ダムの調査に来ているって言っていたけど、まさかさっきのサメ女たちとの騒ぎに巻き込まれて!?もしくは調査中に怪我をして!?
くっ、考えている暇なんてない!!
後ろには俺たちを飲み込もうと巨大な激流が一気に押し寄せてきやがる!!

俺がマリアさんを俺の身体に縛り付けると、一気にエンジンを噴かせると翼を展開して壁を一気に駆け上がる!!!そしてウイングを展開して、タイヤを引っ込めてブースターを飛び出させると、地面に向かって凄まじい勢いで銀色の風を噴出す!!そして車体が浮かび上がり、飛行形態に変形したマシンフレスベルグを操縦して一気に舞い上がるとさっきまで俺たちがいた場所はもはや激流に飲まれていた・・・。

マリア「う・・・うう・・・・」
マリアさんが苦しそうにうめいている。よく見ると全身怪我しているみたいだな・・・。
しかも雨に打たれているから体力が落ちているのか顔色も悪いし・・・!

暁「しっかりしろっ!!マリアさん!待ってろ、必ず助けるから!!死ぬなっ、大丈夫だからっ、しっかりしろっ!!」

クリス(・・・暁が・・・こんなに激しく取り乱すなんて・・・・!)
クロキバ「暁・・・・お前まさかこの者のことを・・・?」
暁「分からないよ!!でも、俺、この人にすごく世話になってる!!この人が教えてくれたこと、すごく面白くて楽しくて、一緒にいるとすごく暖かくって・・・!!俺、この人、死なせたくねぇっ!!助けてぇっ!!守りたい!!」

もうテンションに身を任せているのもいいところだろう。
しかし、もう一度堰を切った感情はもはや止まらない。

暁「絶対死なせねええええええええええええええ!!!!!」

俺はこの人のことを・・・・・好きなんだよっ、恋とかそういうんじゃなくて、もっとなんていうか、放っておけないんだよっ!!!


そのとき、一瞬だけマリアが意識を少し取り戻したのか、目を開く。
そこに映るのは・・・・。

マリア「・・・・・・アルト・・・・・?」
ここにはいないはずの、永久に会うことなど二度とかなわない弟の名前をつぶやく。
死んだはずの、人体実験にかけられて無残な肉の塊と化したはずなのに・・・?
いや、この人は・・・・?

「お姉ちゃん・・・!」
「マリアさん・・・!!」

「「しっかりして!!」」

え・・・・?私を助ける・・・・?
私のことを・・・・助けに来てくれたの・・・?
この人は・・・・暁くん・・・・?!
弟の優しかった最後の笑顔が暁くんにかぶって見える、暁くんの声が弟にかぶって聞こえる。

ああ、そうか。
私がなぜ、人間なのに、暁くんのことがこんなに気に入っているのは・・・。
彼の笑顔が、屈託のない純真さが、手料理を作ってくれる優しさとか、世話焼きで、背伸びしていて、本当はちょっぴり子供っぽくて、さびしがり屋で、それでも仲間思いで、熱い心を持っていて・・・。

そんな君が弟のようで・・・・。
それが嬉しかった。そして、今気づいた。私は感情を殺したはずだったのに・・・・過去と一緒になかったものにしてしまえば嫌な過去も忘れられると思っていた。でも、そうじゃない。本当は・・・・さびしくてさびしくて仕方なかった。一人じゃいられないんだ。もう、限界だったんだ。彼が年下なのに、こんなにも惹かれていたんだ・・・!

私の寂しさ、苦しみ、全部ひっくるめて包み込んでほしいと身勝手な思いを無意識に思うまでに。

私が覚えているのは・・・そこまで。



(マリア視点)
まぶしい光が差し込んでくる・・・。
うっすらと目を明けると、私はどこかに寝かされていることに気づく。
ゆっくりと起き上がると、そこは・・・無機質な白が広がる部屋。
治療器具とか置いてあるところを見ると、ここは病院かしら?
手が・・・暖かい?
何かが私の手を握っているのに気づく。見るとそこには・・・・。

マリア「暁くん・・・?」

暁くんが手を握り締めたまま、ベットに頭をもたげて眠っていました・・・。
頬には絆創膏をはり、額には包帯を巻いて、入院着を着込んでいるところを見ると、彼もまさか私を助けるときに・・・・!?

