仮面ライダーPIRATES epZ 『潜晦』 part2 |
◆ その頃、再びメシコンでは。 「そうなんだ、ここはプラスパーツでどうにかなるけど、そしたらこっちのフレームが・・・強度と重量のバランスも良いとは言えないし、それにこれだと搭載出来る――――――−」 「今使ってんのは?・・・あぁ、まぁ、悪くないな。でも、いっそのこと―――――−」 船の点検も終わり、やっておかなければならない作業が完了した為、ランディと恭護は休憩がてらランディが研究している変形機海馬についての意見を交換していた。 「あ、うん・・・実はちょっと目をつけてたんだ。でも、個人の研究だしそんなに予算が・・・」 「それなら家の店にあるやつ譲ってやるよ。“大竜宮”直した時のが結構あまったから」 「ええっ!?いいの!?」 「あぁ、濠の奴の入院代とオレの宿代ってことで。となると後は武装だな・・・・別にパンチやキックでいいんじゃねーか?こう図体に任せてドカバキと」 「う、うん・・・悪くはないと思うけど、ボクの格闘センスじゃ限界来るの早そうで・・・体力にも自信ないし」 「なるべく動かなくていい使いやすい武器・・・おっ、確か武装の呼び出しは後付けの奴でも出来んだよな?」 「うん、疑似因子を組み込めば行けるよ」 「だからな、ここをこうして・・・こんなのはどうだ?」カキカキ 「っ!?い、いいねそれ・・・!なるほど、理に叶ってる上にこんなにロマン溢れるなんて・・・」 Pipipipipipipipi 「ん?電話鳴ってねぇか?」 「あ、ごめんボクの・・・・グレイスからだ。もしもし、グレイス?」 『もしもしランディか、オレだ』 ● 「むむむ・・・!これは、結構堅いですの!」 レネイドは無数の石の人形、ゴーレム(仮称)の中を駆けながら手にした細剣で斬りつける。 しかし、その攻撃は表皮、表面の硬い岩石に弾かれてしまいダメージがあるようには見えない。 さっきの女性はよく生身でこんな鈍重で頑強なのをぶっ飛ばせたものだ。 ゴーレムの相手をしながらレネイドはそう感心する。 「おっとっと・・・はぁっ!」 ゴーレムの体当たりをかわすと、交わし際にバレリーナのようにクルクルとそれを蹴りつける。 瞬間、【渦巻-カリュブディス-】の引力・軌道・回転を司る力の内、回転の部分を引き出し強化した蹴りが、何度も何度も連続して同じ部分に炸裂する。 すると強固なその身体も少しずつ砕けて行き、岩の中に何かの札が埋まっているのが見えた。 「?・・・はは〜ん」ニヤリング レネイドは今のキックで開いた間合いを瞬時に詰め、その札を細剣で貫く。 ゴーレムは少しの間ギチギチともがくが、次の瞬間には崩れ落ちて砂へと変わった。 「やっぱり、中に入ってるあの紙みたいなのを壊せば倒せると・・・・・でもまぁ」 対処方が分かったのはいいが、撃破出来たのはようやく一体だ。 レネイドの周りにはまだウジャウジャと敵が残っている。 「よっ」 「せいっ!」 「はいっ!」 「あらよっと、ですの」 「はぁっ!」 「ふぅ・・・・」 『ギィ』『ギギィ』 「やっぱり、これ、埒が明きませんの」 次々とゴーレムを砂へと還して行くレネイドだが、いかんせん数が多い。 中の札は持ち前のカンの良さでピンポイントに突くことも出来たが・・・ 攻撃を通す為には外郭を削らなければならず、体力の消耗もそれなりだ。 それにゴーレムが崩れて砂になるまで貫いた細剣が抜けないというタイムロスも地味に痛い。 おかげで、すぐ背後にまで他の敵の接近を許してしまいそうになる。 「っ、そんなこと考えてる間に囲まれてしまいましたの」 一度、渦巻で散らして仕切り直すか・・・だが、長期戦をやってやれるほどのスタミナがこちらにはない。 あまりグズグズやってるとそのうちいつか硬度と物量に押し切られるだろう。 となれば、パワーで一気に押し切るのが得策だろうか。 敵の正体が分かるまでもう少し温存しておくつもりだったが、仕方ない・・・・。 レネイドがベルトに手を掛けようとした、その矢先。 ギュィイイイイイイイイン!!!!!! 