アマゾネス3-3


 やはりここは、冒険せずに一度外に出ることにしよう。正面から突っ込んだとしても、おそらくアマゾネスの2,30人くらいであれば全員を倒すことも難しくはないだろうけれども、もしかしたらその奥にまだまだ補充要員を控えさせているかも知れないし、いずれにせよ、正面衝突すればすぐに捕まるのは明らかだ。そうなれば戦局は相当に不利となることは間違いない。それでも負けはしないだろうけれども、自分からわざわざ不利でピンチな状況に追い込む必要もないだろう。

 正攻法ではいかず、裏をかいてこの苦難を突破しよう。

 僕は外へと脱出し、ピラミッドをよじ登るなどの方法で、上を目指すことにした。本当に行かれるかどうかは、やってみなければ分からない。これは賭けだ。

 とにかく問題なのは、僕の周りをぐるりと取り囲む、アマゾネス女官たちの包囲網を、いかにして突破するか、だ。たとえきびすを返し、闇雲に突っ込んでいったところで、すぐに組み伏せられてしまうだろう。捕まった時点で作戦は失敗だ。

 一瞬でいい。彼女たちの注意を他へ向けることができれば。

 ふとその時、四つん這いになっている、奇妙な石像が目に留まった。これは、アマゾネスたちの言う神が祀られているとされる、よく磨かれたご神体だ。

 僕は石像を指さして叫んだ。「ああっ、ご神体があッ!?」

 「えええっ!?」アマゾネスたちが一斉にご神体を見る。…今だ!

 僕はきびすを返し、彼女たちの隙を突いて一気に走り出す。

 「えっ!?」女たちはハトマメ状態で、僕とご神体を交互に見ている。何が起こったのか、理解が追いついていない。

 体ばっかり鍛えた超体育会系のアマゾネスたちは、おツムの方は残念な上、性格も単純素朴なのだから、騙すのはたやすかった。

 「ハッハ~! 脳みそまでキンニク達磨どもめ~!!」

 僕はとまどうアマゾネスたちを巧みに避けながら入り口に向かう。もはや彼女たちの包囲網は完全に突破され、悪態をつけるほどの余裕が出てきた。

 あとは入り口に向かって一直線。外に出て、追ってくるアマゾネスたちに捕まらないようにしながら、頂上をめざすのみだ。

 ガチャ。

 「…あれ?」

 入り口の扉に手をかけた時、“予定外”の状況に直面した。

 扉にカギがかかっている!

 そんな!

 僕は何度もガチャガチャと強引に押したり引いたり横へスライドさせてみたりしたが、やはり間違いなく、カギががっちりと閉まっていて、扉はビクともしない。

 そんな馬鹿な…確かに入る時には扉は開いていたし、あれから誰かがカギを閉めた形跡もなかった。もし誰かが入り口の扉に何かをしていたなら、そもそも外に出るという選択肢自体ありえなかった。

 「…愚か者め。」凛とした神官の声が響き渡る。

 はっとして振り返ると、入り口の扉の前、僕の周囲おうぎ形にぐるりと、何重にもアマゾネス女官たちが取り囲んでいた。

 しまった…完全に逃げられない状態にまで追いつめられてしまっている!

 「その扉は、我ら3人の許しがなければ、決して開くことがないのだ。」「お前が入った段階で、すでにカギがかかり、もはやお前が射精するまでは閉ざされたままだ。」「お前が我らを欺き、脱出する可能性くらい、容易に想定されておる。そのくらいにも気づかないと思われていたとは…見くびられたものだな。」

 うぅ…いささかアマゾネスたちの頭脳をナメすぎていたようだ。

 「で? 誰が脳みそキンニクですって!?」「はうっ…すいません。」女官たちから怒りのオーラがガンガン放出されている。その静かな迫力に、僕はすっかり縮み上がってしまっていた。

 …調子に乗ってバカにしたことを激しく後悔したが、もう遅かった。

 確かに彼女たちは純朴で、あまり人を疑わない人たちだ。だからこそ、騙された時にすぐに対処できるノウハウが、伝統的にしっかりできあがっているのだった。彼女たちは都会人のような知識は疎いかも知れないが、それを十二分に補ってあまりある、“知恵”を備えている。

