生プラッサくん物語

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  〜始めに〜  

 さて、これをご覧の皆様は、もうプラッサくんのことはご存じですね?
 そう、あのイタチとミンクを足して二で割ったような、オコジョにも似た直立二足歩行の不思議な動物、『小さな友達』プラッサくんです。
 プラッサくんは、一人の天才少年が造り出した、汎用超高性能ロボットですが、それがこうして商品化され、皆さんの家庭で暮らすようになるまでには、色んな調査や改良、人工知能のデータサンプリングなどが行なわれました。
 制作者の陸くんは、まず試作型プラッサくんを二体作りました。そして、あるおうちにプラッサくん達を預かってもらい、実際に一緒に生活しながら、情緒回路のメモリーを育ててもらう、と云う方法を取ったのです。
 また、そのおうちの人や、試作型プラッサくん自身の意見を取り入れたりして、皆さんの知っているプラッサくんの原型は完成しました。
 そうして、今ではあちこちの家庭でプラッサくんを見かけるようになりました。
 でも、陸くんの研究はまだまだ終わってはいません。商品化するかどうかは解りませんが、陸くんは今、全く新しいタイプのプラッサくんを試作して、自宅で一緒に暮らしています。
 そして、件の試作型プラッサくんも、その新型プラッサくんと一緒に、今でも元気に走り回っているのです。
これは、プラッサくんを可愛がってくれる人だけにこっ そり教える、プラッサくん達の秘密のお話です。
 他の人たちには、内緒だよ。
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