顔を見ると、それはとても優しく純真無垢な赤ちゃんのような寝顔・・・。
ずっとこうして手を握って心配してくださったのですか?
ああ・・・・なんだろうこの感覚。彼を見ていると、忘れたはずの感情が目覚めていく。
この感情の高ぶり・・・・伝えずにはいられませんね。

暁「・・・・んあ・・・・・?にゃああ・・・・」

寝ぼけ眼で起き上がり、ぽけーっとしたような感じで暁くんが起き上がる。
そして私を見て、安心したかのように笑顔を浮かべている。そのときの笑顔は・・・私の心を優しく和ませてくれるほどのすごく素敵な笑顔・・・・。
ああ・・・・もう・・・本当に・・・・可愛い・・・・!!

暁「・・・・マリアさん・・・・無事でよかった・・・・」
マリア「・・・・・・・・・・暁くん・・・・・!」

思わず私は暁くんを抱きしめていました。
小柄で華奢な身体はすっぽりと収まって、あどけなくかわいらしい顔立ちが「ふえ?」と寝ぼけている様子で私を見ている。ああ、もう!!

マリア「・・・・暁くん・・・・・私にはね・・・・・弟がいたの、昔。今はもう死んじゃったけど・・・君が弟のように見えるの。君がまるで、弟が生き返ってくれたかのように、私を見てくれているかのように・・・・思えるんです・・・・」
暁「・・・・うん」
マリア「・・・・暁くん・・・・私と今後とも・・・・お友達として付き合っていただけませんか?私、ずっと弟が死んでから自分の感情や過去を忘れようとして・・・研究に没頭して・・俗世からも人付き合いからも逃げ続けてばかり・・・・でもそのままじゃ今の自分が、弱いままで、前に進めないってことに気づいたんです。それも敗北という苦い経験から学んだことですが、今の自分を変えたい・・・そのために・・・・君ともっと一緒にいたい・・・・お願いできませんか・・・?」

そう、あのクリスとかいうイマジンがいっていたとおり。
未来を切り開くことを怖くないヤツなんかこの世にいない。でも、それでも、このままじゃいけない。このまま何もかもから逃げてばかりなんていられない・・・!

暁「・・・うん・・・・いいよ・・・・俺も・・・・マリアさん好きだし・・・・」
マリア「・・・・・暁くん!!!いいの?こんな私なのに、いいの?」
暁「うん、いいよ・・・・えへへ・・・・」
マリア「・・・・暁くんっ!!!」

思い切り抱きしめ、唇を見て、私も顔を近づけて・・・。
唇と彼の瑞々しい唇が重なる・・・。

ちゅっ・・・・くちゅる・・・・・ちゅっちゅっ・・・・。

とても優しいキス。甘くて優しくて心から安心できるキス・・・・。
吸血鬼が永遠の愛情を誓うキス「マーキング」・・・。
あなたのこと・・・・・絶対逃がさないからね。
彼を抱きしめながら、そう私は誓った・・・。

こうして、意識もおぼろげながら・・・。
暁の背中には青いサメの紋章が宿り、第2のマーキングを受け入れてしまったのであった。

数日後、そのことに気づいた暁は「いったいどこの誰が、いつの間にやりやがったんだっ!!」と大混乱したのは言うまでもない。

続く
Next Line「Samurai Desperado」

2010年11月07日(日) 10時19分19秒 公開
■この作品の著作権は鴎さんにあります。無断転載は禁止です。
■作者からのメッセージ
今回第6話投稿いたしました。
新登場したチューンフォーム、これは水中戦と射撃戦に特化した戦士で、今後も銃撃戦では更なる活躍をお見せいたします。
そして、今回明らかになった四天王がかつては「人間」であり、それぞれに「過去」のとある事件がきっかけで吸血鬼となったエピソードがあるということ。今後、セレス、フレア、アリスの過去も明らかになっていきます。そして、お互い正体を知らないまま、マリアにマーキングされてしまった暁。これより、マリアも正式にメインキャラ決定となりました。今後の彼女たちの暴走振りも応援よろしくお願いいたします。

