「よっしゃっあ、俺の番だっ!」
鞘堂はうつ伏せに倒れたままの美幸の長い黒髪を引っつかんだ。
「ほらほら、お休みの時間にはまだ早いんじゃねえか、婦警さん」
「い、痛いっ」
意識朦朧状態だった美幸がその痛みで覚醒する。
「こっちへ来るんだ。あの野郎のもっと目の前で犯ってやるぜ」
引きずるようにして中嶋の目の前まで美幸を連れてくると、
改めて仰向けに組み敷いた。その距離わずか50センチほどだ。
「ここらへんでいいか」
鞘堂は中嶋に顔を向け、下卑た笑みを浮かべた。
「てめえなんかより俺のほうがずっと婦警さんを楽しませてやれるってことを
教えてやるよ」
「たっ、助けてっ! 中嶋くんっ、中嶋くんっ、中嶋くんっ!」
愛しい恋人の悲痛な絶叫に、中嶋が全身の力を振り絞ってもがき暴れ、
縛り付けられた大黒柱がみしみしと音を立ててわずかに揺れる。
「(小早川ぁぁぁぁっ!)」
たった50センチ、ほんの少し手を伸ばせば届くところで愛する女(ひと)が
助けを求めている。だがどれほどもがき暴れようと、今の中嶋にとってそれは
決して届くことのない遠い遠い50センチ。
鞘堂は美幸の右脚を肩に抱え上げるようにして股間を広げると、淫らに口を
綻ばせた秘裂へ中指と人差し指を乱暴に突っ込み、そこにたっぷりと残された
大須賀のザーメンをあらかた掻き出した。
「あうっ! い・・・・ いやぁぁぁぁ!」
そしてすぐに身を起こすと、美幸に見せ付けるようにして目の前でトランクスを
ズリ下ろした。
「ひっ!」
そこに現れた男根を目の当たりにして思わず美幸が声を上げた。
確かにそれは大須賀のものよりも長さ・太さとも一回りほど大きかったが、
驚くほどの巨根というわけではない。
だがそれよりもその色形があまりに禍々しかった。
隆々とそそり立って下腹を叩く赤黒い幹にミミズのように蠢く青筋が浮き立ち、
カリのくびれはまさしくマツタケを髣髴とせんばかりにぐっと鰓を張り出して
その先端が高射砲のように斜めを向いて猛り狂っている。
全体的に極端に彫りが深くごつごつとしたその異形の物体がひくつく様は
まるでそれそのものが生き物であり、これから自ら犯す獲物を前にして
歓喜している様にさえ見える。
鞘堂が美幸を見下ろした。
「どうだい、婦警さん。あのへたれ野郎のより立派だろ?
コイツが今からあんたの中にぶち込まれるんだぜ」
鞘堂は大須賀のように美幸の身体をじっくりと弄ぶつもりはなかった。
もちろん最初はこの息を呑むような見事な裸身を思う存分嬲り弄んで、
とことん味わいつくしてから、たっぷりと時間をかけて犯すつもりでいた。
だが、大須賀に散々待たされたうえに、犯される美幸の口から発せられる
切ない喘ぎ声を聞き、限りない恥辱とめくるめく性の喜悦の狭間にたゆたい
身悶えする美幸の姿態を見て、そんな心の余裕は吹っ飛んでしまった。
まだ夜は長いのだ。この極上の身体は後でゆっくり楽しめばいい。
今は何より、すでにはちきれんばかりに漲り滾った己の肉刀を美幸へ突きたて、
その身を抉り貫いて、どす黒い欲望の全て吐き出し、注ぎ込みたいのだ。
鞘堂は改めて美幸の両足首を掴み直すと、左右に広げながら床と垂直になるまで
真上に上げ、掲げられた白い脚が形作るV字空間に身を躍らせてからようやく
その手を離した。