「あら、この音」 彼方からモーター音を唸らせながら、一騎の機海馬が近付いて来た。 だいぶ大きいサイズで、隣にサイドカーのようなオプションが取り着けられている。 その機海馬はレネイドの方へ突っ込んで来ると周りのゴーレムの一群を綺麗に撥ね飛ばした。 ギギギギギギッッッッッ!!!!! 「グレイス、大丈夫?」 派手なドリフトをかまして傍に着けると、その騎手が身を乗り出して来る。 乗騎と同じ重厚な鋼の色をした、機械的で無骨な装甲。隙間からは除いて見えるのは触手のようも見える有機チューブ。 生命と機械の融合体、無限の可能性を秘めた、その仮面の海賊の名は【クラック】 「ナイスタイミングですの、ランディ」 「キッドから連絡もらったんだけど・・・あれは?」 「さぁ・・・?でもライバル企業が送りこんで来た新製品って訳じゃなさそうですの」 「とりあえず解析だね」 クラックはコードを一本展開して、先程轢き倒し半壊したゴーレムに突き刺す。 そして、クラックは頭部のグラススコープを下ろして倒れたものや周りのものを覗き込んだ。 スコープでスキャンされた情報や、直接コードによって採取された情報が、クラックの内部の有機ネットワークで高速処理されていく。 「っ、これは・・・・ほ、本当に岩石の塊だ」 「見た目通りですの。つまり生き物でもなければロボットの類ではないと?」 「う、うん・・・ただ、あの長方形の物体・・・エネルギーの塊みたいだけど、スキャンしたら全体に根を下ろしてるよ、それが鉱物の構造を変化させて動作を生み出してるみたい」 スキャンの結果分かったのは、中央の札から滲み出した何かがゴーレムの内部を満たしているということ。波長から見れば、どうやらあれもレイリョクという主に東海圏のエネルギーに似ているようだ。 「コントロールは?」 「・・・やってみないことにはどうにも。でも、難しいかも」 クラックの情報解析、演算、操作の能力は強力だ。 機械であれば相手にコードを繋ぐことで、瞬時に命令信号を解析し偽の情報を流して操ることが出来き、そして例え意思を持つ生物であっても少しの時間さえあれば生体プロトコルを読み取り、疑似命令を流し込むことで、人形のように操作することも可能だ。 だが、今回のような外層が完全に無機物である場合や、未知のものを相手するにはやはりどうしても時間がかかる。 それにレイリョクなどのエネルギーは発生元によってまったく違う波長を示し、またその変動も激しい為、戦闘中にそれをするのは至難の業だ。 「グレイス、時間稼ぎしてくれる?」 「私、結構疲れてますの」 「えー・・・なら、どうしようか、轢き回すのは何かいやだし・・・・っ、来たよ!」 ≪ギィ・・・・≫ そうこう言っている内に、離れていたゴーレム達が戻って来た。その数は殆ど最初と変わっておらず数十体は居る。 やはり、痛みを感じない分生物よりもタフであり、何処か欠損していても平気で動く辺りは機械よりタチが悪い。このあたりはキッドの話していた海底遺跡の骨の兵士と同じだ。 「細々やるのは面倒ですの・・・『有機体ならぶっ●す!!メカならぶっ壊す!!』どちらでも無ければぶっ○がせばいい!!シンプルに火力で一気に殲滅ですの!!」グッ 「っ!?そのセリフは色々マズイって!・・・でもまぁ、そういうことなら」 クラックは機海馬の計器に目をやる。 全ての武装に灯が入っている。問題ない。 「ちょっと行ってかき集めて来ますの」 「わかった。こっちも行くよ、カドルフィッシャー」 【YES_SIR】 「せめてマムにしてよ・・・ゴー!!」 ランディが組み上げた人造機海馬、愛騎カドルフィッシャーに合図を送ると、その巨大な車体が一気に走り出す。 クラックが離れると、レネイドは自身を中心に渦巻きを発生させ、向かって来るゴーレム達を全て上空に巻き上げて、一か所に集めると速やかにその場から飛び退いた。 「ワイヤーネット・シュート!!」 上空のゴーレム達に向かって機海馬から射出され、網が覆い被さる。 ゴキャッ!! 鈍い音を立てて、岩の怪物達が激突して地面に穴をあける。 