「ブルー……また、ですか?」 一緒に登校していた友人は、苦笑を浮かべて簡潔に現状を述べただけで驚きもしない。 ブルーもまた、慣れてしまったことに嫌気が差しつつも動揺しない己が可哀想になった。 目の前に差し出されたのは巨大なバラの花束。 差し出している人物は、ブルーの記憶の人名帳には記載されていない人物。 「俺と結婚してください!」 「………嫌だ」 「どうして!」 「むしろ僕が聞きたい。どうして初対面なのに求婚できる」 「どうして?どうしてって、それは……!」 目の前の男は、バラの花束を差し出したまま首を傾げた。 「どうしてだろう?」 やっぱりか。 特に理由のないらしい求愛に、ブルーは深い溜息を落とした。 「とにかく、一目惚れなんです!どうか俺と」 「僕は男だよ」 「そんなことは問題じゃない!君であればそれだけで……」 「全部、すべて、何もかもが問題だ!」 差し出されたバラの花束を引っ手繰ると、それで男の頭を強打してその場を去った。 「相変わらずですね」 「……そうだな。相変わらずだ」 道路に倒れ伏した男を振り返りながら慣れた様子で評するリオの言葉に、反論する気力も湧かない。 初対面の相手に求愛されることが珍しくなければ、電車やバスで痴漢や痴女の被害に遭うことも日常茶飯事、幼い頃には何度誘拐されかけたことか。 隣のリオだって、出会ってしばらく間はラブコールを送ってきた。今でこそあの頃は若気の至りだったと、まだ高校生のくせに笑っているが、何がそんなに魅力だったのかと訊ねるとわからないと首を傾げるばかりで話にならない。 嫌われるよりほどいいだろうと贅沢を責められたこともあるけれど、上はご老人から下はようやく言葉を話せるようになった幼児まで、老若男女を問わずに突然好意以上の感情を向けられることがどれほどストレスになると思うのか。 「なぜ僕ばかりこんな目に……」 「まあ……顔はいいですしねえ」 銀の髪に赤い瞳。異相とも言えるそれらが絶妙なバランスで整えられた容姿と重なると、それは神秘的という言葉に取って代わる。 顎に手を当て、まじまじと上から下まで眺めてリオはあっさりとそんなことを言うが、それで説明がつくような事態とは到底思えない。 「だからってこれは異常だろう!」 「それを僕に言われても」 「君だって僕に求愛していた」 「昔のことですね」 にこにこと、よくも悪びれもせずに。 それでも、ブルーにはリオのように普通に友人として付き合える相手はそう多くはない。 「ハーレイおじさんは心当たりがありそうだって話でしたが、何か聞けましたか?」 「まだだ……。この話になる度に、父さんはなぜか泣き出しそうな勢いで僕に土下座するんだ。聞こうにも聞けない……というか、まともな会話にならない」 この異常なまでの魅了の力に理由があるのなら対策の立てようもあるかもしれないのに、理由を知っていそうなあの父親は頼りにならない。 養父だということに負い目があるのだと、母は色の異なる双眸に呆れた色を隠そうともしなかった。養い親なら、むしろ負い目があるのはブルーの方だと思うのだが。ちなみに養母のほうは、そのうちわかるよと面白がるだけだ。 周囲を歩くすべての視線を集めながらの登校という日常に、それだけで疲れを覚えながらブルーは朝からさっさと家に帰りたいと溜息を零すだけだった。 昼休み、教室中から向けられる好意の視線から逃れようと立ち入り禁止の無人の屋上で昼食を取ったブルーは、そのままごろりと寝転んだ。大抵はこのまま昼休みが終わるまでここに隠れているので、昼寝用のビニールシートを常備している。 憂鬱な人の気も知らないで、見上げた空は憎らしいほどに青く高い。こんな景色に心を囚われるのならブルーにだって理解できるかもしれないが、ただの人に何故あんなに急に執着できるかなんて、生憎とさっぱり理解不能だ。 