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浅田次郎

アップロードファイル 15KB そんなに興味有る題材ではなかったのですが、集英社文庫の『オー・マイ・ガアッ!』を購入。……恐るべし次郎。結構「書き飛ばし」っぽいやや駄目な文章だったのに、ラストまで読み止められなかった…
 それにしてもこの人の作風は作品ごとに見事にバラバラですが、この作品は「漫画的なやりすぎ感」を堪能できます。『きんぴか』『プリズンホテル』系かな?
 舞台はラスベガスのカジノ、全登場人物がどこかイカレてて最高。特に「超美形のスーパーエリート、世界一の金持ちにして世界一のケチ、オイルダラーのアラブの殿下(フルネームもネタ満載)」まわりの描写がおかしすぎ。浅田作品は『美貌・気品』がしつこいまでに描写され、特に美形の「手」は必ずムチャクチャ美しい。しかしこの作品はその描写まで全てが笑いに繋がります。なのにオチは非常に心温まるところも次郎節炸裂。