アマゾネス3−1

 

 敵を倒したり逃げたりしながら、しばらく森をさまよっていた。いや、さまよっているという表現より、徐々にではあるが、適切に先に進んでいると言った方が正しいだろう。

 通常のステージでは、序盤は一対一の戦いとなるのだが、先に進んでくると、敵の数は3人に増えていく。そして、そのステージの最後を守るのは10人である。あるいは少なくとも、そのフロアの敵10人分以上の実力を持った者がプチボスとなる。

 僕はずいぶんと永いあいだ、淫欲に満ちあふれた、この忌まわしい塔に閉じ込められてきた。

 塔の中は無限に広く、そして塔自体も無限に高くそびえ立っている。

 各フロアは通常、迷路のような通路となっており、ところどころに扉やトラップや部屋などが設置されている。どこでもセックスができるようにフワフワした赤いキレイな絨毯が敷かれており、通路もやや広めである。階段は各フロアに1カ所。僕はその階段を目指して、一階一階慎重に登り続けているのである。

 塔の中は、僕以外に男性はおらず、数え切れないほど大勢の若い娘たちで満たされている。

 彼女たちは、あの手この手で僕に襲いかかり、性的な快楽を与え、僕を射精させようとしてくる。最初の方が1人、中盤が3人がかりで、しまいには10人に増えるというルールだ。

 若く美しく、きめ細かくみずみずしい肢体を駆使し、口も手も足もお尻もオンナもありとあらゆる部位を使って、僕の下半身に迫ってきて、なまめかしい肌と甘い器官ととろけるようなテクニックで、僕のペニスを刺激しては射精させようと躍起になっている。

 僕は彼女たちとセックスをし、なおかつ射精せずに彼女たちを倒さなければならない。

 倒す方法は唯一、彼女たちを性的に満足させ、イかせるほかはない。それができず、敵の女の魅力に負けてこちらがイッてしまえばゲームオーバーだ。永遠にこの塔から脱出ができなくなる。

 僕はこの異世界の塔から脱出し、現実の世界に帰らなければいけないんだ。

 だが、女たちの肉体はあまりに甘美で、これまで何度も何度も、精子を出してしまいそうになったこと数知れず、気持ちよくも苦しい戦いを強いられてきた。

 それでもなんとか、ここまでこの“迷宮”を切り抜け、射精させられることなく乗り越えてきたのだった。

 あらためてそんなことを思わなければならないのは、このステージがかなり特殊な構造をしていたからである。

 通常は迷宮のダンジョンであったこの塔も、このフロアだけはまったく違っていて、広大な島を自由に歩き回れるフィールドタイプだったからである。

 塔の中なのに、空があり、太陽があり、海があり、空間が広範に広がっている。

 通路にしたがって迷うというのではなく、島の地形を利用して先に進む仕組みなのである。だからこそ、もとのルールを確認しておかなければ、自分の位置や目的を見失い、この世界の一部になりかねない恐怖があったのである。

 さらに、「初期のうちは一対一」というルールも、このフロアでは破られていて、はじめから大勢の敵に囲まれてしまうピンチに陥ってしまっていた。島に上がったとたん、大勢の女たちが一斉に襲いかかってきたのだった。

 このフロアの敵は「アマゾネス」。女性だけで構成された戦闘部族で、運動能力が高く、精力も高い精鋭戦士たちである。美しい顔立ちで引き締まった肢体を誇っていながら、その体はしなやかでなめらかに過ぎる。”特訓”を幼少の頃から受け続けてきて、性的な戦闘はかなり熟練している相手である。

 ビキニアーマーに身を包んだ彼女たちは、万力のような締め付けと、僕をがっしり包み込む力技を得意としていて、快楽に耐性がつく特訓と、ペニスをいたぶる技能訓練を積んだ女戦士たちである。1人相手でも、簡単には果ててくれずに苦戦する敵だ。

 そんなアマゾネスが、いきなり大勢で僕1人めがけて追いかけてきたのである。これには正直面食らったし、かなりピンチであった。

 一度でも包囲され、かつ捕まってがんじがらめにされていたら、一方的に嫐られ、抵抗できずに射精してしまっていたであろう。ましてや連携のエキスパートであるアマゾネス相手。捕まることは即敗北を意味する。

 ひやりとしたことは何度かあったが、これまでのところ、なんとか捕まらずに済んでいる。

 つまり、このステージはほかと違って、アマゾネスたちと戦い勝ち進みながら進むステージではなく、島全体を舞台にした壮大な“鬼ごっこ”なのである。捕まったら集団逆レイプの宴が始まり、確実に精子を絞り出されてしまう。

 いかにアマゾネスたちの目を盗み、集団に見つからず囲まれないようにしながら、身を潜めて先に進むかの勝負である。

 そしてその一方で、少数で行動しているアマゾネスたちを見つけ(見つかって)、口を塞ぎつつ倒していき、密かにレベル上げにもいそしまなければならないのが厳しいところだ。