美幸は反射的に両脚を閉じようとするが、鞘堂の脚をいたずらに挟むだけで
どうにもならない。
「そんじゃとっと犯ろうか、婦警さん」
膝を折って中腰になりながら、美幸の両膝裏に腕を引っ掛けて二つに折り畳む
ようにしてのしかかる。みうみるうちにがっしりとした巨躯に美幸の肢体が
飲み込まれていく。
屈曲位――俗に言うハードスタイルである。
それは大須賀が美幸を犯した後背騎乗位同様、男の征服欲・支配欲をとことん
満たしてくれる加虐的体位であり、かつインサート時の密着度はそれ以上といえた。
通常のセックスでもそうだが、特にレイプの場合、いかにも女を屈服させ、
「犯した」という圧倒的な満足感が得られる。そして何より刺し貫いた瞬間の
女の絶望に打ちひしがれた表情を真近で見られるのがこの上なく楽しい。
二つに折り畳まれた美幸の身体の上に、鞘堂がぐいと上半身の重みをかけてくる。
美幸の目前に残虐な笑みが迫り、虚しく空を掻いていた両脚の先端が顔の両側まで
降りてきた。
美幸は両手を鞘堂の胸に押し当てその身を押し除けようとするが、
このように重みを掛けられた状態は女の細腕でどうにかなるものではない。
だがそれでも今度は拳を握り締め、鞘堂の顔面めがけて下から何度も振り上げる。
「やめてっ! 離してよっ、離してったらっ!」
「おいっ、やめろって。いくらそんなことしても無駄なんだよっ!」
引導を渡すように怒鳴ったが、美幸はあきらめずに鞘堂の顔面に拳を叩きつける。
その抵抗に手を焼き、ついに剛を煮やした鞘堂が振り返った。
「くそっ・・・・ おい、諏訪っ、ちょっと手伝えよ」
すると大須賀に何事かを耳打ちされた諏訪が嬉々として近寄ってきて、
美幸の両手を掴んで押さえつけると手錠2つと日本手拭を取り出した。
「おいおい、そんなモンまでかけなくても普通に押さえつけておいて
くれりゃあそれでいいんだぜ」
だが諏訪がニヤリと笑った。
「武人がこうしろってさ」
諏訪はまず美幸の両手を日本手拭で一つにまとめて縛り上げると、
次に大黒柱に拘束されて身動きできない中嶋の両足首にも手錠を掛けた。
「おいおい、今更そいつに足枷したって・・・・」
鞘堂が首を捻って訝しがるが諏訪は平然と続けた。
「まあ見てろって、こうするんだよ」
諏訪は美幸の両手を縛り上げた日本手拭と中嶋の足枷の手錠をもう一つの
手錠で繋いでだ。これで美幸が両手を振り上げたくても中嶋の脚がそれを
邪魔している状態だ。
「せっかくだから、彼氏にもレイプのお手伝いをさせてやれってさ」
「なるほどこりゃあいい。そんじゃあ・・・・」
鞘堂は美幸に視線を戻し、残酷に宣言した。
「お待たせしたな。そろそろぶち込ませてもらおうか」
「ひっ!」
鞘堂は熱く火照った肉刀の先端で美幸の亀裂を探りはじめ、数秒後、あっさりと
それを探り当てるや昂ぶり滾ったそれをあてがった。
「おっ、ここか」
「いやっ!」
身動きの取れない美幸はそれでも懸命に腰をよじって逃げようとするが、
不自由な格好でのそれは腰の振り方も小さく、逆にその中途半端な動きが
返って誘導する結果となり、肉刀の切っ先が花弁へとロックオンされた。
「いくぜ、婦警さん」
「いやぁぁっぁ!」
美幸の身体ごと押しつぶさんばかりに鞘堂がぐっとのしかかると同時に