凛「さて今回も坊主は悲惨極まりない展開になっちまったな」
穏「・・・・・・・モテる男はつらいものよのう」
昴「今回、新しく登場したね、チューンフォーム!水中戦を得意としている明るく元気なスナイパー!そして彼に憑依する流水くん、いつも明るくハイテンションだけど、戦闘においては歴戦の戦士としての貫禄を見せるよね」
凛「そして今回明らかになったマリアの正体・・・それが元人間だったっていうこと、作者の設定によると数100年前に人間の死体の肉と肉を組み合わせて儀式で魂を吹き込むことで不死身の兵士を作って戦争の軍事兵器に利用しようとしていた科学者たちの犠牲者になっちまった家族の死体を目の当たりにして、それを無価値なごみ同然に処分されちまったことが彼女のトラウマになっちまったんだ。それ以降、過去を忘れるために、感情を殺して、自分は世界中のすべての知識を手に入れて、何もこれ以上奪われないように必死になっていたんだな・・・」
昴「そして、暁くんに助けられたことで暁くんが憎き敵ヘブンであることも知らずに友達になり、友愛の証としてマーキングをしてしまった。これ、正体ばれたら絶対ひと悶着ありそうだよね」
穏「・・・修羅場は軽くいきそう」
凛「だわな。それじゃあ、次回、今度は第3の石板を求めて大暴れするぜ。次の四天王は誰がいいんだい?」

次回もよろしくお願いいたします。

この作品の感想をお寄せください。
55iGKB Thanks for sharing, this is a fantastic post. Will read on... -20 Cheap Seo Services ■2012-08-08 23:22:10 91.201.64.7
非常に出遅れまして申し訳無いのですが、感想失礼します。

>「「「世界最強の3人組!!!3人で1人!!仮面ライダーヘブンっ!!!」」」
僕もWの「二人で一人」ってフレーズを思い出しましたが、ヘブンでは三人で一人なんですね。何といいますか、こう、お互いの信頼関係がMAXな様子がいい感じです。

>チューンシューター
流水さんフォーム登場ってなもんで、彼のキャラ的にはバッシャーにリュウタを足して二で割ったところに男の娘属性を付加したって感じでしょうか。っていうか暁君といいヘブンは男の娘率高いなぁ。
サメ相手に半魚人は相性良かったんですかねー

>第2のマーキング
ちょ、暁君このまま四天王のマーキング全部コンプリートしちゃうんじゃ…
と戦慄を覚えつつ、ついでに残ったもう一人の四天王や、トーライフォームの今後の活躍にも期待しつつ今日はこの辺りで失礼します。
50 トレハ ■2010-11-11 22:13:51 softbank220026120007.bbtec.net
遅めな上、短いですが感想です。

>マリア
知識は力、無知は弱さであり罪
確かに正論であり真理でも有るかも知れませんが、それだけじゃあない。
世界は詰め将棋の盤じゃない、絶望して、他者を踏みつけて己の絶望を広げるのはきっと間違いなんでしょうな。
こっちの「セレナ」にも似たような価値観を持ったキャラが出る予定ですが、扱いの参考になるなぁ
いや、パクるつもりじゃないですよ、参考程度に

>チューン
ううむ、悪い奴ではないでしょうけど、端々からタチの悪さがにじみ出る感じです(笑)
冷牙さんもまともに見えて財布にダメージを与えてくるタイプでしたし、もっとマイルドな方は…居ないだろうなぁw
そう言う意味では流水さんは余り金が掛からなそうな分、マシかも


…そしてまた増えたマーキング。
その内コンプリートフォームでも出るんじゃないか(笑)

では最後に暁君に少し前に見たこの言葉を贈ります。
えーコホン…
フ・ラ・グ、集めま・く・れ♪(CV:串田アキラ)
50 @PF ■2010-11-08 22:43:43 i125-202-119-254.s11.a021.ap.plala.or.jp
そんなこんなで、【仮面ライダーへブン】の《第6話》の感想を書かせてもらいます。

