仮面ライダーヘブン 第11話
第11話

エリザベート「この大うつけがっ!!!!」

エリザベートの怒号が鳴り響き、聖が黒いもやのように浮かぶ“闇”に吹き飛ばされ、地面に転がり、苦痛に表情をゆがめる。
エリザベートがさらに手を振り上げると闇がまるで意志を持っているかのように動き、巨大な球体となって聖を吹き飛ばし押しつぶした。聖が地面に力なく膝をつく。

エリザベート・アヴァロンの能力、それは「全身を闇に変える」「闇を自在に操る」。
全てのものを引き寄せ、飲みこみ、押しつぶす「闇」。
その強大な力に聖もなすすべもなかった。

聖「がはっ・・・・・くはあっ・・・・!!」
エリザベート「作戦無視したばかりか、アリスに次いでセレスまでも勝手な判断で処分にかかりおって・・・・!!お主に指揮権は与えたが、生殺与奪までの権利など与えた覚えはないぞい!!図に乗るのも大概にせい!!」

イングリッド「もうその辺になさい、エリス」
エリザベート「姉様・・・」
イングリッド「大望を果たすためには、断腸の思いで、かつての部下であろうと、障害は排除する。野望を果たすためには、常に真っすぐ、己の信念を貫くことのみでは無理です。例え、何千何万の同族の骸が転がる荒れ果てた地であろうとも、乗り越えて進まなければ、その覚悟がないのでは、貴方の目指す天下は掴めないですよ・・・?」
エリザベート「部下の命も守れない無能な主君に誰がついてくるというのですじゃ。部下は力、部下は財産、一人たりともワシは失いたくはないのですじゃ・・・」
イングリッド「甘いですね。エリス、貴方はどうにも覇道の王となるには優しすぎる。部下への気遣いや施しもいいですが、自身が目指すこの王の玉座がどれほどの多くの血をすすってきたか、この玉座を守り抜くために、お父様がこの地位を守るために部下や長年連れ添ってきた同胞であろうとも、涙をのんで、犠牲にしてきたことか・・・。いいですか、綺麗事やなれ合いではこの世界を統べる王になどなれはしない」

厳しい口調からはもはや情の一つも感じない、冷え切った言葉のナイフにエリザベートは胸が引き裂かれそうだった。それを必死で凛とした表情で耐えている。

イングリッド「ここまで来るのに、どれほどの犠牲があったと思う。こんな戦いに正当性を求めるほうがおかしい。敵を殺したらそれが上等か、部下が殺されたら外道か。それとも、目的を果たすためならこれまでの犠牲をやむを得ないといい、納得しながら、部下の一人二人くらいが死んだら耐えられないと?笑わせないで下さいよ」

エリザベート「笑い・・・じゃと?」

イングリッド「自らがこの道を選んだ時からすでに覚悟を決めていたのではないのですか?嫌ならずっとトランシルヴァニアで眠っていればよかったのです。自分で進んだ道で部下を犠牲にしなくてはならないということくらいで、何をいまさら被害者ぶりますか。そんな自分を憐れむくらいなら・・・・今すぐ貴方もいなくなるか死ぬべきです。私はそんな無能な妹も、将軍もいらない」

エリザベート「・・・・・・!!」

イングリッド「・・・そんなこと、思わせないで下さいね?エリス?」

エリザベート「・・・・・了解・・・・ですじゃ・・・・」
イングリッド「ええ、それでこそ私の愛する妹です。それでは、先ほどの命令もお願いしますよ?無能な四天王全員の処分、そして、真の四天王の解放を、ね♪」
エリザベート「・・・御意・・・!」

歯をギリギリと食いしばり、唇から血がにじみ出る。
頭を下げている間、端正な顔立ちが耐えがたい怒りと憎悪で歪み、狂的なまでに邪悪な負の感情を露にする。そんな全身を小刻みに震わせる姿を見て、イングリッド、そして聖が冷たい瞳で侮蔑するかのように笑っていた・・・・。


エリザベートが一礼をして、玉座の間を出て行ったあと、少し足早に出て行ったエリザベートの姿がいなくなるのを確認すると、イングリッドと聖が向かい合う。

イングリッド「・・・あのゴミの監視、引き続きお願いしますよ?そして無能なるものどもには容赦なく死の鉄槌を・・・ふふ・・・私が、吸血鬼の女王として君臨する世界に、弱者は必要ないのですから。妹であろうと知ったことではありません」
聖「・・・仰せのままに」

聖が一礼すると、静かに闇の中へと消えていった・・・。

同時刻・・・。
(凛視点)

凛「・・・つまり状況を整理すると・・・」

@ 大友暁は仮面ライダーヘブンに変身する。
A 警察組織クロノポリスに所属しており「時の運行」を守るために戦ってきた。
B 「時の運行」:過去、現在、未来といった時間そのもの。その時間を自分の好きなように作り替えようとしている敵がいる。今回の怪物たち「プレデター」もそのうちの一例。
C かつて時の運行を守るために作られた強大な力を持つ列車「原初の列車」を手に入れて世界征服を狙っているため先にその列車を探していた。
D そしてそのうちの一つが自分に力を与えてくれた「木のグリムライナー」。そして自分も仮面ライダーになるための「特異点」(どんな時間の変化があっても影響を受けず、元の時間に戻すことが出来るバックアップシステムのようなもの)であること。

凛「・・・てことか」
話を最後まで聞いて、ポイントをまとめ上げてみると、これまたとんでもなくスケールがでけーっつーか、もはやSF映画か特撮の世界に足を踏み入れたような感じだな。

クリス「・・・・ええ、その通りです」
凛「これまた・・・かなり現実離れしてるな」
クリス「・・・やはり受け入れがたいですか?」
凛「いきなりこんな状況になって、すぐさま受け入れられるとしたら、相当頭がイカれてるだろ。まあ・・・・俺はイカれている方だろうけどな。もうこうなったら、何がおかしいとか言ってられねぇだろうし、ありえないなんてありえないってことだろうしな」