眉間に皺を寄せた表情で目を閉じて、本日何度目かの溜息を零した。 「随分とお疲れだね」 真上から聞こえた声に、はっと目を開ける。 上から覆い被さるように覗き込んでいたのは翡翠色の瞳。 「うわっ!?」 飛び起きたブルーとぶつからないように、翡翠色の瞳の少年はひょいと軽く身を引いた。 ビニールシートの横に膝をついて座っていたのは、ブルーよりも少し年下くらいの金髪の少年だった。 薄い水色のパーカーに白いTシャツ、パーカーと同色の短パンと、制服のブレザーでもこの学校の体操服でもない、動き易さだけを重視したようなラフな格好。 学校でもその外でも、見たこともない顔だ。 自宅と、リオの家と、この屋上と。数少ない人目のない憩いの場所に他人が現れたことに不快感を隠せない。 「君は誰だ?他校の敷地に勝手に入り込んで……おまけにここは立ち入り禁止の場所だぞ」 「君だってこんなところで寝転んでいたくせに」 「僕はこの学校の生徒だ」 立ち入り禁止の場所だということは敢えて触れずに不機嫌に言い放った。ここの鍵をこっそりと作ったことは、親友のリオしか知らない。 そう少年を睨みつけていて、ブルーははっと制服のポケットを探る。 危惧に反して鍵はポケットの中から出てきた。 今日も屋上に出るときは鍵を開けたし、出てすぐに鍵を掛けたはずなのに、一体この少年はどこから入り込んだのだろうか。 そんなブルーの疑問を読んだかのように、少年はにっこりと人好きのする笑顔で空を指差す。 「ぼくは空から降りてきたんだよ」 「…………へえ」 どんな手品だと笑おうとして、やめた。係わり合いにならないほうがいい。 せっかくの憩いの場を失ってしまうのは非常に腹立たしいが、どちらにしろここにいるところを人に見られた時点で、ここはもう隠れ場所としての意味を失った。 ブルーは埃を払うように軽く制服を叩いて立ち上がると、ビニールシートを畳んで小脇に挟み、金髪の少年を無視して屋上のドアに向かう。 「ちょっと待って。せっかく綺麗なのに、愛想がないな。ぼくは君を迎えに来たんだよ、ブルー」 どうして自分の名前を知っている。 不愉快そうに眉を潜めたブルーは、けれどそれでも少年とは口を利かずに指に掛けた鍵を軽く回すだけで足も止めない。街で目に止まっただけの相手でも、やり方次第で名前くらいいくらでも調べられるだろう。 後ろから、少年がついてくる足音がする。 「地上は生き難くない?こんなところで一人で溜息なんてついて、疲れていたじゃないか。人に異常に好かれて困っているんだろう?君のお姉さんが心配している。ぼくと一緒に天上に帰ろう」 おかしな奴とは関わらないようにしようと決めていたのに、不可解な言葉に思わず足を止めてしまった。 地上は、とか。天上、だとか。 それに、姉なんてブルーにはいない。 顔中に不審を巡らせて振り返ったブルーは、にこにこと笑顔の少年を見下ろした。 「……僕に姉なんていない」 とにかくそれだけを搾り出すように言ってみると、少年は金の髪を散らして首を振った。 「いるんだよ。……ひょっとして、ウィリアム・ハーレイから何も聞いてないの?」 「父さんを知ってるのか?」 「うん。あー……そうか、本当に何も聞いてないんだね」 少年は肩を竦めて溜息をつくと、軽く片足で屋上のコンクリートを蹴った。 それだけの動作でふわりと地面から両足が離れて、屋上の手すりの上に風に舞う羽のように軽やかに着地する。太陽の光を浴びて、金の髪が透けるように輝いた。 「な………っ」 驚愕に絶句したブルーは、それでも咄嗟に手を伸ばして少年の手首を掴む。 「そんなところに危ないだろう!早く降りろ!」 