堕ちる、熔ける、嗤う。 3-3


 一ヶ月前、デリングシティの路地裏で輪姦された事をネタに、兵士達に犯された。
その行為は決して表沙汰にされる事はなかったが、スコールの下に平穏が戻って来る事はない。
あの日以来、ガルバディア兵は度々スコールのテントを訪れ、性的奉仕を強制する。
それはテント内だけには留まらず、訓練合間の休憩時間や、朝夕の打ち合わせの前後にある時間の隙間を見付けては、組み敷かれ体を貫かれていた。

 今のスコールには、彼等に抗う術がない。
訓練が始まった日、兵士達に輪姦された時、スコールは薬によって高められた性感を散々刺激され、その快楽に流されてしまった。
嘗て暴かれた秘孔を弄られるだけでも屈辱だったと言うのに、その上ペニスにまで薬を使われ、私物で尿道を刺激された。
尿道を激しく擦られたスコールは、疑似的に与えられる絶頂の快感と、薬による性的刺激への興奮も重なり、尿道攻めの虜になった。
射精の度に絶頂を迎え、連続絶頂にも陥り、何度とない絶頂で射精出来なくなっても、スコールは射精の瞬間の快感を欲しがり、兵士達の前で尿道オナニーをしてしまう程、その瞬間の強く激しい快感が忘れられなくなったのだ。
兵士達はそんなスコールを押さえ付け、尿道オナニーがしたければ奴隷になれ、と言った。
受け入れられる筈のないその命令を、快感が欲しいが為にスコールは甘んじ、彼等に逆らわない性奴隷になる事を宣言してしまった。
奴隷宣言はレコーダーに記録され、証拠として残り、スコールの逃げ道を完全に塞ぐ事となる。

 兵士達が記録していたのは、奴隷宣言だけではない。
強姦されている最中のスコールの声を、彼等は全て録音していた。
それが抵抗している時のものならばまだ良かったのだが、薬と快感で支配されたスコールは、絶え間なく喘ぎ、その声には甘さと悦びを孕んでいる。
嫌がっているとは到底思えないその声を再生され、聞かされる度、スコールは自分の心が折れるのを感じていた。

 兵士達の暴君振りは、早朝から始まる。
前日の訓練と、人知れず酷使された躯で泥のように眠るスコールを、彼等は否応なしに叩き起こして、奉仕を命令した。


「んっ、んっ…ん、ぷ……んんっ……」


 朝の生理現象で反り返ったペニスは、数日続く訓練の所為もあり、酷い匂いを醸し出している。
スコールは競り上がる吐き気を押し殺して、それを口に入れなければならなかった。
男の下半身に縋るように捉まり、咥内に招き入れた雄に舌を絡める。
ちゅる、ちゅぷ、と水音を立てながら、スコールは陰茎を丹念に舐めしゃぶっている。

 夜着用のラフな服から着替える暇も無く、スコールはペニスを咥えさせられていた。
毎朝と夜毎に繰り返される行為の所為で、持って来た服の殆どに据えた匂いが沁み付いている。
この匂いが、日中は汗と混じって酷い匂いを放つ為、スコールは周りに匂いが気付かれていないかと緊張していた。
昼日中に性欲を持て余した兵士達に犯される事もあり、下着に沁み付いた匂いは、日に日に酷いものになっている。
しかし、兵士達はそんなスコールの葛藤など気に留める事もなく、性奴隷としての務めを強要する。


「だから遅ぇんだって、それじゃ。真面目にやれよ」
「んん……っ」


 後頭部を押さえ付けられ、喉奥までペニスを突き入れられる。
息苦しさと吐き気で涙目になったスコールだったが、なんとか舌を動かして、舌先で亀頭の凹みを擽る。

 両手で竿の根本を握り、乳牛の乳を搾るように、根本から竿の中央にかけて、揉むようにマッサージする。
同時にぢゅっ、ぢゅうっ、と先端を啜ると、ぶるり、と口の中でペニスが震え、


