仮面ライダーワルキューレ Mission22
Mission22「調和の紋章!ルシファーフォーム」

(真墨side)
全く・・・ひどい目にあったぜ。何でこうもまあ俺の周りの女性たちときたら、四六時中バイオレンスな騒ぎを起こさずにいられないんだ?巻き込まれて怪我するこっちの身にもなりやがれ。メイたちの誤爆ともいえる攻撃をもろ食らって、俺は保健室で瑛子に包帯を巻いてもらっていた。しかし、事態は厄介なことになっているには変わりはしないな。今の状況を整理すると・・・。

グリード3体が同時に攻めてきている、つまり敵も本腰入れてきたってことか。一体だけでも厄介だって言うのに3体もまとめて来られた日には今のイージス総動員でも厳しい。アルコバレーノのメンバーたちにも声をかけて応援の要請をかけないとな。今は一時撤退しているようだが、またいつ来るか分らない。これに関してはメイとシェオロ、それとさっき合流したライダー風の女性・・・メイたちが「ギュゼル」と呼んでいたから、おそらくグリードの一体だろう。あの様子だと、俺たちの敵というわけではなさそうだから、今はメイを信じて彼女にも応援を頼むしかないな・・・。

瑛子「暁の裸、暁の裸、暁の裸、暁の裸、ハァハァハァハァハァハァ///」

そして一番厄介なのが映画の中に閉じ込められた翠とよっぴーの行方だな。あの映画、ヤミーの気配がしたとメイが言っていたからあの映画に宿る欲望を明らかにしないとあの映画から翠たちを脱出させるのは不可能だ。映画のフィルムに宿る欲望となると、あの映画を作っていた当時のスタッフを探し出して話を聞き出すしかなさそうだ。それにあの映画、翠からの通信だと俺が通っていた「私立天神学園」が映っていたようだ。つまり昔セント・ローゼリア学園が撮影場所として私立天神学園を選んだ経緯を追っていけば当時何があったのか調べられるかもしれない。これは今、茉莉やアルコバレーノのメンバーに調べさせているから、これは連絡を待つとして・・・。

瑛子「暁の裸、暁の裸、暁の裸、暁の裸、ハァハァハァハァハァハァ///」

真墨「・・・・おい、こら、瑛子。俺は腕とか足とかにしか怪我してないはずなんだが?」
瑛子「暁の裸、暁の裸、暁の裸、暁の裸、ハァハァハァハァハァハァ///」
真墨「・・・なのにだ、なんで俺のパンツまで脱がそうとする必要があるんじゃ――――――っ!?」
瑛子「こ、ここここここも、け、怪我してるだろう!?だ、だだだだだ大丈夫だ、お、お姉さんが、や、優しく、ちちちちちちち治療、し、しししししししてあげるからな!!」
真墨「治療が必要なのはお前の脳みそのほうじゃ――――――――っ!!」

現在満身創痍のはずの俺は、なぜか俺のパンツを全力で下げようとしているバカ虎から必死でパンツを守っている状態だ。このままじゃヤバい、同学年の女子に素っ裸の状態など恥ずかしくて見せられるか―――――――――っ!!!

真墨「だから、やめろって言ってるんだ!!!今ふざけている場合じゃないだろうが!!急いで翠たちの救出をしなくては・・・!!」
瑛子「く、くくくく、昴とやらが言っていたぞ?その前にお前の体力の回復が先だとな。そしてお前の体力回復に最も効果的というのは、女性に素っ裸にされてイタズラされることで快感を得て回復効果を発揮する変態だとなぁ!!し、しか、仕方ないではないか。わ、私は、嫌なのだぞ?し、ししししししかし、親友を助けるためだ。こここここここは、私が一肌、ひひひひひひひとはだ、ぬぬぬぬ脱ぐというのが友情というものであろう!!」
真墨「お前のほうが行動を見れば変態じゃ―――――――――――――――っ!!」

あのバカ、いつか殺す!!とんでもないこと言いやがって!!誰がそんなことで快感と感じられるか!?俺はそんな性癖は持ち合わせてないわい!!
茉莉「・・・あのさ、お楽しみのところ悪いんだけど」

その言葉に俺は心臓が凍りつきそうな得体のしれない寒さを感じる。声のする方を見ると、そこでは茉莉が呆れたように俺たちを見ていた。それこそどこか軽蔑しているような冷たい氷のような刺々しく冷たい光を帯びていた。

真墨「待て茉莉!!違うんだ、誤解するな!!!俺は無罪だ!!!」
茉莉「といっても説得力ないっての。まさか、あんたが・・・そんな性癖持ってたなんてね―」
真墨「断じて違うんだ―――――――っ!!!!それは、あのバカが勝手に言っているんだ!!俺はあくまでノーマルだ!!普通に女の子が好きなんだ!!イタズラされて嬉しいとか感じる趣味なんぞ持ち合わせてないんだ――――――――――っ!!!!」

茉莉「女装して女子高忍び込んでいるっていう時点でノーマルとは程遠いって話なんだけどね」
真墨「Noooooooooooooooooooooooooooooooooo!!!!!」

ごもっとも!!いくら任務とは言え、俺の今置かれている状況といえば、もう普通に変態じゃねえか!!俺は両手で頭を抱えてうずくまった。これは潜入捜査だ、決して他意はない、他意はないもんっ!!この学園の平和を守るために戦ってきたはずなのに、どうして、どうしてこうなるの!?俺は、俺は、そんな趣味はないんだ―――――――――っ!!

瑛子「・・・暁?」
真墨「・・・・なんだよ、瑛子?」
瑛子「・・・大丈夫だぞ?女装趣味の変態野郎でも、お前の男気や優しさ、可愛さ、ああ、どれをとっても可愛くて愛おしいぞ・・・?」
真墨「お前までそんなこと言うんじゃねえ―――――――――――――っ!!!!」

俺は滝のような涙を流して悲観にくれるのであった。もう、なんだか、疲れてきた・・・。
結局この後瑛子を拳骨で強制停止させて、茉莉をどうにか説得させて、俺と瑛子、茉莉は管理人室に向かった。


管理人室
ドアを開けるとそこには、メイとシェオロことアスカ、そしてもう一人の女性が座っていた。歳は俺たちより少し年上っぽい、クールで大人びた雰囲気の眼鏡をかけた知性的な女性だった。首のあたりで長い銀髪をひとくくりで縛り上げていて、凛然とした吊り目が特徴的だった。

メイ「暁!もう、大丈夫なのか?」
「・・・・先ほどは本当にすまなかった。君まで巻き込んでこんな怪我をさせてしまって」

暁「もう慣れたから気にしないでいいよ。それよりも緊急事態だ。翠たちを早く何とかしないといけない。これから全員で作戦会議を行おうと思う。いいか?えっと、その前に、確かあんたは・・・」
ギュゼル「挨拶が遅れて失礼した。私はギュゼル。メイやシェオロと一緒、グリードだ」

そういって、ギュゼルの姿が赤い光を放ってグリードの姿に変わっていく。頭部には雄々しき二本の角が生えている凶暴そうな顔つきをしたバイソンのような頭部、上半身には網目模様がいくつも張り巡らされている。まるでキリンのようだ。そして下半身の足元には曲がりくねった角がアンクレットのようについており、体毛がいくつも巻きついている。ヤギを模しているようだ。そう、牛系生物の王たるこの姿こそギュゼルの真の姿だった。

