サタン様は人間っぽいなあとしみじみ思った。
何つーか、デビ世界における魔物って、結局そういう「生き物」なんだなと。
何でこんなことを今さら考えたかというと、トッキュウの陛下だ。闇の皇帝ゼット。
マイフーと発光書いててずっと違和感あったんだけど、どうやらあの人は「人間っぽさ」を模しているだけで、根本的には生き物ではないらしい。真のビジュアルが怪人態の方であるというだけではなく。
原作ではめんどくさがりでありつつも同時に結構アクティブだったキャラなのだが、私が書いたのはたまたま「原作終了以降の十年間」という時期設定で、つまり負け戦の後。だもんでもう絶望しきって達観してて、ライトが「お前やっぱ変わった」って言うシーンが度々あるんだよね。
で、ライトは話の都合上、その変化を「傷ついたことで人の心を理解するようになった/人間っぽくなった」と捉えてるんだけど、それ書いてる俺には「ほんとかなー‥‥」という違和感がずっとあって。書いてる方がそんな疑問抱くってのも、なんか妙な話ではあるのだが。
それで何か話が飛ぶが、ゼトライではあんま積極的にエロ書きたくないのは、やはりそこら辺が原因だった。
俺解釈における陛下は多分、人間の感覚を持っていない。ヒトの感性も持ってない。そういうものは全部、上っ面の形を模しているだけだ。そして自分がそういう存在であることは解っていてそれにうんざりしている。
しつっこくDVD見返してて、リアルタイム放送時に私がゼトライにはまってなかった(むしろゼトグリだった)訳は割とすぐ解った。
陛下は前半、ほとんどライトには矢印が向いてない。俺、マイフーと発光のたった二本書くためだけに、どの回で陛下とライトが会ってるか、その時どういう会話してたかを全部メモったからな!
勿論他のトッキュウ面子相手に比べたら親しげではあるのだが、基本的に陛下はグリッタちゃんのキラキラで頭が一杯だった。で、取り込んだグリッタが馴染まない、再三邪魔をする、という経過の後、じゃあライトは/あっちのキラキラはどうなんだ?って感じにやっとなってくる。
だがライトのキラキラとグリッタのキラキラは種類が違う。グリッタのキラキラはシュバルツに対する恋愛感情だが、ライトのキラキラは多分、総合的な生きる喜びと友情もしくは人間愛だ。終盤のネロとモルクのキラキラは忠義だ。
斯様にキラキラには種類があるが、陛下が欲していたのは愛情のキラキラだ。
多分その時点では(というか原作中ではずっと)陛下はキラキラの種類とかには頓着してない。というか、多分区別がついてない。そしてどうやったらそれが手に入るのかも解らず、間違った手段をとっては自爆する。
しかしこれは性格的に問題があるとか未熟だとかいう問題ではなく、陛下はそもそもそういものを解するメンタルを持った生き物じゃない、としか俺には思えんのだよなあ。
だからある意味、マイフーと発光でライトとくっつけるには、十年かけてライトの方が陛下に寄って行く必要があった訳で。そして同時に、陛下が相当弱ってないとならなかった訳で。
悪く言えば、陛下のそういう絶対的な孤独と絶望にライトがつけ込んだんだよな。「絶対消えない・消えても必ず復活するキラキラ」を餌に。まあそこから陛下にも人間性が芽生えてくるのは確かなんで、ハピエンなのは間違いないんだけども。
だから作中リアルタイムでのゼトライは、多分俺には書けない。俺解釈の陛下が、そういうメンタルを持ってない。あの人にとっての人間なんて犬猫と一緒だ。猫がどんだけ可愛くたって勃たねえよフツー、て感じ。
それ考えたら、デビの悪魔キャラはまだしもヒトが想定する人間性を持ってるというか、人間メンタルを理解する余地があると思った訳ですよ。特にサタン様は、シバより遙かに愛とか情とかを理解してるし、相当深く抱えてる。
そこらで突然気付いたが、どうやら俺は陛下のことを闇方面特化のアリシア・Y的なものだと思ってる節があるな。
後藤寿庵の漫画なんだけどね。「全」である面を封印し、こっちの世界で人格を持ってヒトっぽく行動しているヨグ=ソトース。
ただし陛下は闇特化なんで、人心の明るい方面とかキラキラに関してはほんと些細なことすら理解出来ない。ので、アレに例えるのは不完全にも程があるのだが、まあ全知の半分弱と思えばそれだってそら恐ろしい情報量な訳で。
(にしても俺このパターン好きだよなあ‥‥新世界編では影サタン様は、神の一個下の位階にいる訳ですよ。で、その時期の神双は三つ下くらいの位階までは上がれるらしい。でもそんなんつまらないからあえて人間でいる。そんで陛下は不完全に闇特化で半分。‥‥この件のトラウマスイッチは何なんだろうなー‥‥)
まあそんなだから、リアルタイム時系列でゼトライ書こうとすると、別軸で別のキャラ解釈でやらないと無理。そして俺は別軸が書けない。デビでそういう風にしちゃったんだ、自分のアンテナを。
でもなあ、普通のやつも書いてみたいんだよなあ、たまには‥‥もーほんと時間ねえから。
‥‥とか何とか、延々と自問自答していると、突然吐き気に襲われる。
あーそういうことかーと解って絶望する。
ほんっとてめえの業からは逃げられねえなあ!
(多分それが嫌ですぽんと忘れては、忘れたからこそまた疑問に駆られて自問自答して、思い出しては吐き気に襲われて忘却して、の繰り返し)
あと十年くらい、どうにか逃げ切りたいもんだけどな‥‥
――――
ここら辺まで打って寝かせておいた間に、なんかいきなり陛下とヒカリが会話してる電波を受信したのだが(※)、何でか陛下「お前」ってヒカリに言ってるなあ。
原作だと、初登場回と次の回だけ「お前」「お前ら」で、あと全部「てめえ」なんだけど(モルクには割と「お前」)、何でだ?
‥‥受信したってことはなんか意味あるんだよなあ、これ。
何だ?‥‥
とりあえず残りのトッキュウネタは今のところ三本あることが判明しているのでメモっておく。
「俺のゼットがこんなに寛容なわけがない」 コメディ・小ネタSS
「ハートに触れて愛を知る(物理)」 多分コメディ・小ネタSS
「AT THE BLACK HOLE」 シリアス。陛下とヒカリがライトについて話す謎ネタ。←※印の電波はこれ。
あとタイトル未定の生身編があるかどうか。
そして夕陽だか返り血だか解らんもので真っ赤オレンジになってるイオスの後ろ姿もずっと見えてるのだが、しかし一向にその前後というか話の中身が解らん。
早く中身を‥‥!
御礼‥‥パチパチとコメントありがとうございます(^_^)/
「えー」ってなるヒト第一号来た! 嬉しい! まあネタが尽きる日はいつか必ず来ますが、完全にデビ止めるって日は来ないだろうなあと何となく思います。もう血肉だしなーデビは。そして別ジャンルにかまけていても、結局「あーこれデビのA×Bのパターンだ‥‥」で全て分類出来てしまうという。デビ恐るべしですよ‥‥
ツイッターはなあ‥‥身の回りのヒトはみんな、無難なことを淡々と呟くだけに使ってる人ばっかなんだけどねえ。お題合戦とか下品ツイ競争みたいなのは、知り合いのアカウントでは見たことないし。だからたまに別ジャンル関連で知らない人のツイッターを見に行くと、あまりにもアレ過ぎてびっくりするですよ。いやージャンル柄による違いってすげーなあ、としみじみします。