「うおっ」
「んんぅっ」


 びゅるっ、と押し出される勢いで精液が飛び出し、スコールの喉を叩く。
勢いよく放たれたそれを受けて、スコールはペニスを食んだままで咳き込んだ。


「んっ、んごっ、おぶっ…!」
「咳すると喉が締まるな」
「ん、ぐ……」


 スコールが苦しんでいる事でも、兵士達にとっては奉仕の一つでしかない。
忌々しさで涙の滲んだ眦を尖らせるスコールだったが、男が右手に握ったレコーダーをひらひらと揺らすと、抵抗はするまでもなく封じられた。

 あのレコーダーを壊せば自由になれる───そんな幻想は早い内に砕かれた。
レコーダーに記録された内容は、幾つもコピーされて、複数の兵士達が持ち歩いている。
その所為でスコールは、訓練初めの日に輪姦した兵士達だけでなく、共謀している見知らぬ兵士達にも犯されるようになった。
鼠算のように増えて行くそれを、一人二人退けて証拠のレコーダーを壊した所で、何の意味もない。
そんな事をすれば、一ヶ月前の出来事を記録した写真諸共、スコールの痴態がばら撒かれる事だろう。


「は〜、出た出た。少しはスッキリしたかな」
「じゃあ次は俺だ」


 ずるりと口の中からペニスが出て行くが、直ぐに同じ物が再びスコールの口元に宛がわれる。
スコールは呼吸を整える暇も無く、薄く唇を開いて、男根を受け入れた。

 先のペニスは太かったが、今度は太さよりも長さがある。
スコールは竿の半ばまで含んだ所で、口の中が一杯になっていた。
裏の窪みに舌を当て、ねっとりと舐め這わす。
頭を前後に動かして、じゅぽっ、じゅぽっ、と音を立てながら口の中で雄を扱いた。
余った根本に指を宛てて、くすぐるように刺激していると、スコールの目の前に割り込むようにペニスが突き出される。


「指揮官様、後が閊えてるんですよ。手際良くやらないと終わりませんぜ?」
「ふ…ぐぅ……っ」


 スコールは口の中の竿に添えていた手を離し、割り込んだ雄を握った。
手袋をしていない為、直に触らなければならず、どくどくと脈を打っているのが感じられるのが、また気持ちが悪くて堪らない。

 頭を前後に揺すって、口の中のペニスに刺激を与えながら、握ったペニスを上下に扱く。
手の中の雄は、まだ幾らも触っていない内から、先端から液を零していた。
掌に溜まり、手首を伝って行く粘液が毛穴に沁み込んでいく気がして、悍ましい。

 ずい、ともう一本、新たなペニスがスコールの前に現れる。
上目に視線を上げれば、にやにやと笑みを浮かべて見下ろす、三人のガルバディア兵がいる。


「ん……」


 スコールは口に一本、右手と左手に一本ずつ、合計三本のペニスを同時に相手しなければならなかった。
咥内の長い雄を精一杯奥まで含み、アイスキャンディを舐めるように、れろれろと繰り返し舌を這わす。
両手のペニスは根本から亀頭首までをごしごしと擦っていた。
拙い刺激の与え方だが、決して性交の経験が豊富な訳でもなく、増してや強姦によって強要されているこの行為に積極性が生まれる筈もないスコールには、これが精一杯の奉仕だった。

 ちゅぱっ、ちゅぱっ、と音を立てながらペニスをしゃぶるスコールの背後に、男が一人回り込む。
最初にスコールの口の中に射精した男だ。
気配には気付いていたが、目の前の男達を相手にするので一杯一杯で、スコールは緊張しながら背後の気配を追っていた。

 夜着に来ていたシャツの裾が捲られて、腹の上を虫のように手が這う。
緊張で強張った体は、触れられるだけで怯えたように跳ね、男達にはそれがスコールが官能を感じているように見えた。
悪戯をする手は徐々に上って行き、スコールの胸に届く。
シャツの下でぽつりと膨らんでいた頂きを摘むと、ビクン!とスコールの躯が震えた。


