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デビ小ネタ・残暑お見舞い申し上げます/日常編

 何やら不穏な気配を感じて、神無が居間に赴いてみると。

1.水槽
2.流木
3.食べ終わったスイカの皮
4.カブトムシ
5.虫の餌ゼリー
6.手乗りサイズのソード(魂)

 ‥‥を、観葉植物の前に配置して、カメラを構えている双魔がいた。
「じゃ、ソードさんカブトムシの上に立って」
「おお」
 言われてカブトムシの背に乗るソードは、ミニチュアの捕虫網を手にしていた。
 多分「狩りの獲物」的な演出をしたいのだろうが、いかんせん網よりカブトムシが大きい。
 ‥‥いや問題はそんなことではなく。
「‥‥ムシキングか」
「あ、神無」
「そんなもん撮ってどうするんだ」
「残暑見舞いに使おうと思って。タイトルは『夏の思い出』」
「‥‥‥‥(どこから突っ込んでいいのか解らねえ)」
「大丈夫、普通の人はCGだと思ってくれるから」
「(普通の知り合いにまで出す気かよ‥‥)だったらソードじゃなく自分を撮ればいいだろうが」
「あー、うん‥‥初めはそのつもりだったんだけど‥‥」
「? 何だ」
「‥‥ソードさんが、デジカメのシャッターの二段押しがどうしても上手く出来ないって言うから」
「‥‥(不器用悪魔め)」
「テメー今なんかムカつくこと考えただろ!」
 カブトムシの上でボンボンと跳ね、怒りもあらわにソードが怒鳴る。
 そんなに暴れると潰れるぞ、カブトムシ―――と、言おうとしかけて、ふと気付く。
「‥‥よく見たらグミックスじゃねえか。本物のカブトムシじゃなく」
「だってリアル昆虫は世話が大変だし、乗ってるうちにどこかに運搬されちゃいそうだし、魂サイズで見るとちょっとキモいし‥‥」
「‥‥ゴミ部屋でゴキブリ飼ってるお前が言うな!」

(相変わらず特にオチないが終わる)
(Gネタインスパイアにつき、某お友達に捧ぐですよ)