 浅はかな僕なんぞより、アマゾネスたちははるかに知性的なのだ。僕が馬鹿だった。

 僕は数人に取り押さえられ、あっさりと捕まってしまった。女官といえども、ひととおりの戦士の訓練は受けてきている。力では敵わなかったし、おまけに多勢に無勢だ。

 僕は再びご神体の前に連れて来られ、*の形に立てられている柱に×字体勢で縛りつけられてしまう。よく伸びはするが弾力が強く、決して力ずくで引きちぎることのできない特殊な素材のロープが取り付けられており、僕は手首足首をそれぞれ縛られ、大の字に立たされてしまう。集団で、しかも一人一人の力でも歯が立たない強豪たちだ。とても抵抗できるものではなく、あれよあれよという間に、僕は四肢を完全に固定されてしまったのだ。

 “いけにえ”の男が逃げられないように施してある、さまざまな仕掛け。対策の工夫が完璧に行き届いている。

 縛る技術も発達していて、痛みもなく、締めつけられるわけでもなく、全身固定されていても決して苦しくはなかった。しかしそれでいて、絶対にほどくことができない、特殊な結び方をしていて、脱出することができなかった。

 万一うまく行って、縛りから逃れられたとしても、扉は閉ざされ、逃げられないように二重三重にも装置ができあがっているのだ。

 絶体絶命のピンチだ。

 「失格だ。」「!?」「敵前逃亡するような男ではアマゾネスの子孫を作るにふさわしくない。」なるほど…全否定されるようなことをしてしまったというわけだな。「お前のような輩は、我らの手だけで死ぬまで射精させてやる。ご神体を前に、お前の愚かなる行為を悔いながら、快楽の“処刑”の内に果てるがよい。」

 神官たちが合図をすると、演奏部隊が甘ったるい弦楽器を奏で始める。

 「くっ…」僕は全身をこわばらせ、守りに徹しながら、なんとかこの状況を脱出できないか、チャンスはないか、模索することにした。

 これから僕は“処刑”される。アマゾネスたちの生手で、死ぬまで絞られる儀式だ。

 侵略など、アマゾネスたちの怒りを買い、その子を懐妊する価値もない男に対しては、彼女たちはこうした処刑を行ってきたのであろう。縛りつけた上で、女であることを最大限に利用して、性的な方法で男を女手で射精させ続け、疲れて萎えきっても、しごきたて揉みまくり全身くすぐって、音楽と視覚攻撃で無理矢理立たせては、何度も何度も精液を搾り取ってきたのだ。泣き叫んでも許されず、休むことも許されないまま、ついに絶命するまで容赦なくしつこく刺激し続けては爆発させてきたのだ。

 だが、普通の男ならともかく、僕ならずいぶん時間稼ぎができるはずだ。女手による集団手コキなど、これまでに幾度となく味わってきた。そしてそのつど、機転を利かせて脱出、反撃し、果てそうになりながらも、なんとか危機を脱し、ピンチを克服し、やわらかい女の手をたくさん乗り越えてきたではないか。

 縛られたり抑えつけられたりして、一方的に責められたことは幾度となくあった。しかし、どこかに必ず突破口はあって、見つけられさえすればすぐに反撃することができる。

 今回もそうだ。チャンスは必ずある。

 脱出さえできれば、一気に全員を倒すことだって難しくはないだろう。アマゾネスたちは、たしかに男を射精させ続けるための、あらゆる訓練を受けてきているが、いかんせん男性経験に乏しく、実戦には弱いという弱点がある。そこを突けば、あっさりと勝てる相手なのだ。

 「ス・ロ・コ・セ・カ・イ…」神官たちが奇妙な呪文を3人がかりでご神体に向かって唱え始める。

 これを合図に、女官たちの責めが始まった。

 「…ふうぅぅ~…」僕は呼吸を深め、全身をこわばらせて、快感を感じないよう、精力を消費しないよう、守りに徹した。ある程度経験を積み、レベルを上げてきた僕であれば、防御によって守備力を数倍に高め。性の感覚だけを鈍麻させつつ他の精神エネルギーばかりを鋭く高めることができる。攻撃ができない代わりに、じわじわと回復し続けることもできる。

 その間、状況を観察・分析し、突破口を探し出すべく、頭脳をフル回転させるのだ。

 女たちは、僕の全身をスベスベのやわらかい手で撫でさすり、くすぐり、かわいがり続ける。甘いリズムに合わせて、体中、余すところなく女手が這い回った。手のひら、甲、指先をしっかり駆使して、上手に性感神経をいたぶってくれる。

 ペニスも玉袋も会陰も、お尻の穴も、女たちの手に包まれ揉まれ、執拗にしごかれくすぐられ滑り続けている。

 アマゾネスたちは粗野な肉体派ではあるが、男を犯しイかせるための技術においても最高の訓練を積んでおり、当然、女としての身体のメンテナンスは、アマゾネスの義務として完璧に行き届いている。肌を磨き、手や指先の手入れを怠らず、美しくきめの細かい肉体が維持されるべく、最大限の努力が払われている。