腰がぐいと押し出され、肉刀が花弁を押し開いて侵入してくる。
「うぐっ!」
掻き出しきれずに残されていた大須賀のザーメン、鞘堂自身のカウパー、
そして美幸の淫蜜が混然一体となって潤滑油の役目を果たし、まず半分ほどが
するりと美幸の中に埋まった。
鞘堂はそこで一拍置くと、そこから先は一気に押し入ってきた。
「はぐぅぅぅぅっ!」
この世のものとは思えないような激しい衝撃とともに、グロテスクな肉刀が
まるで地面を突き刺すような角度で美幸の深奥部へと突貫を果たし、
互いの腰がぴったりと密着した。
鞘堂は己の肉刀が美幸の肉鞘いっぱいに埋まり込んだことを確信すると、
そこで身体をいったん停止させ、自らを包み込む肉孔のえもいわれぬ温もり、
潤み、締め付け具合をしばらく楽しんだ。
「(なるほど、こりゃあ・・・・)」
先ほど大須賀があれほど狂気し、執拗に美幸を貪りながらも、最後の最後にきて
二度も放出するのをためらっていた理由(わけ)が納得できた。
これまでも身体だけなら美幸以上の女はいた。だが今自らの肉刀をがっしりと
咥え込んで離さないこの蜜壷の淫蕩極まる充実感は、今まで犯したどんな女よりも
群を抜いていた。
確かにこれはすぐに出してしまうのにはあまりに惜しすぎる。
鞘堂は直下の美幸の顔を覗きこんだ。
恥辱の涙に濡れた清楚な容貌は、凄絶さすら漂わせ、ぞっとするほど美しい。
「どうだい婦警さん、そこのへたれ野郎の腐れチンポとどっちがいい?」
美幸が顔を背ける。鞘堂はにたりと下品に笑った。
「そうか、まだこれだけじゃわかんないよな。そんじゃこんなのはどうだい」
鞘堂は埋まりきった肉刀をひくひくと美幸の中で動かしてみせた。
「ああっ・・・・」
膣内一杯を一部の隙もなくびっしりと占領し、じりじりと熱を発して圧倒的な
存在感を主張する「男」の感触が、改めて美幸に自分が犯されているのだという
耐え難くも残酷な現実を突きつけた。
「どうだ、いいだろ? あんたの中に俺のモンがびっちり嵌り込んでるんだぜ」
美幸の顔に張り付く深い絶望。その表情こそ鞘堂の最も見たかったものであり、
加虐心の火に油を注ぐ。
「答えろよ婦警さん、そこのへたれ野郎なんかより、俺のほうがずっといいだろう?」
恥辱・羞恥・絶望のおりなす三重奏に一度は折れた精神(こころ)に鞭打ち、
美幸はきっと鞘堂をにらみつけた。
「だっ・・・・ だれがっ! このケダモノっ!」
だがどんな罵倒も今の鞘堂にとっては返って心地よい応援歌にしかならない。
「いいね、いいね。ケダモノで大いに結構。アンタみたいないい女を前にしたら、
男は誰だってケダモノになっちまうんだよ。そこのへたれ野郎もそうだったんじゃ
ないのか? あいつにはどんな格好で可愛がってもらったんだい、婦警さん?」
「くっ・・・・」
「おっと、おしゃべりは終わりだ。そんじゃそろそろ本番と行くぜ」
鞘堂はゆったりとグラインドを開始した。
「ああっ!・・・・ だっ、だめっ・・・・ あああっ!」
鞘堂の腰が上下するたびに、その魁偉な肉刀が媚肉にぐいぐいと食い込み、
繊細な粘膜を情け容赦なく抉り蝕み、潤んだ膣洞が凶悪な肉塊に蹂躙される。
「おおおっ! いいぜ、いいぜ、婦警さんっ!」
鞘堂は潤い豊かな淫肉を堪能しつつ、ゆっくりと出し入れを繰り返す。
