仮面ライダーPIRATES ep[ 『白濁』 




目を開けた時、そこは酷ぇ有様だった。

どこかの研究室らしかった……
だが、室内なのにどういうわけかそこは霜や雪に覆われていた。
下には壊れてバラバラになった機械や、石のように動かなくなった人間が転がっている。

コイツは夢、昔からよく見る胸糞が悪い夢だ。

この狭い水槽の外側に広がっている世界は何もかもが凍てついていた。
時間が動いているのか、止まっているのか、それすらも分からないくらい静かだ。
そんな中、聞こえて来るのは啜り泣くような女の声だ。

≪お願、い……もう…≫

長い黒銀色の髪はボロボロに乱れて、肌は白いを通り越して枯れたように蒼い。
濁り切った虚ろな目に涙を浮かべて縋るようにうわ言を呟くソイツの姿を、オレはとてもじゃねぇが見ていられなかった。

≪セ、イレ………探し…海に…、私、の……≫

零れ落ちた滴が氷になって床に落ちる。
それが砕けて飛び散ると、見えていた景色がいつの間にか変わっていた。

海の見える丘の上だ。

どのくらいそこにいたのか覚えちゃいねぇ。
ただ、暫くの間、オレは海を眺めながらあの女が何を言い掛けたのか考えていた。

≪探したぞ…、ダイノ・ラプター≫

声が聞こえて、オレは振り返った。
ソイツはあの極寒で泣いていた女だった……たが、あの時のみてぇな弱々しさはない。
暗く重たい気配を背負ったソイツの表情は氷のように冷たく鋭いものだった。
同じ顔のはずだってのに、まるで別人のようにさえ思えた。

≪来い、貴様の力が要る≫

手を差し出したソイツはオレを迎えに来たと言う。
だが、生憎とオレには何のことだかサッパリ分からなかった。
その時のオレには知識と呼べるようなものがほとんど頭に入っていなかったからだ。
どこで生まれて何故そこに居るのか、何をすべきか・・・何一つだ。

その事に勘付いたのか、ソイツはオレ達-ラプター-のことを話始めた。
簡単に言えば、戦争の為に作られた生物兵器…それがアイツの言うラプターだった。
中でも、アイツやオレは特別な地位にある上級個体で、他の奴を先導する役割があるらしかった。

そう言われてもいまいちピンと来こなかった。
寧ろ、今思えばどこか妙な違和感さえしていたような気もするが……その時のオレは何しろ空っぽだ。
そんな不確かな事よりは確かな事に、その女の顔を見て声を聞いて感じた懐かしさみたいなものを取るしかなかった。

それからオレは女の指示に従って役割をこなし始めた。
何てことはない、アイツの言うようこの身体に備わっていた力を振るうだけだ。
ヒトだろうと、村だろうと、国だろうと、目に映るもの全部を壊し、焼き尽くし……
振り返ると後には塵しか残っていないような、酷ぇ景色をあちこちに作っていた。

そんな事も暫く続くと、ある時を境に突然終わった。

その頃、オレ達ラプターに抵抗する輩が人間達の中から出始めていた。
それと同じ時、こんな噂を耳にした。
鎧に身を固めた仮面の集団が世界を回ってラプターの軍隊を強襲していると。

兵隊達はソイツらを賤しい海の民【海賊】と蔑み、噂なんてアテならない、どうせ人間には何も出来やしないと高を括っていた。だが、それが間違いだった。
実際、その海賊共とやり合うことになってそれに気付いたオレ達はド肝を抜かれた。
海賊共の統率を取っていたリーダー格の男、黄金の鎧を着たあの野郎の強さは別格だった。
部隊は次々にやられていき、オレ自身も深い傷を負ってそのまま意識を落とした。


「ようやくお目覚めね、ディーノ」

次に気がついた時、目の前に立っていたのはまた知っている顔の女だった。
アイツかとも思ったが、感じられる雰囲気はまた全く違うものだった……別人だ。
だが、アイツと似ているだけあってやっぱりコイツもオレのことを知っているらしかった。

「浮かない顔ね、あなたの名前なんだけど……知らなかったのかしら?」

呆けているオレに、その女は更に話かけて来た。
その時、オレは初めて≪ダイノ・ラプター≫以外の自分の名前を知った。

海賊との戦いに敗れたオレを拾って来て治療したのはレティと名乗るこの女だった。
コイツが言うには、あれからもう十数年が経っているらしかった。
戦争はとうの昔に終わり……ヴリトラもその時に死んだらしい。

……アイツは空っぽのオレにとって全てだった。
だが、アイツが死んだと聞かされてもその時は不思議と何も感じなかった。
ただ実感が無かっただけかもしれないが、それより気になることがあったからだ。
戦争が終わって、アイツがいなくなって……それならオレはこれからどうすればいいのか。

「あなたの好きにするといいわ」

生かしたのはお前だろうが、そのクセに勝手にしろってのはどういうことだ?
それに今更オレに何が出来る……アイツ曰く、オレ達ラプターは戦う為の存在で、戦争のない今の世界にはもう用済みのはずだ。
それなのに、お前はオレに何を期待してやがるんだ。
聞いてもいないようなことはぺらぺらとよく喋るクセに、オレが聞きたいことは殆ど何も言わない。レティはそういう奴だった。

「自立することに慣れなきゃね。心配しなくてもいいわ、私が着いててあげる」

どうやってもソイツは身の振り方を自分で考えさせたかったらしい。
アイツのみたいに“活き方”を示さない代わりに、レティはオレに旅をするように勧めた。
とりあえずオレ達はあの戦争の後、世界がどうなったのか見て回ることにした。