茉莉「マジでグリードだったんだ・・」
瑛子「こうして改めてみると驚くな」
ギュゼル「(人間の姿に化身する)ふう、さて、話の続きと行こうか。メンバーは揃っているのかね?」
真墨「ああ、今いるこのメンバーで今の状況を打破する。解決しなくちゃいけない問題が山積みだからな。それをメンバーで分担して素早く処理する」

そうだ、とりあえず今はこの状況をどう解決するか、手を打つところはもう打たなきゃならねぇ。翠、よっぴ―、必ず助けだしてやるからもうちょっともってくれ。そしてグリードども、いつまでもお前らの思いどおりになんかさせねぇぜ。


映画の中の世界
深夜の校舎の中、派手に火花を散らせて爆発音が響き渡り、仮面ライダーワルキューレ・ストームフォームがランスを振り回して大量のゾンビを次々と串刺しにして仕留めていた!仮面ライダーファング・シェリーフォームもシェリーセイバーで攻め入る敵たちを切り裂いていく!!しかしあまりに数が多すぎて二人は次第に押されつつあった。

ワルキューレ「だぁあああああああ!!もう、倒しても倒してもきりがないよ!!」
ファング(シェリー)「ここでゾンビを倒しても何の解決にもならない。一旦避難できる場所を探してそこで体力を温存しながら暁ちゃんたちからの連絡を待とうよ。このままじゃただ体力が奪われていくだけだよ!!」
ワルキューレ「それしかないよね!とすると、どこにいけばいいの!?」

真墨『翠、俺だ!!学校内で心霊現象に見舞われたら、調理室にいけ!』
ワルキューレ「お兄ちゃん!!調理室って・・・どこ!?」
ファング(シェリー)「どうしてそこが安全なの!?」
真墨『塩だよ!盛り塩に使える塩があそこにはある!!それを使って家庭科室に籠るんだ!俺たちも情報収集を急ぐ!!一時的にしかならんかもしれんが盛り塩を使えば霊たちが入れなくなる!!場所は旧校舎の1階の南はじだ!!鍵がかかっているかもしれないが、4年前って言ったら、家庭科室の外の窓の鍵が一部壊れているはずだ!!そこから入れ!!』

指示があるとおり、渡り廊下から外に出て家庭科室の窓を見ると、確かに鍵が壊れていた。

ファング(シェリー)「本当に開いてる!!」
ワルキューレ「よっしゃ、まずは盛り塩しないと!!塩ってどこ!?」
ファング(シェリー)「あの棚の中だよ!」

棚の中にあった塩の袋を取り出し、部屋の扉の前、そして窓の前に盛り塩をする。すると、ゾンビたちが窓の外で群がるようにうごめいているが、室内に入れないらしく、うめき声を上げながら窓を叩きだした。しかし、塩が放つ光を受けて弾き飛ばされていく!

ワルキューレ「・・・塩、すげー」
ファング(シェリー)「・・でも、どうしてこの事を暁ちゃんが知っていたの?」

真墨『・・・・心霊現象に関しては身を持って体験したから。それで鍵が壊れていたのは壊したのが俺だから。理由は心霊現象や幽霊のうわさ話を聞いてはすぐに確かめたがるバカたちに・・・・・やらなきゃ無理矢理着せられたメイド服やらスク水姿やらチャイナドレス姿の写真を学園中にばらまくって脅されたから・・・ううう・・・・・(涙)』

聞かなきゃ良かった。
この時から信じられないくらい不幸な霊体験や、昴や穏たちの破天荒ぶりに暁は振り回されまくっていたらしい。聞くも涙、語るも涙、哀れな体験談に二人は合掌するしかない気分だった。

真墨「・・・・・・さてと、まずは翠たちの安全は一時的に確保できた。次はこの映画にまつわる欲望の根源を突き止めないとな。4年前、この映画が撮影された時に、映画研究会の部員一人が原因不明の失踪を遂げている。それにまつわる話を、今、マリアさんやクリス、昴たちに集めてもらっている。俺と瑛子は、茉莉が言っていた、映画の中に入っていったディオネが翠たちと接触する前に足止めしなくてはいけない。そこで、茉莉とアスカ、メイ、それと、ギュゼルさんは引き続き情報を集めて、俺たちに送ってほしい」

アスカ「ラジャ!!」
茉莉「OK!」
ギュゼル「気をつけろよ。もうこの映画の中の世界はまともな状態ではない。映画のフィルムから感じる。あまりにも負の気に満ちた、怨念と憎悪、殺意、そういったものでいっぱいだ。さらにこの映画からは、満たされない欲望を満たしたいという願いであふれている。それが欲望の根幹と見て間違いないだろう」
真墨「満たされない欲望・・・・?」
茉莉「その映画、確か騒ぎがあったせいでお蔵入りしたんだよね?そうなると、映画を作る側とすれば・・映画を完成したくなるっていうのが実情だよね」
メイ「・・・その映画を作ったメンバーが気になるな」
真墨「よし、そこから調べてみるか」

そして、視聴覚室前廊下。
真墨と瑛子が翠たちの救出に向かうことになり視聴覚室に向かっていた。その時だ。

香澄「瑛子!真墨!!」

後ろから呼び止められ、振り返るとそこには汗だくだくになり両腕にスーパーの大きな袋を重そうにぶら下げている香澄が疲れた様子で立っていた。

瑛子「お、お、お嬢様―――――っ!?」
真墨「またかなりの荷物だな、おい」
香澄「・・・全く・・・・クラスの方たちときたら・・・・この私をパシリに使うなどいい根性ですわ・・・・・」

袋の中は学園祭で使う大量の道具が入っていた。これだけの大荷物を炎天下の中一人で買いに行ったのであろうか。

真墨「おい、お前大丈夫なのかよ!?」
香澄「・・・ええ、大丈夫ですわ。それより、真墨、貴方今夜8時からご予定はあるのかしら?」
真墨「8時だぁ?いや、今のところ予定はねぇけど・・・」
香澄「そう、それなら、今夜8時、必ず私たちの部屋に来なさい。いい、これは命令よ。すっぽかしたりなんてしたら・・・・・・泣いちゃうから」

恥ずかしそうに顔を真っ赤にして呟くその姿を見て、真墨は思わず胸が高鳴る。得体のしれない感じがした。悪い感じはしない。照れくさそうにロールを指で巻きながらそっぽを向いて、上目づかいで話しかけてくる香澄の仕草を見て、なぜか心臓が熱く締め付けられて鼓動が高鳴る。

真墨「・・・・あ、ああ・・・・・」
香澄「・・・・約束、なんだからね♪」

そういって、自分の手を取り、小指と小指を絡めて結んだ。その指の感触はとても柔らかく少し冷たい、しっとりとした感触だった。花のようないい香りがふわっと鼻をくすぐる。その仕草が、ますます真墨の胸の鼓動を高めていく。心臓の鼓動が高鳴り、顔が真っ赤になって熱くなる。目の前で指と指を結んでいる香澄が、とても綺麗に見えた。

