01:07AM/04


正面からもたれ掛かるように身体を預けてくるイギリスを抱き締め、キスをしたまま彼のパジャマのボタンを外して脱がせると、中に手を滑らせ直に肌に触れる。
皮膚の表面を指先で撫でてやると、肌の感触を確かめるようにそろりと触れられるのがくすぐったいのか、イギリスは僅かな声を漏らして身を捩った。
フランスの指はゆっくりと髪から頬、鎖骨、脇腹、腰を辿り、最後に薄い胸板を手のひらで包むように触れて撫で上げると、イギリスの肌はどこもかしこも恐ろしくフランスの手に馴染んだ。
まるで女性の乳房を揉むように優しく愛撫し、小さく尖った乳首を摘み上げると腕の中の身体がびくん、と震え、少しだけずらした唇からは熱い吐息が零れる。

「ぁっ……、は、っ…ふ、らんす…」

そんな蕩けるような甘い声を聞いていると、もっとイギリスに触れたいという欲求と、彼に対する愛おしさで身体の芯がぞくり、と疼いた。
捻るように摘んだ突起はすぐに芯が通ったように硬く勃ち上がり、そこを弄っている指先にも膨らんだ感触が伝わってくる。
その反応はイギリスがフランスの手で感じていることを明確に示していて、ますます身体は熱くなり夢中で擦り合わせた柔らかな彼の唇を貪った。
指の腹で押し潰すように転がしてやると、胸から感じるむず痒いようなじわじわとしたもどかしい快感にたまらなくなったのか、イギリスはフランスに縋り付き口内に舌を潜り込ませてくる。
濡れた舌先がフランスのそれに触れた途端、くちゅ、と湿った音を立てて絡め取られ吸い上げられた。
お返しとばかりに擦れ合う舌や口腔の粘膜を舐め、膝の上に乗せていたイギリスの身体をベッドの上に倒して、するりと下肢に手を伸ばす。
フランスの手のひらは下腹部よりもっと下に下り、ズボンと下着をまとめて脱がせると内腿を撫でるように辿っていった。
内腿から足の付け根に滑らせた手がイギリスの性器に触れると、そこはキスと胸への刺激だけでもう緩く勃ち上がりかけていて、優しく握り込んで擦ってやればあっという間に形を変えていく。

「ん、…あ、……ふぁっ…」

フランスは指と手のひらを器用に使って、徐々に屹立していくイギリスの性器をきつく上下に扱き擦り上げてやると、彼の唇からは甘い喘ぎの混じった荒い呼吸が吐き出され、フランスの手で快感を与えられるたびに過敏なほどに身を震わせた。
ついさっきまでイギリスの唇を貪っていたフランスの唇は、いつのまにか胸まで下りていて、指で弄って尖った乳首を舌先で丁寧に舐めて転がし、軽く吸い付き歯を立てる。
同時に手で握り込んだ性器の根元を扱きながら全体をやわやわと指で揉むと、尖端の小さな穴からはトロトロと先走りが溢れ出した。
白濁は次々零れ落ち、それによってフランスが手を動かすたびに彼の下肢から酷く淫猥な水音がして、相変わらず我慢出来ない奴だなぁ、と堪え性のないイギリスがかわいくてつい表情が緩む。
その直後、今のにやけた顔は暗闇で見えていなかったと思うのに、いきなり髪を引っ張られた。