実際俺と話をしているのが、鷲のような姿をしているお淑やかで上品な雰囲気のするお嬢様口調の・・・鳥と人間の女性を組み合わせたような姿をしているイマジン・・・確か暁の想像から生み出された未来人の一体とかいう存在だしな。

凛「・・・暁が話さなかったのも、単に俺たちに迷惑をかけたくないというだけじゃなくって、時の運行の話が一般人に漏れたらあまり良くないってことでもあるだろうしな。一種の戒厳令みたいなもんだろう?」

そんな話がもし漏れたら、時の運行を滅茶苦茶にしたがっている連中からすれば俺たちのような何も知らない一般人が関わってくることで対処しきれない膨大なトラブルが起こり、もしくはそれを利用してくるだろうしな。だって上手くいけば、自分がやり直したい過去をやり直せることだって可能なわけだし。そうなったらもう時間なんて自分の都合がいいように書き換えられたら、もう何もかもが滅茶苦茶だ。

クリス「・・・その通りです」
凛「そうか・・・・暁はずっと戦っていたんだな。そんな状況の中で」

クリスが入れてくれた紅茶を一口飲む。ダージリンの甘くほろ苦い味といい香りが口の中に広がり、混乱しそうな頭をクールダウンさせてくれる。

凛「・・・俺は・・・今後どうなる?俺としては、仮面ライダーとして選ばれたなら、俺もあいつのサポートが出来るなら・・・何か出来ることがあるなら・・・協力させてほしい。俺以外にシルヴァンに変身できるヤツはいねぇんだろ?俺が出来ること、世界を救うなんて大それたことはいきなりは言わねえが、今できることをできるようになりたい」
クリス「・・・前向きなんですね。自身がこのようなことになっているのに」
凛「・・・・・あいつばかりにこれ以上何もかも背負わせられないというか、何か力になれればいいなって思ってるだけさ。すぐ無茶しやがるからな」
クリス「・・・・とてもいい友達を持っていますね、暁は・・・。その言葉だけでも私は嬉しいです」
凛「俺だってそうさ。暁をここまで支えてきて、心配してくれる“彼女”がいるのなら、俺も安心だ。あいつが一人で何もかも背負いすぎて潰れないように支えてくれていたんだろう?暁の近くにそんなヤツがいてくれるから・・・俺たちがいつも一緒にいて、バカ言いあえる暁がいるんだ。本当にありがとな・・・クリス」
クリス「・・・・・ふえ・・・・?」

凛「しかし暁にこんないい“彼女”がいるとはな。隅におけねえや」

クリス「・・・・かの・・・・・じょ・・・・・?さとる・・・・の・・・かの・・・・じょ?・・・・わ・・・・た・・・し・・が?そう・・・見えるの・・・れすか?」
凛「・・・?ああ、見ていて微笑ましいくらいにね」
クリス「・・・・!!(ドガンッ!!!!)」

おいおい、今頭が何か爆発しなかったか?顔が真っ赤になってやがるし、煙上がってるし・・・。つーか、おい、大丈夫か?こりゃまた今時珍しいほど純真つーか初心だねえ。
まあ、だから暁にはお似合いなんだろうけどね。

クリス「・・・えへへ・・・・暁の・・・彼女・・・・暁の・・・彼女・・・・うふふっ、えへへ、すごく、嬉しい・・・なあ・・・・」
もはや頭はお花畑状態になっているな。つーかあいつの周りに天使がラッパ吹き鳴らして飛び回ってるように見えるよ、おい。

こりゃまた満面の笑みだし・・・・。まあ、いいか。こいつもこいつで俺は嫌いじゃないし、むしろ今後仲良く出来ればいいな。(この時クリスと凛との間に固い友情が結ばれた)


同じころ。
病室、そこの病室で暁が静かに眠っている。呼吸器から呼吸が単調に繰り返され、いくつものチューブでつながれている姿は痛々しかった。その様子を見ていた晶と慧が心配そうに見ていた。

慧「・・・・暁・・・!!」
晶「・・・こんなになるまで戦わせていたなんて・・・・俺たち・・・親失格だ」
慧「・・・力奪われて、何もできないって、こんなに悔しいなんて・・・!!」
晶「・・・慧」
慧「ちくしょう・・!!ちくしょう!!ちくしょう!ちくしょう!!ちくしょう!!!」

ガンガンガンッ!!!
狂ったように拳をたたきつけまくり、その拳から血がにじみ出て、慧が力なくひざから崩れ落ちる。そんな慧を晶が支える。
慧の顔を見て、晶が言葉を失う。その顔には、やりきれない怒りと悔しさで、目から涙が零れ落ちていた。

慧「・・・・これじゃ、昔みたいに向こう見ずに暴れまくっていたときのほうがまだマシだった・・・!そうすれば、自分の息子にこんな思いさせなかったのに、守れたのかもしれないのに・・・!」

晶「・・・・慧・・・」

慧「・・・・・・ちくしょう・・・・!!」

自分自身の無力への許せない怒り。
それが慧を蝕んでいた。そして自分の息子をここまで追い込んでしまったことが、どうしても許せない。何で自分は力を奪われてしまったのか。どうしてこんな自由に動き回れなくなっていたのか、何もかもがもどかしくて、邪魔で、苦しい。

慧「・・・・もう、いい・・・」

晶「・・・慧?」

慧「・・・力のないお飾りのビショップなんて・・・ごめんだ・・・・もう・・・これなら・・・あいつの代わりに・・・あたしが戦う・・・・!」

そういって、一気に飛び出し、病室を出て行った。

晶「け、慧!?慧、何バカなことを考えているの!?慧――――――――――っ!!」

晶の悲痛な叫びも聞こえず、振り切るように慧がホームに飛び出すと、Vライナーが流れ込み、慧を乗せると扉を閉めて走り出し、光の中へと消えていった・・・!!
後一歩のところで追いつかず、ホームに駆けつけた晶が呆然とする。そして嫌な予感が確信へと変わった。