動けば動くほど淫蜜の分泌が激しくなり、肉同士の淫らな摩擦音が
結合部分から奏でられ、一突きごとにその響きを増していく。
それを耳にして鞘堂の獣性はいよいよ高まり、もっと響かせようと
腰の振幅に変化をつけ始めた。
インサートの角度を小刻みに変えながら徐々にグラインドのスピードを上げ、
ばんばんと腰を打ちつけ、美幸に叩き込み続ける。
滾った肉刀にぐちゃぐちゃに掻き回され、剥き出しにされた雌芯が激しい責め苦に
さらされて、それが美幸に果てしない苦痛とそれにもまさる淫らな高揚感を与え続け、
より地獄へと追い込んでいく。
「うおっ、うおっ、うおっ!」
「あうっ、あうっ、あああ・・・・ はうっ・・・・ だ、だめっ・・・・
い・・・・ いやっ・・・・ やめぇ・・・・ あああんっ!」
美幸は恥辱の極みと快楽の波濤のはざまでたゆたい、押し寄せる官能の昂ぶりに
必死に耐えていた。少しでも気を許せば、急激に高まってきた快楽の怒涛に押し流さ
れ、あられもない嬌声を上げてしまう。それだけは、それだけは絶対にダメだ。
大須賀にレイプされた恥辱はまさに美幸を絶望のどん底へ突き落とした。
だが、レイプそのものよりもさらに美幸の心を切り裂き苛んだこと、
それは淫獣と化した男の蹂躙に屈し、身体の内より押し寄せる性の陶酔に呑み込まれ
て心ならずも身体を開き、中嶋の目の前で赤裸々な嬌声を上げて自ら男を受け入れて
しまったことだ。いくら不可抗力とはいえ、それは中嶋に対する裏切りに他ならない。
一度ならず二度までも愛する男(ひと)の目の前でケダモノに心まで屈して
受け入れるなど絶対に許されない。それが美幸の女としての最後の矜持だった。
美幸は拳を固く握り締め、唇をぎゅっと噛み締め、歯を食いしばって目を瞑り、
最後の抵抗を見せた。
たとえこの身は何度犯されようと、二度と精神(こころ)までは犯されない、
何があろうと絶対に声など上げるものか。
だが・・・・ どれほど固い決意も意思も女の本能を直撃する性の怒涛の奔流の
前には何もかもが無駄だった。
鞘堂の激しく熱いグラインドの連続は美幸の官能をダイレクトに刺激して淫らな
陶酔感を最大限まで引き出し、美幸の抵抗の壁をいともあっさり打ち砕き、
もろくも崩壊させてしまうのだ。
「ああ・・・・・ ああんっ・・・・ だ、だめっ・・・・
いや・・・・ あうっ・・・・ これい・・・ じょう・・・・」
閉じた瞳がかっと見開かれ、噛み締めた唇がいともあっさり開いて繊細で品のよい
嗚咽がもれ零れる。さらに羞恥と屈辱に打ち震えながらも身体の内より押し寄せる
快楽の波に呑み込まれて身悶えし、絶頂へのカウントダウンが始まっていた。
「(ああっ、ああっ、わ、わたしは・・・・)」
その瞬間に浮かんだ美幸の喜悦の表情を鞘堂は見逃さなかった。
「あーん? 何がだめなんだよ、婦警さん。こんなによがりまくって
いやがるくせによく言うぜ」
「ち、違うっ! そんなことはっ・・・・ あっ、あっ、ああんっ!」
「ほらほらどこが違うって言うんだよっ! あんたは感じてるんだっ!
イッチまいそうなんだ! 正直に言え、言え、言うんだよっ!」
「だっ、だめぇぇぇぇっ! た、助け・・・・ 中嶋くんっ・・・・ あああっ!」
「ほらほら、正直に言っちまえよっ、婦警さん! 感じてるんだろっ!