香澄「ゆーびきーりげんまん、うーそついたら・・・」
真墨「・・・・はーりせんぼん、のーます・・・・」

「「指切った!!」」

そういって、指と指が離れて、香澄が結んでいた小指をちろりと舌でなめる。そして自分を上目づかいでまるで誘っているように妖しい魅力を放っており、思わず真墨は自分の心が香澄に飲みこまれていくような錯覚に陥る。

香澄「うふふ♪」
真墨「お、おう・・・・///」

瑛子は二人の様子を見て、戸惑いを隠しきれずにいた。二人の周りに綺麗なお花畑が咲き誇り、空から天使が何人も下りてきて、二人を祝福するかのように花びらをまき散らし、鐘が高らかに鳴り響いているような風景が浮かび上がっているからだ。

香澄「それじゃあ、待ってるからね」
真墨「・・・・オッケイ///」

笑顔を向けて香澄がご機嫌の様子で足取りも軽く帰って行った。そして真墨もしばらく香澄を見送っていた。そのときの真墨の顔が赤くなっていた。そして振り返り視聴覚室に向かおうとした時、瞬時に真っ青になった。正面からは鈍い光を放つ刀を抜き、振りかぶってくる黒髪ポニーテールの巨乳美少女の姿をした―バーサーカーがいたからだ。

瑛子「死ねぇぇええええぇぇええぇええええええぇえええええええッ!!!!!」
真墨「おいコラ待て、なんでいきなりお前は刀を抜いて俺に切り捨て御免かまそうとしてるンですかァ?トチ狂いましたかァ?トチ狂ってるンですかァ?」

とりあえず両手で刃を挟んで抑えながら俺は瑛子の説得をする。

瑛子「オジョウサマトユビキリ、オジョウサマトユビキリ、オジョウサマトユビキリ、ウラヤマシイウラヤマシイウラヤマシイウラヤマシイウラヤマシイィイイイイイイ!!」
真墨「よーし、とりあえずグーで殴って元に戻しますかぁああああああああああ!!」

(拳骨による教育的指導中)

瑛子「・・・・すまない」
真墨「・・・・もう、いいよ。お前の頭固すぎ。いってぇ・・・・」

頭に三段重ねのたんこぶをこしらえて涙目の瑛子と、真っ赤に腫れあがった拳を痛そうにさすっている真墨。何だかんだいいながらも余計な力が抜けてリラックスした状態で二人は精神的に万全の状態で任務に取りかかろうとしていた(体力的には若干疲労の色が濃いが)。

瑛子「・・・・行くぞ」
真墨「ああ、必ず二人を無事連れ戻してみせる」

そう言って、真墨が不敵な笑みを見せた。その強気な笑みは勝利を信じて疑わない、絶対的自信に裏打ちされたものだ。彼の持つ「傲慢の罪」ゆえに彼はいかなる時でも自分たちが必ず勝つという自信とプライドに満ち溢れている。しかしそれこそが彼の持つ強さであり、仲間達が心から信頼し、引っ張っていく力なのだ。

真墨「香澄と約束したからな」
瑛子「・・・・・ああ!そうだな!!」

「「変身!!」」
仮面ライダーファング、そして仮面ライダーファング・ライムフォームが光とともに変身を完了し、部屋の中へと飛び込んでいった!!


一方そのころ。
家庭科室では翠と美子が二人、部屋の中に引きこもっていた。部屋の壁や窓をずっと大量のゾンビたちが入らんと力強く手で叩いているのだ。うめき声と壁や窓をたたく音の不協和音が鳴り響き、二人は精神的に疲労していった。

翠「・・・・もうしつこいなぁ。いつまで付きまとうつもりなんだろう」
美子「私たち、どうなっちゃうのかな・・・」
翠「どうもこうもないでしょ。情報が手に入って手がかり掴むか、お兄ちゃんたちの応援を待つしかないんだから。どっちにせよ下手に動けないっての」
美子「う、うん・・・・」

その時だ。通信機に通信の連絡が入る。

翠「もしもし・・・・あ、穏さん!」

穏『・・・・・翠、生きているか』

かかってきたのは、アルコバレーノきっての天才的諜報能力を持つムッツリスケベ、空條穏(くうじょう・のどか)であった。

翠「何か分かったんですか?」
穏『・・・・・・色々と分かった。時間もなかったから4年前まで時の列車・・・デンライナーの野上さんやイマジンたちに頼んで連れてってもらった。そこでこの学校中にカメラ仕掛けて撮影してきた。その時の映像調べて・・・・全部分かった』
翠「野上さん・・・良さんたちに!?よくOKしてくれたね」
穏「・・・・・事情を説明した。過去に干渉しないことが条件だったけど。そして、ウラタロスに力を借りて情報を当時の映画研究会の部員たちから聞きだした」

つまり、穏は過去の世界に飛び、ウラタロスと協力して事件の真相を突き止めたのだ。

穏『・・・・・・・過去に干渉なんてしちゃいけない。そんなこと分かっていたけど、私でも割り切るのに必死だった。暁やお前だったら絶対に破ってしまうほどのことがあった』
翠「何があったんですか!?」

穏『・・・・・・・暁たちに今、裏の森のプレハブ小屋に向かわせている。そこであいつらがこの映画に宿る欲望の真実を解き明かす。それまでは待っていて。絶対に動くな。そこへ、ディオネとかいうライダーが向かっている。鉢合せになったらまずい』
翠「ディオネが!?」

しかし、その時であった。

美子「・・・・・?あれ、翠ちゃん、あれ、なぁに?」
翠「え?」

ふと窓の外を見ると、学校の校庭に何かが光っている。いやそれはまるで燃えているように見えるものが空に一つ、また一つと増えていき、浮かんでいる。それはまるで鬼火のようであった、そしてその中央に一人校舎を見て、立っている人物がいた。

仮面ライダーディオネ。

仮面に隠されているが、その表情は狂気の笑みを浮かべているようにしか見えなかった。翠たちがその姿を見て凍りつく。そしてその浮かんでいるものが何か分かった。
無数の火の玉だった。もうそれは百以上増えたであろう、火の玉が校庭で妖しく揺らめきながら空中に浮かび上がっている。

翠「やばい!!!アイツ、学校ごとボクらを吹き飛ばす気だ!!!」
美子「ええええええええええ!!?」
翠「逃げろぉおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」

そう言って、部屋から飛び出すと同時だった。火の玉がものすごい速さで飛び出し、こっちに向かって飛んできたのだ!!!そして窓ガラスを割り、ゾンビたちを焼き払っていく!!火の玉が次々と校舎を吹き飛ばし炎に見る見る包みこまれていく!!