晶「慧・・・まさか一人で・・・!?」

晶が行こうとするが、格納庫にある自分の列車の残骸を見て、言葉を失う。
かつて、エリザベートとの戦いで・・・滅茶苦茶に壊され、修理の復興作業がエメラルドでさえも「めどが立たない」と苦渋の答えを告げられたほどの歪み、へこみ、いびつな形の鉄の塊へと変えていた自身の列車の無残な姿を・・・。

キバライナー・セイリュウはその満身創痍でかろうじて生きているその無残な姿を多くの鎖や修理器具で固定されている状態であった。

晶「・・・・本当に・・・・何やってるんだよ・・・俺たちは・・・・!」

慧と晶に、いつになく焦りが生じていた。



同じころ・・・。
セレスも胸のうちに宿る不安を隠しきれないままでいた。深く傷ついた状態で絶対安静を言いつけられていたが、思うのは不安。

セレス「・・聖が、マリアやフレアを放っておくとは思えない。もしこのままでは、アリスも、マリアたちも、やられる・・・!!」

起き上がろうとするが、聖から受けたダメージは深く、起き上がることもままならない。

セレス「・・・なのに・・・どうしてこんなときに・・・動けないのよ・・・!!」
クロキバ「・・・気持ちは分かるが、今はけがの回復に努めるしかあるまい。お主はしっかりと休み、回復に専念しろ。我とクリス、それにクロノポリスが全力を上げて聖を追っている。悪いようにはせん」
セレス「・・・それでも、聖が何をするか分らないから不安なのよ・・・」
クロキバ「・・・確かに我々では理解できない思念の持ち主であるからな」
セレス「・・・狂っているのよ。生きることが何かを育み作り上げることが生業というのなら、あいつが生み出すのは悲しみ、憎悪、狂気・・・。そしてそれを心から楽しんでいる・・・あいつがもしこのままああいった行動を繰り返すのであれば・・・ダーク・キングダムも終わりよ・・・。それすらも気づいていないの、エリザベート様も、イングリッド様も・・・もし・・・知っていて泳がせているのなら・・・危険すぎるわ」

クロキバ(ふむ、この女性は四天王の中でもかなりまともな思考回路の持ち主であるな。それに仲間を大事に思える・・・優しさと強い心を秘めている・・・悪い者ではないな)

その時であった。

突然病室の扉が開き、何かが入ってきた。

クロキバ「うむ?誰であるか?」
「そのお声は・・・クロノス殿!クロノスキバット殿でござるな!?」
時代がかった独特の口調、若い青年の声が飛び、やがて、その声の主がベットの上に飛び上がってきた。緑色のカメレオンのような姿かたちをしている生き物がオレンジ色の大きな瞳を光輝かせている。

クロキバ「・・・お主は・・・・グリム!?グリムか!?」
グリム「いかにも・・・!!お久しぶりでござる!!ご壮健で何より・・・!!」

そう礼儀正しく頭を下げ、「グリム」と呼ばれるカメレオン、グリムライナーの化身である守護獣が名乗り出た・・・。


クリス「クロキバ様の昔の・・・部下!?」
クロキバ「うむ、グリムライナーの復活とともに、封印されていた記憶も目覚めてきておる。グリムはドラン族で幻竜種に属する一族の神官であり、植物と幻を操る竜族の能力を受け継ぎしものである。我の下で時の列車の守護を司っておったのだ」
グリム「クロノスキバット様もお元気そうで何よりでござる」
クロキバ「しかしお主はエルダートゥーンの森・・・確かブラジルはアマゾンの奥深くに眠っていたのではなかったのか?」
グリム「・・・そうだったのでござるが、ここ最近、時の運行の乱れ、それに生じる邪悪な気配を感じ取り、私は他の仲間よりもいち早く目が覚めてしまい、クロノスキバット殿の気配を感じ取り、この地の森の奥深くまでたどり着いたのでござるが、ここまで来るのに力を使い果たしてしまい、少々休養をとっていたのでござる。すると、私の司る「勇気」を受け継ぐ素質のある者の気配を感じ取り、これは天命とばかり、この力を凛殿に授けたのでござる」
クロキバ「・・・そうであったか」
凛「・・・で、でも、俺でよかったのか?」
グリム「・・・勿論でござる。あの時、マーマンの少年を助け出したとき、貴方から感じた勇気・・・いかなる困難や、恐怖、それらと向き合い乗り越えていこうとする大切な気持ちがとても熱く・・・心に響いた。故に私の主は貴方でござる」

正面から真っすぐ、力強く言われて凛が「そうか」と照れくさそうに笑みを浮かべる。

グリム「ところで、先ほど、けが人が多数出ていると耳に挟んだのでござるが・・・」
クロキバ「・・・うむ、少々ダメージが深くてな」
グリム「それならば、私にお任せあれ。けが人は・・・そちらの女性と・・・クロノスキバット殿の主殿・・・そしてマーマン、ウルフェン、フランケンの者たちでござるか?」
クロキバ「・・・そうか、お主の能力か!ああ、早速で悪いが頼めるか?」
グリム「御意!」

そういって、数分後、傷ついた冷牙、流水、雷斗、セレスのもとへグリムがやってくると、皆の前に跳んできた。そして、暁がベットに寝かされたまま運ばれて、そしてグリムが飛んでくる。

グリム「これで全員でござるな」
クロキバ「ああ」
グリム「それでは、始めるでござる」

グリムが瞳を閉じ、呪文を唱えると、緑色の魔法陣が空中に浮かび上がる。
グリム「大樹に宿りし生命の力よ、傷つきし者たちの体に宿り、癒しの恵みを与えよ。大樹の治癒(ドライアド)!」

そう唱えると、緑色の光が降り注ぎ身体中にしみ込んでいく・・・。
すると、みるみる怪我が回復し、傷口がふさがっていった・・・!