 ましてやここにいるのは、念には念を入れて、体中のメンテナンスを、あかすりにいたるまで徹底しつくした、神殿おかかえの女官たちなのだ。

 その吸いつくような女手の感触は、見事というほかはなかった。

 「…なんの…これしきっ!」

 僕は踏ん張った。全身に一気に強烈に襲いかかる快感の嵐ではあったが、この程度の攻撃であれば、ダメージはほとんどない。呼吸を整えながらの防御回復ですぐに追いつけるレベルであった。つまり、ほとんど精力を消費せず、すぐに満タンにまで回復できるということだ。

 たしかに、アマゾネス女官たちのテクニックは熟練している。音楽に合わせて、リズミカルに動く女でのタイミング、スピード、力の入れ具合、役割分担にいたるまで、長年かけて伝統的に培われ、受け継がれてきた絶妙な技能が、全員に備わっていた。

 並の男であれば、ものの数秒でイかされていたレベルだ。

 だが、洗練されすぎているがゆえに、実は防御もたやすい。「ココをこう責めれば男は最高に感じる」というツボを心得ているものの、そのポイントだけを、決まり切ったタイミングでのみ責める…つまり、あまりにも型通りなのだ。状況に応じて瞬時に判断し、臨機応変にパターンを変えることができない。そうなると、対処や防御もたやすく、ほとんどダメージにならないよう、身を守ることができてしまうのだ。

 これが、理論を完成させ最高に訓練を積んでいながら実戦経験に乏しい者と、リクツはよく分からないながらも百戦錬磨で叩き上げてきた者との、決定的な差である。

 敵はどうやら長期戦に持ち込むつもりのようだ。僕が簡単には果てないことを相手もよく知っている。だから、少しずつでもダメージを与え続け、じわじわ精力を削っていって、交代し続けてでも長時間かけて僕をイかせようとしているのだ。

 だがおあいにくさま、こちらはずっと防御しながら回復し続け、いつまでも精力満タンを保っていられるのだし、そんな単調な攻撃では体も飽きてしまうというものだ。

 時間稼ぎなら、こちらにも好都合だ。そうしている間にも、脱出のための手がかりを探すことができるからね。

 やはり、手首足首を縛っている特殊なロープをなんとかするしかなさそうだ。やわらかく、決して手首足首を締めて苦しめることがないのに、伸縮性がすさまじく、どんなに力強く引っ張っても引きちぎれそうもない。これをなんとかゆるめることができれば、おそらく脱出・反撃できるだろう。

 「…成った!」

 戦闘に参加せず、ひたすらご神体に何やら呪文を唱えていた3人の神官たちが、詠唱をやめ、僕の方に向き合った。

 これを合図に、女官たちは僕から離れ、一斉に責めるのをやめてしまった。音楽も鳴り止んでしまう。

 これは一体…何が起こったのだ!?

 「!!」

 ご神体の眼が赤く光っている! 文字どおりの赤い“眼光”は、まっすぐ僕の体に当たっていた。

 光を避けようとしても、手首足首と腹部をロープで固定されていて身動きが取れず。光をダイレクトに身に浴び続けてしまう。

 「さすがだな。ここまで一度も射精せずに過ごせるとは。」「普通なら、我らの手で枯渇するまで射精し続け、どれほど責めても勃たなくなっているというのに。」「…だからこそ、我ら神官のこの秘術があるのだ。どこまでも射精し続ける、ご神体の神通力が、な。」

 「…神通力…だと!? …くっ!」

 だんだんと体の力が抜けていくのが分かる。一体こいつら、何をしてやがるんだ!?

 「くっくくく…勘違いをするでない。その赤い光は、ご神体の目から出ているのではない。」「なっ…なんだと!?」「光の流れは逆なのだ。」

 逆…!? 一体どういうことだ?

 「お前が我らの責めに耐えられるのは、その百戦錬磨の“経験”があるゆえ。」「我らが今施した秘術こそ、男の経験を吸い取り、ご神体の糧とする儀式。」「ゆえに、お前の経験、レベル、性技の記憶、肉体的鍛錬のすべてが、ご神体に捧げられるのだ!」

 「なっ…なんだって!?」

 つまり、この光はご神体の眼から放射されて僕に当たっているのではなく、むしろ逆に、僕の下腹、丹田のあたりから放出され、ご神体の眼へと注がれているということか?

