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中の人日記・今そこら辺に転がってる本編

 どうでもいいけど、北海道で気温37度とか、青森で32度とかおかしいって‥‥
 爬虫類ちょっと死にそう。中の人も死にそう。変温動物辛い。

 でもって本題。
 新しめの本(ラノベ)だけチョイス。
 ネタバレ三昧注意。



・(ネタバレ避け空間)
・(「折りたたむ」機能が嫌いなんだよ‥‥<自分なら畳んであったらまず読まない)


「デスニードラウンド round3」 アサウラ著 オーバーラップ文庫刊

 一巻の敵はハンバーガー屋のピエロ(超能力者を魔改造)。
 二巻の敵は警察のマスコットキャラ(バイオ強化スーツ着用)。
 最新刊にして最終刊、三巻の敵は浦安の埋め立て地の超有名キャラ。
 これは人工培養した強化モンスターに、アミューズメントパーク「デスニードラウンド」、通称DNRの創設者のクローンの脳を移植してある、生まれながらのバイオモンスター。
 DNRでは大金を積んだ大金持ちの要望で、夜な夜な人間狩りサバイバルとかアイドルの惨殺とかが「エキセントリックパレード」として行われている。
 主人公ユリと松倉チームは罠に掛けられ、そのサバイバルの生け贄として園内に閉じ込められてしまう―――という話。
 そこで明かされる、ユリの両親失踪の真実とか、傭兵組合の仕組まれた裏切りとか。

 というわけで最終三巻、相変わらずものすっごく面白かった!
(二巻の感想書いてる暇がなかったけど、二巻も面白かったよ)
 結局一巻のロナウダも、二巻のP君も、三巻のラスボスであるニッティー・ザ・モルモットと、彼を擁する組織としてのDNRの技術のおこぼれみたいなもので、諸悪の根源はここにあった!という設定は、別に意外ではなかったけど上手く組んであるなあと思った。
 あと、テーマパークであるDNRのコンセプトが、
「どこにも辿り着かない・逃げ道のない車輪の中で、実験動物であるモルモットがひたすら走り続けながら見る夢」
 という割とえぐい設定。
(だからニッティーの口癖は「ハピデス!(幸福な死を)」夢を見続けて死を待つネズミの、走りきって満足した幸福な死)
 それは一巻の冒頭からさらっと語られているのだが、今回初登場の他キャラ(ディズニーにおけるドナルドダックとかミニーとか)の、大雑把な説明もこれまたキモい。
 以下引用↓


 妄想の世界に逃げ込んだ実験材料、ニッティー・ザ・モルモットを筆頭に、入場客を出迎える愉快な、それでいてどこかしら不気味な人気者達。金のためならどんな相手でもその口技を使う、マネィー・ザ・モルモット。ニッティーのストレスと歪んだ情欲のはけ口の愛犬、プルトン。短期で自己中な園内一番のテロリスト、ロナウディングダック。ロナウディングダックの奴隷、ピーチダック。台車の上の水槽に入っている愚かな人魚のアルエヌ。ピーナッツと偽って何かの錠剤を大量に食べて笑い続けるクレイジーな犬、グッピー。生ゴミを漁ったりするのが日課、ニート熊のプー太郎さん。ロシアの銃と同じ名前を持つ科学者のエゴが作り出した醜悪な化け物、スチェッキン……。

 ‥‥このキモいキャラ達なのに「老若男女に大人気のテーマパーク」っていう設定が怖ぇよ。走り続けるネズミが見る夢、って概要のみからは思いもつかぬキモさ。
 でも元ネタのTDL自体、あのド健全な夢の国っぷりがキモいと思ってる人はそれなりに多っぽいから(※)、このどす黒い設定もむべなるかな。
(※‥‥真メガテンIにおけるTDLも、ロウとカオスがせめぎ合う「東京デスティニーランド」という、運命を変える島扱い)

 ともあれ今作で一巻二巻の設定の裏や、それまでのあれこれが明かされつつ、ユリが頑張って戦います。
 ちょっと訓練を受けただけのほぼ素人だったユリが、この辺ではさすがの成長を見せ、伝説扱いの松倉チームの一員として奔走します。
 戦う女子高生格好いい! そして健気。それでもちょっと甘いところが残ってるのもまたいい。
 二巻で登場した美鳳(メイフォン。台湾の傭兵チームの末娘)も、よもやエロ要員かと思いきや、ガチでルーキー傭兵でした。今回化け物に衣服を破かれるシーンとかあるんだけど、エロとか萌えっぽい描写皆無。
 いやーガンマニアの作者は期待を裏切らねーな!「エロはいいから戦えー!」と思ってしまうタイプの読者は狂喜乱舞のバトルアクションですよ!
(まーそこら辺を期待しちゃった男性読者はがっかりしたかも知れんが)