「いっ、痛い、ちょっ…こらイギリス…!」

「やだ、…音、恥ずかしい、だろっ…」

「え? それはお前…、イギリスがこんなに零してるんだからしょうがねえだろー」

「お、お前がそうやって弄くるからじゃねーか、ばかぁ!」

なにを今さら、とフランスは思わず吹き出した。
今に始まったことではないが、恥ずかしいことは全部フランスのせいにしないと、羞恥で理性を保っていられないらしい。
快感には従順なくせに、いつまで経っても羞恥心が捨てられないところはなんともかわいいと思う。
髪の毛に絡んだイギリスの指をそっと解いて、再び濡れた性器を手のひらで包みわざと音を立てて擦り上げてやると、フランス、と熱のこもった甘やかな声音が耳元に響いた。
いつもはこんなかわいい声を聞かせてくれなかったよなぁ、と以前抱き合ったときのことを思い返したが、すぐにそうじゃないと気が付いた。
イギリスはずっとフランスのことを恋人だと思ってくれていたのだし、今までも今日と同じようにフランスに縋り付いて、すべて晒け出し快感に染まった声を上げていた。
これまでと違ってその声が妙に甘く聞こえたのは、きっとイギリスの本心を聞いて彼の好意がちゃんと自分に向けられていることを知ったからに他ならない。
付き合いも長くて、誰よりもイギリスのことを理解しているつもりだったのに、肝心なところは何一つわかっていなかったことがどうしようもなく情けなく思えたが、すれ違った半年分の埋め合わせなど愛の国たるフランスの手に掛かれば容易いものだ。

「…フランス…?」

考えごとをしていて手が止まったことで、ふいにイギリスの不安げな声が聞こえる。
背に回された両腕にも、ぎゅ、と力が込められたので、フランスは彼の身体を抱き返し穏やかな口調で言った。

「お兄さんは今しみじみ実感したわけよ。…イギリスって本当にかわいいなぁってさ」

「ばっ…、ばかかお前…そんなこと言うの、お前くらいだっ」

呼吸を乱して答えたイギリスの唇に軽くキスをして、額同士をくっつけると微笑って続ける。

「俺だけでいいんだよ。それともイギリスは他の奴にも言われたいの?」

「…そ、んな恥ずかしいせりふ言われんの、……お前だけで十分だ……」

ぽつりと小さく呟いた後、今度はイギリスから唇を重ねてきた。
彼の答えに満足し、触れ合う唇を柔らかく食みながら、新たな刺激を待って震えている彼の性器を、手のひらと指を使って限界まで追い上げる。
鈴口を指の腹で擦り、先走りでどろどろになった根元を扱くと、もうそこから聞こえる音を気にする余裕もないのか、キスの合間に零れる声は酷く甘ったるい喘ぎばかりだった。

「あっ、ァ…んん、…!」

ひときわ強く擦り上げてやると一瞬イギリスの身体が大きく跳ね、フランスの手に捏ね回されていたそこはあっけなく弾けて、勢いよく精液を散らした。
そのまま数秒硬直したかと思ったら、忙しなく息を継ぎながらがくりとシーツに身体が沈む。
握ったままの性器からはまだどくどくと白濁の蜜が溢れて、フランスの手のひらやイギリスの下肢をしとどに濡らした。
脱力したイギリスの身体を優しく撫でてやると、触れた肌はまるで発熱でもしたかのように熱くて、手のひらに伝わるその熱に酩酊感に似た目眩を覚える。
彼の肌に触れながら、フランスは体内に燻り始めた熱を持て余し短く息を吐いた。

「…、…フランス…」

小さく名を呼び、手探りに伸ばされたイギリスの手のひらが頬に触れる。
頬に触れた手のひらも酷く熱くて、フランスはその手を握りそっと口付けた。
互いの体温を感じるだけでは物足りなくなって、無性にイギリスの顔が見たくなりベッドヘッドの照明スイッチに手を伸ばす。
光量を必要最低限の明るさに調節すると、急に明かりを点けられたことに彼は眉間に深い皺を刻んだ不満そうな表情を浮かべていた。

「…なんで、明るくすんだよ……」

フランス的にはなんとなく表情が見える程度に調節したつもりで、実際そんなに明るくしたわけではない。
しかし今まで一筋の明かりもない暗闇だったのだ、イギリスにとっては十分明るく感じられたらしい。