いくら頑丈と言っても同じ強度のモノ同士があの高さから落下しぶつかり会えば、互いにタダでは済まない。 ネットの内部では、あちこちを破損した崩れかけのゴーレム達がうごめいている。 もがいて抜け出そうとしているが柔軟な金属繊維で編まれたワイヤーネットはただ剛直なだけでは、どうすることも出来ないようだ。 「ロック完了・・・・行くよ!!」 その間にも、クラックは鋼鉄のマシンを離れた場所に固定しサイドカーのウェポンボックスを展開した。 そこにはギラギラと金属的な輝きを放つ、槍のように尖ったミサイルが弾頭覗かせている。 「シュート!!」 ドガガガガガガガガァアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!! ミサイルの雨がゴーレム達に降り掛かる。 爆風が岩石を砕き、燃え盛る炎が容赦なく中の札を焼き払う。 炎の海に呑まれたゴーレムは徐々にその形を失って行き、そうして後に残ったのは砂の山だけになった。 「・・・・やった?」 「おバカ!それはフラグですの!」 「えー!?」 シュッ!! 「っ!?」 岩の人形達を撃破したと思った瞬間、ゴーレムのコア、破壊したものに代わる新たな札が何処からか飛んで来て砂山の中に入り込んだ。 《ギィィィ・・・・ォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!!》 「なっ・・・えぇえええええええええっ!?」 「育ち過ぎですの」 再生したゴーレムは一体、だが数十体分を構成していた全ての砂が一体に集中している為その大きさは半端ではない。 巨大ゴーレムは、レネイド達に背を向けると反対の方向にゆっくりと進行していく。 「キッド達の病棟の方ですの・・・!ランディ、残弾は?」 「ご、ごめん、今のでゼロ・・・今すぐ使えるのは中距離用の捕縛アンカーくらい」 「おーけぃ、今度は私が仕掛けますの、コースの確保と足止めとお願い」 「分かった」 クラックはレネイドを隣に乗せると、ガドルフィッシャーを走らせて巨人の先回りをする。 病院の建物近くまで来ると、レネイドはそこで降り、クラックはUターンして戻っていく。 レネイドはベルトのドクロからコインを取り出し、裏返して再装填する。 キィン!! 「ターンアップ!」 妖精の衣を思わせる淡い紅色の帯、装甲が何重にも重ねられるようレネイドを包み、鎧の形を変えて行く。 身軽そうで華奢であった先程までとは対照的な、鈍重そうでありながらも力強そうな姿。 取り巻くもの引き摺りこみ喰らい尽くす真紅の猛牛、レネイド【RF-ランブルフォーム-】だ。 「メインディッシュはこれですの」 レイピアの代わりに、その手に握られているのは大型の回転衝角・・・いわゆるドリルだった。 レネイドがコインをドリルの柄に装填すると、そのドリルはギュルギュルと音を立てて回転し、風を取り込み始める。 その間、機海馬を駆るクラックはゴーレムの側面に回り込んでいた。 「ハープーンアンカー、射出!!」 【Shoot】 未使用であったウェポンボックスの一画が開き、鎖のついた展開式の碇が射出される。 碇がゴーレムをグルグルと取り巻き、鎖の合間に鉤が掛かって固定される。 ヴヴウウウウウウウウウンンンンンン!!!!!!!!! 「ん、ぐぅぅぅ・・・!?」 クラックは機海馬を逆の方向に走らせてゴーレムの進行を妨げようとするが、やはりパワーが足りずに少しずつ引き摺られている。 「グレイスまだぁっ!!?」 「おーけぃ、チャージは十分ですの。よいっ、しょぉおおおおおおおおおおおお!!!!」 ドリルを担ぎあげると、レネイドは一直線に巨人の下まで加速して行く。 周りの空気がその螺旋に吸収され、後ろに吐き出されることでそのスピードはどんどん増して行く。 グシャァッ!! 巨人の足にドリルが突き刺さる。ドリルはガリガリともの凄い勢いで岩石を削っていき、数秒も掛らずその足を喰らい尽くす。 巨体を支え切れなくなった石の巨人はそのまま倒れてくる。レネイドはその巨人に向かってドリルを掲げて衝き上げた。 