翠「嘘だろぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!?」
美子「嫌ぁあああああああああああああああああああああ!!」

窓ガラスが吹き飛び、きらきら光りながら炎とともに部屋の中に飛び散る。そして炎に包まれたゾンビたちが断末魔の叫びをあげて崩れ落ちていく。まるで地獄絵図のような光景だ。

翠「急げぇええええええええええええええええ!!」
美子「分かったよぉ――――――――――――っ!!」

ファング「行方不明になっている高校生が・・・・・殺されていただと!?」
穏『・・・・・・・茉莉が送ってきた映像を調べて、最初に出てきたあの女のゾンビが何か訴えているように唇が動いていた。それで、茉莉が言語解析プログラムで調べたら、助けを求めている声と分かった』
茉莉「それで穏が過去で撮ってきた映像を調べてみたら、4年前、映画の最後の仕上げの直前に部長以外の部員全員が部活を辞めてしまったの。それでメイク担当で部長と部活を立ち上げた時からの仲間であった部員を何とか残ってくれるよう頼んでいたんだけどダメだったみたい。それでせめて、ゾンビが主人公に迫るシーンだけでも完成させたいとお願いして、彼女をゾンビの代役として撮影したんだけど・・・・その撮影がとんでもないものだったの!!」

映像より
「部長!?な、何をするつもりですか、それは、硫酸!?」
「ねぇ、私の映画になにが欠けているのか、色々と考えたんだけど、ようやく分かったの。見る人の心の奥から震えあがるほどの恐怖を刻みつけるリアリティが足りなかったの!だから、作り物のメイクなんかじゃダメなのよ。この硫酸でお肌をドロドロに溶かして、見る人が目をそむけたくなるほどの醜くて恐ろしいゾンビを作らないと・・・!!」
「や、やめてください!!やめっ、ぎゃ、ぎゃああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!」
「アヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャ!!!!!最高のゾンビ、最高のゾンビ!!もっともっと恐ろしいものを作れば、最高の映画が完成するんだ!!!アヒャヒャヒャ、ア――――――――――――ッハッハッハッハッハッハッハッハ!!!」

その時の部長は部員が辞めたことで精神的におかしくなり、素晴らしい映画を完成させれば部員たちも戻ってくると思いこんだのだ。そして部員の一人を硫酸で襲い、ゾンビのように変わり果てた姿にすると、そのまま撮影を敢行したのだ。そして、撮影が終わると、口封じに殺害したというのだ。そして死体を処分したため、未だに発見されておらず、行方不明となっていたのだ。

ファング「そうか、あの映画に宿っていた欲望は映画を作っていたヤツが映画を完成させたいという欲望と、自分の死体を見つけてほしいというゾンビにされた女子高生の二つの欲望がからんでいたんだ!!」
ファング・ライム「何てヤツだ!!穏、そいつは今どこだ!?そんな人殺しがのうのうと娑婆に平気な顔をしていられるなど、間違っているだろうが!!」
穏『・・・・・・・・・・もう、いない』
ファング・ライム「・・・・それは・・どういうことだ?」
穏『・・・・・・・・・映画の完成後、彼女は交通事故で亡くなっている。その映画を発表する前の日のことだったらしい。それで、行方不明者が出た上に部長が死んだということで気味悪がった部員たちがそのフィルムをお蔵入りにして・・封印した』
ファング「それを・・・俺が引き当てたってこと?」

よりによってたまたま仕事をサボって見ようとしていた映画がそんないわくつきの代物だったとは。どこまでもこういった心霊現象に関するものとは切っても切れない縁があるらしい。

そこで真墨の中で一つの結論にたどりついた。

(真墨side)
そういうことか・・・・!!
この映画の中にある「欲望」の正体が分かったぜ!!

ファング「瑛子・・・・翠たちと合流するぜ!あいつらが死体を発見すればこの映画に宿っている二つの欲望のうち一つは解決する!そうすれば、今回の事件の黒幕が飛び出してくる!」
ファング・ライム「それは・・・どういうことだ?」
ファング「・・・あー、つまりだ。分かりやすく言うと、今回、セルメダルによって引き出された欲望は二つあったんだ。一つはこの映画を作って部員を殺害し、事故死した部長の『最高の映画をつくりたい』。ここまではいいな?」
ファング・ライム「うむ」
ファング「ところがだ、この映画にはもう一つ欲望があったんだ。それは『この映画を見た人に自分の死体を見つけてほしい』ってこと。これはメイク担当の被害者だな」
ファング・ライム「ああ」
ファング「つまりだ。ここで二つの欲望はある一つの共通する欲望に結びつくわけだ」
ファング・ライム「・・・・・!!映画を、見てほしいということだ」
ファング「そう、しかし、映画は完成している。なのに、この映画を見た俺たちはこの映画の中の世界に飲みこまれた。これがどういうことを示しているか・・・・」

翠「つまり、二つの欲望がセルメダルのせいで暴走して「映画の中の世界に引きずり込めば死体になった自分自身を見つけてもらえる」っていうのと「ボクらをゾンビの生贄にすることで映画をより面白く作りたい」ってことになるわけ!!」
美子「そ、そんなの、メチャクチャだよ―――――――――――っ!!」
翠「だから、その欲望を発しているものを見つけることと、現実世界で死体を発見すること、この二つを同時にこなさないと、永遠に出られないってこと!!」
美子「で、でも、死体は見つかったわけだから・・・・!」
翠「ああ、そろそろ出てくるはずだぜ。ヤミーがね!」


そして現実世界。
カメラで捉えた映像を頼りに、穏が変身した仮面ライダーナパーム、そして大地昴が変身した仮面ライダーメルクが天神学園の裏の森、4年前にプレハブが置かれていた場所まで来ていた。手には二人とも巨大なスコップを持っており、ある場所をひたすら穴を掘りつづけていた。ライダーの姿でスコップを使って穴を掘っている姿はある意味シュール。

そして掘り当てたものを見つけて、二人が疲れたように溜息をつく。

メルク「こんな近くに死体があったなんてな・・・」
ナパーム「・・・・・・警察に連絡。ゴミ埋める用の穴を掘っていたら見つけたとでも言えばいい」
メルク「だわね」

そう、掘り当てたものは、ボロボロの制服を着こみ、白骨化した、女子学生の死体だった。


それと同時だった。無数のゾンビたちが苦しそうにうめき声を上げて、セルメダルとなって崩れ落ちていく。翠たちが裏の森につくと、そこでちょうどファング達もかけつけていた。

ファング「翠、よっぴー、大丈夫か!?」
美子「暁ちゃん!瑛子ちゃん!!助けに来てくれてありがとう!!」
ファング・ライム「しかし何があったんだ!?学校が火の海になっているではないか!!」
翠「ディオネだよ!!あいつがボクたちを倒そうと火炎弾学園にブチ込んだんだ!!」

しかしその時であった。

「ウオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオッ!!!」

辺り一帯に響く叫び声を上げて、コブラが頭に巻きついたような頭部に両肩にはハイエナのような頭部を模した肩当てを装着し、両足に黒いユリの花が毒々しく巻きついている異形が現れた。「コブラハイエナユリヤミー」である!!

ファング・ライム「3体分てんこもりだと!?」
ファング「ちくしょう、なかなかヤバいのがきたじゃねぇか!!」

美子「私たちも変身しないと!」
翠「うん!!」

二人がそれぞれ変身アイテムを取り出そうとしたとき、前から複数の火炎弾が飛んできた!!火炎弾は地面に着弾し派手に爆発する!!

美子「きゃあああああああああああ!!へ、変身!!」

美子がファング・シェリーフォームに変身し、地面を転がり、すぐさまおき上がると火炎弾がきた方向に身構える。しかし翠がそれを制した。

ファング・シェリー「翠ちゃん?」
翠「アイツ、もう頭にきた。いつまでも好き勝手やれると思ったら大間違いだ!!」

翠が完全にキレた。ワルキューレドライバーを持つと、火炎弾が発射された方向に向かって物凄い速さで駆けていく!!