気持ちいいんだろっ!」
美幸が歯を食いしばりぶんぶんと首を振る。それが今の美幸に残された唯一の抵抗だ。
「しゃあねえな」
突然、鞘堂がすっと腰を引き、肉刀のグラインドがストップした。
「(えっ・・・・)」
エクスタシー到達寸前で放り出された美幸は、大きく口を開け、荒い息を繰り返す。
突然去っていった嵐のような淫らな情感と高揚感の後始末に戸惑う美幸。
だが・・・・ まるで美幸のその心情を見透かしたように、
鞘堂が再びインサートするとグラインドを開始した。
「うぐっ!」
「イカセテほしいんだろ? 婦警さん? お望みどおりたっぷりとイカセてやるぜっ!」
一度は去った肉悦の情感が、瞬く間に以前に倍して戻ってきて美幸の身体を駆け巡る。
「あひっっっっ、だ、だめっ・・・・ そ、そこはっ・・・・ あああっ!」
その身を蝕む肉悦への希求に身悶えし、声をよがらせながら、それでもそれを否定し、
必死に耐え忍ぶ美幸の姿態を見て一挙に奈落の底へと突き落としたい感情に駆られた。
グラインドのたびに高まる叫び声のオクターブと肢体の硬直ぶりから美幸の感じ具合・
高まり具合を推し量りながら鞘堂は一気に堕としにかかった。
小刻みだったグラインドの振幅を大きくし、一段とスピードとパワーを増して
大きく美幸を揺さぶり、何度も何度も刺し貫く。
「ああっ、ああっ、ああっ、お、お願いっ、も、もうっ・・・・ あああんっ!」
美幸の悲鳴が喘ぎへと変化し、より高く大きくなっていく。そして・・・・
「あうっ・・・・ あああっ・・・・ な・・・・ 中嶋くんっ!
ご・・・・ ごめん・・・・ あぐっ・・・・ ああああああっ!
こ、壊れ・・・・ ちゃうっ!」
ひときわ高い喘ぎ声とともに美幸の淫肉が激しく収縮し、肉刀をきりきりと絞り上げる。
それはまるで男の性を自ら欲して吸い上げているかのようだった。
「壊れちまいなっ!」
鞘堂はひときわ強く腰を押し出し、まさしくケダモノの強烈な一撃が打ち込まれた。
「うおぉぉぉぉぉ!」「あひぃぃぃぃぃっ!」
鞘堂の咆哮と美幸の絶叫が交錯すると同時に、鞘堂はその砲身を一気に破裂させ、
女体の最奥へ熱水を一気に注ぎ込んでいた。
「あぐうっぅぅぅぅぅ!」
その衝撃に美幸の身体が硬直し、直後に白目を剥きながらひくひくと痙攣して果て、
鞘堂もまた放出のエクスタシーに打ち震え、こちらもその身を硬直させていた。
「もうマジマジ最高だったぜ、婦警さん」
美幸の中から引き抜いた鞘堂が満足げに美幸を見下ろし、すぐに大須賀を振り返った。
「オマエがあんだけ出すのを躊躇してた理由(わけ)がよーく分かったぜ。
確かにこりゃあすぐに出しちまうのはもったいなさ過ぎる」
「そうだろ? だけどその割には案外早かったじゃないか。オマエだったら
突っ込む前にもっとたっぷりといたぶるのかと思ったけどな」
「それは次のお楽しみさ。それにしてもこれほど犯し甲斐のある上玉は
滅多にいねえな。すっかり搾り取られちまったぜ」
「マジかよ、マジ! そんなにいいのかよっ!」
間を割るように諏訪が近づいてきて、仰向けに倒れ果てた美幸に一瞥くれると、
2人を振り返った。
「武人、チャド、あれを頼むよ」
それが何を意味するかはすぐに分かった。
大須賀の後背騎乗位、鞘堂の屈曲位同様に諏訪にも体位のこだわりがあるのだ。
それは前面立位、俗にいう駅弁スタイルだ。だがそれは和姦ならともかく、
相手の合意のない強姦では第三者の協力無しにはなかなか難しい。
「ちっ、面倒くせえやつだな。せっかく婦警さんがあんな格好してんだから