いくつか町や村を巡ったがどこも同じようなモンだった。
大戦の時には考えられなかったような顔をして復興に精を出す人間。
ラプターも腕力のある奴は労働力としてその手伝いに駆り出されてるが……
大概の奴らは半分死んだようなツラして町の隅で腐ってやがる。
空っぽになったまま、与えられた永い時間をただダラダラと過ごすだけだ。
その有り様はどこまでも惨めに見えた。

「あら、あなたも同じような顔してるわよ?煮え切らないって感じ」

涼しい顔で皮肉を言うソイツにオレは何も言い返せなかった。
……確かに、そのままじゃオレもアイツらも動かないガラクタで、どうしようもねぇクズなのは変わらねぇ。
あんなに非力だった人間共がオレ達を負かして、そうやって笑っていやがるってのに……ずっと力があるはずのオレ達がこんな所で燻っているなんておかしな話だった。

煮え切らないか、その通りだ。オレ自身まだ燃え尽きちゃいなかった。
力を十分に奮い切れてねぇアイツらも、オレも、本当に活きられない内は死んでも死に切れねぇってことだ。
それにオレは元々他のラプターの先導役だった。それなら、最後まであのクズどもの面倒をみない訳にはいかねぇだろう。
そうやって溢れた連中を集めていったのがオレの【サラマンダー】の始まりだった。

それから暫く時間が経ち組がデカくなり【サラマンダー】の名前が平和ボケした世界にとっての脅威として広がり始めた頃だ。
男が殆どのラプターには珍しい女型が二人、オレに面会したいと言って来た。

「貴殿がダイノ・ラプターだな」「ヴリトラ様より言伝があります」

昔一度だけ見たことがある。ソイツらはあの女に作られた僕(しもべ)だった。
アイツが生きていた……海賊と戦って一度は死んだはずのヴリトラは、コイツらが回収した細胞から蘇生されたらしい。
そして、生き返ったアイツからオレは随分久しぶりの指示を受けた。

≪セイレーンを探せ≫

“セイレーン”……その言葉には確かに聞き覚えがあった。

今ではもう聞き慣れたソイツをある女は「差し出せ」と言った。
また同じ顔をしたある女はそれを「守れ」と言った。

オレはまだ、オレがどうすりゃいいのか決められずにいる。

なァ、お前は……あの極寒で泣いてたお前なら……



「朝ですよぉ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜」






仮面ライダーPIRATES ep[『白濁』〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜






「朝ですよ〜、起きて下さい」
「……オイ、何でテメェがここにいる」

上半身を起こしたディーノはベッドの脇に立った少女をじっと睨みつけた。
寝起きの為で機嫌が悪い為、その眼つきは非常に険しく、常人ならば震えや冷や汗が止まらなくなるであろう迫力があったが……
それも数日も見ていればもう慣れたもので、少女、アリアは普通に面と向かって会話していた。

「朝ご飯の時間なので、レティさんから起こしてくるようにお願いされました」
(またアイツか……ッ!)

レティは長いこと連れ添った相方だが、その行動にはディーノはいつも理解に苦しまされる。呆れとも苛立ちとも言い難いもどかしさにディーノの眉間のしわは深くなっていった。

「それじゃ、準備が出来たらいらして下さいね。今日はオムレツですよ」

ディーノの心情を察した訳ではないのだろうが、アリアは用件を伝えるとすぐに食堂に戻って行った。

「ア゛ァ……ハァ……」

アリアが去った後、残されたディーノは大きな溜息をつく。
そのまま暫くはじっとしていたが、やがて空腹感に動かされ部屋を出て行く。
ツカツカと食堂に向かう途中で、何故こんな妙な状況になっているのかを思い返していた。
アリアがここで普通に暮らすようになったのは数日前からだった。





「……ん、…んんー………ぁれ?」

差し込んで来る日の眩しさと暖かさでアリアは伸びをしながら目を覚ました。
まだはっきりしない頭でも、高級感のあるふかふかした弾力に違和感を感じてすぐに船内にある自室のベッドでないことに気がついた。
記憶を辿ると一番最近の外泊したのは確かメシコンの社員寮だったはずだが、それも違う。

「ぁ、いけない……」

それはそうと、こんなに暖かいなら日はもう高く上がっているはず。
滅多なことではないが、寝坊してしまったとアリアはベッドから跳ね起きる。

「早くご飯の支度―――――――−」

「……あァ?」

「   」

ベッドの脇のイスに強面の赤髪の男が腰掛けていてこちらをじっと見ていた。
アリアは目をパチクリと瞬きさせ、フリーズが解けると首をかしげた。

「…誰、でしょうか?」
「何だ?サラマンダーの首領の顔も知らねぇのか最近のガキは」
「えぇっ!?ど、ドンさん!?」
「さんは余計だ。顔のついた打楽器みてぇに言うんじゃねぇ」
「あれ…?でもお若いんですね。てっきりキッドさんがいつも言ってるから……」
「誰がジジィだコラ、舐めてんのかテメェ」

「はいはい、そこまで」

パチパチと手を叩いて、間に入って来たのはダークグレーの髪の女性だった。
白衣を着ている所を見ると医者だろうか、とそんなことをアリアが思っていると女性は棒立ちしているアリアをベッドに座らせ、「外でタバコでも吸って来なさい」と赤髪の男を退出させると自身はアリアの隣に座った。