ファング「お、おい!!一人で勝手にいくな、バカ!」
コブラハイエナユリヤミー「ヨクモワタシノエイガヲ・・・・メチャクチャニシテクレタナァアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!!」

後を追いかけようとしたファングの前に怒り狂ったコブラハイエナユリヤミーが飛び出し、長剣を取り出して切りかかってきた!!咄嗟に避けて武器を構えると両隣りにシェリーフォーム、ライムフォームが並んだ!!

ファング「あンのバカ・・・・!」
ファング・ライム「まずはこいつを倒さなくては進むことも追うことも出来ないだろうな」
ファング・シェリー「うん!」

ファング「それなら・・・倒さなくちゃ、だな」

ようやくここまで来たんだ。徹底的にクライマックスで暴れてやるぜ!!


深い森の中、仮面ライダーディオネは獲物を追い求めて静かに歩いていた。校舎を爆撃したが、肝心のライダーやヤミーは仕留めそこなった。しかしこの森の中に逃げ込んだのを見つけた彼女は、周囲を見回しながら獲物の行方を追う。そう、彼女はもう清楚で貞淑な「菫谷霧子」ではなく、一人の狂える狩人「仮面ライダーディオネ」なのだ。

その時だった。ふと、前の方から誰かが向かってくる気配を感じる。慎重にライダーアイの暗視カメラでその存在を確認する。

翠「どこだ―――――――っ!!ディオネッ!!ボクが相手になってやるぜ!!出て来いっ!!」

怒りの咆哮を上げながら森の奥から出てきた人物を見て、ディオネが驚いた。そして木の陰に隠れる。

ディオネ(・・・翠ちゃん!?どうして、ここに?私は・・ワルキューレとファングを追ってきたはずよ。まさか、あの二人と同じように翠ちゃんも映画の中に?・・・・翠ちゃんを泳がせておかないと、いつも事件に巻き込まれている翠ちゃんの周囲にいるライダーやヤミーの情報は掴めなくなりますね・・・仕方ありません)

ディオネが変身を解除し、霧子の姿に戻る。そして翠の前にゆっくりと現れた。

霧子「・・・翠、ちゃん?」

声をかけられた翠は驚きのあまり目をぱちくりさせる。

翠「き、霧子さん!?ど、ど、どうして、こげなところに!?」
霧子「視聴覚室に忘れ物をしてしまって・・・・映画が流れていたから見ていたら・・・・気がついたら・・・こんなところに」
翠「分かった。ボクと一緒にいて!!大丈夫、必ず守るから!!」

翠が霧子の手を取り、安全な場所へと避難させる。その顔は真剣で霧子を思いやるものだった。その様子を・・・霧子は翠に気づかれないよう、冷やかな目で見ていた。

霧子(ねえ、翠ちゃん?貴方って本当に他人のために一生懸命になれる、優しい心の持ち主なんですね?でも、私、そんな貴方のことが・・・・・殺したいほど嫌いなんですよ。どんなに善人面したって、所詮人間なんて自分のことしか考えていない偽善者かバカばかりですもの。そう、本当に誰かを救うことが出来る人間っていうのは、私だけなんですから。私が、この世の全ての人間を罪から解放してみせる。この力で。そう、『死』を以てね。皆死ねばいいのよ、死ねば苦しみからも悲しみからも解放される・・・・)

翠の真剣な思いも声も、霧子には届かないのか・・・。


コブラハイエナユリヤミー「グオオオオオオオオオオオオオオッ!!」

コブラハイエナユリヤミーが口から炎を吐きだし、無数の火炎弾がファング達に襲いかかる!ファングとライムフォームが炎をかき分けてファングエクスカリバーとライムスラッシャーで同時に切りかかっていく!

ファング「コイツ・・・・かなり強ぇぞ!!」
ファング・ライム「ああ、連携でいくしかあるまい!!美子!!」

後ろに構えていたシェリーフォームがシェリーセイバーを構えると無数の赤いドクロが口を開けてヤミーに襲いかかっていく!!それが当たるとすぐさまライムスラッシャーの斬撃がヤミーを切り裂き、のけぞる!そこへファングが大剣を振り回して吹き飛ばす!!

ファング「くそっ、大してきいてやしねぇ!」
ファング・シェリー「このままじゃ、私たちがやられちゃうよぉ!!」
ファング・ライム「くるぞっ!!」

コブラハイエナユリヤミー「グオオオオオオオオオオオオオオオッ!!!」

大剣を構えて思い切り振るうと、炎に加えて電流が、そして闇の波動が3人に同時に襲いかかっていく!!3人とも、強烈な衝撃波を受けて吹き飛び、思い切り木の太い幹に叩きつけられてしまう!!もんどりうって、呼吸すら出来なくなり3人が苦しそうにうずくまる。コブラハイエナユリヤミーが不敵に笑い、静かに武器を構えてゆっくりとこちらに向かって歩いてくる。まるでとどめを刺さんとせんばかりに。

ファング・ライム「ぐあっ・・・・・!ま、まずい・・・!!」
ファング・シェリー「・・・・うう・・・・・身体・・・・動かないよぉ・・・!」

衝撃波を受けて真墨も、瑛子も、美子も、全身を激痛が支配しまともに動くことさえもできない。敵はもう目の前まで迫ってきている。

ファング(くそっ・・・・かなりやべぇ!!このままじゃ・・・マジで・・・・やられちまう・・・)

その時、脳裏に声が蘇る。


―香澄(約束ですわよ?)

真墨「・・・・香澄?」

―香澄(ゆーびきりげーんまーん、うーそついたら、はーりせんぼん、のーます)

真墨「・・・・・そういえば、そうだったよな」

―香澄「待ってるからね・・・」

真墨「・・・アイツ、待ってるんじゃん。すっぽかしちゃ、ダメじゃねぇか」

あいつのいたずらっぽく笑う笑顔が、背伸びしているような偉そうな言葉が、どこか子供っぽくてくすぐったく感じるワガママが、すごくあったかく感じる。それだけで、なぜか、今相当ピンチのはずなのに、ヤバいって張り詰めていた感情が消えて、頭の中がクールダウンしていく。その度に、無駄な力が抜けてリラックスしていく。力がわいてくる。

ファング「・・・瑛子!美子!!お前ら・・・ここで倒れてて本当にいいのかよ?アイツが・・・・香澄一人にして、死ねるのかよ!!」
ファング・ライム「香澄様・・・・!」
ファング・シェリー「・・・・・香澄様」
ファング「・・・・俺、約束したんだ。アイツに呼ばれたんだ。アイツとの約束、守らないと・・・ダメじゃん。アイツが待ってるのに・・・・!」

ファングが静かに立ちあがる。満身創痍になった身体を必死で起こして、息も絶え絶えになり、口からむせかえる血を吐きだしながらも、その瞳に宿る光は衰えるどころか野獣のようなぎらつきを放っている。

ファング「こんなところでェ・・・・くたばれるかよォオオオオオオオオオオオッ!!!」

帰りたい場所があるなら、会いたいと思う人がいるなら、果たさなきゃいけない約束があるなら、何が何でも生き延びてみせる―――――――――――っ!!!

腹の奥底から力の限り猛り叫ぶ。喉が裂けんばかりに、身体を思い切りのけぞって目を大きく見開いて叫んだ!!