「んー…? せっかくイギリスがちゃんと俺のこと好きでいてくれたってわかったんだし、顔見ながらしたいなーって思ったんだけど」

フランスが正直に今の気持ちを告げると、イギリスは桃色に染まっている顔を背けてぼそぼそと呟いた。

「……もう少し…、暗くしろよ」

めずらしく譲歩する言葉が彼の口から出てきたが、これ以上暗くすると表情も見えなくなるし、明かりを点けた意味がなくなってしまう。
イギリスはきっと恥ずかしくてたまらないのだろうけれど、その恥ずかしがる様も見たいと思うのだから仕方がない。

「あんまり暗いと見えないから、……ちょっとだけ我慢してくれる?」

宥めるように言って目尻にキスをすると、彼は未だ呼吸の整わない身体を起こし、体勢を入れ替えるようにベッドの上にフランスを押し倒した。
急に積極的になったイギリスに少しだけ驚いて、自分の上に乗った彼を見上げる。

「…明かりはこのままにしてもいいけど、代わりに目、閉じてろ。俺がいいって言うまで絶対目ぇ開けんなよ」

有無を言わせない強い口調で言われ、これじゃ結局明かりを消すのと変わりないなぁ、と思いつつ、仕方なく言われるままに目を閉じる。
それを確認したイギリスはフランスの胸の辺りを跨いで下半身の方に頭を向けると、ズボンの中に手を差し入れた。
目を閉じていて何も見えないところに、いきなり彼の指が直に性器に触れたことで、思わず身体がびくり、と小さく震える。

「え、…あれ? ちょ、…イギリス? なにして…」

「うるせえ黙って目、閉じてろ!」

咄嗟に目を開けそうになったが、鋭い声音で再度ぴしゃりと釘を刺されて、フランスは慌ててぎゅ、と固く目を瞑った。
イギリスは指に触れたフランス自身をズボンから引っ張り出し、目の前のそれを軽く握って支えると、先端にちゅ、と音を立てて口付けた。
そのまま口内に含んで全体を丁寧に舐め上げると、尖らせた舌先で括れたところを丁寧になぞっていく。
尖端の小さな穴を抉るようにつつかれて、イギリスが口でしてくれているのだと気付いたフランスは、掠れた声を飲み込むように息を詰めた。
セックスは受け入れても、こんなことまでは今まで一度もしてくれなかっただけに、彼なりにフランスに愛情を伝えるのに必死なのかもしれないと思えて、たまらない気持ちになる。

…、ん、ぅ…っ」

慣れない口戯は決して上手いとは言えないけれど、合間に漏れる甘く濡れた声を聞くだけで、身体の芯が燃えるように熱を帯びる。
硬くなったフランスのものに軽く歯を立てて噛み付き、先端を強く吸い上げ、舌で擽り、唇で擦ってやると、室内には二人分の乱れた呼吸音と、湿った水音だけが響く。
イギリスの拙いやり方でもフランスが感じて反応しているのだということに興奮しているらしく、彼は夢中でそれに吸い付いた。
舐めるのも擦るのも吸うのも一つ一つの動作がくどいくらい丁寧で、加減を知らないそのやり方にフランスが限界まで追い上げられるのにさほど時間は掛からなかった。
律儀に目を閉じたまま、しばらくイギリスのしたいようにさせていたフランスだったが、奉仕されるよりする方が性に合っているせいかじっとしているのもなんだか落ち着かず、だんだん自分からも彼に触れたくなってくる。
そろりと目を開けるとフランスの顔を跨いでいたらしいイギリスの尻が目の前にあって、視界に入った彼の恥ずかしい格好に思わずごくりと喉を鳴らした。
重なり合った互いの身体の隙間から、完全に勃ち上がっている自分自身が彼の口内を出入りするのが見えて、イギリスが頭を動かすたびに白い尻も小さく揺れる。
口でされているのは目を閉じていてもわかっていたけれど、あのイギリスが自分のものを口に咥え舌で舐る様子を目にするのがこんなに刺激の強いものだとは思わなくて、フランスは我慢出来ずに少しだけ上体を起こした。
この体勢で自分がされるばかりというのもありえないし、眼前に晒された彼の性器は再び熱を帯び、そっと尖端に指で触れると早くも蜜を滴らせたそこはふるりと上下する。
フランスの指が触れた途端、びくんとイギリスの腰が震えたが、顔を跨いでいる太腿を掴んで逃げられないように固定すると、彼は慌てて顔を上げ首だけ曲げて振り返った。

