声が消える先


 目の前で繰り広げられる淫行に、レオンの艶を孕んだ声に、スコールが昂ぶりを覚えた事は否定できない。
それは、否定を口にした所で、スコール自身の体が何よりも証明していた。
男の象徴を膨らませ、尻穴をヒクヒクと疼かせ、体が彼を求めているのは間違いない。

 だが、だからと言って、背後の男の言葉に従う訳には行かない。
スコールの身代わりとして、望まぬ行為に応じて、その身を汚されて行くレオン。
そんな彼を、欲望に従ったスコールまでもが貪ってしまったら、彼の心はきっと修復不能な程に傷付いてしまう事だろう。
そして、貪るスコールと、貪られるレオンを見て、男達は嘲笑うのだ。

 それが判っているから、スコールの答えは一つしかない。


「絶対……嫌だ……っ!」


 スコールは涙を滲ませていた瞳で、背後の男を肩越しに睨んだ。
秘孔に埋められた先端への恐怖は、浅ましい男達への怒りで塗り潰されている。
体が自由であればきっと噛み付いたであろう、共謀な瞳で睨むスコールに、男の双眸がすうと窄まり、


「じゃあ、こうだなっ!」
「────っっ!!!」


 スコールの膝を掬い上げていた手が離れ、がくん、と力の入らない体が重力で落ちる。
先端を埋めていたペニスが、拒否に閉じようとしてた秘孔を一気に押し開き、太いカリ首が、ぐぽぉっ、と孔を潜った。
直後に肉竿が根本まで飲み込まれ、スコールは下半身を引き裂かれたような痛みと圧迫感で悲鳴を上げる。


「あぁぁあああああっ!!」
「───……!」


 広い図書館に反響したスコールの悲鳴に、熱に溺れかけていたレオンの意識が戻って来る。
二本の雄を咥えていた顔を離し、声のした方を見ると、目の前を塞ぐ男の体の隙間から、秘孔を曝け出した格好で泣いている少年の姿があった。

 レオンの見開かれた蒼灰色の瞳に、秘部を何度も打ち上げられるスコールが映し出される。


「ひっ、あぁっ、ああっ!やっ、あうぅっ!」
「へっへっへ、イイ締め付けだなぁ。やっぱり欲しがってたんだろ。そらっ!」
「あぅんっあっ、いやっ、あぁあっ…!」


 スコールを貫く男は、逃げを打つ事さえ出来ない細腰を抱いて、ずんずんと乱暴な突き上げを施している。
最早声を抑える気力もないスコールは、打ち上げられては跳ねる躯が自重で落ちる度、深くなる繋がりに涙を流して頭を振った。
男は拒絶に締め付けながらも、散々耕された所為で柔らかな弾力を失わない媚肉を、ペニス全体で味わいながら、スコールの官能に堕ちた最奥をノックする。


「はっ、はうっ、あぁっ、あぁんっや、あっ、あっ、」
「な……ス、スコー、んぶっ!」


 自分が守っている筈だった少年が、その約束に反して犯されているのを見て、レオンは呆然とした。
嘘だ、と言わんばかりに、彼の名を呼ぼうとしたレオンの口に、ドロドロの肉茎が捻じ込まれる。
頭を掴まれ、前後に揺さぶられて、ペニスへの口淫を強制されながら、レオンは不自由な舌で男達に抗議した。


「んっ、んぐっ、な、なんれ…おふっひゅ、こーりゅ…っ!」
「あん?……ああ、なんだヤってんのか」
「あっ、ひっ、あぁっいや、いやぁっ、ああっ…!ぬ、抜け…抜いてぇえ……っ!」
「ひ、ひゃく、ひょふ……んっ、んぉっお、れ…かわゃり、にぃ…っ」
「何言ってるか判んねえ」
「んぐぅうっうっ、うっ、ふ、ぐぅう…っ!」