「まずは自己紹介でもしましょう。私はレティ、さっきの顔が怖い人はディーノよ。あなたのお名前も教えてくれるかしら?」
「あ、はい。アリア・マドリガルといいます」
「そう、アリアちゃん。海であなたの乗っていた船が襲われたのは覚えてるわね?」
「えっと……はい…」
「それをやったのは私達。で、あなたが見た赤いライダーがあの人。そして、ここは私達のアジトの一つよ」

レティは簡潔に説明を済ませ、それを聞くうちにアリアもだんだん困ったような顔になっていった。

「ここまでいいかしら?」
「ぇ、えっと、もしかして私、誘拐とかされちゃたんでしょうか…?」
「大体は正解ね」

レティは軽く微笑んでそれを肯定する。
見る者によっては嫌みとも取られかねないような仕草だが、アリアから見るそれはとても上品で綺麗なものに思えた。
だが、今はそれに見惚れている場合じゃない。

「あの…すみません、ウチにはあんまりお金は……」
「あぁ、身の代金とかじゃなくて単純に貴女が欲しかったの」
「?それってどういう事ですか?」
「ふふ、どういう事だと思う?」
「え、えっと…………っ、ぁ……!?」

意地悪く聞き返すレティに、アリアも今後自分がどうなるか考えてみた。
すると、ここに来てようやく青ざめた顔でレティから少しずつ離れ始めた。

「わ、私美味しくないと思います……!」
「あらら……そっちなの、別に獲って来たからってホントに食べる訳じゃないわよ」
「本当ですか!?」
「ええ、雑食だからって流石にヒトの形をしたものはね……。因みにどこかに売ったり慰みものにする訳でもないから、そんなに怖がって貰わなくてもいいわ」
「?はぁ、そういう事でしたら……」
「まぁ、それはおいといて。悪いけど暫くはこの屋敷に居てもらうことになるから、今の内に断っておくわね」
「あの、でも、船のことが心配ですし…それに……」
「あぁ、ボウヤ…あなたの所のキャプテンさんなら元気そうだったわよ」
「え……キッドさんがですか?」
「ええ、這い上がって来たかと思ったら帰り際に凄いお土産を貰っちゃったわ」

あの後起こった脱出劇を聞かされたアリアは、キッド達が無事だと分かり安堵する。
船の裏で戦っていたという濠も深手を負っていたらしいが、恐らく生きていると言うレティの言葉を今は信じるしかない。

「助けだったらそのうち来るでしょうから、とりあえずそれまでだと思って我慢してね?」
「分かりました」
「あなたは素直ね……もっと嫌がるかと思ったけど」
「キッドさん達は絶対来てくれますから、大丈夫です」
「…そうね。ここに居る間は好きにしてていいから。でも屋敷の外には出ないでね?他には何か要望があれば聞くわよ?」
「あ、それでしたら……」






食堂にやって来たディーノは黙って席に着くと用意された朝食を食べ始めた。

「おはよう、それとせめて『いただきます』くらいは言ったら?」
「うるせぇ、メシぐらい好きに食わせろ」

そう言ってテーブルに並べられた料理を黙々と食べ続けたディーノは、結局全ての皿を遺さず平らげてしまった。

「あ、今お茶お持ちしますね」
「アリアちゃん、私にもおかわりお願い」
「は〜い」

空になった皿を下げながら、アリアは満足そうにキッチンの方に消えて行った。

アリアがレティに要求した事とは、ここで暮らす間は屋敷の仕事を任せて欲しいというものだった。
炊事に洗濯、掃除など家事はアリアにとって普段からの仕事であり、それと同時に習慣やライフワークでもあった。お客様待遇で何も出来ないとかえってストレスになり身体によくないらしい。

「オイ……アイツ馴染み過ぎだろ」
「あら、いいじゃない。別に逃げようとかはないんだし、暗くされてるよりずっといいでしょ?」
「限度があるだろうが」

レティが声を弾ませるのに対しディーノは顔をしかめていた。
彼女が楽しんでいるのは、少女をどう扱っていいか判断に困っているディーノの反応だ。
それをディーノ自身も分かっているが……決してレティには口で勝てないのも分かっているので、何も言えずにまた顔をしかめた。

「お待たせしました」
「ありがと」

そんな所に、お茶のカップを載せた盆を持ったアリアが戻ってきた。
アリアがディーノとレティの前にお茶を置くと、レティはそれに手を伸ばし、ディーノは腕を組んだままアリアの方をじっと見た。

「…オイ、テメェ一応捕まってる身だってのは分かってンのか?」
「へ…?ぁ、はい…」
「分かってんなら何でそんなツラしてられんだ、バカか」
「え?えぇっと…ごはん粒でも着いてますか?」
「ア゛ァ?………チッ、もういい…」

席を立ったディーノはアリア達に背を向けて出口向かいヅカヅカと歩いた。
だが、ドアに手を掛けた所でレティに呼び止められる。

「ディーノ」
「……タバコだ、文句はねぇだろ」
「ごちそうさまは?」
「うるせェ!」

バタンッ

乱暴にドアが閉められ、食堂は二人きりになった。
気にも留めず茶を飲むレティの横では、アリアが少し気まずそうにしている。

「あの…私、何か気に障るようなことしちゃったんでしょうか…?」
「気にしないで。最近色々あって感傷的になってるだけだから、多感なオトシゴロなのよ」
「はぁ、そうなんですか…」
「それじゃ私はあの子達の様子を見に少し籠るから、用があれば二階の私の部屋にね」