「フランスお前っ…、目、開けんなって…言ったのに、…!」

非難するつもりで言ったのだろうが、イギリスの口から出たのは吐息混じりの濡れた声ばかりで、 だって触って欲しそうだったから、 とからかうように言うと、肩越しに振り向いた顔が羞恥に歪む。

「俺にも触らせてよ、一緒にきもちいいことしよ?」

ね、と念を押すように微笑うと、イギリスはほんの僅か逡巡した後、小さくこくりと頷いた。
素直でかわいい反応に、フランスは汗ばんだ内股にキスをして軽く吸い付くと、薄く赤い痕を残す。
そして零れた精液でぬめった指を後孔に宛がい、物欲しそうに蠢く入口の皮膚を擽るようになぞってから奥まで差し込むと、中でぐるりと指を回しながら抜き差しを繰り返して、時間を掛けて馴染ませていく。
狭い内壁が収縮して、ときおり指がきつく締め付けられると中を開く指の動きは自然と勢いを増し、肉襞を掻き回すとイギリスの内股が引き攣ったようにビクリと揺れる。
イギリスが零した白濁を塗り付けたことでぬるついた後孔を奥まで何度も擦ってやると、またも勃ち上がりかけている性器の尖端からトロリとした熱い粘液が溢れて、蕩けた肉襞もひくひくと波打つように蠢動し始めた。

「んぁ、っ…あ、ぅ…っ…フランス…!」

「うん…? なーに……きもちいい?」

「…聞くなっ、ばか!」

彼がどうしようもなく感じていることは、中途半端なままだったフランスへの愛撫を再開することも出来ずに、与えられる快感に腰を小さく跳ねさせる様を見ていればわかる。
締まる肉壁にぎゅうっと締め付けられる感覚があるものの、差し込んだ指はほとんど抵抗もなく奥まで入っていった。
狭い内部を傷つけないように優しく中を掻き回し、緩やかな抜き差しを繰り返すたびに、溢れた蜜で潤んだ秘所から生々しい水音が響く。
中に突き立てた指で肉襞を広げるように擦り上げ、熱を孕んだ柔肉が充分に解れたのを確認してから、フランスは上に乗っていたイギリスの身体を反転させてベッドに横たえる。
向かい合って目が合うと、イギリスはシーツの上で小さく身を捩って、囁くような声で呟いた。

「…きょ、今日は、…お前のしたいようにして、…いい」

「………イギリス、…」

快感に蕩けた瞳に見つめられ、その上そんな科白までついてきてはもう我慢なんて出来なかった。
フランスはイギリスの両脚を抱え上げ左右に開かせると、零れた白濁の膜でぬめる少しだけ弛んだ入口に角度をつけて上から熱塊を宛う。
先端を擦り付けるとそのままイギリスの中心を割って、フランスのものがゆっくりと挿し入っていくと、彼は短く声を上げ指とは比べものにならない質量に僅かに身を強張らせながらも、腕に抱いた身体はさらに体温が上がっていった。

「ぁ…、フランス、……は、はやくっ、…」

しばらくイギリスの熱を直に感じていると、続きを急かすように背中に回された腕に力がこもる。
そんなふうに甘えた声でねだられたら、頷くことしか出来ないよなぁ、とフランスは小さく微笑ってキスをした。





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