 僕の中の何かが、ご神体に吸い上げられている感じだ。体の力が抜け、どんどん楽になっていく。だがその安楽は、僕の油断を誘う危険な香りがする。

 この光は、不思議な力によって僕から放出されているため、たとえ今、ロープの拘束から逃れられたとしても、光の放出を止めることはできず、どこにも逃げ場はなかった。

 どうにも対処のしようがないまま、僕はレベルドレインの神通力にさらされ、うめく声までがどんどんカン高くなっていく。

 経験がどんどん吸い取られていく。経験値が下がり、レベルが下がっていくことがじわじわと実感させられる。

 これに伴い、身につけていたはずのテクニックをどんどん忘れていき、防御や回復をも含めたさまざまな技が使えなくなっていく。僕はどんどん無防備になっていった。

 攻撃力も防御力も下がっていく。自信にあふれた肉体が、みるみるうちに敏感な、素人男同然の状態に成り下がっていった。

 ついにレベル1、僕が初めて素人娘相手に苦戦したころに戻されてしまった。

 だが、それにとどまらず、すべてがマイナスにさえなっていく。

 僕の体はどんどん若返り、塔に入る前に経験した性的なことすべてが抜け落ちていく。すなわち、エロ本やビデオの記憶や知識、オナニーによって鍛えられた分の“ペニスへの耐性”でさえ、ご神体によって奪われていってしまう。

 僕はすっかり、女のことや、性的なことについての、すべての経験が抜け落ちてしまった。自分でシゴいた分までなくなり、ペニスはまったく、性的な刺激に耐性のない、皮も被った弱々しい器官へと退化してしまった。

 併せて、画像も動画も何もかも、見た記憶が抜け落ち、どうしても思い出せなくなってしまう。つまり、精神的にも、女に対する耐性がまったくなくなってしまったのだ。

 年齢は中学生くらいにまで若返らされており、完全に全能力マイナスの子供にさせられてしまってる。それでいて、性的な興味や性欲は数倍にも高められてしまっている。

 これは…マズイことになった。

 これまで頼りにしていた、自分のレベルと耐性によって時間を稼ぎ、その隙に脱出の糸口を見いだす作戦は見事に打ち砕かれ、一気に大ピンチに追い込まれてしまったのだ。おまけに体も手足も縮み、僕を縛っていたロープが伸びて、痛みや苦痛はないもののがっちり四肢を固定してしまっている。ますます身動きが取れなくなり、脱出が困難になってしまった。

 この状態で責められたら、ひとたまりもない。もはや防御はできず、アマゾネス女官たちの“型どおり”の攻撃を前にさえ、一瞬で高められてしまうだろう。

 こうなったら、唯一残っている、「脱出しなければ」という記憶と意識、精神力を頼りにするほかはない。

 だが、そんな僕の前に、大勢の女官たちが立ち裸っている。乳房をあらわにし、生足や性器、脇の下や背中やお尻を見せつけている美しい女体の群れを前に、僕はすでにはちきれんばかりに興奮してしまっている。

 「そうなってはもはや、一気に責める意味もあるまい。」「我らを馬鹿にした罰として、我らの魅力をお前に叩き込んでから、射精させてやろう。」「ぜったいに許さぬ。じわじわと嫐り殺しにしてくれる。」

 くっそ…なんとかして、一刻も早く脱出しなければ。猶予のない最大のピンチだ。

 だが、これを脱出するべく、これまでの経験から蓄積されてきたノウハウも注意深さも、すっかり抜け落ちてしまっている。何か奇跡的な突破口を見いだせないなら、一巻の終わりだ。

 そんな僕の戦慄をよそに、女たちは再び僕を取り囲み、甘い誘惑と責めを始めた。

 声変わり直前の、性欲にあふれる僕に、半裸または全裸の大人の女たちが迫ってくる。どこを向いても形の良いおっぱいが眼に飛び込んでくる。生足も脇の下もお尻も背中も、女の魅力となる部位はすべて、僕ひとりめがけて見せつけられる。

 グラマーな娘、スレンダーな美女、小柄なお姉さんや、背の高い若娘と、美形からカワイイ系まで、さまざまなタイプのアマゾネスたちがいた。

 よくよく見ると、おっぱいの形や大きさなど、個人個人にずいぶん違いがある。しかしどれも、10~20代特有の、吸いつくような触り心地の良さと弾力を備えていた。

 のみならず、お腹周りや腰回り、お尻などの形や肉づきなどにも個性があり、ふくらはぎの長さや太さ、足首まですらりと大人っぽい細さを具えた娘もあれば、幼児体型な足もとのお姉さんもあった。内股の形や太さや長さもひとりひとり違うのだ。