空のカップを置き、レティも食堂から立ち去って行く。

「確かに、少し急だったものね……」



□数日前、移動中の戦艦内部〜〜〜〜〜


「あァ…?そりゃどういうことだ?」

海賊達の船を襲撃し、ディーノは彼らがセイレーンと呼ぶ少女の奪取に成功した。
だが、そんな時にレティが突然その少女をこのまま「保護する」と言い出したのだ。

「どういうも何も…今言った通りなんだけど」
「訳わかんねぇこと言ってんじゃねぇ!あのガキは……!」

本当にセイレーンを手中に収めたがっているのはディーノではなく、その後ろに控えたヴリトラという影の存在だった。
セイレーンとは言霊によって自然を意のままに操る力を持つ希少な水妖だと聞いている。
ヴリトラの使いであるあの双子は、海を落とすにはそれの存在が不可欠と言っていた。
ディーノには400年前、あと一歩の所で陥落させられたはずの海の領域をあの海賊達に敗れたことで奪還され、ヴリトラまでをも死なせてしまった過去がある。
いくらそれが双子によって蘇生されたとはいえ、ディーノの負い目が消える訳ではない
その女が必要としているのなら、それが何であれどんなことでもしてみせる。
ディーノにとってはそうすることが全て、そのはずだった。

そんな心境を知らないレティではない。
ひょっとすると今でも自分以上に≪ダイノ・ラプター≫という存在を理解している女だ。
そのレティが珍しく意見して来たと思えばそれは本当に思っても見ないことだった。

「海の支配、ね……」

詰め寄るディーノに対し、レティはじっとその目を見据えて言葉を続ける。

「アレが望んでいるのはそんな温いことじゃないわよ」
「何だ、急に…」
「ヴリトラは、あれはアナタが尽くすべき相手じゃない。寧ろ真逆、滅ぼすべき敵なの」
「アイツはテメェの上司じゃなかったのかよ、それを」
「いいから聞いて」
「っ……」

いつものように冗談でからかっている訳ではない。
その視線には有無を言わさないラプター本来が持つ迫力が宿っていた。
彼女のこんな姿をディーノは見たことがなく、思わず譲らされた形となった。

「これからするのはずっと昔の話。400年以上前……世界が海と陸、そして空の領域に分かれていた頃の話よ」
「空の領域だァ…?何だそりゃ、聞いたことねぇぞ」
「あるのよ。あなたは知らされてなかったし、どういう訳かあの戦争の時地上や海にいたほとんどの生物からその記憶が抜け落ちてしまっているのだけれど。確かに、空にも地上のように生物が住める島が存在するわ」

「その領域は海や陸と違って星が生まれた時から恵みに乏しかった。そこに生まれた人々は常に厳しい環境に晒されながら暮らしていたらしいわ。そして空の民達は生きる為に知恵を絞り技術を発展させ、それによって彼らの暮らしをより良く変えていったの」

「そんな中、空の民はその過酷な環境にも耐え得る、彼らと共に生きその生活を支えられるパートナーを欲していたの。でも、そんな都合のいい生物なんていない。だから、作ろうとしたのだけれど……それまで生命を作り出すなんてことが出来たのは彼らが神と崇めた存在だけだった。いくら空の進んだ技術でもそれを成すのは困難を極めたわ」

「その状況を一変させたのがセイレーンという存在。神々の使徒として世界を見守る役目を担っていた彼女は、空の都に姿を現しその願いを聞き入れ生命の種を彼らに与えた。セイレーンにもたらされたその種こそ、この星の生命の創造主である神々のカケラだった。そして、それを組み込むことで初めてラプターという種族はこの世界に生を成したの」

「何の御伽話だそりゃ……神だのなんだの、本気で言ってんのか…?」
「信じてもらわなければ話す意味がないわ」
「簡単に言うんじゃねぇよ、お前の話が本当なら…オレ達は」
「…そう、元々私達は争いの道具なんかじゃないの。使われる側でなければ、もちろん使う側でもない。彼らと私達は種として対等を約束されていたわ」

ディーノの認識や、世間で知られるラプターの定義と大きくかけ離れている。
それをすぐさま受け入れられるほどディーノは柔軟ではないが、レティが紡いでいく隠れた世界の歴史はディーノが思うのよりもずっと自然にその耳へ入って来る

「まず空の領域を司る翼竜“ジズ”のカケラから原初≪ワイヴァン・ラプター≫が誕生した。彼は空の民の期待通り、人間達のよき理解者、先導者としての成果を見せた。そして、更に海を司る竜リヴァイアサンから≪サーペント・ラプター≫の開発が進められた」

「……でも、ある時異変が起こった。空が奇怪な色のオーロラに包まれ、空間に生じたその歪みから白い小さな光が降って来た。そして、培養槽の中でまだ成長過程にあった彼女に接触したの」

「それは時空の狭間を漂いこの世界に紛れ込んだ滅びの種……彼女意志の奥底に潜り込んだそれは彼女の成長とともに膨れ上がり次第に内側から彼女を侵食して行った。…自分の身体を持たず他の生物の身体に根を張り、その精神を殺して成り変わる。平たく言えば別の世界からやって来た侵略者、それがアレの……ヴリトラの正体よ」






結局、オレの時間は何だったんだよ……なァ。
あの女は、本物のアイツは、とうの昔に化け物に食われちまってる?
オレは物心ついた時からずっとソイツの皮を被った化け物に踊らされてた?
それなら、オレはただの道化じゃねぇか。