 レオンの頬にぐりぐりともう一本のペニスが押し付けられ、こっちも舐めろ、と命令される。
しかし、レオンはペニスを舌で外へと押し出すと、頭上の男達を睨んだ。
蒼灰色の瞳が、何故、どうして、と問うレオンのアナルを、太いペニスがぐりゅっ!と抉り、レオンの膝ががくがくと震える。


「うっ、うぅっは、お、おれっ、おれが…代わりに、する、から……あぁっす、スコールには、んひっ手を、ださな、いって、」


 直腸を犯される苦痛に顔を顰め、喘ぎながら言うレオンに、男達はにやにやと笑う。


「ああ、手を出さないぜ。約束通り、俺達は手を出してないだろ。なぁ?」
「ああ。お陰で俺はまだお預けなんだぜ。ほら、咥えろって」
「ふぐっ……!うっ、うぅっ……!」
「お前がちゃーんとあいつの相手もしてれば、あんな風にはならなかったんだぜ。ま、多分無理だったと思うけど。あいつは最初っからあのガキがお気に入りみたいだからなあ」


 そんな理不尽なこと、とレオンは怒りと共に悔しくなった。
自分さえ耐え忍べばスコールを救える、守れると思っていたのに、男達は最初から約束を守る気などなかった。
その約束が、レオンにとって一縷の望みであり、彼の心の支えだったと言うのに。


「んぁっ、あっ、ひぃんっあ、あぁっ!や、そこっ、だめぇっ…!ああっ、ひぃいっ
「う、ひゅ、こーる……んっ、ひゅこーりゅぅ……っ!」


 ペニスを咥えたまま、くぐもった声で少年の名を呼ぶレオンの眦から、大粒の涙が零れて行く。
自分が幾ら汚れた所で、彼を護る事が出来ればそれで良かったのに、何もかもが無駄だった。
その上、スコールはまた犯されていて、抵抗の力も気力も失った自分も、まだ解放されない。

 睨んでいた蒼色から、希望が失われたように光が消えたのを見て、男達は顔を見合わせて頷き合う。
レオンの口にペニスを入れていた男が、ぬろぉお、と焦らすようにゆっくりと一物を抜いた。
酷使されたレオンの口には、殆ど力が入っておらず、だらだらと唾液が垂れて行く。
その濡れた唇から、秘奥を突き上げられる度、甘露を孕んだ声が溢れる。


「はっ、あふっ、あっ、あぁ…っ!」
「おい、レオン。あのガキ、お前が俺らとヤってるの見て、興奮してたらしいぜ」
「あっ、あっあぁ…っ!んっ、あ…はっ、はぁっ
「ひでえよなあ、お前はあいつの為に頑張ってたのに」
「お返しにお前も見てやれよ。あいつがちんこ咥えてひんひん啼いてる所」


 視界を遮っていた男が退くと、その向こうに隠されていた、スコールの姿が曝け出された。


「───はっ、ひっ、あぁっ!だ、め…だめぇっあっ、あっ、ひぃんんっ


 スコールは両足を大きく開かされ、ペニスもアナルも曝け出している。
レオンが見付けた時、既に精液で濡れそぼっていた下腹部に、またてらてらと新しい蜜液がまとわりついている。
スコールのペニスは支える必要もなく頭を上に向けており、揺さぶられる度、肉棒がバネで跳ねるようにぷらぷらと揺れる。
鈴口から蜜潮が溢れ出していて、竿を伝い流れ落ち、玉袋まで濡らしていた。
その下で、卑猥な形に広がっている秘園に、血管を浮かせた太いペニスが埋められている。
根本まで咥え込まれていたペニスが、にゅるぅうっ、と抜けて行っては、ぐぷんっ!と最奥まで捻じ込まれる。
あの肉棒を、スコールの柔らかくうねる肉ヒダが包み込んでいる事を、レオンは想像する事が出来た。
あの熱くて艶めかしい肉の感触に包まれると、雄の欲望は一層煽られ、彼の中に射精するまでブレーキをかける事は出来ない。
レオンも、それをよくよく知っていた。