 だがいずれにせよ、女としての性的な魅力にあふれていて、甘くいやらしい香りをこれでもかと放出し続けている。

 そんな光景に包まれた僕は、誰にも触られていないのにカウパーを垂らし、すぐにでも精を出してしまいたい衝動に駆られていながら、他方で、こんな時分のふがいなさを情けなく思い、なんとか抑え込もうと、精神的にふんばっている自分がいる。欲情に対し理性が抗っているのだ。性欲あふれる体になってしまっているため、心の中でのこうした戦いは、どうにも分が悪くなっている。

 女たちが一斉に群がってこないのは、なるべくじらして僕の心をとろけさせ、アマゾネスの魅力、女としての彼女たちの良さを、僕の身と心のすべてに叩き込み、刻みつけるためである。そして、抗う気持ちも空しく、まんまとそれにひっかかり始めてしまっているのが現状だ。

 ま…負けるものか。絶対にあきらめないぞ。どこかに必ず、それでも糸口はあるはずなのだ。女の体に心を奪われている場合ではない。

 僕はぎゅっと眼を閉じ、拙いながらも体をこわばらせながら、必死に抵抗を続けた。

 すると、視界に女体が入ってこず、強く自分に言い聞かせ続けてきたことが功を奏し、ペニスが落ち着きを取り戻してきて、萎え始めていった。変に意識しなければ、フルの状態から半勃ち弱にまで抑えることはできるようだ。それだけ強く、僕の中に、負けたくない、絶対に脱出するんだという、強い意志と義務感があったからだ…

 ぴとっ☆

 「うわああ!」

 体の前面に、吸いつくようなやわらかな感触が覆い被さった!

 目を開けて見ると、全裸のアマゾネス女官のひとりが、僕に抱きついてきたのであった。

 華奢な僕の胸板にしなだれかかり、ふくよかな乳房がぐにゅっと潰れる。

 なめらかな腕が僕の首に周り、ぎゅっとしがみついてくると、そのあまりにみずみずしい肌触りについつい酔いしれてしまう。

 ペニスには女体が触れないように配慮されたにもかかわらず、抱き締められた刺激だけで、萎えかけていたペニスが再び元気を取り戻してしまった。それを確認して、女は満足そうに離れていった。

 「…ふっ。お前の意志や義務感など、我らの色香の前には無力。」「なっ…!?」

 僕は再び目を閉じ、負けるものかと念じた。すると、ペニスはまたもや抑制されていく。レベルドレインされた身であっても、どこかで、興奮を抑える術を身体・魂が覚えていたのであろう。女体の群れを前に、“初めて”全裸で抱きつかれたというのに、すぐに勃起を鎮めることができたのは奇跡的であった。

 「えいっ☆」「うわあーッ!!」すると別の女が僕に抱きついてきた! 今度は、下半身を中心に女体が吸いついてくる。大人の女の生足で、僕の右足が挟み込まれ、きゅっと締めつけたまま、スリスリとなまめかしくこすりつけてくる。

 「うあぁ…ふとももやわらかい…」スベスベの感触を身に受け、僕はまたもや勃たされてしまうのだった。

 その後も鎮めてはほおずりされ、はたまたオッパイをこすりつけられ、キスをされ、ありとあらゆる女体押しつけ攻撃にさらされて、そのたびに空しく励起させられてしまうのだった。

 ついには、どんなにがんばっても、一向に萎えないくらいにまで、性的に興奮させられてしまい、ペニスはヒクヒクと情けないガマン汁を流しながらくすぐったく疼いてしまっている。

 僕の意志は、大人の女たちの裸体を前に、完全に打ち砕かれてしまったのだ。

 まずい…このまま責められたら、あっという間にイかされてしまう。なんとか打開しないと。

 僕は完全に追いつめられていた。

 僕の右側に、背の高い、グラマーな女性がはりついた。X時に縛られている僕の脇の下にふくよかな乳房を押しつけ、脇腹にやわらかなお腹を密着させながら、長い足を大きく折り曲げて、僕の右足を生足内股でしっかりと挟み込み、スリスリと大人の女のふとももの感触を刻みつけこすりあげてくる。そして、僕の耳や首筋に吸いつき、キスをし、なめ上げ、甘い吐息をしてくすぐってくる。

 左側には、細く小柄な、高校生くらいの娘がはりついた。今となっては僕の方が年下になってしまっているが、彼女のまだまだあどけなさの残る、それでいて吸いつくような若くみずみずしい感触が、右側のお姉さんと同じようにぎゅっとしがみついて密着してくる。ただし、それほど背が高いわけではないので、左耳や首筋を責められることはなかった。

