記事一覧

デビ小ネタ・エロ本の謎編

 双魔の部屋の混沌の中。
 貧乳ロリだのネコ耳だのの薄い本の山を蹴散らして、ある日突然ソードがキレた。
「てめえのエロ本は趣味悪ィんだよ!」
「えー、そんなこと言われてもー‥‥」
「くそ、なんかムカつくから神無の部屋も探しに行ってやる!」
「あ、でも神無の部屋ってエロ本ないよ」
「何でねーんだよ!」
「いや、それは神無に聞いてよ‥‥」
「‥‥ていうか既に探したことあんのか、お前」

 という訳で、ぴよぴよ浮いている手乗り双魔(魂)を引っ張り、神無の部屋に押しかけると、中から出てきたのはイオスだった。
「よし、エロ本を出せ!」
「な、何ですかいきなり。‥‥ところでエロ本ってどういうものですか」
「え、そこからなんだ‥‥」
「あー‥‥女の裸とか載ってるような本ねえか?」
「えーと‥‥水着的な半裸くらいの表紙の本ならあったような気がしますが」
「えっ(前は探し尽くしても無かったのに!)」
「よし、出せ!」
「確かこの山の中に―――」
 と、イオスが持ってきた雑誌はしかし。
「何かあんまりエロくねえな‥‥」
「‥‥イオスさん、これ筋トレ雑誌」

(筋トレ雑誌「Tarzan」は、美しい骨格と筋肉を誇るアスリート系の女性モデルが、露出の多いトレーニングウェアや水着姿で表紙を飾っています)

―――

「‥‥つーかほんとにねえのかよ、エロ本」
「ほんとに無いんだよね、これが‥‥」
「何でだ」
「それはちょっと秘密ということで‥‥」
「‥‥(てめえの秘密じゃねえだろうがよ)」