その時だった。
彼の右手に刻まれた、黒いチェスのキングの駒に薔薇が巻きついた「ファンガイア」の頂点の証である「キング」の紋章がまぶしい光を放ち輝き出す!さらに彼の左手に刻まれた「愛情の紋章」が淡く綺麗な桃色の光を放って輝くと、二つの紋章が飛び出してきた!!

真墨「な・・・・・なんだ、なんだ、こりゃああぁあああ!?」

「キング」の紋章と「愛情の紋章」が強い光を放ちながら交差し、やがてそれが一つに重なり合う!そして目を開けられないまでに眩しく光り出した紋章は、愛情の紋章と「キング」の紋章が一つに重なり合い、見たことのない紋章へと変化していた・・!そしてその紋章が光りだし、やがてそれが真墨の手のひらにおさまる大きさになって降りてきた。
そしてその光がスマートフォン型のアイテム「ソウルスキャナー」に変わっていく!

瑛子「それは・・・何だ!?」
真墨「お、俺が知りてぇよ!!うおっ!!なんだか、光り出したぞ!!」

<アブソーブ>

するとその光が真墨と瑛子、美子の3人を照らしてまるで読み取るようにすり抜けていき、光が機械の中に戻っていく。すると、3枚の見たことのないコアメダルが現れた!
一枚は黄金色のトラのメダル、一枚は深紅のカメのメダル、そして最後に青色の竜のメダル。それは今、光が読み取ったデータが機械の中でメダルとなって現れたもの、つまり、このアイテムは「3体まで能力や特性を光で読み取り、そのデータを基に疑似コアメダルを作り出すことが出来る」のだ。そしてそのメダルが一つに合わさっていく。

<スタンディング・バイ>

そしてそれが勝手に浮かび上がり、真墨の持っていたファングドライバーの横に装着される!真墨はファングドライバーをまじまじと見つめて、今これから自分が何をすればいいのか、察した。

真墨「・・・これで・・・新しい変身をしろってことか?」
瑛子「真墨!もう迷っている時間はないぞ!!」
美子「真墨ちゃん!!」
真墨「・・・・瑛子!よっぴー!!もし俺に何かあったら・・・フォロー頼むぜ!変身!」

<トリニティ!ファング・ルシファーフォーム!>

銃口から青、赤、黄色の光の銃弾が発射されると、それが立体化したスクリーンとなってファングたちの前へと映し出される!!それは変身した自分たち自身の姿だった!!そしてそれが一つに重なり合い、3人を包みこんでいく!

翠「へっ!?な、何、あれ!?」
霧子「!?」

その様子を戻ってきた翠が驚きのあまり声を上げ、霧子も目の前で何が起きているのか訳が分からない様子だった。コブラハイエナユリヤミーも眩しさに耐えきれず目を腕で覆い、うろたえている。

すると光の中で仮面ライダーファングの鎧が弾け飛び、黄色い光と共に左上半身がトラを模したアーマーで覆われ、巨大な鉤爪が生えだした!次に赤色の光が右上半身を覆い、カメを模したアーマーが装着され、二門の大砲が備わったガントレットを装備している。そして胸の部分に黄金のラインが入った美しい青色の竜の顔を模した装甲が装着され、仮面の額の部分には王冠を模した金色の装飾が施され、背中から白く眩い光を放つ翼と赤黒きコウモリを模したような羽が噴き出して広がるシルエットが浮かび、その戦士は現れた。手には柄の部分にトラ、カメ、竜の3体の絵とダイヤルとカードリーダーが備わった大剣「回転紋章剣ルシファーズセイバー」が握られていた。

仮面ライダーファング・ルシファーフォーム。
光の力と闇の力、相対する相容れないはずの力を両方自在に使いこなすことが出来る、全ての能力を受け入れ、調和し良き部分のみを引き出すことが出来る最強の戦士が誕生した!

ファング・ルシファー「・・・・・・・・・・・変身、しちゃったよ」
瑛子声「・・・・・・驚いたな、まさかこうなるとは」
美子声「・・・・驚いている場合じゃないよ!敵が来るよぅ!!」
ファング・ルシファー「あ、ああ、そうだったな。とりあえず、まずは、こいつ、ぶっ飛ばすか!!」
瑛子声「・・・ああ!そうだな、まずはそれからだ!!それから後で考えよう!!」
美子声「うん!!」

ファング・ルシファーフォームが手をかざすと無数のセルメダルがファングの頭上に集まり、それが一つの塊になると、一枚のカードとなって舞い降りてきた。見るとそこには「CELL MEDAL ×100」と書かれている。

ファング・ルシファー「これって、全部セルメダルか!?」
美子声「セルメダル100枚分のプリペイドカードってことじゃないかな!?」
瑛子声「おい、来るぞ!」
ファング・ルシファー「ちっ!!戦闘開始だ!!行くぜ!!」

コブラハイエナユリヤミーが大剣で切りかかってきたがその攻撃をルシファーズセイバーで弾くとそのまま無防備となった身体に強力な斬撃を横なぎに切りつけた!しかしその剣の動きを瞬時に見切って眩しい光を全身から放ちながら目にも止まらない速さでかわすと、空ぶった攻撃を繰り出して隙だらけとなった上半身にカウンターの要領でルシファーズセイバーを叩きこんだ!!聖なる光の力を帯びた刃がヤミーを焼きつくすかのように高熱の刃で切りつけると大量のセルメダルが噴き出しコブラハイエナユリヤミーが絶叫を上げてのけぞった!そこへ次から次へとルシファーズセイバーを叩きこみ、火花を上げながらコブラハイエナユリヤミーが吹き飛び、地面に転がっていく。あまりの猛攻ぶりに翠と霧子も言葉を失った。息つく間もなく繰り出される怒涛の攻撃の猛ラッシュは圧倒的だった。

翠「す、すごい、すごい力だ!」
霧子「・・・・まさか、こんな力があったなんて」

ファング・ルシファー「よっしゃあ!!そろそろ本気で決めるぜ!!!瑛子!よっぴー!!!行くぜ!!」
「おう!!」「はい!!」

とりだしたセルメダル・カードを回転剣の柄にあるスロットに装てんして、一気に柄のハンドル部分を引っ張る!!すると、ランプが次々と付き出し、とうとう最後の赤いランプまで光がともりだす!!

「セル・バースト!!フルブラスト・アタック!!」

ファング・ルシファー「はぁああああああ・・・・・・・!!!!」

ファング・ルシファーフォームが両手を胸の前で合わせ顔の前まで持っていくと、背中から眩しい光を放つ純白の翼と禍々しい赤黒い光を帯びたコウモリのような巨大な翼が生え出し、大きく広がった!!そして、アイマスクが青い光を放つと、その光を当てられたコブラハイエナユエリヤミーの動きが封じられた!!苦しそうにもがき、必死で光の拘束をほどこうとするがあまりに強い力で縛り付けられ動きがとれない!!そして翼を広げて空に向かって急上昇し、上空で体を一回転させて右足をつき出す!!そして、眩しい光のオーラと禍々しい闇のオーラが螺旋のように足にまとわりだし、それがドリルのように高速で回転する!!そして一気に急降下した!!

ルシファーフォームの必殺技「ヘブンズ・ジャッジメント」だ!!