そのまま普通に犯っちまえばいいじゃねえか」
鞘堂がいかにも面倒くさそうに吐き捨てたが、大須賀がなだめた。
「まあ、そういうなって。オマエだって結構マニアックな体位で犯ったじゃねえか。
ほら、手伝ってやろうぜ」
「ハードスタイルは全然マニアックじゃねえよ。それにまた拘束を解くなんて
いちいち面倒くせえじゃねえか」
「それじゃあ、こういうのはどうだ」
大須賀が鞘堂に何事か耳打ちすると、鞘堂は突如として爛々と目を輝かせた。
「おおっ! そりゃあいいっ、それはいいぜ。それにしても武人、オマエ本当に
残酷なやつだな」
「オマエに言われたくねえなあ。ほら、諏訪がお待ちかねだぜ」
2人は美幸に近づき、改めて両手の拘束を解いて両肩を支えて立ち上がらせた。
美幸はわずかに抵抗のそぶりを見せたが、鞘堂が握りこぶしで彼女の太腿を
何度も殴りつけ、その意志を奪った。
「今更世話かけさせるんじゃねえよっ、婦警さん」
2人は美幸を中嶋が縛り付けられている大黒柱の真裏に連れて行って立たせ、
後ろ手に回して柱を背負うような格好で再び縛り上げた。
さらに彼女の両膝を刈って両脚を抱え上げて大股開きにし、ずり落ちそうになった
彼女の身体を支える。それはちょうど幼子におしっこをさせるような格好に似ていた。
「クックックッ・・・・ いい格好だな、婦警さん」
大須賀が卑猥に笑い、上半身裸になり、ズボンのベルトをガチャガチャと
慌てた手つきで外し始めていた諏訪に言った。
「せっかくなんだ、犯る前に婦警さんのこの格好もそのカメラで撮っておけよ」
諏訪はにたりと笑い、山口のカメラを構えると、まず立てひざを突いて
ローアングルから美幸の顔と股間が一緒に写るようにしてレンズに捉えた。
美幸の中から鞘堂のザーメンが重力にしたがって床にぴちゃっ、ぴちゃっと
滴り落ちる。
「へっへっへっ・・・・ 婦警さん、まるでお漏らししているみたいだぜ」
女性として、いや、人間として最大級の恥辱的な格好をレンズに捉えられた
美幸が思わず絶叫した。
「いやっ、やめてっ! そ、そんな格好、撮らないでぇぇぇぇ!」
だが、そんな悲痛な叫び声さえも写し取ってしまうかのように無機質な
シャッター音と無情なフラッシュが煌く。
諏訪はさらにアングルを変えてその美幸の恥辱極まりない姿を繰り返し激写した。
「こんくらいでいいだろ」
ようやくカメラを床に置き、下半身に身に纏ったものをもどかしげに脱ぎ去る。
そこに露わになったペニスはすでに隆々と聳え立って下腹に張り付いていた。
鞘堂の一物のような醜悪な魁偉さはないが、太さだけならそれ以上、
グランスの張りはおよそ5センチ近くはあるかもしれない。
大須賀と鞘堂が顔を見合わせ苦笑し、鞘堂が呆れたよう言った。
「いつ見てもたいしたもんだ。チビのデカマラってやつだよな。
あんなのをぶち込まれたら婦警さんお○○こが裂けちまうじゃねえか。
先に犯っておいてよかったぜ」
「確かにな。おい諏訪、あんまり無茶して婦警さんをぶっ壊しちまうなよ。
まだまだ先は長いんだからな」
「分かってるって」
諏訪はにたりと笑って美幸の真正面に立つと、漲り立ったペニスをぐいと
美幸の素股に擦り付ける。
「ひっ!」
さらに美幸の両肩を押さえつけると膝を曲げて位置を調節し、強靭な肉槍と化した
ペニスの切っ先を美幸の膣口にくいとあてがい、陰気な目つきが残虐な光で揺れた。
「いくぜ、婦警さん」
肉槍の切っ先が、秘裂の表面の潤みを掬った。
「ひっ! やっ、やめてっ・・・・ おねがいっ・・・・」
