という訳で、リュウケンドー第51話「黒い月夜のクリスマス」ですよ。
予告で「ジャークムーン復活か!」とわくわくしていたのですが、同時に「何故この内容にクリスマス‥‥」とちょっと思っていたのです。
(二週遅れのこっちと違って、東京では放送日がクリスマスだった)
しかしいざ放送を見たら、これがまた見事な時事ネタ混ぜ込み具合でした!
見てない方に説明しますと、ジャークムーンとは、敵方の魔物でありながら、正義の味方ばりの武士道精神キャラだったのです。
それで放送中盤にリュウケンドーと決闘して倒された時も、ちょっと扱いが他の魔物と違ってました。
普段のリュウケンドーの決めゼリフが「闇に抱かれて眠れ」だったのが、ジャークムーンの時だけ「安らかに眠れ」だったんですよ‥‥
で、作中における魔物というのはどうやら、一度死んでも身体のパーツが残っていて、さらに運が良ければ復活出来るっぽいのですね。
それでブラッディがジャークムーンのかけらを回収し、しかし武士道精神のまんまじゃ邪魔くさいというので、意志のないロボット的「メカニムーン」として復活させたという。
それ以降は全く只の便利ロボ扱いで、セリフも見せ場もない十数話を過ごし、ジャマンガ幹部総崩れの時にほぼ雑魚扱いのまま再び死亡。おかげでファンは、ジャークムーンは何のために復活したんだ‥‥ロッククリムゾンみたいに記憶が戻る日は来ないのか!と涙に暮れていたのでした。
しかし大魔王を倒すという、普通なら最終回にやりそうな内容の後、いきなりジャークムーンが復活し、リュウケンドーに再び戦いと挑むという51話の予告を見て、イグアナちょっと涙ぐみましたよ。嬉しくて。
(ちなみに、何故今再復活?というのは、多分先週のパワースポット解放の影響なのではないかと。あと、ブラッディが回収したかけらは確か剣の半分だったので、その残り半分から復活したんだろうなあ)
とはいえ状況はクリスマス。
どこに絡むのかと思ってたら、大魔王を倒して浮かれてる(かも知れない)剣二を、パワーアップしてるっぽいジャークムーンと戦わせたくない天地司令が、適当な用事のふりして剣二を引き留めろ!と鈴に命令。それで鈴が、クリスマスにかこつけて剣二を映画に誘って出掛ける、という(笑)
作中ではかねてより、鈴→剣二→かおりさん→白波、という片思い連鎖が描かれていたので、上司命令とはいえ剣二とデートする鈴は結構本気モードなのが微笑ましい(笑)
でも剣二は映画の最中、「‥‥ジャークムーンが呼んでる!」と叫んで映画館を飛び出してしまい。
最初は「気のせいだってば!」と言い張っていた鈴も、とうとう隠しきれずジャークムーンの一件を告白。案の定、剣二は鈴を置いて決闘の場へまっしぐら。鈴、ちょっと可哀想。
しかしともあれ決闘です。
最初は斬り合いと言うより、魔力と魔法力の必殺技をぶつけ合ってる感じだったのですが、やがて魔力が尽きた後は、ジャークムーンの「ここからは剣の腕のみで勝負だ」の一言で、雰囲気は一気に時代劇モードに。
そして一撃必殺の斬り合いの後、倒れたのはジャークムーン。
「力の限り剣が振るえた‥‥悔いはない」
というセリフにかぶる、クリスマスの町の賑わい。
一瞬、ええ?!このシーンで? と思ったんですが、
ジャ「あれは‥‥」
剣二「クリスマスの音楽だよ。‥‥今日は、人間の世界ではプレゼントを贈り合う日なんだ」
ジャ「そうか‥‥じゃあ、これが私へのプレゼントだな」
剣二「‥‥プレゼント?」
ジャ「解放されたのかも知れん‥‥全ての宿命から。‥‥今度会う時は‥‥鳴神、お前と‥‥」
という言葉の途中で力尽きるジャークムーン。
剣二「ジャークムーン!‥‥」
思わす叫んだ剣二は、かなり本気で悲しそうでした。宿命のライバルだもんなあ‥‥
ジャークムーンの言葉の続きって何だったんだろう。「仲間として会いたい」なのか「また戦いたい」だったのか‥‥多分どっちもなんだろうな。イオスとソードみたいに。
とか思いながら、ジャークムーンの死にイグアナ滂沱‥‥でも、キャラも見る方もこれで悔いはない! みたいな、すごくいい終わり方でした‥‥
ジャークムーンの消滅そのものは描かれず、視点を上げたカメラに映る流れ星、次いでクリスマスに賑わう町、と場面は動くんですが、その賑わいの中に一人立ち尽くす鈴の姿‥‥決闘で頭いっぱいで忘れてたよ! とは、多分剣二のみならず視聴者全員が思ったような気がします(^_^;)
(そして多分、剣二本人は鈴のことを忘れっぱなしで、真っ直ぐ家帰るんではないかと‥‥)
鈴の手の中には、クリスマスプレゼントっぽいラッピングの小箱が。
これは‥‥剣二が鈴に何かあげるような甲斐性はないから、多分本気モードの鈴が剣二に渡そうと用意してて、でも渡せなかったプレゼントなのでは‥‥切ない。
(剣士としての名誉ある死がクリスマスプレゼント、というジャークムーンもかなり切ないが)
そんな訳で、ライバルとの最終決戦とクリスマス、というかなりありえない異素材が、恐ろしいほどにマッチしていた不思議、かつ感動の51話でございました‥‥
次で最終回か‥‥寂しいなあ‥‥
御礼‥‥パチパチありがとうございます(^_^)/