ゲームの攻略本を読んでいた双魔が、ふと思いついてソードに問うた。
「ねえ、ソードさんてメガテン的分類で言うと何の種族に当たるの?」
「へ? 種族?」
「うーん‥‥少なくとも妖精とか地霊とか龍系とか鬼系ではなさそうだよねえ」
「なんかよく解らねーけど、とりあえず『それじゃねー』ってのは解るな‥‥」
「それっぽいのは夜魔・闘鬼・妖魔辺りかなあ」
「ヤマって何だ?」
「んー、ヴァンパイアとかサキュバスとかインキュバスとか。大雑把には血とか生命力を食べる系、っていうのかな」
「じゃあ違うな。オレ様は血とか魂は食わねーからな」
「じゃあ妖魔かなー。あれ、分類に迷った感じのを放り込むカテゴリっぽいし」
「そのテキトーな物言いは何だ! もっと真剣に考えろよ!」
「いや、僕にそれ怒られても‥‥(話を逸らしちゃえ)あ、ソドム・バースとかは何の種族なの? 頭の形状とかはなんかハリネズミっぽかったけど」
「そんなもんオレ様が知るか」
「えー」
「でもアイツ多分、甲殻類とかの何かじゃねえかって噂だったぜ」
「甲殻類?!」
「あのヤロー、あんなナリのくせに丸焼きの肉とか食えないんだってよ。宴でも果物とかなんかチマチマしたものばっか食ってたとか何とか」
「ええー、意外‥‥」
「あー、学校で進化の系統がどうとかいうヤツを習っただろ」
「? うん」
「あのヤロー、今にして思えばサイクロプスの血とか引いてるんじゃねえかって気がするぜ」
「あー‥‥そうかも!」
「胸の辺りとか、なんか蟹っぽいよな」
‥‥と、ひとしきり盛り上がった後、双魔がふと気付く。
「(‥‥はッ! もしかしてソドムが暗黒魔闘術を目の敵にしてたのって、修行の流れでサイクロプスを食べるからなんじゃ‥‥!)」
‥‥さて、真実は如何に‥‥
(ちなみにシバは羊角だから、先祖にそれ系の魔獣がいるというマイ設定)