だが、そんな美幸の懇願も途中で封じられた。
諏訪は美幸の顔を両手で挟んで固定し、その柔らかな口唇に自らのそれを押しつけて
貪ると同時に膝を軽く折り、その反動を利用して腰を上方に一気呵成に突き上げ、
美幸の中へと突進を果たしたのだ。
「うぐっ!」
鞘堂の醜塊な肉刀にさんざん切り裂かれた膣道がさらに大きく押し広げられ、
今度は図太い肉槍で穿ち貫かれる。身体に灼けついた鉄杭を打ち込まれ、
下半身ごとどこかに持っていかれそうな凄まじい衝撃が美幸を襲った。
身動きできない美幸はせめて首を振ってもがき逃れようとするが、唇を貪られ、
顔を押さえつけられた状態ではそんなはなかい抵抗すらもままならない。
「(だ、だめえぇぇぇ!)」
己の凶器に蕩けた肉襞が絡みつきじんわりと包み込む生温かく甘美な感触、
そして狂おしいほどぎゅっと締め付けてくるえもいわれぬ圧迫感。
大須賀と鞘堂を虜にした官能の極みに諏訪もまた歓喜の声を上げた。
「ぐおっ! な、なんてえ感触だ・・・・ すげぇ・・・・」
そうして十分中まで挿し込まれたことを確認し、今度は腰ごとを上下させて
激しいグラインドを開始する。
「ふんっ、ふんっ、ふんっ!」
さらに美幸を左右で支える2人の手が乳房をまさぐり、うなじに舌を這わせ、
敏感な部分を容赦なく責め立て刺激する。
「あうっ! うぐっ、あうっ・・・・ やっ、やめぇっ・・・
あっ、あっ、ああっ・・・・」
こうして美幸はまたもや恥辱と性の喜悦が混沌とする荒波に飲み込まれ、
身悶えして悲鳴とも喘ぎとも区別のつかない声を上げていた。
「(小早川、小早川、小早川ぁぁぁっ!)」
目の前で犯されていた先ほどまでとは違い、今は美幸の姿は見えない。
だが諏訪が美幸に突き込むたびに柱を通して背中に伝わってくる振動、
二人の結合部から漏れ聞こえてくるグチュ、グチュッという淫猥な響き、
そして何より美幸の悲鳴交じりの喘ぎ声が、彼女が強制されている辱めの
全てを中嶋に残酷に知らしめ、その心を抉る。
「(やめろぉぉぉ! もうこれ以上やめてくれぇぇぇ!)」
だがそんな中嶋の血を吐くような叫びもどうにもならない。
背中に伝わる振動が小刻みなものからよりダイナミックにより激しくなって、
そのリズムが最高潮に達した直後、美幸の喘ぎのトーンが悲鳴のそれを完全に
凌駕した。そして・・・・
「ぐおっ! ぐおっ! ぐおっ!」「あぐっっっっうーーーーー!」
ケダモノじみた呻き声と美幸の絶叫とともに三度(みたび)美幸の中に
熱い獣欲の滴りがたっぷりと注ぎ込まれていた。
全てを絞りだし、美幸の中から衰えた肉槍を抜き出す諏訪。
背後で彼女を支えていた大須賀と鞘堂が手を放すと、支えを失った美幸の身体は
そのまま大黒柱をずり落ちた。
大須賀ががっくりうなだれる美幸の前に立ち、両脚首を掴んで左右に広げ、
いったん履き直していたボクサーブリーフに再び手を掛け、ずり下ろしながら
卑猥に笑った。
「それじゃあ2回戦の開始といこうか、婦警さん」
そう、美幸の陵辱劇はまだその第一幕を終えたに過ぎないのだ。
大黒柱から解放し、再び中嶋の目前に連れてきた美幸に今度は3人がかりで
襲い掛かった。
背後から鞘堂と諏訪が左右の乳房を分け合って揉み砕き、顔を寄せ合うようにして
うなじに吸い付き舐めまわす。
大須賀は美幸の両脚を割り、股間に顔を埋めて荒々しく美幸の秘裂を指でかき回して
ザーメンを丁寧に掻き出すや、猛烈なクンニを開始した。
突然の刺激に美幸がのけぞった。とがった顎がくいと上を向き、端正な顔が歪む。