少年は目を瞬いて、ころころと鈴を転がすような澄んだ声で笑う。 「天上から降りてきたって言ってるのに、こんな高さが危ないはずもないじゃないか。落ちたりしないよ」 それでも蒼白に顔色をなくしたまま手を離さないブルーに、少年は仕方がないといった様子で柵に腰を降ろした。危ないことに変わりはないが、立っているよりはまだましだろう。 「じゃあなにから話そうか……」 少年は柵に腰掛けて足をぶらつかせながら、ブルーに掴まれていない右手の指を唇に当てて考える。 この、顔は少々可愛らしいがどこにでもいそうなパーカー姿の少年が、天使だとでもいうのだろうか。 まるきり悪い冗談としか思えなかった。 ブルーは人生最大の疲れを滲ませながら、柵に上って少しだけブルーよりも高くなった少年の翡翠色の瞳を見上げた。 「………まず君の名前でも聞かせてくれないか」 人は驚きすぎると、どうでもいいことから知りたくなるらしい。ずっと理由を知りたかったおかしな現象の答えが出るかもしれない話なのに、先送りにしてしまう。 少年はそんなブルーの疲労など気にした様子もなく、明るく笑って頭を掻いた。 「ああそっか、名乗ってなかったっけ。ぼくはジョミー。君のお姉さんの友人だよ」 「ああ、そう……」 見たことも会ったこともない姉の友人なんて、他人としかいいようがない。 気のない返事で先を促すと、ジョミーはどこから話そうかともう一度呟いた。 「あのね、結論から言うと、君が大体予想している通り、ブルーは天上に住まう天人なんだよ。君が異常に人を惹きつけるのは、天人の血の力をコントロールできないからだ」 予想していたからといって、平気なわけではない。 眩暈を覚えて片手で額を抑えながら、呻くように声を絞り出した。 「……父さんは……」 「もちろん天人だ。ハーレイは任務があって地上に降りたんだけど、それには子供のいる夫婦のふりがもっとも理想的な条件だからって、院から君の事を貸してもらったんだ」 人をまるで猫の子ように貸し借りするとはどういうことだ。 「院って?」 「親を無くした子が集められる施設だよ」 「……あの世でもそんなものがあるのか」 どうやら孤児だったことには偽りはないようだ。それでは養い親であるという事実に変わりはないわけで、そこで養父が土下座する理由がわからない。 「あの世じゃなくて、天上だってば。とにかく、それはごく簡単な任務のはずだったんだ。でも予想外に時間が掛かってしまってね。それで一足先に、君だけでも天上に連れて帰ろうという話がようやく決まった。地上での暮らしに相当参っているようだったから」 土下座の理由はそこら辺にありそうだ。恐らく任務が終わらなくて天上に戻れないことが後ろめたかったのだろう。 「……待ってくれ。話が急すぎてついていけない」 「別に今すぐに理解しなくても、追々と実感してくれればいいから。さ、帰ろう」 「そんな簡単に言うな!それは僕に今の暮らしを捨てろと言っているんだぞ!?」 ジョミーの手首を掴んだままだった手を、逆に握り返されて思わず振り払ってしまう。 「あ」 弾かれた勢いに、ジョミーは後ろに傾いた。 ジョミーの身体が柵から滑り屋上から投げ出される様子が、さながらスローモーションの連続のようにブルーの目に映る。 身を乗り出してまで、その手を再び掴んだのは咄嗟のことだ。 勢いに引きずられてブルーまで柵の外へと放り出されたことに後悔するよりも、落下しながらジョミーの細い身体を腕に抱き寄せる。 こんなことをしても、地面に叩きつけられてしまえば二人とも死ぬだけだ。 そう、硬く目を閉じたブルーは、いつまで経っても訪れないその瞬間にそろりと瞼を上げたてみた。 ジョミーを抱き締めたまま、もちろん足場などない。 辺りを見回して確認するまでもなく、ジョミーと二人、宙に浮いていた。 