「……ハァ……」

船の中でそれを聞いた時は意味が分からねぇくらい頭に血が昇って、陸に上ってからも暫くは周りに当たり散らしたりもしたが……それも今じゃ納まっている。
あのガキの所為で屋敷の中じゃ下手に暴れることも出来やしねぇからな。ほっときゃいいものを散らかした傍からすぐに片付けようとしやがる……ありゃ、どうも自分が猛獣の檻の中にいることを理解してねぇらしい。
目が覚めてからと言うもの、やれメシ炊きだ、屋敷の掃除だ何だのと妙に世話を焼こうとしやがって、鬱陶しい。
……最初はオレ達に取り入って逃げる算段かとも思ったが、あの能天気なツラを数日も見てると何も考えてねぇってのはすぐに分かった。
あれが世界を左右する鍵なんて、とてもじゃねぇが信じられねぇ話だ。
レティは間違いないと言うが……どう見ても普通のガキ……いや、そりゃ違うか。
普通のやつならオレみたいなのに自分から近寄って来ようとはしねぇだろうな。
振り回されるのは面倒だが、今は摘み出す訳にもいかねぇしなァ……
……このオレ様に気を揉ませるなんて、やっぱりトンデモねぇガキなのは確かだ。

「……アァ?」

オレが煙草を噴かしていると、その煙の他に可笑しな色した煙が上がっているのが見えた。
ありゃ、屋敷の正門の方だな……






「げふっげふぁ!?な、なんだ!?」
「うわぁ、目が痛ぇっ……!」
「か、身体が動かねぇぞ!?」

広大な炭鉱跡地に設けられたサラマンダーの隠れ処である館。
そこから少し離れた場所にある門ではトカゲのようなシルエットをした大柄の男達、リザードラプター数十人ほどがその見張りをしているようだ。
しかし、そのいずれもが突如発生した煙を吸い込んでから身体に異常をきたして行動不能に陥っていた。

「くそっ、何だってんだ!?」
「後ろからソーリィ」
「なっっ!?」

ザシュッ!!

「ぎぃあッ!?」

厚い煙幕の中を縫うように駆け抜ける深い青色の影。
マスクドパイレーツライダー、レイヴァンは立ち込める煙の中を悠々と進み、敵と遭遇しては最低限の動きで相手の戦闘力をどんどん奪っていく。

「流石ランディだ、このスモーク思った以上に使えるぞ」

そう言って辺りにカプセルを投げつけ煙を撒き散らすレイヴァン。
そのカプセルの中にはクラックの装甲内で調合したガスが圧縮され詰め込まれていた。
これは対ラプター用の特殊ガスで、神経を一時的に麻痺させる効果がある。
おかげで見張りに出ていた殆どのラプターが無力化され、病み上がりのキッドでも難なく敵を蹴散らすことが出来ているのだ。

「やれやれ、これじゃ分かれる必要もなかったかな」

キッドがここに居るのは勿論サラマンダーに捕らえられたアリアとエレナの救出の為である。
タイニーホープでこの鉱山地帯の近くまでやって来た一向は、船を待機させそこから二手に分かれてディーノの屋敷を奇襲する作戦を取っていた。
ちなみに会社のことや未だ意識の回復しないゴウのこともあり、グレイスもゴウの病院に近いメシコン本社で待機して貰っている。そして、フレッドは船番に残っている為、突入メンバーはキッド、サラ、ランディの三名ということになる。
今ここにはキッドの他に来ているはず二人の姿が見えないが、それは問題ない。
端的に言えばキッドは囮である。煙を撒くなどの派手な行動は向こうの戦力をこちらに集中させる為の陽動であり、キッドがここで敵を引きつけている間、広い視野を持ち情報収集を得意とする二人のパイレーツライダーがすばやく人質の位置を掴んで救出する手筈となっている。

「さて、粗方片付いちまったが……後続が来ないならオレも」


ドガァアアアアアアアアン!!


突然、背後で爆発が起こった。
地面に含まれていた鉱物に炎が引火したらしい、連鎖的に起こった爆発で撒いた煙が吹き飛ばされる。
振り返ったレイヴァンの先には、赤を基調とした重厚な鎧の闘士が立っていた。

「遅かったなァ、小僧……待ちくたびれたぞ」

ゆらゆらと炎を上げ焼ける大地を歩いて来るそれは、あの遺跡の海上でレイヴァンを打ち破ったディーノの変身するガンディーヴァと呼ばれるライダーだった。

「やれやれ…モテるのは可愛い女の子だけからにして欲しいねぇ」
「さっさと金色になれ、テメェにガキの守りが務まるかどうか試してやる」
「は…?そりゃどういう意味だ?」
「テメェ次第じゃあのガキを返してやってもいいと言ってんだ」
「まぁ、どのみちウチの子達は返してもらうが……わざわざ攫っといてそりゃどういう風の吹き回しだい?」
「ふん、ここで潰れる程度ならどのみちセイレーンはアイツの所に渡っちまうだろうからな……だがオレは負けねぇ、その為のガンディーヴァ、レティがオレに寄越した力だ」
「何だ、訳アリみたいだな。どうもその“アイツ”ってのがどうやらあの子の言ってたイレギュラーらしいが……どうだい、もう少しぐらいなら年寄りの長話も付き合うが?」
「これ以上無駄話をする気はねぇ、さっさと用意やがれ小僧ォ!」
「だろうと思ったよ……なら、アンタを倒してゆっくり聞かせて貰おうか!」キィン