ファング・ルシファー「オラァアアアアアアアアアアッ!!!」

右足の蹴りがコブラハイエナユリヤミーの体を貫いた!!コブラハイエナユリヤミーが絶叫を上げて崩れ落ち、大爆発を起こした!!そして大量のセルメダルがそこらじゅうに散らばった・・・!!

翠「やった!!!」
霧子「・・・・すごい」

そのとたん世界が、空が、大地が、風景が歪みだした。さらに空に切れ目が発生し、その切れ目の向こうには現実世界の視聴覚室が見えた。出口だ。

ファング・ルシファー「元の世界に戻るぞ!!」
翠「オッケー!!」

そういって、全員が出口のほうに向かうと光が全員を包み込み、やがて、いなくなった後で悪夢の世界は崩壊した・・・・。


その日の夜。
香澄の寮のゲストルーム。真墨は自分の右手の甲に浮かんでいる「上書き」された新しいキングの紋章を見て、首をかしげていた。

真墨「どうして、俺の紋章が変わったんだ・・・?新しい、調和の紋章として現れるなんて。俺はあの時はただ・・・・あいつのことばかり、考えていたような気がするのに」

いつも高圧的で高飛車で生意気で、わがままで、手がかかるわがままお嬢様。
しかし嬉しい時には一緒に笑い、悲しい時には自分の事のように悲しみ、怒り、一生懸命になってくれる優しい心を持つ女の子。

最近、どうも気になって仕方ない。あいつの笑顔を思うたびに、守りたいと願うようになる。あいつが悲しむ顔を見たくないから、守れるために強くなりたいと願う。さっきもあいつとの約束を必ず守りたくてそれだけを考えていた。

真墨「・・・・・宇津保・・・・香澄・・・・」

どうして。
どうしてこうもあいつの名前を読んだだけで胸がドキドキするんだろう。
どうして顔が熱くなるんだろう。
どうしてあいつの笑顔を思うだけで嬉しくなるんだろう。
どうして、俺は・・・。

あいつの、そばに、いたいと、思っているんだろう・・・。

仲間とは違う。家族とも違う。どれにも当てはまらないこの胸が焼き焦がされるような熱くてドキドキする感覚。苦しくて息もできなくなるくらい、強く、強く思う。

真墨「・・・・俺・・・・・・どうしちまったんだろう」

その時だった。

香澄「真墨!ご飯出来ましたわよ!!」

香澄がエプロンをつけてゲストルームに入ってきた。真墨は香澄の愛くるしい笑顔とエプロン姿にまた胸がドキッと高鳴る感覚がして、少し慌てだす。

真墨「あ、ああ、悪い。今いく」
香澄「?どうかしましたの?御顔・・・真っ赤ですわよ?」
真墨「ふえっ!?い、いや、なんでも、ねぇよ!ちょっ、ちょっと、お前のエプロン、か、可愛いなって、思って、て、ちげぇえええええええええええええ!そ、そうじゃなくて、あの、その・・・・・」

もうアタフタと慌てふためき、いつものクールで不良ぶった態度ではとてもいられず真墨が焦り出す。自分自身ですらどうしてこんなに冷静でいられないのか信じられないほどだ。香澄はきょとんとしているが、嬉しそうにほほ笑んだ。

香澄「そう、エプロン似あっているかしら?ありがと、嬉しいわ」
真墨「あ、ああ、にゃあ・・・・・・・///」
香澄「ほら!行きますわよ。今日は私特製のカレーですわ!!たくさんお食べなさい!!」
真墨「あ、ああ・・・」

自分の手を取りニコニコと嬉しそうに微笑んでいる香澄の事を見て、自分の中のもやもやの正体が少しずつ解りだしてきた。しかしそれは未だに真墨の中では正確な確認がとれない未知の代物であった。

真墨(・・・・俺、まさか、香澄のこと・・・・・好きだって思ってる・・・?)


一方管理人室で夕食を食べていた翠達は・・・。
翠「!!!」
霧子「どうかしましたの?」
翠「・・・いや・・・今なんだか・・・・すごく嫌な予感がして」
蘭「ほえ?」
朱美「風邪かしら?裸と裸で抱き合えばなおるかもしれないわ!!」
翠「却下で。何だろう・・・この嫌な予感・・・・」
茉莉「・・・・奇遇だね。アタシも、なんだか虫の予感っていうかさ・・・」
翠「何だろう・・・嫌な事がこれから何か起きようとしているような気がする」


同じころ。
廃墟と化した写真店。その暗室でカブキが写真用の光画紙を取り出し、自身の手から生えた触手を巻きつけて液体に入れる。すると、光画紙に写真として触手から得た映像が浮かびだす。そしてそれがはっきりと映りだすと、それを見て、カブキが妖艶にほほ笑んだ。

カブキ「そう、貴方だったの。ウフフ、前にもあったわねぇ。これも一つの縁ってヤツかしらぁ?さてと、まず、邪魔な仮面ライダーを潰すためにも、貴方から天国にイカせてあげるわぁん。ねぇ・・・・焼きそばのお姉ちゃん?いえ、仮面ライダーファング・・・百合川真墨・・・・いいえ・・・・・・「大友暁」くん?」

カブキが次のターゲットとして選んだ獲物。
それは・・・仮面ライダーファングに変身するためにポーズを構えている一人の美少女・・・いや美少女の姿に変装している黒髪の美少年。

大友暁。

映画の中の戦いで、変身している姿を見られ、瑛子や美子との会話を聞かれてしまっていたのだ・・・!

カブキ「まさか、オトコの娘だったとはねぇ。うふふ、可愛くて食べちゃいたいわぁ。貴方の事・・・・たぁっぷりと味わって味わって味わって・・・骨抜きにして・・・虜にしてあげるわぁ」

カブキの次のターゲットを見る目は、肉食動物のように獰猛で凶暴な光を放っていた。

続く
2014年09月23日(火) 15時24分01秒 公開
■この作品の著作権は鴎さんにあります。無断転載は禁止です。
■作者からのメッセージ
さて、遅くなって申し訳ございません。このたび、退職兼再就職がようやく落ち着きました。今は実家に戻り再就職に向けてつかの間の休日および充電期間を送っております。今回、真墨こと暁の第3の紋章ともいえる「調和の紋章」が現れ、仮面ライダーファングの最強フォーム「ルシファーフォーム」が登場しました。「ライム」と「シェリー」、二人と合体して光と闇の力を同時に引き出すことができる最強形態であり、大剣を武器として光と闇の力を操る戦いを得意としていますが、欠点は長時間変身を維持できないことと、体力と精神力を異常に消耗してしまうこと、そして3人そろっていないと変身できないこと。制限は多いですが実力は相当強いです。そして「調和の紋章」が現れるきっかけとなった「宇津保香澄へのあこがれ」、実はこの時自分が強く思う気持ちと瑛子や美子が香澄を心から大切に思う気持ちが一つになったから現れた「奇跡」ともいえる紋章です。さらにその力は歴代のチェックメイト・フォーの「キング」の中でも「伝説」ともいわれるほどの貴重で最強の力を秘めている代物であり、真墨こと暁の今後の人生を大きく変えていくことになります。しかしそんな彼には次々と試練が降りかかっていきます。そして、自分にとっては怨敵である香澄に「恋心」を抱いてしまった真墨こと暁(まだ自覚はしていない)のことを嫌な予感として察知した翠やクリスたちはこの先どう動くのでしょうか?次回も女性陣が大暴走し、暁は悲惨なくらい巻き込まれることになりますが、今後ともよろしくお願い致します。