「あっ、あぁっはっ、あっ、激し…ひっ、ひぃっ


 スコールを犯す男が、ぷっくりと膨らんだ桜色の乳首を摘む。
ビリビリと走る電流にスコールの体が跳ねて、アナルが遠目に見ても判る程、ぎゅううっと窄まった。
締め付けられた肉を使って、男は竿を擦りながら抜き差しする。


「いやぁあっち、乳首ぃ…っ!だめっ、あぁんっ
「あ…あ…ス、コール……んっ、んぅっ


 頭を振りながら、官能に痺れる胸を仰け反らせるスコール。
そう言う姿勢を取ってしまうと、まるで胸を差し出して苛めて欲しがっているように見える。
男の太い指がその乳首を摘まみ、引っ張り、捏ね回した。
そんなに乱暴にしたら痛がる、とレオンは知っている。
そして、その痛みは決して純然たる痛みではなく、快感の前兆信号である事も知っていた。


「ひぃっ、ああっ、あぁあっ!いた、痛いぃ…っ!あっあっ、あっ、こ、こねるなぁ……はぁあんっ


 乱暴に弄られて、神経が敏感になって来た所で、摘まむ力を緩めて指の表面で擦るように捏ねてやると、スコールは快感を得る。
指で乳輪を左右に引っ張り広げたり、乳首の根本に爪の先を当ててくすぐったり、摘まみ膨らませた乳頭を指の腹で捏ね撫でたり。
もう何をされても、スコールは快楽を感じてしまう程、性感帯を解放させてしまっている。


「はひっ、あぁっだめ、やだぁ……っ!あっ、あぁんっあふっ、あぁっ、あぁあっ!」


 胸への刺激に意識を晒されていたスコールだったが、その隙を突いて、緩んだ秘孔の奥へペニスが穿たれる。
ビクッビクッとスコールの太腿が跳ねて、股間のペニスからぴゅくんっ、と我慢汁が噴いた。


「おお?イきそうか?良いぜえ、レオンにケツまんこでイくとこ見せてやれ」
「え……あ、ああっ!?」


 男の言葉に、スコールは目を瞠った。
三人の男に囲まれていたレオンの姿が、目の前に曝け出されている。
それはつまり、レオンからも自分のあられもない格好が見えると言う事。

 足を開いて、男の肉棒を咥え込んだ秘部を、レオンに見られている。
その事に気付いた瞬間、スコールの顔が真っ赤になりながら血の気を失い、全身が凍ったように強張った。
それが男を締め付ける事にも繋がり、背後の男がくつくつと笑う。


「ケツまんこがすげぇ締め付けたぜ。レオンに見られて興奮したかあ?」
「ち、ちがっ、あひぃっ


 青い顔で男の言葉を否定しようとするスコールだったが、ごりゅっ!と前立腺をペニスに抉られ、白眼を剥いた。
そのまま同じ場所を連続で突き上げられ、スコールの体がビクンッ、ビクンッ!と律動に合わせて大きく震える。


「んぁっ、あっ、やぁ…っ!だ、め…レオンっ、だめぇ…っ!見るなっ、見るなぁ……っ!」
「何言ってんだ。お前だってさっきレオンのヤってるトコ見てちんこ勃たせてた癖に!」
「違う、違ううぅっ!そんな事……ひぃんっやっ、あっ
「お前ばっか見てるなんてずるいだろうが。そら、ちゃんとケツまんこ見せてやれ!これでお相子だってな!」
「いやっ、いやぁあっ!見るな、見ないで、レオンんっ!お、お願いだからぁっ!あぁああっ


 泣き叫びながら、秘奥を犯される快感に悶え啼くスコール。
振り払う気力も、暴れる体力もないスコールは、秘孔を貫くペニスに逆らう事が出来ない。
そんなセックスをレオンに見られて、秘孔がむず痒さを持って疼いてしまう。