レイヴァンは雷の絵が刻まれた二枚目のコインを指で弾き、落ちて来たところをベルトに嵌められた海竜のコインと交換する。駆け出したレイヴァンの装甲が変化しその身体を徐々に金色の輝きが覆う。対するガンディーヴァも赤い鎧の周囲にそれと似た色の光を纏ってレイヴァンに突っ込んで行く。

「「オーバー」」

「ライド/ドライブ!!」


金色を纏った深い青と赤が対峙する。
二人の放つ稲妻と炎が激突した瞬間、轟音と共に光が爆ぜた。






「………ぅ、…」

「おはよう、キルシェちゃん。気分はどう?」
「……最悪よ………」

随分長い間寝ていたらしい。とにかく思考がはっきりせずぼやけた感じだった。
どこにも痛みなどはないが、その代わりに身体の芯にはまだ気持ち悪さの名残が残っていて起きていることに億劫になる。
それでもなんとかキルシェは体を動かして状況を確認するべく辺りを見回した。

「知らない場所…どこよここ。何でこんな所に…」
「たくさんある隠れ処の1つよ。あなた海でのお仕事中に倒れちゃったの、覚えてる?」
「海……」

キルシェはレティから依頼で海賊の船を襲撃する間、彼女の警護に就くはずだった。
だが海賊の船から飛び出して来た紫色のパイレーツライダーの姿を見て、キルシェは堪らず前線へと向かった。
そのライダーこそキルシェの妹、エレナが変身した姿であり、キルシェは彼女が襲撃に巻き込まれる前に何とかして自分の元に連れて来ようとしたのだ。
そして、エレナを気絶させ自分達の船まで運び混んだまでは良かったが…それからすぐ彼女を追ってやって来た碧いパイレーツライダー、眼帯の男、霧島濠が変身するカトラスと戦闘になったはずだ。だが、何故かその辺から記憶があいまいになってしまっている。
恐らくその時は劣勢だったはずだ。キルシェ自身が抱えていた慢性的な体調不良と、変身したアイギスのシステムの不具合が勝負に大きく響いていた。そこまでは覚えている。それから、

「ぅ、っ」

先を思い出そうとすると急に頭が痛み出した。
頭を抱えて蹲るキルシェに、レティが駆け寄る。

「大丈夫?…今更思い出させることもなかったわね。もう終わったことだもの」
「……護衛の方、結局まともにしてないけど……これでよかったわけ?」
「元々ガンディーヴァを仕上げるまでの契約だから。オプションとして頼んだ仕事だし今回はオマケにしておいて上げる」
「そう……」
「報酬はいつもの所ね、暫く遊んで暮らせるくらいには色もつけておいたわ。これ、明細」
「……は?」

受け取った用紙に目を落としたキルシェはその目を大きく見開いた。
暫くどころじゃない、そこに記載されていたのは人間ならば一生あっても使い切れないほど金額だった。
普段の報酬だって決して低くはないが、それにも増してその金額は異常だ。

「な、何よこれ、冗談のつもり…?全然笑えないんだけど」
「あら、足りないようだったらまだいくらかは都合するけど……。それと、あなたの大事な妹ちゃんもちゃんと回収しておいたから」
「そうだ、あの子…っっ!?」

レティの視線の先にあったものを見てキルシェは言葉を詰まらせる。
そこには巨大な水槽のような装置がありその中に収容されていたのは、薄紫の長い髪の少女、エレナだった。
生まれたままの姿で水槽に入れられた彼女は何かの溶液に浸されていた。

「あの子に何をしたのよ!!」
「落ち着きなさい、彼女の抱えている問題を治療しているだけよ」
「治療ですって!?」
「ええ、それももう少し待ってれば終わるから……出来れば睨むの止めてもらえる?」
「ふざけないで、簡単に治せるものじゃ…!」

今にも掴みかかりそうなキルシェをレティが宥めようとするが、妹を治す方法を子供の頃から調べ続けているキルシェにはその言葉を簡単に信じることが出来ない。

「“呪いの薬”だったかしら?」
「っ、なんであんたが……!?」
「悪いとは思ったけど、あなたが眠ってる間に少し記憶を覗かせて貰ったの。時間も無いし、それが一番早いと思ったから」
「……なら分かるでしょ、あの恐ろしいくらい複雑な調合……あれを作った奴はイカレてるのよ!治療なんて、医者に掛かればどうにかなるようなレベルじゃない!」
「確かに医者じゃ難しいでしょうね。でも、私の専門知ってるでしょ?」

レティはライダーシステム研究のエキスパートであり最先端科学の第一人者、彼女の生化学や機械技術についての腕前や知識量は、キルシェも今までの仕事を通してよく知っている。

「…確かに、あんたならもしかしたらって思ったこともあるわ」
「あら嬉しい」
「でも、それだけじゃないわ。声が出せない他に、あの子は怖い思いをすると自分の意思とは関係なく変身して見境なく暴れてしまうのよ。デバイスを隠しても勝手にあの子の所に戻って行く……原因が分からない以上手の施しようがないわ」

パイレーツライダーはどんな場所に居てもスーツや武器を転送することが出来るが、その為には最低限ドライバーとコインという二つのデバイスを携帯しておかなければならない。
しかし、エレナの場合はそれすらも必要がない。暴走による強制的な変身を止める手段がないのだ。
だが、その話を聞いてもレティはまだ余裕の表情であった。

