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みーまー

 本日の日記は、十日発売(都会でフライング入手の人だと6日くらい?)の「嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん 10」のネタバレ感想を含んでいるですよ。
 これから原作を読む予定だとか、あるいは映画を見る予定という「中身を知りたくない人」は避けて下さいまし。







・(ネタバレ避け空間)





 でもって、今までのあらすじとかすっ飛ばして端的に感想なのですが。
(読んでない人向けに全11巻分のあらすじとか無理)

 ‥‥すげえ投げっ放しだな、オイ。
 一巻で逮捕されたはずの菅原(一応連続殺人犯)が、何故かその辺うろついてるって大丈夫なの、この街。
 拘置所を脱走したとか、犯行時の心神耗弱が認められて不起訴放免とか、そういう前振りは一切無かったしさー。
 そういう細かい「ちょっと待てそれはどうなってるんだ」的な前提すっ飛ばしを置いとけば、予想通りというか、まあこうなるだろうなあ、的なオチではあった。

 まーちゃんが菅原を刺した時の、天野××の方のみーくんを指して「私、こっちのみーくんの方がいい」ってセリフからすると、まーちゃんは結局、天野××の方のみーくんを菅原みーくんと「誤認してた」訳じゃなかった、ってことだよなあ。
 監禁中に自分を裏切った菅原みーくんはもはや「最愛のみーくん」ではなく、庇ってくれた天野××の方のみーくんこそが本物になってたというか。

 設定上は、マユを「まーちゃん」と呼ぶと「その人はみーくんである」と認識される、ということになってたけど、実のところ誘拐・監禁・救出のあと、病院で再開した時点で「天野××の方=監禁中に庇ってくれたみーくん」「自分を裏切った菅原≠みーくん」は決定してたのかも。
 菅原の死体を埋めてる最中、「これ誰だっけ?」「なーんか見覚えがあんだよねー」と天野みーくんに聞きながら無表情にボロボロ泣いてるまーちゃんは、多分本当は解っている。でもそれを正気で理解してしまったら、小学生の時点で壊れてしまったメンタリティは耐えられないので、多分意図的に(しかし無意識に)壊れたままでいる。
 いやー怖ぇ。似たような経緯で壊れかけた双魔の話を書いたことのある身としては余計に怖い。双魔がそこまで行かんでよかった、少年マンガの人でよかったー、としみじみ。

(ていうか双魔は結構丈夫だよね。第一話見ても、ヤンキーが「明日は絶対金持って来いよな!」と言う辺り、何度ボコられても双魔は金を渡していない、ということじゃないかと。体力のないドジッ子オタクではあっても、むちゃむちゃしぶといっつーか懲りない奴なんじゃ)
(ちなみに4巻登場時の双魔の暗さが過去の虐待・性暴力被害によるもの、という設定の同人誌は、うち以外にも何冊かあったよ。<その後の原作展開で見る間にキャラが変わって行っちゃったので、初期ハマリの人と後半ハマリの人では双魔、のみならず神無やシバの捉え方が相当違っている)

 にしてもまーちゃんが殺した菅原を、山奥に埋めて死体遺棄、ってのはひでえ。いや、実にみーまーらしいけど。
 しかしバレないのか? 菅原殺害。そして何で逮捕されたはずの菅原がその辺を(略)
 正直ラストの方の、五年後くらいのヤマナ妹の話とかはあんまり要らんかったと思う‥‥むしろそれ以外の投げっ放し部分をもうちょっとこう‥‥!
 という、何か釈然としない最終巻であった。
 でもみーまーのことだから、最終巻ってのも嘘かも知れない。
(元々ブギーポップと同じ形式で、一巻が全ての話の根源であり、他は全部その隙間埋め&蛇足スピンオフ、みたいな構成だから、続けようと思えばいくらでも無駄に続けられる。池田兄妹とかにもうと・長瀬妹のその後ネタとか)
 何だかなあ。


御礼‥‥パチパチありがとうございます(^_^)/
 二名様からパチって頂いたー! クウガ面白いっすよ! デビとは多分正反対に、ほぼ完璧に構築された面白さです。物語のためにキャラがあり、キャラによってまた物語が動いていくという最大の効果を出しつつ、特撮番組の宿命である玩具の販促という課題も、上手く物語に絡めて生かしてるし。未見の方は機会があったら是非見てみて下さい!