「これで、トドメですの・・・・『スカーレッド・テンペスト!!!!』」 回転を強めたドリルの先で、地上から空に向かって紅い渦が伸びる。 アリ地獄のようなその螺旋の中から、獲物は逃げること叶わず中央で構えられたドリルに喰らわれた巨人は文字通り粉砕され散り砂に還った。 ◆ 「・・・今度こそやったか?」 病室から下を覗いていたキッドがまたそれらしい一言を漏らす。 実際、隣で見ている湶はまだ渋い顔で辺りを見回していた。 「まだだ、今のを見ただろう・・・あれは式神の類、術者が近くにいるはず、っ・・こほっ、ごほごほっ!?」 「ん・・・?お、おい、どうしたんだ?」 急に苦しそうに咳込み出した湶は壁にもたれ掛かる。 「今ドクターを―――――−」 「ま、待ってくれ・・・っ、久しぶりに起きていたから、少し疲れただけだ・・すぐ治る」 「いやでも・・・・そういや、この前タカマガハラに行った時もずっと寝込んでたようだったがひょっとしてどっか悪いんじゃ?」 「・・・・牡丹を呼んで来てくれないか、それと暫しの間濠を見ていてくれると助かる」 「それは構わないが、本当に大丈夫か?」 「あぁ・・・・」 (まだ、時間はあるはずだ・・・・) ● 病院下、駐車場付近。 「今飛んできたのは向こうの方ですの。ランディ」 「分かった・・・!」 クラックはバイザーを降ろし探知モードに切り替えて辺りを探る。 これは索敵に重宝する能力で肉眼では捉えられないものを見ることも出来た。 「っ、熱源2・・・・あそこだ!!」 「ほいさっ!」 リバース形態から元に戻ったレネイドがその力で渦巻きを起こす。 巻き起こる砂嵐の中、景色の一部が揺らぎ出し何も無い所から急に二人の女が姿を現した。 「くっ、迷彩シールドが・・・!」「・・・砂が眼に入りました」 どうやらこちらからは透明に見える細工をしてあったらしい。 だが、光は歪められても熱は誤魔化せていなかった。 クラックの視界のサーモグラフィーには人型の淡い青がはっきりと映っている。 「やはりこの装備は性能にブレがあるか」「データ元のカメレオン型が使えませんから」 「この体温のパターン、それにあの眼・・・どうやらラプターみたいだね」 「サラマンダーのスパイですの? 」 「どうなんだろう・・・とりあえず、捕まえて話を聞かないと」 「ふんっ、まだだ。エーリ」「はい、姉様」 シュッ!! 「しまった!?また・・・!」 隙をつき女の一人が袖に忍ばせていた札を周辺の砂塵に向かって投げ付けた。 だがその瞬間、天から降って来た剣がそれを貫き、そのまま大地に突き刺さった。 その剣からは光の波紋が伝わって行き、辺り一面に広がると光を受けた砂は色を失って灰のようになる。 「っ、封印だと!?」「私の、マハラギが・・・」 「間に合ったか・・・っ・・・その砂が無ければ式は作れまい・・・」 少し息を切らしながらやって来たのは湶。 牡丹に肩を借りてやっとのことで、こちらまで歩いて来る。 「母様から頂いた霊砂を・・・!」「・・・流石は例の一族の姫、と言った所でしょうか」 「白沢湶だ。・・・お前達は何者だ?その式神の技術、東海に伝わるものではないな」 「並みの式神と同じだと思うな、この術式は母様の」「姉様、それ以上は・・・この任務は失敗です。すみやかに撤退しましょう」 「・・・名も名乗らず去るつもりか?親のしつけがなっていないようだな」 「何だとっ!?貴様っ・・・!」「易い挑発です。乗る必要は―――‐」 「私の名はステンノー!貴様はブロンズ・・・貴様の弟共々必ずこの手で始末してやる!」「―――――−もういいです・・・ステナ姉様、退きましょう」 「っ!?弟だと・・・・剴のことか!?何故剴のっ、ごほっ、ごほっ!?」 「ちょ、姫さま大丈夫!?」 「ふんっ、行くぞエーリ」「はい」 「あ、ちょっと!逃げよう立ってそうは問屋が・・・うっ・・・!」 「グレイスまで・・・!?」 走り去る二人を追うべく駆け出したレネイド、だがどうしたことか急に失速して歩みを止める。 変身が解け、ヨナヨナとグレイスが両手を地面に着けてへたり込む。 