暁「…この話でも、見事なまでに目立ってんな。……【ヘブン】の俺の女難の相っぷりが…;」

星「…ああ。まったくだな。今回の話で《アヴァロン四天王》の一人であるマリアさんに知らず知らずのうちに“マーキング”されちまっているしな…;」

クリス「……このままだと、他の四天王の連中にもフラグが立ちそうな気がして来ます……;」

……既に手遅れですけどね。いい例としてはアリスさんの件がありますし……;

クリス「…本当に、【ヘブン】の暁って、女性関係のトラブルが多いんですね……;」

クロキバ「それはそれとして、今回の話は、主にマリア殿がどうして感情を出さないのように、人などを物扱いするのかと言うことと、彼女の過去……。そして『ヘブン』の新フォームである『チューンフォーム』についてのことがメインとなっているな」

冒頭では、お約束となっている前回の話の続きで『ヘブン』vs『シャークプレデター』の一騎打ちが展開されているわけですけど、戦況的には雨の作用もあり、相手側の方が有利。そのうえ水辺と言うこともあり、正に“鮫”の特質を持ち、水を操る能力を持っているマリアさんにとっては圧倒的有利だといっても間違いない状況なわけです。

暁「とは言っても、『ヘブン』の俺やクリス、クロキバ三世も勝負を諦めるわけがない。自分達の心を一つにし、何処までも立ち向かう!!」

星「何気に“魂”を一つにした台詞が【W】を感じさせるものだな。【W】のほうは『二人で一人の仮面ライダー』だけど、『ヘブン』のほうは『世界最強の三人組!!! 三人で一人!! 仮面ライダーへブンっ!!!』だけどな」

雰囲気や感じ的に、【W】の主人公コンビよりもテンションが高いですけどね。しかし、どんなことがあろうと諦めなず立ち向かうと言うのは、確かに“未来”を切り開くのには必要ですね。その結果、マリアさんを押し始めたわけですけど。

クロキバ「まったくだな。しかし、そんなさなか、マリア殿はマリア殿で、アリス殿が言ったことを思い出しつつも、己の忘れたい“過去”のことを思い出していた……」

まさか、マリアさんが昔は人間で、大切な家族をどこぞかの郡か研究機関らしきものに所属していると考えられる人間達に実験材料的な感覚で殺されてしまい、そのことで何かに知識がないと利用されて死ぬだけだと思い込み、知識と力を手にする為に、“吸血鬼”となったと言うのですから、ある意味、悲しい人のように思えますね……。

星「考え的には正論を着いている感じだけど、だからって一番大切な“心”を捨てちまったら、それこそ意味がねえよ」

生きることは綺麗ごとだけでは済まされませんけど、確かに優しさなどを忘れて生きることは、何よりも悲しい気がしますね……。

クロキバ「…それらのことを思い出した結果が暴走だからな。ある意味、典型的なお約束と言ったところだが、マリア殿は正直間違っている」

ある意味、マリアさん以上に辛い“前世(かこ)”を持っている暁君としては、そのことを聞いたら全力で否定しまくるでしょうね。

クリス「そして、暴走的な感じのマリアさんこと『シャークプレデター』の攻撃を何とかかわしながら、召喚魔法で《マーマン族》の『流水(るみ)』さんこと『チューン』さんを召喚。お待ち兼ねの新フォーム、舞踊る狙撃者『チューンフォーム』の登場!!」

流水「【ヘブン】の僕も僕で、“男の娘”って感じがする容姿の他、明るく楽しい性格みたいだね♪」

投稿したキャラクターをそちら的なものに変えつつも、アイディアどおりの様子で使ってもらい、ありがとう御座いますm(_ _)m
しかも、何気に冷静さを忘れて暴走したマリアさんを圧倒していると言うのがすごいと思いました!!