冷牙「おいおいおいおい!?マジかよっ!?」
流水「すっごーい!!身体もう痛くないよ!!」
雷斗「・・・元気・・・全開・・・・!!」
セレス「自己回復力の強化・・・?それにしたって、信じられないほど強力な力だわ!」

暁「・・・・にゃあ・・・?」
そして、暁が目を覚まして起き上がった。そして、自身の体の傷がふさがり、力がみなぎってくる感覚に目を見開く。

(暁視点)
これ、すごいだろ・・・!
もう傷口がふさがってるし、痛みも消えて、体中をむしばんでいただるさや重さも感じない。
暁「・・・傷が・・・完全に回復した・・・!」
クロキバ「もう、起き上がれるであるか?」
暁「ああ、やってみる!!」

そうして起き上がり、床に足を着いても、震えることなく着地出来た!

暁「ああ、これならもう全力でバリンバリン全開だぜ!」
その直後。

ザクッ(床にあった画鋲を思い切り裸足で踏みつけた音)

暁「ギャ――――――――――――――――――ッ!!!!」

クリス「暁っ!?」

ヨロヨロヨロヨロ・・・(足を抑えながら片足でジャンプする音)
そしてそのまま廊下へと出ていくと・・・。

「緊急手術の患者さんのお通りです――――――――っ!!」

バアアアアアアアアアアアアアアンッ!!(猛スピードで走ってきた患者さんが寝ているベットに吹き飛ばされる音)
ヨロヨロヨロ・・・ドンガラドンガラガッシャアアアアアアアアアアン!!!!(よろめいて階段から転げ落ちた音)

暁「あじゃぱあああああああああああああああああっ!?」

クリス「さ、暁――――――――――――――っ!?」
冷牙「・・・おい、今日のあいつの運勢最悪なんじゃねえのか?」

階段の踊り場では・・・見事階段から転げ落ち、リネン室から運ぶ途中であったシーツの山に頭から突っ込み、埋もれて横たわった暁がピクピクとけいれんを起こしてぶっ倒れていた・・・。

暁「・・・バリンバリンで・・・不幸・・・全開でした・・・・(ガクッ)」

クリス「暁――――――――――っ!?死なないで―――――――――――――っ!!」
冷牙「いや、その程度で死ぬようなタマではなかろう」
流水「しかし本当に運がないよね・・・」
雷斗「・・・・合掌・・・!」

グリム「・・・く・・・クロノスキバット殿・・・・・これは・・・・」
クロキバ「・・・動揺するのも無理はないが、もはや日常茶飯事である。深く考えない方がお主のためであるぞ?気が滅入るであろうからな」
グリム「・・・あの方が・・・・クロノスキバット殿の・・・主」

ちくしょう、復活早々また重傷だよ・・・・(涙)

同時刻。
星見山・・・先ほどの「月」との激闘が行われた場所から少し離れたところにある「滝」。
そこに・・・一人ただ一心不乱に拳をまっすぐ突き出し、正拳突きを繰り出す、黒髪のロングヘアを縛り金色のメッシュをなびかせている女性がいた。
褐色の肌を持つ、妖艶な色香を漂わせる官能的な肢体は鍛え抜かれた筋肉で引き締まっており、素手でも鋼鉄を引き裂くことも可能である。そしてその金色の瞳は野獣を思わせる細く引き締まった鋭い光を宿した瞳をして、前に向かっている。

アリス「・・・・はあっ・・・はあっ・・・はあっ・・・・」

まだだ・・・。
まだ、いける、まだ、やれる。
この拳、何度突き出しても、足りない。
あいつの背中に追いつくまでは、まだ、足りない。
もっと、もっと、もっと・・・・。
拳を振り、風を切る音を感じるたびに、強く思う。
「欲望」が高鳴り、さらに熱くこの胸を焦がしてくる。

アリス「・・・・暁・・・・・・あたしは・・・絶対あきらめない」

そう、あいつと戦いたい。
このたぎる情熱、身を焦がすほどの情熱、すべてをむしゃぶり食らいつきたいといわんばかりのむき出しの欲望、気が狂わんばかりに全身を支配するこの黒い炎・・・!!

アリス「ああ・・暁ぅ・・・・ふふふっ・・・・愛してるぅ・・・・壊したいほどに」
舌なめずりをして、いとしい人の名を呼び、あたしは押し寄せる快楽と衝動を拳に乗せて突き出す・・・!!

暁が欲しい、暁の全部、ぜぇんぶを独り占めしたい。メチャクチャにしたい。あたし以外の何もいらない。暁の心をあたしで満たしたい、あたしだけいさせてほしい!!

アリス(・・・・何度負けても、這い上がる。その先に暁がいるなら・・・ふふふ・・・どんな地獄だって怖くない!!)

たとえ、このまま身が滅んでもいい。
あいつを思って、あいつのものになって、朽ち果てるなら・・・。
それも本望だ。

初めて出会えた・・・心から愛する人に、愛してもらえるなら。
あたしだけを愛して、壊して、身も心も全部独り占めにして欲しい!!
あたしも愛しているから!!!

だからこの間の敗北も、乗り越えてみせる。今乗り越えれば、きっと明日がつかめる。

アリス(もう二度と負けない。あいつの背中に追いつくためには、あいつと戦うには、もうへこんでられないんだ!!)

その時だった。

慧「見つけたわ、プレデター・・・さんだっけ?」

アリスが振り返ると、そこには黒髪のロングヘアを風になびかせ、顔をこわばらせて歩いてくる慧の姿があった。腰にはバルキリーベルトが巻かれ、手に持っているパスがもう戦闘準備態勢にうつっている。

アリス「・・・お前は、姫さんにギタギタにやられたビショップ・・・だったか?」
慧「・・・それと・・・あんたがふざけた呪いをかけてくれた大友暁の・・・・母親さ」
アリス「・・・お前が・・・・あいつの?」
慧「・・・もう何もかもウンザリだ。何もできない、無力な自分なんて、ゴメンなんだよ。あんたをここで・・・・潰す!!」

バルキリーベルトの赤いボタンを押し、ルーベットを召喚すると、パスを通す!!