 「うああ…」僕は身をよじることさえもできずに、両側の女体の感触をダイレクトに身に受けてしまう。年齢も体型も肌触りの違う二人を配置されたために、その違う快楽を味わわされ、つねに新鮮な興奮をかき立てられてしまう。

 若くハリのある左側のお姉ちゃんの方は、動くたびに名残惜しそうにくっついて、僕の肌をひっぱってから離れるほど、きめ細かな肌触りを具えている。

 その彼女が密着して、少しふくらんだばかりのBカップの胸を僕の脇腹にこすりつけつつ、シコシコの生足で僕の左足をかわいがり続けている。若いオンナ表面も僕の足にぴったり吸いついてズニュズニュと滑り続けている。

 左側のお姉さんは、20代として、左側の娘に比べればたしかに、肌触りも多少おとろえているように感じる。しかしもちろん、やわらかでスベスベしていて、心地よい肌ざわりであることに変わりはない。

 年齢に伴うわずかな肌のおとろえは、熟した胸の肉付きと、引き締まっていながら出るところはしっかり出ている“大人の体型”が十二分にカバーしていた。若娘にはないグラマーな胸はしっかりと僕の脇や腕を覆い尽くし、やわらかな弾力を刻みつけているし、細く引き締まった足でありながら内股はどこまでもめり込みそうな白く美しい魔物と化して、僕の右足をとろけさせている。

 さらに、熟練した大人のテクニックとして、きめ細かな動きで、女体の感触をもっとも心地よく刻みつける方法をマスターしており、これを忠実に実行しているため、絶えずとろけそうな、安心感を誘う、ゾクゾクした快楽に包まれてしまうのだ。

 肌ざわりも、動き方も、年齢や体型、そして性格などによって、これほどに個性があり、これほどまでに違うものかと、あらためて思い知らされる。両足に刻みつけられ続けている二人のオンナ表面の感触でさえ、たとえ挿入していなくとも、形状や吸い付きの良さ、愛液の量や質、香りや熱にいたるまで、ひとりひとり違いをはっきり感じ取れるのだった。

 それでいて、ふたりとも、男を悦ばせ、射精に至らしむ女としての武器を、全身余すところなく具えている。どこもかしこもが気持ちよく僕の全身の性感神経に襲いかかってきて、女体のありとあらゆる部位が、僕を興奮させ、性的に高めながら、あまりにくすぐったさと心地よさに思考が停止してしまう。

 みんな同じ魅力的な女体でありながら、同時にひとりひとり個性があって、違う新鮮さに翻弄されてしまうのだ。このギャップがまた、僕を決定的に追いつめ、いつ爆発してもおかしくないところに追いやり続けるのだ。

 甘い弦楽器のメロディがさらにエロティックに変貌すると、両側の女たちがさらに責めを強めた。

 右側のおねえさんは、片手で僕の右乳を撫でさすり揉みながら、頻繁に指先で小さな乳首をくすぐり、つまみ、こすりあげてくる。

 左側の娘は僕の乳首に吸いつき、やわらかな唇を押しつけて乳首全体を覆い尽くしながら、これまたやわらかい小さな舌先でチロチロコロコロとねぶり、転がし、なめ尽くしてくれる。

 「あふっ…ふうぁ…」両乳首を同時に、違う方法で責められ、女体のとろけそうな感触のほかに、ゾクゾクした心地よさを刻みつけられ、僕は声ともつかぬ悩ましい吐息を漏らし続けるほか、どうにもしようがなかった。

 しかも、計算されたかのように、二人が絶妙に責め方を変えるので、同時に別様の刺激を味わうことになった。右側が乳首を指先でコリコリすれば、左側はちゅううっと強く口で吸い、左側が舌でコロコロしている時には右側は撫でさすったりつまんで引っ張ったりする。

 立った二人に、ここまで全身を責められ高められているというのに、ペニスに触れる者はいなかった。さんざんじらして一気に射精させる腹づもりなのだろうか。

 こうなったら、意地でもイクものか。

 女体の快楽にはどうしても抗えないが、1秒でも射精を遅らせ、その間になんとか脱出・反撃のチャンスを掴むんだ。幸い、じらされているのであれば、その分時間稼ぎもできるに違いない。