「なっ………!」 「だからー、天上から降りてきたって言ったじゃないか。君だって飛べるよ。自覚がないから難しいかもしれないけれど、それも慣れだから」 「な……慣れって……」 何もかもがブルーの常識外過ぎて、頭の中の容量がパンク寸前になっている。パクパクと口を開閉させるだけで、それ以上の言葉が出ない。 「でもブルー、君はあんなに悩んでいるくせに、天上に行くのは嫌なの?天人なら同じ天人の力にチャームされたりしないから、穏やかに暮らせるよ?」 ジョミーがまるでそこに地面があるかのように軽く空を蹴って、二人の身体は屋上へと舞い戻る。 「……どれだけ困っていても、僕が生まれ育ったのはここだ」 「生まれたのは天上だって」 「とにかく、だ!その話は父さんと母さんももう了承しているのか?」 「ハーレイとブラウには後でぼくが話に行くよ。君を少しでも早く悩みから解放することが先決だって、フィシスが言うから……」 「何もかも事後承諾か!僕の意思はどうなる!?ここには友達だっているんだぞ!」 「でも……」 地上に嫌気が差していたブルーが拒絶するとは思っていなかったのか、詰め寄らんばかりの剣幕にジョミーは今にも泣き出しそうな顔で眉を下げた。 潤んだ翡翠色の瞳に、ブルーはどきりと心臓が大きく跳ねた痛みを覚えて息を飲む。 ブルーが押し黙ると今度はジョミーの方から身を乗り出して、ブルーのネクタイを掴んだ。 下から覗き込まれるその瞳に、再び心臓が大きく跳ねる。 「フィシスが待ってる。ぼくだって、フィシスの弟に会ってみたかったんだ。なのに……そんなにぼくのことが嫌い?」 「き………嫌いだとは……言ってない。だからそういう問題じゃない」 ジョミーを見ていると顔に熱が昇るような気がして、ネクタイを掴む手を外させながら顔を背ける。 「好きとか嫌いとかの問題ではなくて……ここは僕が暮らしている場所だ。君だっていきなり地上で暮らせと言われたら納得できるのか」 「ぼくが地上で暮らす理由なんてないよ。でもブルーは困っているだろう?」 「困っていても」 ジョミーから顔を背けたまま、ブルーは肩を落とした。 「大体、天人の力がコントロールできないからっていうのはどんな理由だ。それなら謝ってないで父さんや、面白がってる母さんがコントロールの仕方を教えてくれればよかったのに」 「ハーレイとブラウは、ブルーとは力の形が違う。上手くコントロールできるように導けなかったんだろう」 「力に種類があるのか」 もうどんな話になっても驚かない。そんなの知ったことかと溜息をつくしかない。 「だったら、その姉さんとやらがこっちに降りてきて教えてくれてもいいんじゃないのか?仮にも弟を心配しているのだろう?」 「フィシスは身体が弱いから、地上の穢れた空気に耐えられない。だからぼくが迎えに来たんだ」 「ああいえばこう言う……」 心臓が沈静化して落ち着いたところで、改めてジョミーを睨みつけようと視線を戻す。 けぶるような金の髪と、深い湖底の底のような翡翠色の瞳。可愛らしいジョミーを視界に入れた途端にまた動悸が復活した。あまりにも不自然だ。 「……その、チャームとかをする種類の力とやらは、君も持っているんじゃないのか?」 「え?ああ、チャーム自体にタイプは関係ないよ。天人の力が人には強すぎるだけだから」 「じゃあそれを抑えろ!コントロールできるんだろう?卑怯だぞ!」 「抑えろって?ぼく今は力なんて使ってないよ。それにもし無意識でちょっとくらい力が漏れても、さっき言った通り同じ天人同士では魅了されたりしないし……ブルー?」 ジョミーは力を使っていないという。コントロールも、垂れ流し状態のブルーとは違ってできているらしい。ならこの動悸の正体はなんだ? 