 一応、話の大きな流れは今回で片がついた訳ですが、新シリーズ始まってくれないかなー。
 と、公式サイトのアンケートに書いたくらい面白かったです。
(なお、アンケに答えると、壁紙&作者の後書き・二巻の没案のプロットが読めます。これも是非読んで頂きたい!)
 という訳で、激しくお勧めします。


―――


 こっから先は、それほどお勧めでもない読書ログ的なもの。

「B.A.D 13」 綾里けいし著 ファミ通文庫刊

 13巻完結。けっこう惰性で読んでた。
 オチはまあ「あー、まーよく纏めたなー」って感じ。
 グロ描写が多いのと、お勧めにも読みやすいとは言えないくどい文章なのであんまりお勧めしない。


「祓魔学園の背教者 III」 三河ごーすと著電撃文庫刊

 地味。そつなく上手く読みやすいけど、地味。
 色んな宗教が日常になってる世界っぽいけど、どうやらそれは何者かに改変された結果の異世界っぽく、そこを正す力のある神を擁する(ので邪教として撲滅された)ヒロインと、謎の悪魔に呪われて、面倒な力を手に入れた主人公の学園宗教バトルもの。
 でも地味。よく言えば手堅いんだけどもなー。
 まあまあお勧め。


「VRMMOをカネの力で無双する」 鰤/牙著 HJ文庫刊

 タイトルが出オチ。それだけ。投稿サイト「小説家になろう!」からの拾い上げ組。‥‥と聞くと納得の荒さ・詰めの甘さ。
 ネタは悪くないんだけどなー。どうも設定に根幹的なアラがなー。
(あんま出来の良くないMMOであることが端々に描写されるんだけど、じゃあ何でそんなもんが世界的に大人気なんだよ‥‥ネトゲ廃人が出るレベルの面白さにゃ見えねーよ‥‥と突っ込みたくなる)
 あと、「○○については以前あれこれ説明を聞いたが~」という描写があるが、当の○○に関する説明シーンがないので意味解らん、なんてミスもあった。どうもweb版を大幅改稿するにあたって削った部分があり、そこを受けた別の部分の辻褄合わせを忘れたらしい。ダメだこりゃ。
 全く勧めない。


「はたらく魔王さま! 11」 和ヶ原聡司著 電撃文庫刊

 ここ数冊のエンテイスラ編以降、あんまり面白くない。
 アニメの出来が良かっただけに、本編の失速が残念感でいっぱい。
 いや、面白いと思ってる人は多いと思うが、私的には微妙。エンテイスラ世界の謎とか、割とどうでもいいんだよなー‥‥


「ザ・ブレイカー」 兎月山羊著 電撃文庫刊

 うーん‥‥学園立てこもりパニックもの?
 主人公は、12歳の時に64人の刑事を惨殺し、200万人の命を奪った毒ガステロに荷担したとされる死刑囚。事件が五年前だから現在17歳か。いくらラノベでもけっこうこの段階で「有り得ねー」ってなるが、まあその辺は置いといて。
 その妹が通う学園に、人間の皮を剥がしたマスクをつけた男が立てこもり、「さて、俺は誰だ?」と謎かけをする。主人公を交渉役に指定して、ドジを踏んだ生徒を一人ずつ殺しながら。
 と書くとすごく面白そうだし、実際結構面白くて、謎解きとか過去の事件の真相とかも面白いんだけど、ヒロインである主人公の妹がなんか気に入らない。ちゃんと役割とか色んな秘密とか伏線とか盛り込まれたキャラなんだけども、どうもテンプレ萌えヒロイン的な描写が端々にあるのが鼻につく。
 と思ってたらアマゾンレビューで似たこと書いてる人がいて笑った。
 引きからして二作目に続くっぽい。まあ出たら多分買う。

 他はそれほど新しくないもの含むマンガがポロポロと。
「甘々と稲妻」とか「つるつるとザラザラの間」とか「海月と私」「くまみこ」「聖☆おにいさん」「高台家の人々」のそれぞれ最新刊とか。
(さっさと書庫に持って行っちゃった本はもっとあるが、どれを片付けたのかもう思い出せない)
 ううむ混沌。


御礼‥‥パチパチありがとうございます(^_^)/
 双魔は多分あの手この手で、ソードとイオスの引き留めを計ります。当事者達には割と迷惑な話ですが。実際にはまあ、天使と悪魔の決闘ライフに戻っても、ちょいちょい人間界に遊びに来てはメシ食ったりアイス食ったりしていくと思われます。「ここんちは非戦闘地帯だからな!」みたいなことを言って、影サタン様に呆れられます。何だかなー。楽しそうだなー。