「んんぅっ……!」
「あんたも気持ち良くしてやるからさ。しっかりご奉仕して下さいよ」
「んっ、んっ…!んふぅっ…!」


 コリッ、コリッ、きゅうっ、と左右の乳首を転がしては摘む指。
スコールはひくん、ひくん、と肩を震わせながら、奉仕の手が止まらないように努めた。


「ふ、んふっ、んん…っ」
「へへ、もう乳首勃たせてやがる」
「うんぅっ…!」


 ぷくっと膨らんだ乳首を摘まれ、引っ張られる。
痛みとびりびりとした甘い痺れを感じて、スコールは眉根を寄せた。

 首の後ろをねっとりとした生温いものが這う。
背後の男の舌だと気付いたのは、首筋にかかる荒い鼻息に気付いたからだ。
はあ、はあ、と興奮し切った声が聞こえて、スコールは嫌悪に身を捩ったが、それを逃げを打ったと取られたか、ぎゅうっ!と乳首を強く抓られて悲鳴を上げた。


「んひぅっ!」
「おいおい、あんまり苛めてやるなよ。可哀想だろ?」
「ああ、悪い悪い。すいませんねえ、指揮官様」


 くつくつと笑いながら、背後の男はスコールの乳首を優しく挟んで捏ねている。
痛みで敏感になった乳首には、それだけでも強い刺激になり、スコールは喉緒の奥をひっひっと戦慄かせていた。


「う、うぶっ…!ふぅっ、は、はんんっ…
「いいカオして来たな。でも、自分ばっかり気持ち良くなってんじゃねえぞ」
「ほら、ちゃんとちんこしゃぶれよ。終わらねえって言ってんだろ?」


 慇懃無礼な態度すら放棄して、兵士達はスコールに命令する。
ペニスを扱く手を掴まれ、手本を示すように上下に動かされて、ぬりゅぬりゅとした感触が手の中で滑った。
口の中では顎を外さんばかりにペニスが大きくなっており、スコールは口を開け続けるのが辛くなる。


「ん、ぷはっ……はむぅっ…!」


 スコールは口に加えていたペニスを解放し、一つ呼吸をして、右手で扱いていたペニスを口に入れた。
右手は今まで口淫していたペニスを掴んで扱く。
口の中のものが幾らか膨らむと、また放して、今度は左手で扱いていたペニスを咥えた。

 フェラチオと手淫を順番に入れ替えながら、スコールは男達に奉仕する。
その傍ら、乳首はいつまでも弄られ続け、其処は赤いサクランボのように色付いていた。
抓っては捏ね、乳頭に爪を押し当ててコリコリと擽られる乳首は、すっかり性感帯として開発され、スコールに絶えず甘い痺れを齎す。


(ふっ、あっ、あぁっ…!乳首が、んんっ…!い、痛い…痛いのに…んぁっ、ああっ、ふくぅんっ…!)


 乳首にほんの少し指先が掠るだけで、スコールの肩は大袈裟に跳ねてしまう。
その反応が面白いのだろう、背後の兵士は執拗に乳頭と乳輪に爪先を当て、薄皮膚を擦って楽しんでいた。
スコールはペニスを咥えたまま、いやいやと頭を振ったが、この場にいる誰一人とて、スコールのそんな細やかな抵抗を気に留める者はいない。

 ペニスを咥えた口の中で、ふぅ、ふぅっ…とくぐもった息が漏れている。
それが咥内の雄を蒸らし、唾液と混じり、ねちょねちょとしてペニスに纏わりついていた。
口を離せば飲み込めなかった涎が糸を引いて、伸び切ったそれがぷつりと切れて、スコールの胸や股座に垂れる。


「ん、んっ、んっ……ふ、あむっ、んむっ…、んちゅっ、ふ、はふっ…!」


 手で陰嚢を揉み、舌でペニスの裏筋の血管を擽る。
口の中のそれを抜く前に、柔らかく歯を当てれば、ピクッ、とペニスが震えるのが伝わった。
亀頭と竿の間の凹みに舌先を当て、ぐりぐりと穿るように刺激すると、頭上で男が鼻息を荒くするのが聞こえる。

 どうすれば男達が喜ぶのか、どう刺激すれば彼等を満足させる事が出来るのか、覚えてしまった事が辛かった。
一ヶ月前、あんな事にならなければ、と何度考えたか知れない。
だが、幾ら後悔した所で、あの出来事がなくなる事も、その証拠も、何度も重ねられた凌辱の記憶も、消える事はないのだ。