流水「……嬉しいのは分かるけど、少しは落ち着きなって…;」

暁「そして、戦いのさなか、戦いの中で感情を暴走させてしまったマリアさんの心の傷を感じてどのような“辛い過去”を持っているのかと疑問を感じる【ヘブン】の俺。しかし、そんな【ヘブン】の俺にしっかりと戦うことに集中しろと告げる【ヘブン】の流水」

流水「《平行世界》の本人である僕が言うのも何だけど、かなりカッコいい感じだね♪」

星「本当に、戦いのときには歴戦の戦士って感じだな。あちらの暁のいいところもしっかりと指摘し、それを利用して相手を救えともアドバイスを送っているしな」

クロキバ「…しかし、三世のヤツはきちんとしろと言ったところでオッサン呼ばわりされているところがなんとも言えん……;」

クリス「それはそうと、戦いも佳境となり、『チューンフォーム』のはなった必殺技である『スプラッシュキャノン』によって『ヘブン』の勝利となりましたけど、あちらの流水さんが威力を抑えてくれたおかげで一命は取り留めたという結果になりました」

暁「その結果、人の姿に戻ったマリアさんを偶然にも見つけ、無茶をしてあっちの冷牙の力も借りて正体を知らないとはいえ彼女を救出。しっかし、正体やらを抜かしても、今のところ【ヘブン】の俺が彼女に抱いている感情ってどういったものなんだろうな…」

冷牙「《第5話》のあとがきの方で凛嬢が言っていたことだが、「年上の女教師に思いを抱いている学生の心境」とからしいが、実際はどう何だ?」

その辺も気になるところですね。……ただ、本当に【ヘブン】の暁君とマリアさんがお互いの正体を知ったとき、どういったことが起きるのかが気になるところですかね…;

星「…絶対にひと悶着以前の混乱騒動が起きること大だな…;」

流水「それはそうと、マリアさんの方はマリアさんで自分を助けてくれた【ヘブン】の暁のことが気に入っている理由が自分の亡くなった弟さんの『アルト』さんに似ているところがあると感じ、そんな彼に惹かれているんだなって結論に至る。ある意味、ちょっとしたブラコンとも取れるね;」

クリス「それでも、忘れられない人のことを誰かに重ねてしまうと言うのは、生きている人だと、誰だってそうだと思いますよ? ……それにしても、今回の【ヘブン】の暁の行動などの結果がマリアさんに“想い”の大切さを思い出させ、さらに彼に惹かれる原因となってしまったんですから、なんともいえませんね…;(いくら《平行世界》だからって、複雑な気持ちです……)」

暁「ん? どうした、クリス?」

クリス「な、何でもありません!!///」

他一同(……ある意味、バカップルコンビが……(呆れ))

…しっかし、暁君の外見上、父親似で可愛らしいところがある分、その辺もマリアさんの弟さんに似ていたんでしょうかね? それと暁君のセカンドキスも、何気に敵さんの幹部の一人に奪われたって結果になりましたね…; …今後の【ヘブン】の暁君の明日はどっちだ!?

暁「……かなり、明後日のほうとしかいえないな…。この状況下だと…;」

流水「そして、今後の物語の“鍵”となってくるだろう“石版”の一つを《最中ダム》の水の中に沈んだ廃村のボロボロになったは祠から【ヘブン】の僕が発見!! お礼があっちの暁特性のラーメンだって言うんだから中々ナイスだね♪」

冷牙「……それにしても、あちらの俺以外に食費が掛かるヤツって、これであちらの電である『雷斗』ってことになるが、そんなに掛かるのか?」

彼の体型とかを考えると否定できませんけどね…;

次回の話で登場する《四天王》としては、最後に残っているセレスさんでお願いします。

星「…ところで、アリスのアホがマリアさんが自分と同じ相手に“マーキング”したって聞いたら、一体どういったことが起こるんだか…;」

……絶対に、微妙な感じの修羅場が発生されるでしょうね…;

クロキバ「そんな感じで、今回の感想は以上だ」

流水「次回の話は、微妙に“侍”が関係してくるみたいだけど、そうなるとルーベットさんとかが登場するのかな?」

その辺は次回次第でしょう。後、3人娘さんがた、『チューンフォーム』と『チューン』こと流水の説明など、ありがとう御座います。

冷牙「それでは、」

一同『次回作も面白くてカッコいい感じのモノをよろしくお願いします!!』


〜時と次元を超え、俺、参上!!〜
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