 レオンは泣きじゃくるスコールの声に、見ていられない、と目を逸らした。
が、横から伸びていた手に顎を掴まれ、ぐいっと正面へと向かされる。


「目ぇ逸らすなんて勿体ねえな。あんなに気持ち良さそうにしてるんだぜ?ちゃんと見てやれよ」
「……う……っ!」
「ま、お前が見なくても、俺達が楽しませて貰うけどなあ」
「やめ、ひぅっ!」


 男達の言葉に、レオンは噛み付こうとしたが、もう一人の男にバシンッ!と尻を叩かれた。
じんじんとした痛みに赤くなる尻を、二度、三度と続けて叩かれる。


「うっ、んっ!うぅ…っ!」
「レオ……やっ、レオン…っ!レオンに、ひっ、ひどいこと…っ、あぁっ
「す、スコール……んっ!あうっ!うぁっ…!」


 スパンキングの音に気付き、レオンを庇おうとするスコール。
揺さぶられながらもレオンを想うスコールに、男達はわざと大きな音を立てて、レオンの尻を何度も叩いた。

 叩かれる度、きゅうっ、きゅうっ、と締め付けるレオンの肉壺の中で、背後の男は容赦もなくペニスを扱いている。
断続的な締め付けを貰いながらの律動は、男に良いマッサージを与えていた。


「おおっ、おぉっ!やべえ、イきそう」
「はっ、はうっ!あうんっ!はあっ、は……や、やめ…んっ、スコールの前では……あぁっ
「ビッチのマゾの癖に、選ぶ権利ある訳ねぇだろ!」
「ひんっ


 バシィッ!と一際強く尻を叩かれて、レオンの体がビクッと震える。
赤くなった尻肉を大きな手に鷲掴まれると、レオンの括約筋がヒクヒクと戦慄いて、肉を咥えた孔がきゅんきゅんと切なげに疼くのが伝わった。

 レオンの後ろ手に拘束された腕が引っ張られ、レオンは膝立ちの格好にされた。
力の入らない膝は肩幅に広げられ、勃起した股間のシンボルが曝け出される。
そのペニスを、横から伸びた手が捕まえて、ゴシゴシと扱き始めた。


「やめっ、ひぃっさ、触るな……あっ、あぁっ
「そういや、お前まだイってねえよなあ。ぱんぱんになってんじゃねえか」
「うぅんっは、はっ……や…っ!」
「ほれ、見ろよアレ。お前のケツまんこ見て、レオンが勃起してるぜ」
「ひっ、ひうっ…!レオン…あぁっ
「違う…っ!違う、スコール……俺は…あぁんっ
「違うってんなら、こりゃケツまんこされてヨがってるって事で良いんだな?」
「そ、そんな訳……あぁっはっ、あんっ、あっ、ひぃっ
「レ、レオン、レオンん…っ!あぁっはぁっ、やっ、あぁああ…っ


 レオンを揺さぶる男の律動が、激しさを増して行く。
既に己の中で、一物がだらだらと先走りを溢れさせている事に、レオンは気付いていた。
先の男の精液と、今の男の精液が交じり合い、ぐちょぐちょと掻き回されて、濡れそぼった媚肉が物欲しげに蠢いている。
うぞうぞと絡み付いて来る肉の壁に誘われるまま、男のペニスはどんどん膨脹して行った。

 そんなレオンの前で、スコールは背面座位の格好で犯され続けている。
最奥を太い肉棒で突き上げられる度に、スコールの色の薄い陰茎から、ぴゅっ、ぴゅうっ、と汁が噴く。
尻穴の奥をゴツゴツとノックされるだけで、スコールの精嚢は反応を示し、送り出された精子が溢れ出してしまうのだ。
完全に男に犯される雌としての反応であった。