 口に咥えた欲望が、どくん、どくん、と大きく脈を打つ。
スコールは口を離そうとしたが、後頭部を抑えつけられ、ペニスを喉奥へと突き入れられた。


「うぉおおおっ!」
「んんんんっ!」


 テント一杯に響く野太い声の後、どぷんっ!と大量の精液がスコールの喉奥へと吐き出される。
食道器官を圧迫させる粘着液に、スコールは白眼を剥いてくぐもった悲鳴を上げた。

 喉を犯される感覚に、ビクッビクッ、とスコールの躯が痙攣する。
それを見下ろしながら、左右を挟む二人の兵士も射精し、スコールの横顔に精液をぶちまけた。
火照ったように紅潮した頬を、涙と精液で濡らすスコールに、背後の男がくつくつと笑う。


「ザーメンパックみてえだな」
「んんっ


 きゅうっ、と乳首を摘まれ、ビクッ!とスコールの肩が跳ねた。
スコールは口端から泡立った精液を溢れさせながら、胸から上って来る快感から逃げを求めて身を捩らせる。

 絞り出すように精液を吐き出したペニスが、スコールの口からずるりと出て行く。
栓を失った小さな口から、どろどろと精液が零れ出し、スコールの顎を伝い落ちて、下腹部を汚す。
薄い腹筋を伝った白濁液は、重力に従い、スコールの股座まで流れて行った。


「っふあ…はっ…はぁ……」
「ご苦労さん」
「こっちもすっきりしたぜ」
「んぅっ……」


 兵士達はスコールの顔か体にペニスを押し付け、どろどろのそれを拭い取ってから、ズボンの中へと仕舞う。
乳首を苛めていた兵士も離れ、疲労困憊したスコールは、そのまま仰向けに倒れ込んだ。

 防塵シートの上に横たわったスコールの躯は、精液と汗でどろどろになっていた。
日焼けをしない白い肌の上で、赤く色づいてぷっくりと腫れた乳首が存在を主張する。
兵士が悪戯に其処を摘まんでやると、ビクン、と細い腰が浮いた。
奉仕の間、一度も弄られなかった筈の彼自身は、いつの間にか頭を上げている。
その上、其処はどろどろに蜜液で汚れていたが、それは彼のものではなく。


「そう言や、指揮官様は一度もイってないよな」
「ああ、そうだっけ」
「一回はイったんじゃねえの?乳首で感じるような奴だし、ちんこドロドロになってるし」
「いや、これはこいつのじゃないって。俺らのが垂れただけ」


 兵士の一人がスコールの肉棒の亀頭を摘まんで持ち上げる。
ペニスを引っ張られる感覚に、スコールの腰がヒクッヒクッと痙攣した。

 とろとろと白濁液に汚れた中心部に、兵士達がにやにやと卑下た笑みを浮かべる。


「俺らの所為で汚れたんだ。綺麗にしてやるか」
「よっ、と」
「ふぁっ……!」


 ぐいっ、とスコールの両足が持ち上げられ、M字で固定される。
男達の下種な視線が自分の秘部に注がれている事が判り、身を捩って逃げを打つが、両腕を掴まれて頭上に縫い付けられた。


「何か拭くものは……っと、これでいいな?」
「何でも良いって」


 テント内を物色していた男が持って来たのは、スコールの私物のハンカチだ。
それを視界の端に捉え、嫌だ、とスコールは頭を振ったが、兵士達はお構いなしで、柔らかな布地をスコールの股間に当てる。
ごしごしと力任せに局部を擦られ、敏感な場所から与えられる刺激に、スコールの躯が震えた。


「や、あっ、あぁっ……!」
「動くなよ。綺麗にしてやってるんだぜ?」
「い、いらないっ……んんっ!」


 ペニスの先端をごしごしと拭かれ、スコールはぞくぞくとしたものが背中を昇って来るのを感じて、唇を噛んだ。
更に兵士は、ペニスの竿を丹念に、ゆっくりと上下に扱いて汚れを拭い、神経が集中した根本は、四つ折りにしたハンカチの角で擽るように拭く。


「あっ、あっ…!んっ、あぁ……っ」


 息を荒げて行くスコールの声は、悩ましく艶を孕んでいる。
喉を突いて出るその声を殺したくても、唇は最早噤む力を失い、両腕は頭上で縫い止められたままだ。
開かれた脚もそれぞれ押さえ付けられており、足を閉じる事も出来ない。