>烈様
いつも感想ありがとうございます!!感想への返事お返しします。

>正体ばらされかけ、ネット上に女装写真を公開され、最後には味方グリード二名による攻撃に巻き込まれると言う始末……何と言う酷さ

挙句の果てに同僚に貞操を奪われかけるわ、裸はガン見されるわ、日本刀で切りかかられるわ、カブキにターゲットとして狙われるはめになるわともう散々というか、彼の行くところもうトラブルだらけ。平穏とは程遠い人生ですが、どうか彼のことを応援宜しくお願い致します。しかし、これだけたくさんの女の子にモテまくっているのだから、いい加減女ごころには気付いてほしいですね。鈍すぎるというのも問題です。つまり彼に降りかかる不幸は・・・自業自得という事で。

>カブキ
「その前に私がアベルから託された“力”で消し飛ばしてあげるよ!!ただで死ねるとは思わないことね!!#」
カブキへ返信です。
真墨「そりゃお前にも言えるだろうが!!怪我しないうちにもうバカなことやめておけ!次来たら俺がテメェを消し飛ばすぞ!!」
翠「・・・いつもそう言ってるけど、なんだかんだ言って助けようとするじゃん。お兄ちゃん本当に甘いんだから」
真墨「うるせぇっっ!!!(顔が真っ赤)」
カブキちゃんからのお返事待ってます。


「……どうでもいいが……ここで争うな。よそでやれ!それも人の居ないところとかで!!」

真墨「それに、俺を巻き込むな!!!!」
翠「あ、目がマジだ」

>朱美(キール)
「例え別の世界でも、翠チャンの頼みですもん♪ 聞かないわけがないじゃない♪」

真墨「(翠の声色で)朱美さん嫌い、ダイッキライ!!変態、爆発しろ―♪クックック、翠に言われたと思って落ち込むが良いわ」
茉莉「・・・・朱美が相手だと本当に容赦ないよね、あんたは」
蘭「両方とも小学生レベルでやりあってるもんね」

朱美さん、翠さん、このおバカな黒薔薇様にお仕置きお願い致します。

次回も宜しくお願い致します。

この作品の感想をお寄せください。
新しい物語の更新、お待ちしておりました! 感想を出すのが遅くなってしまい、申し訳ありませんけど、ここいらで新しく更新された話の感想を投稿させてもらいます。


「その前に、感想返信の返信だな」

暁(アスレイ)
「……【ワルキューレ】の俺こと真墨……色々と憐れな……」

明久(電王)
「ご愁傷様(苦笑) ……でも……確かに自業自得だよね(苦笑)」

女性の気持ちに鈍感過ぎるというのも問題ですわな(苦笑) 

シャナツネ
「周りの女性が殆ど変態と言う感じの性格の持ち主しかいなかったと言うのオ原因なのだろうが……もう少し乙女心というものを考えてやった方がいいと思うぞ……」

シャナツネのいう通り、少しは女性の気持ちを考えた方が、今後の状況にいい影響を与えると思いますよ、真墨さん。

カブキ
「うふふふ♪ 今回のことでしっかりと真墨ちゃんの正体を知っちゃったからね。暁(F)君を私の物にする為に色々と動いちゃうんだから♪」

暁(アスレイ)
「……真墨……強く生きろ」

雪奈
「色々とドンマイです(苦笑)」

翠(アスレイ)
「……んで、キールさんこと朱美さんとあっちの僕はどうしたの?」

カグヤ
「調べたところによると、朱美からは強力なドロップキックを喰らい、【ワルキューレ】の翠にはコブラツイストとかを長時間くらいまくったらしいよ」

本当に自業自得な……。

モモタロス(明)
「それじゃあ、改めて新しい話の感想だ」

星(アスレイ)
「物語の始まりから色々と大変な目にあっているな、真墨……;」

ヒルデ(アスレイ)
「…ですね。しかもどこからか盗聴をしていたのか、カブキちゃんに男だってばれて、狙われてしまうって始末……;」

不幸レベルもとんでもない感じですな(苦笑) 

イージス
「それはそうと、ギュゼル殿と合流し、映画の世界に閉じ込められた翠(W)と美子嬢を助ける為に色々と動き始め、作られたホラー映画に宿っている“欲望”について調べたわけだが……」

カグヤ
「その理由がなんともいえないものよね……。最高の映画を作ろうとして殺人を起こしてしまった女性の醜い欲望と、殺された自分の死体を見つけて欲しいという女性の悲しい願い……。本当に複雑よね…」

シャナツネ
「まったくだ。ンでもって、ディオネこと霧子嬢も映画の世界に来ていた訳だが……本当に精神的に色々と狂っているって感じだな。翠(W)嬢の優しさも偽善と捉えてしまう上に、世界を平和にするには全ての人を皆殺しにするしかないという考えに行ってしまっているとは……」

真夜(アスレイ)
「あの女(聖)はどんなことを教え育てたんですか!!」

蒼真(アスレイ)
「それにしても、茉莉ちゃんは霧子さんがディオネに変身して映画の世界に行くところを見ているはずだよな。どうして真墨達に教えていないんだ?」

茉莉ちゃんなりに思うところがあったのでは?

暁(アスレイ)
「それはそうと、戦うことになった『コブラハイエナユリヤミー』の所為で色々と危機的状況になってしまった『仮面ライダーファング』トリオ。しかし、香澄嬢との約束のことを思い出し、気合を入れ直した真墨の“キングの紋章”と“愛情の紋章”が重なり合い、新たな力“調和の紋章”を生み出したとはな」

翠(アスレイ)
「これはこれで驚きだけど、その上で、三人の『ファング』が融合する形で新しい姿『ファング・ルシファーフォーム』になっちゃったのも驚きだよ」

雪奈
「これもあちらの暁君の思いと香澄さんへの無自覚の恋心の影響でしょうか?」

クロキバT世(アスレイ)
「さあな。まあ、能力もとんでもないものだし、これは色々と何かが動き出しそうな感じだな」

クリス(アスレイ)
「少しずつ、翠(W)さんの天敵である香澄さんに恋していることを感じ始めた真墨さん。そのことに薄っすらと危機感を感じて始めた茉莉さんと翠(W)さん」


「ンでもって、正体を盗聴などをして知ったカブキ嬢も動き始めた訳だが……」

本当に色々と波乱が起きそうですな(苦笑)

モモタロス(明)
「そんな訳で、今回の感想はこんなもんだな」

カグヤ
「次の話も楽しみにしているので、」

クリス(アスレイ)
「今後もどうか頑張って書いていってくださいね♪」

クロキバT世
「楽しみにしているぞ」

暁(アスレイ)
「それじゃあ……」

一同
『お仕事なども頑張りつつ、どうか頑張って書いていってください!!』


〜時と次元を越え、己の限界すらも超えて……推して参る!!〜
30 ■2014-09-26 18:38:21 i121-118-209-14.s10.a044.ap.plala.or.jp
合計 30
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