 そんなことをしながら、僕はようやく、この島、アマゾネスステージを脱出する手がかりを掴んだのだった。

 島の中央にある山。その頂上に、あきらかに人工のものと思われる三角形の建物があり、そこから光の筋が天に向けて伸びている。つまり、あのピラミッドにたどり着き、その頂上から光の帯に乗っていけば、空の上にある次の階にたどり着けるというわけだ。あそこにフロアのボスもいるだろうし、それを乗り越えればステージクリアとなる。

 僕はあの山を目指し、身を潜めながら先に進んでいった。

 「!」

 山を登り始めてすぐ、僕はひとりの美少女アマゾネスに見つけられた。

 どうしよう、急いで引き返すか?

 いや、すでに発見されたあととなっては、背中を向けるのは自殺行為だ。この子は絶対に大声で人を呼び、遅かれ早かれ包囲されてしまうだろう。

 だとすると、仲間を呼ばれる前にこの娘を倒してしまうしかない。

 が、黒いぱっつん長髪で凛とした表情ながら、パッチリした赤い眼をしたアマゾネスは、無表情のまま僕を見据えて何もしてこない。

 いや、敵は僕の出方を見ているのだ。僕が臆病にも背を向ければすかさず取り囲まれるようにする用意ができているといった風であった。

 僕の前に立ちはだかった彼女は、静かな視線と口調で僕に迫ってくる。…何か秘策を持っているのだろうか。たったひとりで僕に挑もうとしているみたいだ。

 見ると、彼女は手に凛と響く鈴を持っている。幼い顔立ち、何か影のある視線、赤いパッチリした眼、黒いぱっつん長髪。…どこかで見たことがあるぞ。

 「闇に惑いし哀れな影よ…人を傷つけ貶めて。罪に溺れし業の玉…いっぺん、イッてみる?」

 女の子アマゾネスは身構えた。どこか浮世離れした地獄の少女は、清楚な顔と冷たい表情ながら、その肉体の若さと膣の極上さ、神秘的なテクニックで僕を犯そうとしているのである。その可憐な出で立ちにゾッとさせられ、さらりと風に揺れる黒い髪が、童顔の娘を大人に変えていて、何とも魅力的である。

 が、その一方で、黒を基調とした和服ではなく、規定どおりのアマゾネスのビキニアーマーを身につけやがっているのである。

 「うっわー…似合ってねー…ものっそい似合ってねー…ぷっ」つい口が滑ってしまった。やっぱりあ●ちゃんはあの制服姿か水に体を浸した後の和服じゃないとねえ。よりによってこういう可憐な美少女が女戦士の格好とは。つい吹きだしてしまうのであった。

 「なっ! わ、わかってるよ! 私みたいな丸顔のちっこい娘にビキニアーマーが不格好だって百も承知だもん! でもこの格好じゃなきゃいけないんだからしょうがないじゃない! アマゾネスはこのアーマーを身につけることって決められてるんだからしょうがないじゃない! 私だってかわいいおべべとか制服が着たいに決まってるじゃない! よりによって太い足が露出されるアーマーを嫌々着てるんだー!」女の子は顔を真っ赤にして激高している。完全に涙目だ。

 「あ・・・あの・・・」僕はたじたじになってしまった。ヤバイ、絶対触れてはいけないところだったみたいだ。

 「おっ、お前なんか地獄に堕ちちゃえー!! うわああああん!!  ≡≡つД`) 」

 「あ・・・」

 地獄の閻魔幼女は泣きながら逃げていってしまった。よっぽど笑われたのが悔しかったのだろう。

 いつまでもここにいれば、絶対仲間を呼ばれる。悪いコトしちゃってかわいそうだけど、謝っている時間はなさそうだ。

 僕は再び山の頂上目指して歩き出した。

 周囲に見つからないよう気をつけながら、ガサゴソと音を立てないよう細心の注意を払って、ひたすら山を登っていく。思った以上に高く大きくけわしい山ではあったが、ここは精神世界、その気になればすぐに疲れを吹き飛ばすことができたし、かなり無理な運動をしても平気であった。

 体力がついた、というよりはむしろ、セックスバトルに無関係な動きについては現実的な制御が入らないようで、思ったことを思念のままに動けるみたいである。かなりスイスイ進むことができた。

 全力で走りながらどんどん登り、岩から岩へ飛び移り、余計なものを踏まないようにしながら、何かにぶつからないようにしながら、山道を駆け上がっていった。それでいて少しも息切れせず、筋肉が悲鳴を上げることもまったくなかった。