 吸水性の高いハンカチは、あっと言う間に濡れそぼり、その許容量をオーバーしてしまったようで、途中からは拭く度に沁み出るようになっていた。
これじゃ終わらないな、と言う兵士の呟きに、終わらせる気がないのだろうとスコールは思った。
ふぅ、ふぅ、と鼻を広げてくぐもった呼気を漏らすスコールの股間では、ペニスが切なげに震えている。


「野郎にちんこ拭かれて、感じてるのか?指揮官様」
「んっ、違、んんぅっ…!あっ、やっ、…あぁっ…!」


 陰嚢を持ち上げるように包まれ、やわやわと揉まれる快感に、スコールは喉を反らして喘いだ。
ふるふると弱々しく頭を振る少年の眦には、悔しさを滲ませた雫が浮いている。

 緩やかな刺激をその周囲に与えられている内に、スコールのペニスはすっかり勃起していた。
薄く血管を浮かせ、ピクッ、ピクッ、と震える中心部に、男達の視線が集まる。


「や、あ……」


 小さな子供が愚図るように、スコールは掻き消えそうな声で言った。
兵士はそれに構う事なく、トロ……と蜜を零しているスコールのペニスを摘む。


「ひんっ…!」
「拭いてやってるだけなのに、ちんこビンビンになってんじゃねえか」
「我慢汁まで垂れてるぞ。これから朝の打ち合わせだってのに、どうすんだ?」
「ふ、ふぅっ…んん…っ!」


 どうもこうも、放って置いてくれれば良い。
スコールは心の底から思ったが、兵士達は未だスコールを解放する気はないようだった。


「このままだと、パンツがぐちょぐちょになっちまうなぁ」
「そりゃ気持ち悪いだろうな。なんとかしてやらねえと」
「い、いらない…ひっ、もう…もう、やめ……っ」
「そう言うなって。人の親切は素直に受け取って置くもんだぜ」
「何が、親切、だ…っ…!」


 睨むスコールに構わず、兵士はごそごそとテント内を物色している。
スコールは力の入らない体を捩り、拘束する腕から逃れようとするが、乳首やペニスをきゅうっと握られ、抵抗する意思を奪われてしまう。


「や、ひっ、あぁっ…!ひ、引っ張る、なぁ……んんっ!」


 摘まれた乳首を抓られ、ペニスの竿を扱かれて、スコールは肩を縮こまらせた。
開かれた脚の太腿が震え、もどかしげに細い腰が揺らめく。


「あっ、あっあぁっ…!」
「お、あったあった。指揮官殿のお好きなモンが見付かりましたよ」


 悶えるように呻くスコールの前に、兵士が持ち出して来たのは、万年筆だ。
それを目にしたスコールの顔が蒼褪め、「や、いや…」と譫言のような声で訴えるが、兵士達は全く意に介さない。


「嫌だ、嫌だっ!離せ、もう、やだぁあっ!」
「嫌よ嫌よも好きのうちってな、判ってるよ」
「違う、ひっ、や、やめ、やめ、」


 指一本分の太さのあるペンの尻が、スコールのペニスの先端へと宛がわれた。
スコールはがちがちと歯を鳴らし、恐怖に染まった顔で首を横に振る。
頼むから、と憔悴し切った声が漏れ、凛々しい筈の顔立ちを涙に濡らした少年であったが、兵士はにんまりと笑みを浮かべただけだった。

 蜜を零していたペニスの穴に、づぷっ、と万年筆が挿入される。
ビクン!とスコールの躯が大きく跳ねて、スコールは喉奥を突いた嬌声を、唇を噛んで飲み込んだ。


「ひ、ぐ、ぅ……っ」
「痛かねえだろ?」
「ん、ん……うぅっ……」


 兵士の言葉に、スコールはふるふると首を横に振った。
異物感への嫌悪と恐怖も相俟って、スコールの躯は強張っていた。
しかし、それ程の刺激を与えられて尚、スコールのペニスは堅く張り詰めている。