口元を覆って再び目を逸らしたブルーに、ジョミーはネクタイを引いて自分を見るように合図しながら、軽く踵を浮かして覗き込もうとしてくる。 「ねえ天上に帰ろう。ぼくなら君とタイプが同じだから、力の使い方を教えてあげられる。フィシスも待ってる」 「……力の使い方を教えられるなら……」 その視線に下から覗き込まれるなんて凶悪な態勢から逃れたくて、詰め寄るジョミーの額に手を置いて押し返しながら引っ張られて乱れたネクタイを解こうと襟元に指を入れた。 「君が地上に降りてくればいい。ここで、僕に教えてくれ」 「地上で?この穢れた土地でわざわざ?力のコントロールを一から学ぶには向かないよ?」 「その姉さんとやらは心配してくれているんだろう?無理やり僕を空の上へと連れて行っても、僕は初めて会う姉に愛想よくなんてしない。むしろ嫌いになるだろうね。……覚悟を決めるための、準備期間をくれてもいいだろう?」 「……フィシスは繊細な人だ。大事な弟に嫌われたら、きっとショックを受ける」 顎に手を当てて考えるような仕草を見せるジョミーに、もう一押しだとブルーはネクタイを解きながらジョミーを見据えた。 「この変に人を引き寄せる力が収まれば、僕だって落ち着いて物を考えられるようになる。そうしたら、天上とやらに行くことを考えてみなくもない」 ジョミーはひたとブルーの瞳を見返してくる。 嘘や偽りを見抜くようなその澄んだ翡翠色に内心で冷や汗をかきながら、ブルーも今度は目を逸らさなかった。 「……わかった。じゃあぼくが君に付きっ切りで教えてあげる。落ち着いたら天上に帰ってくれるんだね?」 「ああ、考えてみるよ」 むしろ悩んでいた方が地上に嫌気が差すはずだとか、あくまで「考えてみる」とかしか言っていないことだとか、諸々のことには気づかせないほどの力強い言葉と視線に、ジョミーはあっさりと騙された。 天使だか天人だか知らないけれど、拍子抜けする簡単な展開に、逆にジョミーの純真さが少々不安にすらなるほどだ。 あるいはブルーのほうこそが、地上の穢れとやらに塗れて育った効果なのかもしれないけれど。 一緒に傍にいて、ジョミーに地上を好きになってもらうか、あるいはブルー自身のことを好きになってその意思を無視できないようにさせることができれば、地上にいながらにしてジョミーがずっと傍にいてくれる。 今まで散々理由のない一目惚れに振り回されてきたのに、今度は自分がそれに魅了されるのか。 そんな悩みも、改めてジョミーの姿を眺めると一秒と保たなかった。 可愛らしい顔も、華奢な身体も、その純真な心までも、この手に欲しい。 「では行こうか、ジョミー」 ジョミーは目を瞬いて、軽く首を傾げる。そんな動作まで愛らしい。 「行くって?」 「地上で暮らすなら、住む場所は僕の部屋でいいとしても、君にも色々と物入りだ。簡単な身の回りのものだけでも、すぐに買いに行こう」 「学校は?まだ授業があるんじゃないの?」 「いずれ天上に戻るなら、ここでの学問はそれほど重要でもないだろう」 一回や二回授業をサボったところで痛くも痒くもない。それよりジョミーを自分の傍に置いておく準備のほうが重要だと急いで外堀から埋めてしまおうとするブルーに、ジョミーはやっぱりあっさりと納得した。 「それもそっか。じゃあ行こう。地上での買い物ってどんなのかな?」 「こちらでの暮らしは僕が教えてあげるよ」 まずはそのすらりと伸びた白い足は家でしか出さないようにと言い含めようと、ジョミーの服を見立てることを考えながら、ジョミーの肩に手を回して歩き出した。 |
マンガ「ばらいろ すみれいろ」のパロ。 強引に連れ去られる体験をブルーにもしてもらおうと思ったのに、 気がつけばやっぱりジョミーがお持ち帰りされました。 |