「はひっ、あっあっらめっ、もうっ!もうだめぇえっ
「ああっ、スコール…っ!スコールぅう……っ!」
「ほーれほれ、スコール君がイくぞぉ。イっちまうぞぉ〜」
「いやっ、レオ、見るな、見るなぁあっイ、イくのっ、イくのぉっ、見ちゃだめぇええええっ


 ぎゅううっ!とスコールの尻穴が肉竿を食い千切らんばかりに締め付ける。
その絡み付きを振り切ったペニスが、ぐりゅんっ、ぐりゅんっ!と秘奥を穿り抉った瞬間、スコールは絶頂した。


「あぁああああっイくっ、出りゅぅううっひぃいいんっ


 ビクンッビクンッ!と四肢を波打たせる程の激しい快感の中で、スコールは射精した。
びゅるるるっ!と勢いよく噴射された精液が、距離を置いているレオンの位置まで飛び散る。
開かされた両足が、爪先までピンと伸びきって、彼がどれ程強い官能を味わっているかが判る。
顔は悲しみの涙に濡れながら、至高の絶頂で光悦に蕩けていた。

 男を咥え込んだアナルの動きが、レオンの目に映る。
みっちりと隙間なくペニスに縋り付いた肉孔の中で、咥え込まれた竿は極上の肉褥に包み込まれているに違いない。
それを想像したレオンのペニスが、ピクッ、ピクッ、と切なげに震えると、ペニスを包む男の手が激しい手淫を施し始めた。


「んっ、うぅっああっや、やめろぉ…っ!そんなっ…乱暴に…っ!」
「こっちは優しい方が好きなのか?」
「いやいや、叩かれて悦ぶマゾだからな。平気だろ」
「はっ、ひぃっ、あぁんっやっ、あっ、そこはぁっ


 男の指が尿道口をぐりぐりと押すと、レオンの腰がビクンッビクンッと痙攣する。
連動して締め付ける肉壺の天井を、固い亀頭がゴリゴリと掘削するように押した。

 歯を食いしばって絶頂感を殺そうとするレオン。
そんなレオンの前で、スコールは果てたばかりの秘孔を更に攻められている。


「んひぃっらめぇっイったぁっイったからぁっもういやぁあっ!」
「お前がイったって、俺はまだなんだよ!」
「ひうっ、ひぃっ、あぁっ奥うっ、奥いやぁっあ、頭っ、おかひくなるぅっ
「良いじゃねえか、可笑しくなっちまえ!そらっ、ケツまんこちんぽでバカになれっ!」
「あぁっそんなっ、だめ、そんなのぉっらめなのぉっ


 ただでさえ敏感になった躯で、弱い所を集中して攻められて、スコールはあられもない声を上げていた。
蕩け切った貌をレオンの前に晒して、突き上げられる度にビクンッ、ビクンッと体を震わせる。

 快感に屈したスコールの姿は、正しく雌だ。
雌に堕ちたスコールの表情は、光悦に蕩けて行く内に、解放感も滲ませて行く。
普段、固い理性の殻に閉じこもっている姿が嘘のように、何もかもを曝け出す様に、レオンも触発されたように自身を解放させていたものだった。

 それに今、当てられる訳には行かない────判っているのに、レオンの劣情も止まらない。
恥部を見せつけるような格好で犯されるスコールの声には、艶を孕んだ甘える音ばかりがあった。


「ああっ…スコール…っ、やめろ……よせ……っんん


 名を呼び訴える自分の言葉が、自分達を犯す暴虐人達へ向けられたものか、淫靡な世界へ堕ちて行くスコールへ向けられたものか、レオン自身にも判らなかった。
ただ、そうやって彼が堕ちて行く事への抵抗を失っていくのが哀しく、同時に、羨ましく思ってしまう自分を諌める為に、訴えを呟かなければならなかった。