 先端だけを尿道口に挿した状態で、兵士は万年筆をぐるぐると回し始めた。
擦るように、抉るように尿道口を広げられ、スコールの引き絞っていた唇が呆気なく瓦解する。


「ひっ、あっ、はぁっ!や、ああっ!」
「まだ先っぽしか入ってねえのに、腰振っちゃって」
「いや、いやぁ…っ!んぁっ、あっ、あぁ…っ!」


 ぐにっ、ぐにっ、とペニスの先端を苛められ、スコールの腰が逃げを打って揺れる。
しかし、爪先を丸め強張らせているのを見れば、彼が苦痛に喘いでいる訳ではない事は明らかだった。
証左のようにスコールの顔は火照り始め、唇の隙間から、濡れた舌が覗いている。

 兵士は先端を苛めていた万年筆を、ぐぷぅっ!と奥へと押し込んだ。


「んひぃいいっ


 一気に奥へと突き立てられた異物に、スコールは堪らず甲高い悲鳴を上げた。
兵士達は、悲鳴に甘さが含まれている事に気付き、半ばまで挿入した万年筆を上下に動かし始めた。
にゅぽっ、にゅぽっ、と尿道口を出入りされる感覚に、スコールは我を忘れて喘ぎ啼く。


「ああっ、ああっ、だめっ、あぁあんっ!ひっ、そこ、んぁああぁっ
「本当に指揮官様はちんぽ苛めが好きだなぁ」
「やっ、そんな、ことぉっ……ああっ、や、んふぅうんっ!」


 ずぷぷっ!と万年筆がペニスの奥まで挿入され、スコールは天井を仰いだ。

 万年筆は蓋を被った部分だけを残し、半分以上をスコールの中心部の中に埋めている。
柄尻が奥を押しているのを感じて、スコールの腰が震えた。
はひ、ひっ、と情けない喘ぎを漏らすスコールの躯からは、すっかり力が抜けてしまい、頭上で縫われた腕も暴れる事を忘れている。

 全身を弛緩させたスコールの躯にあって、乳首とペニスだけが膨らんで自己主張している。
兵士達は、色付いたスコールの乳首を摘まみ捏ねながら、ペニスに挿入した万年筆を弄って遊んでいた。


「あっ、あっひっ、…やぁあ…っ」
「蓋したから、これで我慢汁はもう出ないな」
「でも勃起したまんまだぜ。マジでこのまま会議に出るか?指揮官様」
「や、あ……はひ…っ、ん…ぬ、ぬいて…ぇ……っ
「抜いたら我慢汁が出るだろーが」
「あふぅ…っ!」


 ぐりっ、と万年筆が円を描いて、スコールはビクンッ!と腰を浮かせた。
天を突いたペニスは、官能と挿入されている異物の所為で、当分萎える事はないだろう。
万年筆を取り、射精すれば全ては解決する話だが、兵士達はそう簡単にスコールを解放する気はない。


「指揮官様の威厳が損なわれないように、俺達で隠してやるよ」
「その為には、先ず下処理からしておかないとな」


 そう言うと、兵士達はスコールの足を持ち上げ、限界まで大きく開かせた。
異物を咥え、勃起したペニスを余す所なく曝け出したスコールは、熱に浮かされた表情で、兵士達のされるがままになっている。

 使えるものはないかとテント内を物色した兵士達が持ち出して来たのは、固形石鹸だった。
兵士は、精液で濡れたハンカチに固形石鹸を擦りつけて泡立たせると、スコールの股間にそれを当ててごしごしと泡を塗り付けた。
ぬるぬるとした感触が皮膚の上を滑って行くのを感じて、スコールの薄い腹筋がひくひくと反応を示す。


「はっ、あっ…!あふっ、んんっ…!」
「こんなもんで良いか。元々薄いようだしな」
「ふあ……な、に…する……気…っ」


 虚ろな目で自分の下肢を見下ろしたスコールは、泡塗れになった自分の股間を見て、眉根を寄せる。
そんなスコールの前に兵士が見せたのは、真新しい銀刃のカミソリだった。


「動くなよ〜、幾らなんでもちんこ切り落とされたくはないだろ?」
「な……ひっ!」


 兵士の言葉にスコールが自分の耳を疑っている間に、カミソリがスコールの股間へと宛がわれる。
皮膚の上を、薄い刃物が滑って行くのを感じて、スコールは身を固くした。
石鹸の泡で白くなった股座を、カミソリの刃が繰り返し滑って行き、その度、じょり、じょり、と言った感覚があった。