「あひっ・・・・ だ、だめっ・・・・ あうっ・・・・」
「うむむむっ!」
大須賀が低く呻いた。鼻先を美幸の恥毛の中に突っ伏し、肉裂全体に遮二無二
むしゃぶりついて、その中で舌をフルスロットルで動かし続けているのだ。
「おおおっ、すげぇぜタケト。こっちも負けられねえな」
大須賀の奮闘の熱気にあてられたように鞘堂と諏訪のバスト責めも激しさを増していく。
徹底的に揉み込み、乳首を舐め、吸い上げ、甘噛みする。先ほどは大須賀一人の手に
よる三点責めだったが、今度は3人がかりである。その苛烈さは比べ物にならない。
「いやぁっぁぁっぁ! やめてぇぇぇっ! た、助けてっ・・・・ 助けてっ、
中嶋くん、中嶋くん、中嶋くんっ」
獣欲の虜となった3人の男が美幸の白い裸身に群がり、思う存分貪り喰らっていた。
美幸は何とか拒もうと身悶えするが、3人の男、いや3匹のケダモノに拘束された
身体は逃れるすべがなく、ただただその蹂躙に身をゆだねるしかない。
苦しげに呻く美幸の身体の身体の隅から隅までをまるで先を争うかのように、
ケダモノ達はその手で、指で、口で、舌で、歯で思うがままに弄んで蹂躙し、
さきほど大須賀が暴き出した美幸の弱みを改めて集中的に責め立てた。
「はあっ! はあっ!」
淫らなピンポイントを的確かつ集中的に責め立てられて、恥辱のあいまに迸る
圧倒的な快美の奔流に美幸は翻弄され続け、白い裸身はじっとりと汗ばんで
ピンク色に染まり、身体がひくひくと痙攣していた。
もはや完全に性奴隷と化した美幸は彼らのその極悪淫惨な魔戯の前に屈し、
その身を翻弄する性の喜悦の荒波に呑み込まれ、身体だけでなくその精神すら
崩壊寸前に追い込まれて何度目かの絶頂への秒読みが開始されていた。
「だ、だめっ・・・・ もう、こ、これ以上・・・・ あああっ!」
大須賀顔を上げ、ニヤリと笑う。
「どうした婦警さん、やっぱり突っ込んでイカセテほしいのか?」
「ば・・・・ 馬鹿なことを・・・・」
息も絶え絶えに反論しようとする美幸だが、それ以上の言葉が続かない。
いくら言葉で否定しようと、美幸の身体が、いや「女」の本能が「男」の
強烈な一撃を欲しているのだ。
それを見透かしたように、大須賀は美幸を蔑み笑った。
「しかたない婦警さんだ。そんなにお望みなら、ご希望通りぶち込んでやるよ」
大須賀は美幸から離れるとやおら正座して軽く両膝を開き、鞘堂と諏訪に目配せした。
それを受けて2人は美幸を左右から大腿部と肩を掴んで持ち上げ、両脚をぐっと
広げさせながら、大須賀の正面につれてきて、屹立した剛直の真上で停止させた。
「いや・・・・ な、何を・・・・」
「こうするんだよ」
鞘堂と諏訪が美幸の身体を徐々に降下させ、剛直の切っ先が花弁を捉えた瞬間に
ぱっと手を放した。
「ぎゃぁっぁぁあ!」
美幸の身体がすとんと落ちると同時に大須賀の剛直が蜜壷に一気に突き込まれた。
美幸の背中が海老に反り、同時に大須賀が美幸の腰から臀部に手を回して自らに
引き寄せれば前座位の完成だ。
大須賀が真正面から美幸の首筋に吸い付きながら、美幸の臀部をさらにぐっと
引きつけるようにしてより深く強く奥へとインサートさせていく。
「あぐっ、あぐっ、あああっ・・・・」
白いおとがいをくっとのけぞらせ、美幸の口からもれ零れる呻き声。
その切ない響きこそがこの陵辱劇の第2幕開始を告げるベルとなった。
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