頼むコミックスを出してくれ!と、ここ一年強イグアナが願い続けているマンガ。
それはケロケロA連載中の「千邪の封魔師」!(作者・吉田宙丸)
(以下、これまでのあらすじに加えて、今月号のネタバレ全開につき、バレ読みたくない人はご注意をば)
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・(ネタバレ避け空間)
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すごーく大雑把に言うと、雰囲気的には男女関係のゴタゴタしてない・現代要素の全くない犬夜叉。
主人公その一は橘朔之進。人が良くてちょっとヌケ気味の封魔師。身寄りがなく、橘一門に入門する以前の記憶が無い。
主人公その二は白爛丸。やんちゃなお子様系の化け猫妖魔で、朔之進に封縛されて使い魔になっている。自分でも理由がよく解らないまま、朔之進に懐いている。ちょっとソードっぽい(笑) 何やら普通の妖魔ではないらしい。
妖魔と言っても、邪心を持たない種族は普通に死に時があって、死ねば輪廻の輪に入って生まれ変わることが出来る。
が、怒りや怨嗟といった負の感情から妖魔化したもの(人も動物もいる)は、この世に留まり続けて悪行を為すので、封魔師が貼札/封縛し、浄化しなければならない。
(使役の過程で邪気が抜けていく=人の心を取り戻すと、妖魔としては消滅し、魂が輪廻に戻ることが出来る)
で、この漫画、最初はケロケロじゃない雑誌で連載していたらしい。←ここ勘違いだったかも知れないので訂正/0601付。
その頃はごく普通の児童向けで、涙あり笑いありのほのぼの系冒険退魔行だった。いつか白爛丸も浄化する日が来るんだよなー別れるのは寂しいけど‥‥とか思いつつ、他の貼札した妖魔を駆使して邪悪な妖魔を倒したり、そうやって封縛した妖魔が浄化・昇天してちょっと寂しい思いをしたり、みたいな。
その雑誌が無くなったかなんかでケロケロに来たっぽいのだが、(ここも勘違いかも知れんので訂正)後半は打って変わって重めのシリアス展開に。
大神一族(狼の妖魔)のトラブルに巻き込まれるうちに、朔之進の母・朔夜(故人)の存在が判明。何やら過去、生まれた子供(=朔之進)を取り上げられ、殺されたので逃げてきて(実際は密かに生きていた訳だが)、大神一族の長に助けられたのだという。<そして朔之進とは父の違う、大神族の妹をもうけて亡くなる。
一方白爛丸も、戦闘中に正気を失った時に、ずっと忘れていた過去の記憶が蘇る。どうも白爛丸は生まれて間もなく、母猫に崖から投げ落とされて捨てられ、そこを幼少の朔之進に助けられたらしい。朔之進に封縛されたのも、戦って力負けしたというより、どこかで朔之進ことを覚えており、ずっと会いたいと思っていたからだったんだ‥‥と。
そんな訳で、二人とも己に関する少しの情報を得て、一旦橘一門の本家に帰る。
‥‥のだが、橘の師匠は母のことを聞くと言葉を濁し「お前を守るためだ。そのことには二度と触れるな」と言う。
そこへ白爛丸が出てきて「逃げるなよジジィ!」と食ってかかる。
(封縛された妖魔は、普段は札となってしまわれている。普通の妖魔は勝手に札から出てくることは出来ない。何故か白爛丸だけが可能)、
すると師匠は白爛丸の注連縄を見て顔色を変える。「何故貴様がここに‥‥!」「そやつを殺せ!今すぐに」「あれは妖魔であって妖魔でない。どうやっても浄化は出来ぬ。殺すしかないものだ」と言うではないか。
朔之進、訳が解らない。一体何故‥‥と聞こうとした時、封魔師の総本山から使者が来る。師匠、慌てて朔之進を隠し、「あの者(朔之進)は昨日旅立ちました。もうここにはおりません」と嘘をつく。
しかし街に出ていた使者の一人が朔之進を発見。そして白爛丸を「シズミダタリ」と呼び、殺そうとする。
訳が解らないまま交戦し、二人とも重傷を負いながらもその場から逃走。師匠に話を聞こうと道場に戻ると、総本山により橘一門は閉門されていたのだった!