「どうしたのグレイスっ!?今の戦闘でどこか怪我して・・・」 「うぅ・・お・・・・お腹が・・・」 「っ、お腹が痛いの!?」 「お、お腹がぁ・・・」 「お腹が!?」 「・・・・・空きました、の・・・・はぅ・・・」ばたり 「・・・・・・えっと、さっきの二人は」 その間に滑るように地を駆ける二体のラプターは、数秒もしない内に見えなくなってしまった。 衛星で追跡をしようにも相手もプロのようで、非常に上手い逃げ方をしておりすぐに巻かれてしまった。 「きゅぅぅぅ・・・・・」 (どうしようかこの空気・・・・・・) ● 航海日誌 担当:キール・D・コースト さて、こうしてまたこいつが書けてるってのも中々感慨深いもんだな。 いつも危険とは隣合わせ、冒険とロマンの海賊業・・・って言ってもなぁ。 病み上がりどころか、目が覚めて数時間も経ちやしない内に戦い巻き込まれるとは思ってもみなかったぜ。 今日襲って来たのは岩のモンスター・ゴーレムの大群だ。 見舞いに来てたグレイスと、応援に呼んだランディが連携して撃破したが・・・ 確かに人間やラプター相手にするよりは気が楽だが、なんともメンドクサイ相手だってことには変わりがない。 それをけしかけたお二人さんは遠目で見ても中々可愛かったが、ラプターの中でも完全に人に化けられるような奴らだ。あのタイプはだいたいヤバい。 ジジィのとこの隠し玉か、それとも・・・・・まぁ、オレ達を狙って来てるならそのうち嫌でもまた会うことになるだろうな。 陸でナースさん達にちやほやされるのも悪くはないが、どうやらのんびりやってる暇はなさそうだ。 大体の準備なんかはあの後の戻って来たフレッドが全部やってくれている。 いよいよ、明日はアリア達を助けにジジィのハウスに殴り込みだ。 早いとここのヤマ片付けてのんびり平常業務を再開したいもんだぜ。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 ◇ 病院から逃走した二人の女は暗い地下道を進み、彼女達の隠れ処となる場所に帰った。 彼女達は奥の部屋へと入って行くと水の柱のようにそびえ立つ調整槽があった。 「「ただ今戻りました」」 その調整槽には彼女達に似た容姿の女が一人入っていた。 二人がその前まで来ると静かに眠っていた女は目を覚ました。 『・・・・・首尾はどうだ?』 「申し訳ありません・・・キリシマゴウ、並びキール・D・コーストの排除には失敗」 「シラサワの姫の妨害を受け、試験中の式を失いました」 『ほう・・・・マハラギを退けたか。まさか、収獲が無い訳ではあるまい?』 「未収集のパイレーツライダー2名との戦闘データを記録しました。それに」 「マハラギから収拾した言霊によると、海賊はディーノ様の所に向かうようです」 『それはよい、探し出す手間が省けたな』 「はい、レティ様からの定期連絡は途絶えたままでしたので・・・」 「予定にないRRシリーズの三号機の件、アイギスの覚醒を妨害した件と・・・聞き出すことが山ほどあります」 『お前達の鎧と鳥共はどうなっている?』 「バディグリス、ダルギュロスはライダーのデータ収集がこのまま進めば近々テスト起動が可能です」 「ロールアウトは少し先になりますが、新型ハルピュイアも調整自体はほぼ終了しています」 『頃合いか・・・・ステンノー、エウリュアレ、我が娘らよ」 「「はっ」」 『我が手を離れた半身・・・使えぬ駒は処分せよ』 |
青嵐昇華
2011年11月13日(日) 22時33分52秒 公開 ■この作品の著作権は青嵐昇華さんにあります。無断転載は禁止です。 |
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saQ9jl Muchos Gracias for your article post.Really thank you! Great. | -20点 | Article submission | ■2012-08-09 01:34:12 | 91.201.64.7 |