「彼女の身体を調べたら、薬の影響で残留していた毒素の他に微量の“オレイカルコス”が検出されたわ」
「オレイカルコス…?」
「ライダーシステムを構成している特殊金属のことよ。それは人の心を反映させてエネルギーを発する性質があるの。だから、それで作られたシステムの性能は装着者の精神状態と深くリンクしている」
「それがいったい何だって言うのよ、今はあの子の話をして……」
「彼女の場合はその逆なのよ。恐怖という感情が引き金になり毒素によって機能を歪められたシステムが誤動作していたの。そうして一度システムが起動してしまえばそれの方から力を引き出させようと感情を膨らませ、その結果暴走へと繋がる」
「っ…………」
「呪い……怨念とでも言うのかしらね、毒素に込められた負のエネルギーがずっと彼女の身体や精神に負荷を掛けていたの。だから少しのことでも簡単にそのフィードバックが起こってしまう。システムはそれ自体が使用する人間にとても敏感に反応するものだけど、彼女は身体の中にその一部を持ってるようなものだし尚更深く繋がってるのね、因みにデバイスを呼び寄せられるのもその所為ね」

これまでの説明でキルシェの視線からは殆ど疑いの色が消えていた。
だが、全てに納得がいったわけではない……むしろ、余計に分からなくなったこともある。

「……仮にあの子が治るとして…それであんたにどんな得があるのよ、見返りに何させるつもり?」
「まさか……もう十分して貰ったわ。この件は個人的なお礼、こんな仕事に何年も付き合ってくれた事へのね」

レティは立ち上がり部屋の窓を開けた。
長らく閉じ切っていた部屋に湿気を帯びた外の風が入り込んで来る。
雨の匂いに混じって焦げた土の匂いがした。

「門出には良くない天気だけど……あの子の眼が覚めたらすぐ出なさい。こんな所、長居しない方がいいわ」
「っ……そうね、そうさせて貰うわ」
「寂しくなるわね、本当はもう少し仲良くなりたかったけど…」
「……私は、あんたの顔なんか見たくもなかったわ」
「あらあら、酷いわねキルシェちゃ……っ!?キルシェ!!」

「っ」





その声が聞こえた時、衝撃と共にキルシェの身体が宙に浮いた。
そして、流れる視界の端に写ったのは、彼女を突き飛ばしたレティが先程まで自分が立っていた場所で凶弾に貫かれる姿だった。
蛇の牙のように長く鋭い銃弾は彼女の背から胸を貫通し鮮血を散らした。
流れ出した大量の血が、その白衣を赤く染め上げて行く。

「これが火竜の城か…ふん、警戒が緩過ぎるな」「外の混乱に乗じればこんなものでしょう」

「っ…ど…して……この子は……!」

倒れたまま、視線だけを向けたレティが絞り出すよう言う。

「奴を狙えば貴様は必ず自らを盾とする」「元々処分したいのは貴女の方でしたから」

その二人にはキルシェも見覚えがあった。ステルス機能を持つ船で幽霊船を装い、例の海域の調査を行っていた双子、ステンノーとエウリュアレだ。
何度か一緒に仕事をして護衛を任されたこともある、その彼女達が何故……

「くっ……!!」

今はそんなことを考えている暇はない、キルシェは負傷したレティを抱え、ハーフラプターの脚力で瞬時に機材の影へと隠れた。

「丸腰じゃ分が悪過ぎる…、私のドライバーはどこ?」
「……だ、め………なたは………」
「っ、何でよ、あんたこのままじゃ…!」

出血が酷く、刻々と呼吸が小さくなっている…本当に危険な状態だ。
早く脱出して手当てしなければならないと言うのに、レティはその場所を言おうとしない。
二つの足音が近くなり焦るキルシェ、とうとう双子は二人の居る所までやって来た。

「探し物はこれか」「どうぞ、貴女のものです」
「なっ…!?」

双子から投げ渡されたのは、銀色のドクロ、アイギスのドライバーと【白竜-ヨルムンガンド-】の銀貨だった。
それを掴んだキルシェは反射的にドライバーでベルトを呼び出し、腰に巻きつける。

「…だ、め……キルシェ…」
「っ……」

コインを装填する直前、レティの姿が目に入りその手が止まる。

「大丈夫よ、すぐに片付けるから……あんたは……っ」
「………――――――――――――――――」

「…………っ」










「ふん、愚かな女だ。我々を欺き続けられるなどと思ったのか」
「娘を庇って死ねたのです、彼女もさぞ本望だったでしょう」

なんで

「奴への手向けとして教えてやる。……聞こえているか、そこに転がった骸はお前の母親だ」

このひとは

「正確にはその完全同型個体……ある方の量産クローンの一体、生き写しと言う訳です」

このひとは

「調べはついている、罪深い女だ……森妖を呪い殺し、夫を自害に追い込み、幼いお前を残し自らの狂気に果てた魔女」
「しかし、そんな彼女でも貴方にとってはたった一人の母、随分慕っていたようですね…そして、今でも憎み切れずにいた」