慧「変身!!」

そしてその全身に赤い光をまとい、タカを模した赤き勇猛な戦士、仮面ライダーバルキリー・ランスフォームが現れた!

アリス「・・・ふん、焦っているのか?怒りに飲まれているのか?例えあいつの母親だろうと、負けるわけにはいかないね。・・・・嫁姑戦争ごっこでも、おっぱじめるか」

暁(待て、お前と俺、いつ結婚したんだ!?)

金色の光をまとい、百獣の王の化身となったライオンプレデターが現れると、手甲から爪を引き出すと、走り出し、一気に切りかかる!!ランスフォームが槍を構えてそれを防ぐが、あまりの重量にランスフォームの顔がしかめる。それを力任せに押し返す。
しかし次々と繰り出される重く素早い拳の猛打にランスフォームがおされ気味になる。

Lバルキリー「くっ!!この者・・・相当鍛えているな・・・!!」
ライオンプレデター「はあああああああああっ!!」

ステップを踏みながら川原という不利な足場をも不利とせず、拳を次々と繰り出し、ランスフォームをせめてせめて攻めまくる。ランスフォームが槍を振り回し、それをよけ、猫のように着地するとすぐさま飛び出し、拳の手甲の爪がなくなり、黄金色の光を放つ球体に変わる!!それをランスフォームに向かって発射すると、飛び道具の応酬を直撃し、ランスフォームが吹き飛ぶ!!

ライオンプレデター「まだまだぁっ!!!あたしはもう、誰にも、負けない!!」

あいつの背中にはまだ、まだ、追いつかない。
でも、いつか、追いつくんだ。
そして、絶対に、戦うんだ!!

ライオンプレデター「はあああああああああああああああっ!!!」

槍の猛打を避けて、飛んで、かわし、拳を構えなおしランスフォームの前に躍り出る!

Lバルキリー「何っ・・・!」
ライオンプレデター「あたしはマジなんだよっ、あいつが、暁が好きなんだっ!!こんなところで負けてあきらめられるほど、ヤワな願いなんかじゃねぇええええええええええ!!」

そして拳を次々と休むまもなく顔面、ボディ、至る所にありったけ、叩きつけまくる!!

ライオンプレデター「ガトリング・・・・・・・・・パンチ!!!!オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラ―――――――――――ッ!!!!」

Lバルキリー「アアアアアアアアアアッ!!!」
サファイア「ルーベット、君じゃ、不利だ!!あたしが代わるよ!!」
ルーベット「・・・承知!!」

青い光が宿り、その姿がガンフォームに変わり、銃を構えると光線を次々と発射する。
それを避けて、猫のようなしなやかな動きで攻め寄ると、拳を突き出し、ガンフォームが吹き飛んだ!!

Gバルキリー「やぁれ、やれ、烈様もお待ちかね(かも?)の、サファイア(変態青玉馬鹿白鳥)様が華麗に復活したというのに、少しはかっこつけさせてくれよ?」
ライオンプレデター「すぐさま終わりにしてやる!!」

正確無比な射撃の銃弾が発射されるが、それを目にも止まらない速さで避けまくり、飛び出すと、足を振り上げて一気に顔面に向かって攻撃を仕掛ける!!

それを避けると、再び攻撃態勢にうつるが休む間もなくライオンプレデターの攻撃のラッシュが繰り出される!!

アリス(あたしはもう、負けない!)

アリス(誰が相手だろうと、世界がどんなに広くて、自分よりも強いヤツがいても)

アリス(それでも、追いかけたい、追いつきたい、あいつに・・・)

ライオンプレデター「暁と・・・もう一度戦うまで・・・あたしは負けないっっ!!」

拳と拳を激しくぶつけ合わせて、大地の力を集結させると黄金色の光が集まり熱く光り輝く!!足元の地面が震え、石が、岩が持ち上がり、大地から噴出するように黄金の光があふれ出す!!

ライオンプレデター「グオオオオオオオオオオオオオオオオオッッッ!!!!」
Gバルキリー「・・・こりゃ、くるねぇ!!」
慧「・・・・ぶっ潰してやるっ!!暁に近寄るんじゃねえよ・・・・このバカがあああっ!!」
ライオンプレデター「・・・来いよ、今お前なんかに構ってる場合じゃない。怒りで何も見えなくなってるお前なんか・・・弱いんだよ。歴戦の勇者とか・・・どんなに強いとか・・・そんなの関係ない・・・・あたしは・・・そんなヤツが相手でも・・・どんなに勝ち目のない戦いだろうと・・・逃げない・・・逃げたら・・・あいつがいなくなっちまうような気がしてるからよ・・・・」

ゆらりと拳を構えて四肢に力を入れて足に十分力を入れる。

アリス(・・・あたしは・・・あいつが・・・・好き・・・・。自分の欲望をかなえるためなら・・・ぶっ壊れるまで・・・・・強くなる・・・・!!)

この間の敗北で、気づいた。自分がいかに弱いのか。
だから、もっと強くなりたい。負けた悔しさで打ちひしがれるより、怒りで相手を憎むより、ずっともっと、自身を強くする糧にするために、敗北も悔しさも受け入れてやる。

ライオンプレデター「・・いくぜ、最強の仮面ライダーさんよ。あたしは、あんたを超えていく・・・!!」

一気に飛び出し、飛んでくる銃弾で額を直撃しても、身体の各所を打ち抜かれて激痛と熱く麻痺する感覚が支配しても、この進撃は止まらない!

サファイア「慧、ヤバい!!こいつ、来るよっ!?逃げたほうがいい!!」
慧「・・・逃げるわけにはいかない!!こいつなんかに負けているわけには、いかないんだよ!!!」
サファイア「慧!?」

ライオンプレデター「・・・目を覚まさせてやるよ・・・・!怒りで・・・自分自身も誇りも何も見えなくなった拳なんか・・・・!!!」

拳に黄金色の光が集まり、一気に巨大化し、それを殴り飛ばすように拳を突き出すと光線となって発射される!!!

