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中の人日記・構想と現実の違い編

※「はたらく魔王さま!」14巻のネタバレ注意
 
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 しばらく前に買ったまま、忙しくて放置したままだった「はたらく魔王さま!」14巻をようやく読んだ。
 今回は番外編を集めた短編集。
 と言えば聞こえはいいが、ぶっちゃけ割とどうでもいい隙間埋めエピソードというか後付けの小ネタ集なので、大筋に大きな進展があった訳でもなくちょっと微妙。
 面白かったところと言えば、やはり初期刊のノリである「異世界から来た人によるカルチャーショック解説」のところと、安定の「芦屋の女子力すげえ‥‥」であった。

 だが、そういうところはやっぱり割とどうでも良く。
 個人的に「‥‥アレ?」と気になったのは、今回の書き下ろしで載っていた短編が、以前作者が雑誌のwebインタビューで語っていた設定と全然違う話になっていたことだった。

 過去インタでは、
Q1.勇者エミリア/恵美の住んでるすごく高そうなマンションの家賃が、有り得ないレベルの格安なのは何故?
Q2.恵美が「こっちの世界」に関する知識を魔王よりもはるかに豊富に持っていた訳
 について、
A1.マンションは事故物件なので格安だった
A2.事故物件に憑いてた幽霊の女の子に色々教えてもらった
 という設定であると語られていたのだ。
 が、いざそこら辺が作品になってみたら、

異世界から飛ばされてきた恵美が、元々幽霊が出ると噂になっていた新築マンション(無人)に身を隠す
  ↓
確認のためやってきた不動産屋の女子社員に見つかって「鎧武者の幽霊がいた!」と騒がれる
  ↓
作中におけるテレパシーみたいな能力で彼女と意思疎通を図ろうとする
  ↓
世界法則の違い的な理由で制御不能になり、相手の知識(プライバシー込み)がガンガン流れ込んできてしまった!
  ↓
それで一気に知識を得たはいいが、やっぱり幽霊いた!と不動産屋&女子社員大ダメージ→マンション値下げ
 ↓
後日、彼女へのお詫びもかねて格安物件になってしまっていた部屋に入居する

 ‥‥という話に。
 いや、構想と実際が変わるのは普通に有り得る話だけどさ、やっぱ書き上がるまでは余計なことは言わない方がいいよな、特にプロの人は‥‥としみじみしたのだった。
 小野不由美も十二国記に関してインタビューで語った構想が大波乱を巻き起こしたと聞いたことがあるし、まるマの作者も後書きで余計なこと書いてガッカリされてたしな‥‥
(あと、まるマは新刊が出ない間に本編否定ネタ系の同人誌を出してしまい炎上したとも聞いた)

 そういう方面の波乱でなくても、「幽霊に色々教えてもらった話」を楽しみにしていた身としては「設定変わっちゃったのかー‥‥」というガッカリがあった訳で。
 二次同人の続き物にならそこまで期待しない&構想とズレてもアマチュアだからねー、で済ませられるけど、プロにはもうちょっと期待したいのであるよ。
 そんな訳で、色々微妙だった14巻でした。

御礼‥‥パチパチとコメントありがとうございます(^_^)/
 二名様にパチって頂いた! 感謝!
 まずは連打の方ありがとうございます! これは「BS設置オメ!」でありつつ「そんな理由の返品あるんだ‥‥!」のような気が‥‥そもそもクーリングオフという制度があっても返品とかする勇気ねえよ俺‥‥そしてBSはまだ全然見ていません‥‥ちょうど普段有料のチャンネルの無料期間とかあって、色んなチャンネルが映るのですが、見ている暇も見たいものもなく‥‥ハイキュー一期の再放送やってたけど、そもそも放送時期に見たし録画取ってあるし(略)‥‥微妙です‥‥

 そしてコメントの方ありがとうございます! 買っちゃったんですか、シマウマ外伝‥‥Σ(◎O◎;) 処分方法に悩むくらいなら、それこそブックオフで立ち読みで良かったのでは‥‥いや回収よりは新刊のうちに売った方が高値でいいと思いますが。
 余談ですが回収で思い出した。シマウマで言うところの「回収」って、作中では「ココロの不良債権、回収します」という触れ込みで「回収屋」なんだけど、これって民俗学的な意味でのペイバックだよなあ、と最近やっと気付いたですよ(遅い)。
 英語で「payback」って引くと「借金を取り立てる」「分け前を取り返す」とかしか出てこないんだけど、抗争とかではこれが「復讐」「仕返し」の意になる訳で、そういう意味での「復讐屋」の隠語か!という。‥‥気付くのが遅いわ俺。
(しかも俺、数年前に書いた神双本「SIDE BY SIDE」で、「復讐」に「ペイバック」ってルビ振ってたのに‥‥)