なんで

「因果なものだな…母に見捨てられたお前が何も知らずにもう一人の母親に囲われていたとは」
「しかし、貴女を守っていた彼女ももういません……何故でしょうか」

あんたたちが

「憎いか、お前の母を奪った我々が」
「どうしました?彼女の敵は眼の前にいるのですよ」

ころした

「ぁ…ぁ、ぁ………」

「解き放てばいい、その怒りを!」
「憎しみを……全て、私達に見せなさい…!」


「…ぁ、ぁぁ……ぁぁぁぁぁぁああああああああああ」







「ゥァァァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!」












青嵐昇華
2012年02月11日(土) 01時38分48秒 公開
■この作品の著作権は青嵐昇華さんにあります。無断転載は禁止です。
■作者からのメッセージ

もえろーしゅてぃんすたー↑


明け(ry
お久しぶりです。三ヶ月かかりましたが何とか投稿に漕ぎ着けた次第であります。
チンタラやってたらMEGAMAXどころかメテオ、マグネットまで出ました!ホワチャっ!?(←
そして次の映画はなんとライダーVSスーパー戦隊らしいですが、もやしいいいいいいいぼくらのもやしが帰ってキタ――――0B0――――――!!
やったね、弦ちゃん友達増えるよ!!(ぉ
しかし、ディケイドが復活して実に嬉しい、こんなに嬉しいことは三年ぶりくらいだ。
オーズやフォーゼとどう絡むのか楽しみですね、FFRあったらいいなぁ。
まぁ、また以前からの流れや設定も破壊しちゃうんでしょうけど……おのれディケイドォォォォォォォ!!(ぉ


To 烈さん
>キッドさんのほうはまだいいとして、濠の方はかなりのダメージを負ってしまった所為もあり
>当面は動けない状態になっているというのがなんともいえませんな……。
キッド「オレなんか呼び止める白衣の天使達を振り払って断腸の思いで退院したってのに、ミスターは未だにプリンセスの付きっきりの看病で夢の中かよ……チクショウ、これが格差社会か」
ゴウ「お前の逞しさは流石だな、全く羨ましくないが」

>一体どんな治療法を使ったんですか、その入院している病院は…;
サラ「あんまり使われないけど一般の病院でも普及してるわよ?」
とんでも体力がある人用……というかぶっちゃけラプター用に考案された治療法です。

>後、恭護さんにお姉さんが居たというのには、少々驚きました。
>そのお姉さんである『牡丹』さんが持っているモップはどんなことを理由に作ったのですか?
恭護「ほら、姉貴ばか力ですぐ用具駄目にするし、丈夫なの作ってやろうと思って。材料店の裏に大量に余ってたし」
牡丹「いやぁ、おねえちゃん想いの出来た恭ちゃんでうれしいよ〜」
ランディ「でもモップって……、希少素材でモップって……」orz

>生命と機械の融合体『クラック』。
>ちなみに製作者は装着者であるランディさん本人ですか?
正規のライダーシステムはほとんど手が加えられておらず、クラックも元からの仕様通りで中身を弄ることはまだしていません。(謎が多い為研究中)
だから今は外付けのオプションを優先して開発しているところらしいです。

>『ステンノー』と『エウリュアレ』という名の“ラプター”だと思われる二人。
今回ラプター側の出来事がメインでちらりと出て来ましたが、これから双子の出番は特に増えると思います。


To Aヨスケさん
>前回までの戦闘で相当なダメージを負った二人。
フレッド「そういえば、行ったはいいがお前身体は大丈夫なのか?」
キッド「フッ、鍛えてますから…!」キリッ
アリア「おぉ〜」パチパチ

グレイス「ええかっこしいめ、ちょっとお腹突っついてやりますの」
ランディ「やめてあげて既に涙目だから!」

>代わって今回初登場のメシコンのライダー組。
>レネイド。初見で相手の特性を見抜く持ち前の勘と、戦闘中の動作に自らが司る力をうまく取り入れ攻守に転じる

グレイス「嵐を呼ぶナイスガールとは私のことですの」フンス
キッド「レェェェッツ・マイトガァァァイン!!…って言やランディ、お前のとこの変形合体ロボどうなったんだ?」
ランディ「ロボって言うか機海馬なんだけど…、今キョウゴに手伝って貰ってる所」

>クラック。直接戦闘よりは迅速な情報分析等のサポートで力を発揮するみたいですね。
>見た目はゴツい方なんでしょうか。

グレイス「ライダースーツの装甲はゴツめですの、中身はひょろいのに」
ランディ「若干悪口っ!?せめてスレンダーとか……」
恭護「なるほど…確かにまごうことなきスレンダーだ」じー
ランディ「胸見て言わないでっ!!」

日常的に使うキッドやゴウ、偶に手伝うサラ、データ計測とかで割と頻繁に変身するランディ達と違って、実はグレイス数えるくらいしか変身したことなかったりします。それでも普通に戦えてるのは本人のセンスですね。
でも、メシコン組は仕事柄運動不足なのでスタミナがないのが残念。

>緋色霊鋼モップ
牡丹「使い勝手がほんとにいいよね〜」
紫苑「従者のたしなみですね」

一応前にゆきのん初登場回で紫苑さんが法陣描くのに使ってたアレがこれっていう裏設定があったりなかったり(ぇ

急展開のep[、今回は耐える回でした。…や、ホント色々申し訳ありませんorz
それはそれとして、この話は一応もう少しあったのですが流石にこれ以上遅くなると青嵐死亡説が確立されてもおかしくないのでep\として次回に持ち越します。レティさん関連の捕捉もそっちで。
次回、ようやく一区切り、第1部(?)堂々の完結!……になるのかなぁー!?(ぉ

そう言えば岩戸の寿命が残り二週間、お引っ越しすべきか否かうぬぬぬぬぅ


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