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自動販売

 今日、普段と違う路線のバスに乗った時のこと。
 信号待ちの間にふと気付くと、行く手の建物の横に、やけに小さい電光掲示板が。
 普通は最低でも5~6文字くらいは表示する長さがあって、その中で文字が流れて長い文章になってたりするんだけど、その電光掲示板に表示されているのはたった二文字。

「えさ」

 ‥‥何?
 と思って、バスが動いた時、通りすがりながらよくよく見てみると、看板の下には、

「自動販売機」

 と書かれた自動販売機が。
 自販機かー。でも何の? ペット用の何か?

 それでバスが真横を通った際、奥まった位置にある建物を見てみたら、

「○○釣具店」

 という大看板が。
 あー、釣具屋さんかあ。
 その下のウィンドウには「オキアミ」「ゴカイ」などと、取り扱ってる釣り餌らしき品目の張り紙がしてあり、イグアナ納得。

 しかし。
 ‥‥いや待て。
 とイグアナ我に返る。

 ‥‥あの自販機は、何を自動販売しているんだろう‥‥

「えさ」って電光掲示してあるからには、釣り餌を売ってるんだろうけども。
 もしかしなくても、イトミミズとかゴカイとか、そのような活きのいいうぞうぞしたものを、パッキングして自販機に入れてあるんだろうか? そして自動で販売されているのか??
 ‥‥何か怖い。

 バスが横を通った時に一瞬遠くから見ただけなので、実際に自販機に何が入っていたかは謎のままなのですが、イグアナはつい想像してしまうのです。
 訳も解らずパッキングされたミミズ達が、「俺達これからどうなるんだろう‥‥」「なんか息苦しい」「土どこー?」「隣の列の袋には虫いる」などとぬちゃぬちゃしていたら、コインが投入されてがちゃっと販売されてしまい、次の袋の連中に「助けてー!」「怖いよー」「次はお前達だ気をつけろー!」とか言い残して取り出し口に落ちていったりするんだろうかと思うとうわあああああああああ(略)

 ‥‥このような一瞬の妄想で涙ぐんでしまう爬虫類はどうかと我ながら思うですが、しかし。

 ずいぶん前にゾルダ涼平氏のブログに「ゴミ捨て場で見つけた!」と「天然みみず」って空き箱の写真がアップされてたことがあるんだけども、それに匹敵する驚きでした‥‥