易学について

易学とは!

「易」のことを簡単に説明します。
「易」は中国で作られたもので、紀元前3000年頃(今から5今000年前頃)に伏儀により「八卦」(乾・兌・離・震・巽・坎・良・坤)が作られたと伝えられています。
紀元前1100年頃(今から3100年前頃)に「周」の王である「文王」が「六十四卦に辞」をかけられました。
「周」の時代に作られたので、現在の「易」を「周易」とも呼ばれています。

「易」は「易経」とも言い、五経(書経・詩経・礼経・春秋経)の一つです。
自然界のすべては、陰と陽で構成され、陰と陽の組み合わせにより、万物の変化(万物の相反する性質)で過去・現在・未来を読み取る事が出来るのです。
先程の「八卦」をもう少し説明しますと、

乾=天=☰ 巽=風=☴
兌=澤=☱ 坎=水=☵
離=火=☲ 良=山=☶
震=雷=☳ 坤=地=☷

          
このように示すと <天・沢・火・雷・風・水・山・地> で自然界を表しているのがよく解るでしょう。
それに陰と陽が三つに重なっていますね。これを小成卦(ショウセイカと読みます)
八卦と八卦が重なって大成卦(ダイセイカと読みます)
例えば、占って  乾=天=☰と離=火=☲が出れば『天下同人』の卦になります。

  
  この卦の意味は『人と同じ。人と同じにする』という意味です。
天は高く、上へ上へと進みます。火も燃え上がれば、上へ上へと進みます。
天も火も同じ性質を持っており、上へ上へと進みます。二つとも同じ特徴なので、『人と同じ』と解読します。
なかなか、おもしろいでしょう。

また、経本としては中国思想の中枢をなす儒教の教えを貫き、「中庸の精神」を教えています。
中国の長い歴史の中で、「易」は政治や戦いの場でも広く用いられ、多くの有能な学者により帝王学となり、哲学書となって時代の権力者に大切にされながら、深遠な宇宙観にまで昇華していったのです。

現代は目を見張るほどの科学の進歩により、私たちの生活はかなり便利で快適になりました。
しかし、人の心は科学の進歩で、変わったのでしょうか? いいえ、変わってはいません。
人を愛する気持ちは、今も昔も変わっていません。
人を傷つければ、悪いことをしたと自分の行為を悔やみます。
人も宇宙空間の中で生きています。そしてどんな人も広大なる宇宙の影響を避ける事が出来ません。


「易」は、宇宙の中の自然の法則を人間社会の営みに合わせて、「今、どうすれば良いか」「進むべき道は右か左か」の正しい答えを導き出し、私達に示してくれるのです。







ページのトップへ戻る