 その涙ぐましい抵抗すら、囲む男達の手で崩されて行く。
勃起し切ったペニスの裏筋をゴシゴシと擦られて、レオンの膝から力が抜けて行く。
顎を捉えていた手が、傾きを変えさせて、唇に肉棒が押し付けられた。
拒否する程に力が入らず、ぬぷぅっ、とペニスが咥内に侵入を果たす。


「ふっ、ふぅっうぅっ…、んふぅっ
「はぁっ、ああっあひぃっんひっだめ、だめぇトぶぅっちんぽっ、いやぁあっ
「嫌嫌っつって、締め付けて離さねえじゃねえか」
「ひがっ、ひっ、あぁあんっあうっ、んほぉっ
「うんっ、んっ、んぶぅっおふっ、ふぐっうぅ、うぅっふぶぅんっ
「こっちも良い感じに蕩けて来たなあ。お前もそろそろ素直になっちまえ、よっ!」
「おふぅうんっ


 スコールの喘ぎ声を聞きながら、揺さぶられていたレオンの尻奥に、固い亀頭が撃ち込まれる。
ぐぽんっ、と一つ深い場所まで侵入したペニスに、レオンは目を見開いた。
圧迫感と、それを越える快感がレオンの体を襲い、


「うひゅっんっふぅうううううっ


 S字直結を犯された瞬間に、レオンの体は陥落した。
尿道を苛めていた指を押しのけるように、びゅぅううううっ!と精液が噴射される。
今までの攻めで、溜まりに溜まっていたものが溢れ出した所為で、精子の勢いは中々止まらなかった。

 絶頂の中で更なる絶頂を得るレオン。
秘奥が連動して、根本まで捻じ込まれたペニスを全身で締め付けて、入り口から奥にかけて搾り取ろうとする。
その動きに誘われるまま、男は「うおっ、おぉおっ、おぉおおおっ!」と雄叫びじみた声を上げながら、レオンの中に精液を注ぎ込んだ。


「うぉおおんっおふっふぐぅぅううんっ


 奥の奥が犯されているのを感じて、レオンの腹がビクビクと痙攣する。
後ろ手に掴まれた両腕が引き攣ったように強張り、指先一本まで、まるで雷でも食らったように痺れながら戦慄いていた。
びゅうっ、びゅううっ、と連続して中に注がれる感触を得る度に、媚肉が肉塊を締め付ける。


「おっおぉっ…ふぶ、あ……っ
「ははっ、見たかあ、スコール君?レオンがイったぜぇ!」
「レオ、レオンっあっ、ひぃっレオンん…っ、ああっ、はぁんっ


 笑う男の声を聞きながら、スコールは白眼を剥いているレオンを見ていた。
別の男の肉棒を口に食んだまま、眉根を寄せるレオンの眦から、大粒の涙が溢れ出している。
ああ、酷い、と思う気持ちの向こうで、彼が自分と同じ、汚れた存在になってしまった事に、微かに安堵を感じている事に気付く。
その事に自己嫌悪する事も忘れて、スコールは背後の男に揺さぶられ続けている。


「はっ、ひぃっああっひぃんっああっ、だめぇ…っ!ほんとに…おかひくなるぅ…っ
「んっ、は…は…ぶ……うぅんんっ…


 射精の終わったペニスが、ゆっくりとレオンの秘孔から抜けて行く。
奥の奥へと入り込んだ亀頭が、太いカリを引っ掛けながら窄まりの出口を抜けた瞬間、レオンは軽くイった。
ビクンッ、と腰を震わせて少量の精を零してしまうレオンに、横にいた男がドロドロに濡れた手をレオンに見せ付け、涙に濡れた頬にそれを塗りたくった。

 自分自身の精液で汚れたレオンの唇から、陰茎が出て行く。
掴まれていた腕が放されると、レオンは床に崩れ落ちた。
倒れ込んだレオンの体が仰向けにされ、お預けを喰らっていた男が足の間に割り込む。
中出しされた精液が溢れ出すアナルは、口を閉じるを事を忘れて、ヒクヒクと伸縮を繰り返していた。
男は其処に自身を宛がうと、躊躇なく一気に腰を押し進める。