 だが、そんなもくろみは、はなから見破られていたかのように、あっさりと打ち砕かれてしまった。

 誰にも触られていなかったペニスが突然、アマゾネス女官の一人に握りしめられてしまったのだ。

 「うああっ!!」

 今まで女の人の生手に触られたことのないペニスが、吸いつくようなしなやかな感触に包み込まれてしまう。本当は経験があるはずなのに、すっかり忘れてしまっているために、まったく初めての心地よさを感じさせられる。

 股間に力が入らない。じわっと射精感がこみ上げてくる。イク直前の多幸感が体の奥から広がっていくのがわかった。

 さんざん高められた上、弱体化した包茎ペニスを大人の女手に締め上げられ、すっぽり包まれて、もうそれだけでイッてしまいそうだった。

 くっそ…負けるわけには…ここで果てたらすべてが終わってしまうのだ。

 僕は脂汗を全身ににじませながら、全身全霊で快楽に抗い、すんでのところで射精の脈打ちを押しとどめたのだった。

 すると、次の女が交代し、ペニスをやわらかな手で包み込んだ。ひんやりとした、しかしふにっとして心地よいスベスベの手のひらだ。

 数秒ペニスを掴み、女は手を離した。

 次の娘は、皮を被っているペニスの先端、余った皮を親指と人差し指でつまみ、コショコショと先端ばかりをこねくり回して刺激してくる。

 「あああああっ!」

 僕はビクンと跳ね上がったが、ロープで縛られているために、それほど大きく動くことができなかった。その分ダイレクトに快楽を身に受けることになる。

 イク直前のくすぐったさが全身に広がると、女は手を離した。

 次の美女は手の甲でスベスベとペニスを撫でさすると、やはりイク前に手を離してしまう。

 こうして、アマゾネスたちは次々と交代し、ペニスを握りしめたり、撫でさすったり、指先でこねくり亀頭を揉んだり、全体を玉袋までくすぐったりして、そのつど僕を寸前まで高め続けた。

 その間中もちろんずっと、両側の女は体を密着させ、僕の乳首をかわいがりながら胸や足を押しつけこすりつけ続けている。

 僕はもう、射精前の多幸感から逃れることができなくなっていた。四六時中きゅ~んと快感が拡がり、もはやいつ爆発してもおかしくない状態だ。誰にも触られていなくてもそのまま射精してしまいかねない。

 だが、アマゾネスたちは決して、僕を安易に射精させたりなどしなかった。計算された動きで、僕がイク兆候を肉体が示すや否やさっと手を離し、絶妙なタイミングで寸止めしてしまうのだ。そこはさすがに訓練を積み、洗練された動きとなっている。

 彼女たちが寸止めで手を離してしまうのは、僕の中から完全に抵抗感を奪い取るためであった。負けるものかとか、絶対に射精をガマンしようとか、チャンスさえあれば反撃してやるとか、そういった意志を根絶やしにすることが目的であった。

 完全に心から屈服させ、アマゾネスの魅力・良さを100%受け入れさせてから、存分に抜くつもりなのだ。

 完全に戦意喪失である。僕はまんまと彼女たちのじらし攻撃にハマり、いっさいの抵抗の意思を奪われてしまった。

 これが彼女たちの戦い方でもある。実際の戦闘時でもアマゾネスたちは、相手が男であれば、攻撃しながらも、たえず“女であること”を強調するのだという。

 セクシーなビキニアーマーで、積極的に肌を見せ、脇の下や生足を強調し、色香を振りまきながら攻防するという。

 これに気を取られ、油断した男は、隙を突かれて殺されることになる。

 それでも靡かなければ、徐々に彼女たちは身軽になり、胸をはだけさせたり、オンナを露出して戦ったりしながら、誘惑を強めていく。

 これで相手の男が油断したり、はたまた武器を捨ててレイプにおよぼうとすれば、丸腰の男に剣を持った女、瞬時にしてその男は絶命することになる。

 それでも靡かない男については、“見込みがある”として、さらに露骨に女の武器を駆使する。積極的に抱きつき、男の服や鎧を切り裂きはぎ取り、裸にしてはおっぱいやふとももを押しつけこすりつけ、ペニスを立たせようとしてくる。

 この段階で男は、武器・暴力による攻撃と、色香・女体による快感攻撃にさらされ、ペニスへの刺激や性的な興奮を避けながら、相手を倒さなければならなくなる。男に隙があればアマゾネスたちは容赦なくペニスを掴み、しごき、気持ちよくしてくれる。だがそれは、男の脱力と戦意喪失を誘い、さらなる隙を生み出すことになるので危険だ。ペニスを立たせたまま戦うのは難しい。