ライオンプレデター「戦士の拳なんかじゃ・・・ねぇえええええええええええんだっ!!!テラ・・・・・・ブラスタァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!!」

Gバルキリー「うわあっ!?」
慧「怒りで・・・何も見えなくなっている・・・・私が・・・!?」

しかし迷うまもなく光線が直撃した・・!
慧「ああああああああああああああああああっ!!!」

そして飛んできた拳が顔面を直撃し、拳が顔にめり込み、変身が解除された慧が吹き飛び、地面を転がり、川に落ちると、慧がビクンビクンと震え、やがてその場に倒れこんだ・・・。

慧「・・・私が・・・・喧嘩で・・・負けた・・・・?!」
アリス「はあっ・・・はあっ・・・はあっ・・・・!!」

そしてそこには髪が解けて、ロングヘアを腰までたらしたアリスが拳を構えて荒く呼吸していた。ひざをつき、拳からは蒸気が噴出し、血がにじんでいた。相当自身へのダメージも大きかったらしい。

慧「・・・・どうして・・・・力が・・・なくなったからって・・・こんなに無力なの?」
アリス「・・・あんた・・・何か勘違いしてねぇか?ビショップの力を奪われたから、弱くなったんじゃない・・・・・あんたの心が・・・いつの間にか・・・弱くなっていたのさ。あたしは・・・・あんたがくすぶっている間も、ずっと鍛えてきてるんだ・・・・」

アリスが慧にまっすぐ、黄金色の瞳を向けて言う。これまでにない真摯な表情で。

アリス「・・・あたしがやっと出会えた、強い心と拳を持っている、あんたの息子に惚れたから・・・。あたしは暁が好き・・・・!!だから、あいつと戦うまで、どこまでも、強くなる・・・・!!」

そのまっすぐな言葉に、慧は打ちのめされたような気がした。
自分だって・・・母親として、暁を心配し、愛してきたつもりだった。
でも、今の自分は感情に任せて暴れくるって・・・結局こんな無様な負け方をした。
何がやりたかったんだろう、何で何もできずにただくすぶっていたんだろう。

悲しみ、悔しさ、怒り、どれともいえない複雑な感情。
涙が流れ落ちていた。
自分が、力を失ったことでそのせいにして、弱くなっていたことにすら気づかなかった自分が許せなくて。

目の前にいる敵が・・・敵ではなくて、超えられない壁のように感じて・・・。
それすらも悔しかった。

慧「・・・・あたしの・・・・負け・・・だ・・・」

その様子を見て、アリスがどこか悲痛そうな瞳で、やりきれない様子で見ていた。


一方・・・。
聖「・・・見つけましたよ、アリス。まさか、私の可愛い慧ちゃんをあんな目に合わすなんて・・・死んでもらいましょうか」

そういい、手を振るうと、そこにはセレスの部下であった無数のドラゴンフライプレデター、スカラベプレデターが獰猛な赤い瞳を光らせて、うなり声を上げていた・・・。

やがてそれはアリスと慧を取り囲むように周囲に潜んでいた・・・・!

聖「慧ちゃんは殺さないようにしてくださいね。あのライオンを・・・殺しなさい」

そういうと、周囲が合図であるかのように凶暴な牙を光らせて戦闘体勢に入る。


しかしそのとき、聖は気づかなかった。
アリスの近くに現れていた、不思議な黒い光のことも・・・。
そしてそれが・・・・黒い「ライダーパス」であったことも。
そして、それが、伝説の列車のひとつ「地のアースライナー」の力を受け継ぐものに与えられる「地のライダーパス」であったことも・・・!

アースライナー(女の声)「・・・・その純真無垢なまでの欲望、まっすぐな信念、うちの相棒・・・やっと見つけたで!!」

続く
2010年12月12日(日) 21時11分57秒 公開
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■作者からのメッセージ
さてさて、ついに11話投稿しました。
今回は逃亡者として追われていることにも気づかず修行に明け暮れていた暴走ヤンデレ娘のアリスと慧のまさかのガチンコバトル(嫁姑戦争)、そしてグリムライナーの登場と凛、セレスへの説明がメインでした。
聖が慧を案じているのは、かつて、慧だけが聖を「先生」と呼び慕っていたため、彼女には聖も特別な感情を抱いているためです。慧の前では狂気を見せず、冷静沈着で穏やかな人柄を見せます。それが何の気持ちなのか、今後明らかになります。そして次回、シルヴァンとヘブンが参戦し、さらに、第3のライダーが登場します!気合入れて書きまくります!!

ところで・・・烈様にご質問というか、お願いなのですが、私が作品で書き上げた「凛」「昴」「穏」なのですが、烈様が台詞を入れて書くとどのようなコメントとして書いてくださるのでしょうか?実は自分で書いてみたのですが、烈さまにこの3人からのコメントを、もしよければお願いしたいのですが・・・いかがでしょうか?

ちなみにこんな感じです。
凛:一人称は「俺」。ぶっきらぼうかつさっぱりとした男のような口調で話す。

昴:一人称は「ボク」。敬語も交えた明るく開放的な雰囲気で話す。

穏:一人称は「あたし」。寡黙で、「・・・」と言葉の間と間には入れて話し、台詞のあとによく効果音を入れている(きゅぴーん)とか(ふっふっふ)とか」

レスをお返しします
>烈様
>暁「つうわけで【仮面ライダーヘブン】《第9話》の感想だけど……冒頭に書かれているヤツって、明らかに『ヘブン』のことを示しているンだよな? いったいどこで語られたことなんだ?」

実はこれは今後登場する「時」をつかさどる存在(クロキバたちが仕えていた時の守護者)が関係しているもので、今後明らかにしていきます。

>【仮面ライダーオーズ】の“メダル”のヤツとかがヒントとなっているのですか?
実はそうなんですよ・・・。
メダルのデザイン、オーズ本当にかっこよくって、心を奪われてしまいました。
今後ともまだまだ登場しますので、応援よろしくお願いします!