で、逃げ回りながら何か知っていそうな他門の封魔師に話を聞き回ると、シズミダタリと白爛丸にまつわる秘密が明らかに。
浄化されないままただ殺された妖魔の魂は、生まれ変わることも出来ず奈落の底に沈み、集合無意識的な邪心の塊になる。それがシズミダタリ=沈み祟りであると。
シズミダタリはおよそ100年に一度、生き物として現世に生まれてきて、触れた生き物全てを妖魔に変えるという災禍を引き起こす。ゆえに総本山はシミズダタリが生まれたら見つけ出し、覚醒する前にあの世に送り返してきた。
しかしこの儀式が何やら大変「残酷で忌まわしい」ものらしく、それに反発した封魔師達が総本山の意向に逆らい、ひっそりと封印を行った結果が、現在の白爛丸であるのだと。<それが十三年前のこと。
――というところまで話を聞いた時、本山からの刺客が現れ、戦闘に!‥‥というのが、今月号までの話なのだが。
今月号の描写が色々と衝撃的で、これ児童誌に載せていいのか?‥‥とイグアナどきどきしています。
どのくらいかっていうと、ベルセルクか!かつてのコミックボンボン版のデビチルか!ってくらい‥‥
前述の「母猫に崖から投げ落とされた」という白爛丸の記憶の詳細が今回明らかになったんだけど、このシーンがなかなかに怖い。
森の奥っぽいところで、寝そべった母猫が子猫たちに乳を与えている。しかし、何やらくちゃくちゃペキポキという不審な音がし、ふと目を向けた母猫の目に映ったのは、白い子猫が口を真っ赤に染め、他の子猫を食っているという恐ろしい光景。
目が合うと、白い子猫は無邪気に「ミー~」と鳴くのだが、母猫牙を剥いて毛を逆立て、子猫を崖から投げ落とす。‥‥というのが、白爛丸の記憶にはない真相であるらしい。
白爛丸の、普通の妖魔と違う人間的な性格を知っている朔之進&仲間達驚愕。
他門の師匠いわく「恐らく御縄の封じが効いているおかげで、シズミダタリとして覚醒せずに済んでいるのだろう」<御縄とは本山の秘蔵アイテム。普段はこれで封縛してから殺すらしい。
じゃあその縄の新しいのを本山から手に入れて、白爛丸の封印を強固にすれば、シズミダタリにならないまま、普通の妖魔として浄化出来るんじゃ?‥‥という話をしているうちに、しかし本山の追っ手が再襲撃。
本山の刺客はまず朔之進を殺そうとしたので、今や朔之進大好きな白爛丸は逆上。一瞬シズミダタリモードに入り、正気を失う。
朔之進が抱きしめて止めてくれたので何とか正気に返るが、ふと見ると、
『あれ? 朔之進の手‥‥なんであんなとこにあんの?』
何と正気を失った一瞬の間に、白爛丸は朔之進の右腕を切り落としてしまっていたのだ!
衝撃のあまり、封印の御縄がブツリと切れる――というところで以下次号!という‥‥
‥‥うあああああああああ!!!!!
児童誌でこれ大丈夫なの!?
いい大人のイグアナが読んでも大ショックなんですが!!
そしてこの引きで次号って! 月刊誌の次号は遠いよ! 遠すぎるよ!
そしてこれは是非人に勧めたい!面白いよ!
と思っても何故かコミックスが出ていない‥‥
第一期が多分一年分くらい、ケロケロ版で現在第三十話なので、軽くコミックス五巻分くらいは溜まってるんじゃないかと思うのだが、何故かコミックスにならない。ぶっちゃけ他のアレとかコレとかの掲載作品よりよっぽど面白いんですが!
そしてケロケロは毎号付録つきで、大体どこでもビニール密閉されているので、立ち読みはほぼ不可能‥‥
せめて第一期分は、サークルリンクっていう子供向けのコミュニティサイトで無料公開されているのでそれを――と思ったら、そのサービス三月で終了して、漫画のコーナー無くなってるじゃありませんか!
まあ新サイトでは「漫画(ちょっと待ってね)」的なリンク無しアイコンになっているので、いつか復活するといいなあ‥‥と思っているのだが、それよりコミックスを出して下さいお願いします‥‥
そんな訳で、ケロケロエース掲載の「千邪の封魔師」、たいへんお勧めです。チャッと読むのは難しい状況だけど‥‥
話もキャラもいいし、三好絵の好きな人なら絶対好きな絵柄だと思う。
機会があったら是非!
(そのためにもコミックスを‥‥!!!)
御礼‥‥パチパチありがとうございます(^_^)/
更新確認!的なパチに感謝! 来週辺りには夏コミの当落が判明するので、受かったらまたオフラインモードに入るかと思われます。そしたらオン更新は少なめになりますが、夏コミ原稿に向けて全力で電波を受信する所存であります。皆様も、世界平和のついででいいので、中の人のコミケ当選を魔王様に祈って下さいまし。