 それでも戦意喪失しない男はほとんどいない。多くの軍勢で攻め込んでも、淫毒矢や飛び道具を乗り越え、何段階にもおよぶ色香誘惑に油断して彼女たちの剣に倒れることもなく。さらに戦意を保ち続けられる男となれば、たいてい1人、またはゼロ。多くて2~3人だろう。

 そうなればもう、多勢に無勢だ。あっという間に武器を奪われ、捕まり取り押さえられ、縛られてしまう。

 生き残った彼らはもはや殺されない。が、死ぬよりも恐ろしく、そして快楽に満ちた“強制子作り”の儀に駆り立てられることになるのだ。その末路は悲惨というほかはない。

 いかに性交を拒絶しようとしても、今の僕のように、もはや快楽から逃れることは不可能なのだ。

 さんざんじらされた挙げ句、すっかり戦意を喪失してしまった僕は、もうあとは射精を待つばかりとなってしまっている。

 僕の前へ、一人の娘が立ち裸った。アマゾネスというよりは、すっかり子供だ。10歳にも満たないだろう。磨き抜かれた小さな身体、細く華奢な手足、ぺったんこの胸だ。

 「えへへー。私ね、この年で一人前の“女”と認定されたんだよ☆ すごいでしょ、お兄ちゃん。」

 情けないことに、こんな子の体や性器にさえ、激しく欲情し、この子で出してしまいたいとさえ、強く渇望してしまう自分がいた。これこそ、僕が肉体的にも精神的にも、完全にアマゾネスたちに屈服した何よりの証拠であった。

 「お兄ちゃんのオチンチン、揉んであげるね?」

 そう言うと女の子はペニスをやさしくつかんできた。

 「うああああ~~! 女の子の手っ…やわらかいぃ~!!」

 こんな年端もいかぬ娘の手なのに、そのあたたかい感触は吸いつくようで、とてもやわらかく気持ちいいっ!

 小さく細く短い指であったが、皮かむりのイキそうなペニスにとってあまりに魅力的な刺激であった。

 親指と人差し指で先端の皮をつまみ、残りの指と手のひらで、棒の3分の2くらいを小さな手が包み込む。

 そしてそのまま、彼女はやわやわとペニスを揉みしだき始めた!

 「ああっ! すっすごいよ…っ!」

 「えへへー☆ 気持ちい?」

 僕の両側を成長した女たちに包まれ、全身をかわいがられながら、同時に未成熟の女の子供にペニスを揉まれている倒錯感がたまらない。

 揉み方も洗練されていて、先端の皮を中心にもみゅもみゅとリズミカルに握りしめたり力を抜いたりしつつ、それぞれの指をばらばらに動かして、感じやすいところを的確に刺激してくれる。とりわけ先端の皮をつまんだちいさな親指と人差し指の動きが、ペニス先端をこれでもかとぐりぐりし続け、強烈な快楽を体の奥まで叩き込み続けていた。

 「いいよ、このまま出しちゃっても。」

 「あうううっ…!!」

 きゅーんと射精感がこみ上げてくる。吸いつくやわらかい女の子の小さな手が、すばやくペニスを揉みしだき、そのスピードはますます速く、そして力強くなった。今度は寸止めせず、このまま爆発させるつもりだ。僕yはもう、どうすることもできなくなって脱力した。

 「んあ!!」

 ペニスが大きく脈打つ。白濁液は女の子の小さな体と、そばにあったご神体にわずかずつ振りかけられる。体内に溜め込まれていたねばねばの濃い体液が残らず放出され、その大半は、包茎の皮が塞がれた状態での刺激だったため、女の子の指で塞がれていた皮の袋の中に溜め込まれた。先端がぷっくり膨れ上がり、その出口が女の子の小さな指にせき止められた格好だ。それでも塞ぎきれずに、一部は指の間から飛び出し、彼女たちとご神体を汚したというわけである。

 女の子が片手で皿を作り、もんでいた手を離すと、どろり、と精液が小さな精液を満たした。女の子は根本から先端までをぎゅっと絞るようにひとしごきする。尿道にさえとどまっていた精液は残らず彼女の手のひらに絞り出されてしまった。

 「くすくす。いっぱい出たね。私たちの勝ちだね☆」

 「…。」

 もう僕が×字の枷から解放されることはなくなった。肉体が改造され、いくらでも出せる体となったので、僕は縛られたままアマゾネスたちの体のあらゆる部位で、何億回も抜かれ続けることになるんだ。

 縛られている自分が最高に気持ちいい、と現状を受け入れた僕は、すでに理性を失ってしまっていた。


###ゲームオーバー###


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