>流水くん
本当に申し訳ございません。今回のこれは、凛と流水の仲を深めるため、そしてこれが今後の戦いで協力しながら戦うといった戦闘や日常でのやりとりの付箋でもありまして、あえて書かせていただきました。

>暁「…ん? にしても、あの外道狂人シスターって確か『仮面ライダーワイバーン・ビショップ』をやっていた時って、剣術を使っていたけど、どうして素手での戦いが苦手になってんだ?」

聖「・・・剣術とかは得意ですが、ああいった奇襲やラフファイトは苦手なんですよ。なんていうのか、策で相手をはめて身動き取れなくなった相手を叩きのめすのは得意なのですが、喧嘩は苦手です」

>ミルキーウェイ
冷牙「それについては俺たちが説明しよう。あのまま騒がれては大変だから、ちょっと眠ってもらってな・・・」
雷斗「凛は・・・用事があるから・・・・・先に帰ったといって・・・俺たちが・・・ちゃんと・・・自宅に送った・・・・」
まあもうすぐ、バレるかもしれませんけどね。

そして、次回・・・。
まさかの第3のライダーが現れます!!

Next Line 「Groaning innocence “Boulder”」
仮面ライダーボルダー・・・土のライダーが登場します!!

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KWjy5R Thanks for the article post.Much thanks again. Want more. 50 Article submission ■2012-08-07 19:58:40 91.201.64.7
FkjLmx I loved your post.Really thank you! Really Great. 50 Web 2.0 ■2012-07-14 02:24:16 192.162.19.21
小説感想〜。それでは今回は、『鴎』さんのリクエストもあるので、感想コメントのゲストとして凛さん、昴さん、穏さんの三人を出させてもらいますね。

それでは、どうぞ。

凛「チ〜ス」

昴「よろしくお願いします♪」

穏「……よろしく……(ペコ)」

暁「こちらこそ、よろしくな」

クリス「何気に今回は、人数が多い感じですね……;」

クロキバ「普段からそんな感じだがな。とりあえず、今回は冷牙達は休みってことになった」

星「とりあえずは、今回の【ヘブン】の感想に行ってみようかね」

一同『賛成〜!!』

フェザー「それでは、今回の話の感想ですけど、冒頭で語られるのは、勝手なことをやりまくった聖に対するエリザベート嬢のお仕置き。その際の方法って言うのが彼女の“固有能力”によるものだから、かなりの物だったようです……」

暁「その“固有能力”って言うのが、「全身を闇に変える」「闇を自在に操る」ってヤツで、まさに“蝙蝠”の特性を持つ彼女らしい能力。……この能力の所為で【ヘブン】の母さんと父さんが負けたって訳か」

星「…しかしこうなると、エリザベートの姉であるイングリッドの“固有能力”って彼女と真逆の“光を自在に操る”ってことになるのか?」

クリス「その可能性が高いんじゃないですか?……それにしても、部下のことを捨て駒同然に扱う感覚を持つイングリッドと、部下のことを大切にし、心の大切さを知っている感じのエリザベート…。随分と姉妹で逆の考えを持っていますね……」

フェザー「何気にイングリッドさんの方は、実妹であるはずのエリザベートさんすらも使えなければ捨て駒扱いする感覚のようですし、今回の話で現れている彼女の性格は“暴君”であり、聖さんにとってはいい感じで手を組みやすく、最高の“ゲームの駒”って感じの相手のようですね…。駒扱いされている本人としも、それを知った上で行動をともにしているといった感じなのが、厄介ですね……」

とは言っても、今回お仕置きをされた聖に関しては、見事なまでに自業自得の結果だけどな。命あるだけましだと思いな。……しっかし、今回の話で、見事に狂人とも言えるやつが二名もいるってことが語られているのが、なんとも言えん。

クロキバ「同感だ。…今後、エリザベート殿はどうなるのかが気になるところだな……」

凛「その一方では、慧さんの我慢の限界が出ちまったことや、俺に対しての現状とかの質問とかが行なわれていたわけだけど……まあ、俺のほうはできることがあるならやりたいって感じで協力する形になったわけだけど、……慧さんも晶さんも、いくら暁のことが心配だからって、暴走的な感じになるなって…(呆れ); そんなんじゃあ、逆に暁のヤツを心配させるだけだし……」

星「それについては慧の“弟”として同感だ。あいつらって、何か余裕がなくなった感じになると、直に暴走してしまうって感覚があるからな……;」

昴「その結果が裏切り者として追われていることも知らずにどこかの山の中で修行していたアリスさんとのバトルの結果の敗北…! これはアリスさんが言うように、慧さん自身の“心の強さ”が弱まっていたことが原因のようだから、慧さん自身の焦りが一番の原因と見ていいだろうね……」

クロキバ「……息子が大変な戦いに身を投じているというのに、自分達は何をしているんだと思ってしまった結果、やってしまったことのようだが、もう少し自身達の子どもの“覚悟”を信じてやることも、また大切な事だと、私は思うぞ……」

穏「……クロキバのおっちゃん。良いことを言う……(グッ)」

クロキバ「ありがとう…。今回の出来事で、慧殿も昔学んだ大切なことを思い出してくれればいいのだがな……」

星「それについては同感だ。今回の話で、ルーベット達から教わったこととかを、よく思い出して欲しいもんだよ……」

クリス「それはそうと話は変わりますけど、…………凛さん。いきなり“暁の彼女”だって言わないでくださいよ…/// 《別世界》のクリスである私まで恥ずかしい気持ちになってしまったんですから…///」

凛「いや〜、ワリ〜、ワリ〜って。でも実際のところ、こっちでも暁のヤツが好きなんだろ?」

クリス「ッ!? ……それは〜、その〜……………………はい……///」

暁「…おい/// あんましこっちのクリスもからかうなって。…まあ、こいつのことは嫌いじゃないし、好意を持ってくれることは嬉しいけどな…///」

昴「アハハハハハ♪ こっちもこっちでラブコメ全開って感じだね♪」

穏「……中々良い絵が取れる(パシャパシャ)」

……場の状況を考えろよ、女性職者(ムッツリーニ)…#

穏「……誰が劇的鼻血ブ〜〜〜馬鹿だ…!#」

事実だろ…! ……まあ、それはそうと、今回の話で良い感じで友人関係を築いたクリスと凛嬢ですけど、その一方では、一応《クロノスポリス》のほうで保護する形となったセレスさんとクロキバさんの間で、あの外道狂人シスターに対してどうするかってことを話し合っていた。