g43sf1 Thanks again for the blog article.Thanks Again. Really Great. | 30点 | Web Directory | ■2012-07-13 17:42:57 | 192.162.19.21 |
前回までの戦闘で相当なダメージを負った二人。とりあえずキッドの方は寝起きからいつもの調子なので大丈夫として、濠くんの方は外伝の出来事もあり、致命傷を受けて奇跡的に一命を保っている肉体と、破壊寸前のドライバー。しばらく本格的な戦闘は出来なそうですね。せめて"鱗"が見つかったのが幸いと言える所でしょうか。 代わって今回初登場のメシコンのライダー組。 初見で相手の特性を見抜く持ち前の勘と、戦闘中の動作に自らが司る力をうまく取り入れ攻守に転じる身のこなし、パワーと攻撃力に特化したリバース形態を持つレネイド。社長という立場上、前線で戦う機会は少なそうですが、高い実力を持っているみたいですね。当面の敵は自身の空腹のようですが。 クラックは直接戦闘よりは迅速な情報分析等のサポートで力を発揮するみたいですね。いざとなればカドルフィッシャーや自作の武装もあり、有機チューブの特性で戦闘も出来そうですね。見た目はゴツい方なんでしょうか。 そして今回キッドと濠くんを狙った襲撃者の正体、新たな二人のラプター、ステンノーとエウリュアレ。 サラマンダーとも関係があるようで、レティが彼女達から見て予定外の行動を取っているようですね。ラプトールライダーの三体には対パイレーツライダー以外にも謎がありそうですね。 ラプター二人の主らしき女性。調整槽に入っていたり、自ら表立った行動をしていない所がなんとも妖しげです。 湶さんも体の調子が優れないようで、かなり無理をしている様子。後々に引きずらなければ良いのですが… 日緋色霊鋼をモップに使ってもいいのとか思いつつ、次回も期待の高まるAヨスケでした。 |
50点 | Aヨスケ | ■2011-11-17 22:38:04 | pv02proxy02.ezweb.ne.jp |
《仮面ライダーPIRATES epZ 『潜晦』 part2 》についての感想です。 話の最初からマッドコンビの会話というのも、なんともいえないような気がします…; っていうか、あなた達は一体何を作ろうとしているんですか!? そんで持って、グレイスさんが変身した『レネイド』vs謎のゴーレム軍団の戦いですけど、グレイスさんって本当にマイペースですな…; 危機的状況の中、駆けつけたのはキッドさんから連絡を受けて助けに来たランディさんこと生命と機械の融合体『クラック』。ちなみに製作者は装着者であるランディさん本人ですか? 色々と大変だったけど、どうにかゴーレム軍を倒したわけですが、集まって巨大化という辺り、何気にお約束ですな…。 いきなりの襲撃をかけてきた『ステンノー』と『エウリュアレ』という名の“ラプター”だと思われる二人。この《ゴルゴーン三姉妹》の長女と次女の名を持った二人は、どうやら“真の黒幕”といえる女性を母と呼び、彼女の命令でゴーレムを使用して襲ってきたようですし、何やらレティさんとも知り合いのようですね。……どうやら濠の前の『カトラス』であった人物『剴』とも知り合っているようですし、何気にやばい予感がします……。 ところで、湶さんですけど、彼女は一体どこが悪いんですか? 文章を読んでいくと、かなり厄介な病魔らしきものに侵されていると思うので、どうも心配です。 ……それにしても、『ステンノー』と『エウリュアレ』を捕まえようとした途中、グレイスさんが空腹でダウン……; まったく、前回はシリアス全開だったのに比べて、今回はギャグがメインだったので中々笑えました。 それでは、次回、どのような話の展開がされるのかを楽しみ待っています! 今後も頑張ってください!! |
30点 | 烈 | ■2011-11-16 01:22:12 | i125-205-43-158.s10.a044.ap.plala.or.jp |
合計 | 90点 |