 まさか、とスコールの顔から血の気が引くと同時に、赤らんで行く。
石鹸塗れだった股間から、カミソリに撫でられた泡が取り除かれて行くと、白い肌が露わになって行く。
流れ落ちた泡の中に、黒い糸が幾つも絡み付いていた。


「や、いや…っ!やめ、そんな、そんな事ぉっ!」
「ほらほら、暴れない暴れない。綺麗にしてやってんだから」
「ふざけるな!こんな────んぁっ!」


 抵抗するスコールに仕置きするように、乳首がきゅうっ!と摘まれた。
ビクッ、と四肢を強張らせるスコールに、「そうそう、良い子にしてろよ」と言って、兵士はスコールの茂みを削いで行く。
じょり、じょり、と何度も続く剃毛の感覚と、スコールは乳首を弄られる快感に身悶えしながら、ゆるゆると首を横に振る。


「いや、あ…やだ…あっ、あんっ…!あぁ…っ!」


 剃った場所の具合を確かめるように、悪戯に指が陰部を擽る。
泡がゆっくりと焦らすように皮膚の上を滑り、スコールの白い太腿を撫でて行く。
泡の流れを阻害するものがない理由を、スコールは考えたくなくて、涙の滲んだ目を強く瞑った。

 カミソリの動きに引っ掛かるものがなくなって行き、皮膚の上をするすると滑るようになる。
陰嚢を持ち上げられ、その裏も丁寧に処理され、雄の周りを保護する為にまとわりついていたものもなくなった。
最後に濡れたハンカチで、ゆっくりと丁寧に、焦らすように股間を拭かれ、泡を取り除かれる。


「これで良し。はは、ガキみてぇにツルッツルだな」
「う…あ……ああぁ……」


 嗤う兵士の言葉に、スコールは絶望に似た気持ちで、力のない声を漏らした。

 石鹸の泡がなくなって、すぅすぅとした空気感に晒されている陰部。
スコールが薄く目を開けて其処を見れば、兵士の言葉の通り、子供のようにつるりとした股間があった。
比較的体毛の薄い方とは言え、それでも年相応に生えていた筈の陰毛が、すっかりなくなっている。
下生えすら失った其処で、包皮の捲れたペニスが勃起しているのが、酷くアンバランスな光景だった。

 ひく、とスコールの喉が鳴る。
ただでさえ男達に凌辱される身となった事が悔しくて堪らないのに、剃毛処理まで施され、赤ん坊のような形にされる等、屈辱以外の何物でもない。
目尻に溜まっていた涙粒がぽろぽろと溢れ出し、スコールは肩を震わせた。


「う、う…ひっ……んぅっ……」
「あーあー、泣いちまった」
「そう悲観するなよ、指揮官様。案外サマになってるぜ?パイパンちんこ」
「んぁっ、ああっ…やぁあ……っ」


 つるりとした股間を揉むように悪戯され、スコールは涙を滲ませた顔で頭を振った。


「も、もう、離せ…んっく……頼むから…離して、くれ……うぁっ、」


 これ以上の屈辱は耐えられなくて、スコールは解放を訴えた。
しかし兵士達は相変わらず意に介す事なく、スコールの両足を開いたまま押さえつける。

 兵士の一人が、万年筆を挿したペニスを摘まみ、頭を持ち上げた。
ひくん、とスコールの腰が跳ね、押し開かれた太腿が震える。
今度は何をされるのか、怯えと諦めの混じった表情で、スコールは兵士達の動向を見詰める。

 兵士達が持ち出したのは、テント隅に置いていた医療パックだ。
緊急用の湿布やガーゼ、包帯の他、消毒液や軟膏などがコンパクトに収められているもので、SeeDの配給として配られたものである。
兵士はそのパックの封を切ると、厚手のガーゼを取り出し、スコールのペニスに押し付けた。


「んぅんっ


 不織布がペニスの裏筋と陰嚢を擽るのが判って、ぶるっとスコールの躯が震えた。
陰毛が全くなくなってしまった所為か、触れるものの感触が酷くはっきりと伝わる気がする。

 兵士はスコールの勃起したペニスを押し上げ、下腹部に押し付けるように当てると、ガーゼごと医療用テープで固定した。
尿道口を支配するものが角度を変え、柄尻の縁がぐりっ、ぐりっ、と尿道の壁を押し、スコールの足の爪先がビクッビクッと痙攣する。


