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デビ小ネタ・古語と古典と同人誌編

 みずのから借りてきた魔導書(魔界製)を、双魔がわくわくと読んでいると。
「なぁ、よォ。人間は何でこんな古い本を大事にとっといてんだ? 読めもしないのによ」
 と、唐突にソードが言った。
「これを入手した人は悪魔文字が読めたんじゃないの? 僕みたいに」
「その頃は人間界の言葉も古かったってことか?」
「? どういうこと? 言葉が古いって何?」
 などと双魔が追求したところ、ソード曰く。
「人間界にある魔導書の悪魔言語は、なんでか大概古いんだよな。ニホンゴで言うと古典とか旧字体ってヤツか」
「え‥‥ていうことは」
「うんと年食ってる奴か、ある程度の知識がないと読めねえだろうな。オレくらいの歳だと読めねえ奴の方が多いんじゃねーか」
「ソードさんは読めるんだ?」
「こういうのはシバの所でさんざん鍛えられたからな」
 そういえばそんなこと前にも聞いたなあ、と双魔はおぼろげに思い出した。
「あ、もしかして、召喚ってそれもあって成功率低いとか? フットワークの軽い若い悪魔だと、古文読み上げてるみたいで意味通じてない可能性が―――」
 などとブツブツ呟いている双魔に、ソードが言った。
「お前はオレの読める文字全部解るんだから、自分で新訳魔導書とか作ればいいだろ」
「え。でもそれ需要あるのかなあ‥‥」
「薬味総次郎辺りは泣いて喜ぶんじゃねーか?」
「うーん‥‥でもそれって当の悪魔から見たら『枕草子・ギャル語版』みたいな扱いなんじゃ‥‥そして人間界のオカルトマニアには『レメゲトンと違う、何この妄想同人誌‥‥』と思われそうな予感が‥‥!」
「知るか」


(例の如くオチない)
(というか中世の魔導書とか研究書自体、全て当時の創作同人誌→その二次創作、三次創作、って流れで出来た代物なんじゃね?という気がしなくもない)


御礼‥‥パチパチありがとうございます(^_^)/
 二名様のパチに感謝! 日付をごまかしたまま頂いたご託宣は、結局「これはこれでいいんじゃね?」という結論で落ち着きました。議論する獣達の集中力がそこら辺で切れたのと、「じゃあ事実を正直に長老に打ち明けたら結果が変わるのか?」「‥‥そのために余分に起こされたことを怒られるだけで終わると思う」という事で意見の一致を見たからでした。‥‥本当にいいのかなー、とイグだけがまだ心配しています‥‥