暁「流石にセレスさんも仲間の身を案じ、前回の戦いでボロボロになってしまい動けない現状の自分に対して苛立ちを感じてしまってンな……」

星「状況と相手の性格とかを考えると、あせらずにはいられないしな。あの外道狂人シスターのことだし、絶対に碌な事をやろうとしない可能性が大だ」

フェザー「仲間の身を案じるセレスさんの様子に、感服している感じになる三世さん。そんな彼らの元に現れたのは、伝説の“時の列車”の一つであり、三世さんの部下である『グリムライナー』の化身である『グリム』さん」

凛「…一応、相棒になった身の者として言わせて貰うけど、古風な感じのカメレオンだな〜って言うのが第一印象かな。……それと、やっぱり少し、恥ずかしいし、照れる……かな///」

昴「ボクと穏としては、うらやましい限りだよ#」

穏「……全くだ…#(プンスカ、プンスカ)」

まあ〜、まあ〜。可能性的には二人も他の“時の列車”に選ばれる可能性があるんだから、落ち着きなさいって。

クロキバ「…しかし、三世の“記憶”が何らかの理由で“封印”されていることが、今回の話で明らかになったが、それは一体どのような記憶なのだ? 後、他の“時の列車”の“化身”達はどのような連中がいるのだ? 今回の話の最後辺りに登場した“土”の『アースライナー』のヤツは関西弁の女性で、お転婆な印象を持っているようだがな…」

今回の話で気になるところはそこですね。

クリス「…それにしても、グリムさんの“力”の一つである“治癒”はすごいですね〜。流石は“木”の属性に司っている“ドラン族”♪」

星「…しっかし、【ヘブン】の暁のヤツは、回復した瞬間に不幸な目に遭いまくってまたダウン状態になっちまったところは相変わらずって感じだけどな…; 始めてみる分、見事にグリムさんも呆然としていたぞ、おい…;」

暁「…《平行世界》の自分ながら情け無い……」

ンでもって慧さんと戦う前のアリスさんに関してですけど、見事なまでに暁に関してのことで独占欲が出ているけど、今以上に強くなるために修行していたわけですけど、流石に一途な思いを込めて己を鍛えることには尊敬しますね。
その上、今の慧さんの様子とかを察知するところや、何が何でも暁ともう一度戦うという一途な思いを言う辺り、彼女も精神的に成長していることが伺えますね。

暁「……しっかし、母さんとのバトルを始める際に言った言葉が嫌なんだが……;」

まだ結婚もしていないのに、あんまし言わないほうがいいですよ?;
ってか、サファイア。相変わらず調子がいいね……(呆れ);

凛「…ところで、アリスのヤツや慧さんの居るところの近くにいつの間にか来ていた外道狂人シスターだけど、何で慧さんの前だと、人がいい性格になるんだ?」

《あとがき》のほうでも語られていますけど、そこも気になるところですね。

星「……って言うか、慧を自分のものだって言ってと、晶のヤツに打ち殺されるぞ、マジで……;」

暁「…ところで、本当にいつの間に来てたんだ? “土”の『アースライナー』のヤツ。この感じだとグリムのヤツと同じ理由なのかな?」

クリス「少なくても、その可能性は高いでしょうね」

昴「そうなると、ボクや穏が他の“伝説の時の列車”に選ばれた場合、同じようなことがおきるのかな?」

穏「……そうなる可能性がある分、ちょっとドキドキする……」

そんな感じで、新たな“ライダー”である『仮面ライダーボルダー』の登場などに期待しつつ、今回の感想は以上です。
と、言うわけで、ゲストの三人とも。お疲れ様ですm(_ _)m

凛&昴&穏『お疲れ様です〜♪』

クリス「それでは、」

一同『次回の話も期待しています!!』






〜時と次元を超え、俺、参上!!〜
50 ■2010-12-13 21:18:26 i121-112-120-174.s10.a044.ap.plala.or.jp
どうも黒です。
>聖(外道狂人シスター)へ
『私の可愛い慧ちゃん』…て(汗)、旦那(晶)が聞いたら、切れるぞ(笑)
さてとお前さんには『慧ちゃん』と『暁くん』の『不幸』を『凝縮』した『呪弾(ガント)』をくれてやる(黒笑)受け取れ…『発射』!!
ゴウ!!(発射音)
ま、これで『聖』もやる事、成す事が全て『大失敗』するな(笑)

>イングリッド
黒、めっさ黒いよ
あんた『暴君』そのものだわ(汗)

>真の四天王
どうせ『本能』の塊で、『ケダモノ』なんだろうな(笑)

>エリザベート
あのさ(汗)どうせ『エリザ』も『リストラ(呼び軍)』なんだから
『聖』側より『暁』側に着くことをお勧めするよ(笑顔)

>四天王(まとも)へ
あんたら『当主』から『無能』扱いの上、『クビ(リストラ)』宣言されたぞ(泣)
PS:四天王へ
アリス・マリア・フレア・セレスに『慧ちゃんの半生』のDVDを送るので
感想を、見所は『黒姫(修羅(全力全壊)マジギレモード)』です(笑顔)

>作者へ
質問
凛は『木』のライダーに、『土』のライダーは『アリス』
『昴』と『穏』のライダー化はありますか?

クロノスキバットに『弟』はいますか?
理由
クロノスキバット=『クロノス(時間の神)』なら
『カイロス(時刻の神)』がいないとオカシイわけで、それと『海のポントス』『陸のガイア』『空のウラヌス』のベルトを送ります。


10 ■2010-12-13 14:15:47 60-62-103-58.rev.home.ne.jp
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