「や、あ…あぁっ」
「これなら幾ら勃起してたってバレねえだろ」
「チン毛もないから、剥がす時に痛い事もないぜ。優しいだろ?感謝しろよ」
「あぅ…んん…っ」


 スコールのペニスは、下腹部に身を添わせる形で、ガーゼと医療テープによって固定されている。
これなら、兵士達の言う通り、服を着てもスコールのペニスがどうなっているのかは判らないだろう。

 しかし、ペニスは大きく膨らんでいる上、万年筆が挿入されたままだ。
万年筆を咥え、膨らんだ亀頭がガーゼの端から顔を出しており、兵士はその先端を摘まんでぐりぐりと円を描く。
スコールは、尿道を抉りながら擦られる快感に、ビクッビクッ、ビクッ!と下肢を震わせ、背を仰け反らせて喘ぎ啼いた。


「あひっ、はひっ、ひぃんっやっ、あぁっ!だめ、あぁ、あぁあんっ
「気持ち良い声で啼いといて、駄目も何もないだろ。ほーれほれ、ぐりぐりってな」
「やぁっあはああぁっ!」


 尿道の奥の窄まりを掻き回すように引っ掻かれて、スコールは甲高い悲鳴を上げる。

 腰から下の力が抜けて行くのが判って、スコールはいやいやと頭を振った。
涙に濡れた瞳を熱に彷徨わせ、開きっ放しの口から犬のように舌を伸ばしている少年の姿に、兵士達は自身の欲望がむくむくと鎌首を上げるのを感じていた。
───しかし、時刻は直にタイムリミットを迎える頃だ。

 兵士達は、スコールの膨らんだ乳首を摘まみ、ガーゼの端から顔を出すスコールのペニスの亀頭を弄り、万年筆をずぽずぽと抜き差しして、スコールの反応を楽しみながら時間を確認する。
スコールはすっかり敏感になった乳首を潰され捏ねられながら、尿道口を昇っては戻って来る刺激に、甘い悲鳴を上げ続けていた。


「ふぁっ、あっあっ、あぁっ、あぁあっ
「さて、俺らはそろそろお暇するか。指揮官殿も準備しないとだろ?」
「や…こ、んな、の、で…行けな……あぁっ
「イかない為にこうしてんだろーが。こうやって蓋してないと、あんたイっちまうだろ」
「ひふっ、ひっそ、そんなの…あぁっや、いじるなっ、さわるなぁっ…!か、かきまわひひゃっ、ひぃいっ
「あんた、今日はどうせ後ろで見てるだけだから、このままで構わないだろ?つーかこのまんまの方が良いよな。でないとイっちまうし、ちんこ勃たせてるのバレちまうもんな」
「んぁっ、あんっ、ひぃん!らめ、あっ、ひぃいっや、抜け、抜いてぇえ…っ!あぁっ、中、突かなっあぅんっ!」


 手足を押さえ付けられたまま、胸とペニスから与えられる激しい快感に、スコールは腰を捩って悶え喘ぐ。
兵士達は、最後に、と、ぐりぐりっ!と強く万年筆を奥へと押し込んだ。


「あぁぁあああぁっ


 ビクン、ビクン、と全身を強張らせて、スコールは叫んだ。
テントの外に誰かいるかも知れない、と言う恐怖は、快感に押し流されてとっくの昔に忘れている。
兵士達が舌打ちする声にも、スコールは反応しなかった。


「っとに堪え性のない指揮官様だぜ」
「まあ良いじゃねえか。朝から俺達に付き合ってくれたんだからよ」
「そのガーゼとペン、抜いたら駄目ですよ。あんた、堪え性ないから、それがないと、自分が変態マゾ雌だってバレちまうからな」


 手足を拘束する腕が離れ、スコールは力なく体を投げ出して横たわる。
ペニスに突き立てられた異物から、じくじくとした快感が腰全体を膿んで、身体中へ広がって行く。

 脅しのような口調で嗤う兵士達に、スコールは何も言えなかった。
体中を支配する快感に逆らう術を、スコールは赦されていない。
光のない瞳を彷徨わせ、「良いな?」と笑みを浮かべて命令する男達に、スコールは頷くしか出来なかった。