「っあぁああんっ


 まだ快感の波が収まっていない躯に、三本目の楔を打ち込まれて、レオンは体を弓形に撓らせて喘いだ。
男はレオンの上に馬乗りになって、押し潰さんばかりの激しさで、レオンの秘孔を犯す。


「はひっ、はっ、あぁんっやっ、めっ、えぇっ
「俺達が全員満足するまで終わる訳ねえだろうが」
「はんっ、あっ、あっ、ふひぃっい、ひぃっああっ
「俺のもまだこんなになってんだわ。ほれ、口開けろ」
「はっ、はっ、はんむっんむっ、おふっ、おふぅっ


 喘ぐレオンの口に、先程までレオンのペニスを苛めていた男の肉棒が捻じ込まれた。
レオンは力の入らない手足をばたばたと暴れさせて抵抗したが、秘奥をぐりぐりと亀頭で抉られると、何も出来なくなってしまう。
更に、両手を頭上の男に、両足を伸し掛かる男の足で絡め取られて、レオンは一切身動きが出来なくなってしまった。


「おっふ、おふっ、ふぅんっんぶっ、んごぉっおおうぅっ…!」
「あー、埋まってんなあ。じゃあ俺は……」


 それなりに上背のある躯を、覆い隠す二人の男。
その横であぶれていた男が、一人の男に犯され続けているスコールの下へ向かい、


「はんっ、あひっああっ、だめそこばっかり、されたらっ、おれっ、」
「おっ、どした?」
「いやいや、あっちが満員でさ」
「あー、成程」
「お、おかひくなるっちんぽで、あぁっ、ケツ穴っ、お、おかひく、」
「スコぉルくぅん。お口借りるぞぉ」
「んぷぅっ


 喘ぎ開きっ放しになっていたスコールの口に、ドロドロに濡れそぼった性器が突っ込まれる。
スコールは突然の事に目を瞠ったが、理解が追い付く暇もなく、ごちゅんっ!と秘孔の奥を突き上げられて、迸る快感電流に言葉を失った。
壮絶な快感に悶えるスコールに構わず、頭上の男が少年の口でペニスを扱き始める。


「んっ、ぶっ、ふぅうっ!うふっ、ふぅんっ
「これなぁ、さっきまでレオンのケツまんこに入ってたんだぜ」
「うぅんんっ
「ははっ、締まった締まった。ほら、スコール君、レオンのケツ汁綺麗にして」
「う、うふっ…ふぅっ、おふっんっ、んっ
「そうそう、イイ子だな〜。レオンも頑張ったからな、君も頑張れよ〜?」


 男達の言葉の意味など、既にスコールは理解できなくなっている。
ただ一つ、レオン、と言う名にのみ反応して、スコールは口の中のものをぴちゃぴちゃと舐め始めた。
拙い技術で奉仕する健気さを覗かせる少年を、背後の男は相変わらず好きに揺さぶっている。

 スコールの背後の男が、また乳首を摘む。
高い声を上げて、細腰をくねらせて悶えるスコール。
同じように、レオンの背後の男が、彼の赤い蕾を摘まみ捏ねれば、レオンはビクビクとこ腰を震わせて、尻穴に咥え込んだものを締め付けた。
レオンはツボを付いた舌技で、スコールは不慣れにも賢明に男達に奉仕を続ける。


「ふっ、ふぅっ…おっふぅんっんっ、あふっ、ふぐぅんっ
「んちゅっ、んむっ、はむぅっうっ、ふっくぅっ
「はふっ、はちゅっんっんっおふっ、ふおぉっ
「うんっ、んっんむぅうっ…!は、ふ、はぐっ、ほぅぅっ


 じゅぽっじゅぽっ、ぐぽっぐぽっ、と淫音が絶え間なく響く。
その中で、二対の蒼灰色の瞳は、徐々に光を失いつつあった。