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デビ小ネタ・神田川ソードの憂鬱編

※新刊(多分)の隙間からこぼれたネタ。
※シバソ本「Brilliant World」の世界です。

 魔王ルシファーの宴に呼ばれ、シバに連れられて登城したソード。
 二人が通された宴の間は、闘技場かと思うような広さであった。
「うおー‥‥ムチャクチャ広いな、おい!」
「広さに見合うだけの魔族が集まるからな‥‥」
「ん? そういや‥‥」
「どうしたソード」
「こういうの、人間界では確か『東京ドーム一個分』とか何とか―――」
 などとソードが言いかけた時。

―――プルルルッ

 というような、妙な機械音が脳内で鳴り、

―――プツッ

「ん? 何だ?」
『―――やあ、ソード』
「‥‥え?」
『シバに妙なことを教えるんじゃない。‥‥殺すよ』
「何だと!?」
『用はそれだけだ。切るよ』
 再びプツリ、と妙な音がし、サタンの声はそれきり途絶えた。
「‥‥‥‥‥‥‥‥」
「?‥‥どうした、ソード」
「い、いや、何でもねえ」
「ところで『トウキョウドーム』とは何の―――」
「な、何でもねえ! 気のせいだ! 忘れろ!」
 怪訝な顔で見詰めるシバに、ソードは必死でごまかすしかなかった。

 ‥‥一方、その頃新世界では。

「―――よし」
 と何ごとか得心しながら、サタン様はケータイ(二つ折りガラケー)をしまい込んだ。
 訊いていいのかなー‥‥と悩みつつ、双魔がおずおずと口を開く。
「サタン様、ケータイとか買ったんだ‥‥?(かける友達とかいるのかな‥‥)」
「ふふ、これは実は人間界のケータイではないんだよ」
「え!」
「電波通信ではなく、魔力通信なんだ。なにせ魔界にはケータイ各社の基地局がないからね」
「そういうのも魔力で動くんだ‥‥!」
「今はまだ試験中なんだが、そのうち魔界にも普及させようと思っているんだよ。色々と便利だからね」
「そうなんだー‥‥」
 それにしてもその「試験中の通信」で、一体何を脅していたんだろう‥‥
 と、ちょっとだけ思いはしたものの、それは訊けない双魔であった。

―――

「ところでタッチパネル式のスマホは開発しないの?」
「タッチパネルの仕組みは、どうやら魔力と干渉するらしくてね。正常に動作しないんだよ」
「えー‥‥(静電気と干渉‥‥魔力って、そういえば結局何なんだろう‥‥)」


(何で最近、影様と双魔はよく遊んでいるのだろう‥‥「兄の圧政に抗議する弟同盟」とかか?)


御礼‥‥パチパチありがとうございます(^_^)/
 何だか励まされた! これは「占いに負けるな!」とか「原稿ファイト(略)」な。いやー‥‥この状況のナニが「十二年に一度の幸運期」?!の謎は、実はちょっと解けつつあるのですが、まだ今年が終わっていないので確信が持てぬ‥‥詳細は待て来年!<長ぇよ。