裏暗黒魔闘術をマスターしたからと言って、積極的に戦いたくはない双魔と、悪魔の卵は取り込んだ魂の出し入れが可能(例:コウモリネコの魂を借りた件)ということを思い出したソード(+それを見ていた神無とイオス)の、ある日の会話。
「お前そんなに戦うのが嫌だってんなら、悪魔の卵使って相手の魂を引っこ抜いちまえばいいんじゃねーか?」
「えっ?!」
「そこらの下級悪魔じゃ魔力の元としては受け付けねーだろうが、魂抜き取って相手を行動不能にするくらいなら出来るだろ、多分」
「なるほど、それで無血の不戦勝を狙う訳ですか‥‥」
「だ、駄目だよ! イオスさんもさらっと納得しないでよ!」
「え?」
「相手が悪魔ならいいかも知れないけど、僕に絡んでくるのは大体人間だから駄目だよ! それ殺人だよ!」
「そ、そういえばそうですね‥‥!」
「だが証拠が残らない以上、立件は不可能だろうしな‥‥完全犯罪なら大丈夫だろう」
「神無までそんなことを! 全然大丈夫じゃないよ!」
「じゃあ何だ、悪魔なら殺して平気なのか」
「メガテンみたいなこと言わないでよー!」
「ああ、でも相手が悪魔なら平気なんじゃないですか?」
「けッ、これだから天使は!」
「いえ、そういう方面ではなくて‥‥魔族は人間界の立法の枠組みに含まれていませんから、人間の双魔くんが悪魔を殺しても殺人には当たらないのではないかと―――」
「そっちか‥‥じゃあやっぱり大丈夫だな」
「あああ何かもう大丈夫の基準が解らないよ‥‥!!」
(なんかもう悪魔の卵の使い方の話ではなくなっている)