 垂直の崖であっても、ぴょんぴょん登り進んでいき、動きもどんどん力強く、かつ大胆に大ざっぱになっていく。にもかかわらず、僕は誰にも見つけられることなく、山の頂上目指して進むことができたのだった。

 ずいぶん派手な動きをして、枝や草をガサガサ踏み荒らしても、アマゾネスたちに発見されなかった。警備がかなり手薄なのだ。

 おそらく彼女たちは、僕がまだ山に入ってはおらず、下の森や里を逃げ隠れていると思っているのだろう。みんなでこぞって下界を捜し回っているに違いない。山の中にもいるはずであったアマゾネスたちも、こぞって下に降りてしまったのであろう。それだけ全員が必死で僕を捜しているということだ。

 おかげで僕は、誰にも見つからずに頂上までたどり着くことができた。進むとだんだんピラミッドが見えてくる。思ったとおり、これがゴール地点だ。

 ピラミッドの前におそるおそる立ってみる。やはり、人影がほとんどない。巨大な三角錐の前に、広い1階建ての四角い建物があり、それがピラミッドと繋がっている。ほかに出入口らしきものはない。やはり、この四角い建物を通って、その奥にあるピラミッド内部に進んでいくことになりそうである。

 「!」

 アマゾネスたちの影を察知し、僕はあわてて草むらに身を潜めた。あぶないあぶない、もう少しで発見されるところであった。

 「…異常なし。やっぱりアンタの思い過ごしだよ。」「んー…そうみたいだねえ。」

 アマゾネスの数は2人。彼女たちは周囲を軽く見回してから、くるりと後ろを向いた。

 「でもなぁ。なんかイヤな予感がしたんだよねえ。」「ま、カンのいいアンタの言うことだしって思って私も来てみたけど…やっぱりどう考えても、反対側からあの男が来るなんてありえないよ。」「そうなんだけどねえ…。」

 反対側、だと?

 僕は彼女たちに見つからないよう注意しながら、おそるおそる彼女たちが向かった先を見てみた。

 あッ!

 思わず声を出しそうになった。

 僕が登ってきた、けわしい山の斜面とはまったく異なり、きわめてなだらかな山道が下へと続いている。

 しかも、ごていねいにロープウェーまで備えつけられ、ゴンドラ型の大きな乗り物が何台も頂上と麓を行き来している。

 そこかしこに、アマゾネスの姿を見て取ることができた。僕が山道から登れば連続して集団で襲いかかれるように、数人ずつのグループがあちこちで待機していた。ロープウェーにもアマゾネスたちが乗り込んでいて、僕がこれを使って登ろうとしたら、逃げられないハコの中で追いつめて犯せるようになっていた。

 「まっさか、こっちの道の何十倍もたいへんな、反対側から来るなんて、あの男がよっぽどのバカでないかぎりありえないよ。こっちには平坦な道とロープウェーがあるんだから。だからみんな、こっち側だけ警備してるんじゃない。」「それもそうなんだよねえ。」

 …。

 「短時間で楽に登ってこられる方を避けて、わっざわざ苦しくて危険な裏側のガケ道を登ってこのピラミッドまで来るなんて、狂気の沙汰か、ドアホゥ以外の何物でもないっしょ。」「うん、その通りだね。」「あっはっは〜。」「なっはっは〜。」

 「……。」

 …あっはっはー。

 いや、もちろんわかっていたとも。

 わざとにきまっているではないか。

 ら、楽な方や楽しいロープウェーなんかで行けば、そこに大勢のアマゾネスどもがたむろしているのは火を見るよりも明らかだったから、あえてこっちの険しい道を選んだのだよ。

 なっはっはー。

 ドアホゥじゃないもん。

 …ともかく。

 結果的には、誰にも見つけられることなく、敵の本拠地、ピラミッドの前までたどり着くことができたわけだ。

 いよいよだ。僕は勇気を出して、建物の中へと足を踏み入れたのだった。

 「…お待ちしておりました。」「むっ!?」

 中は意外と明るく、周囲の壁にろうそくがしっかり備えつけられてあってオレンジ色の光に照らされていた。

 建物の中にはすでに、10人を超えるアマゾネスたちが待ちかまえていた。

 奥の方に下り階段があり、ひとり、またひとりと女たちが登ってくる。人数が増えていく。

 おそらく、ロープウェーのある側に秘密の地下道があり、僕の到着を見越していたアマゾネスたちが登ってきたのだろう。

 「この場所は、我ら一族にとっての聖地。このピラミッドは、歴代の女王神官さまをお祀りしている陵墓にして、我らが守護神さまのお鎮まりくださっている神聖な場所にございます。」

 「そして、ピラミッドの前方にあるこの建物こそ、ご神体をお祀りする祭壇にして、女王神官の正式な世継ぎを授かり、我らアマゾネス一族に子孫をもたらす“儀式”の場です。」

 「この祭壇は、選ばれし男を生贄に、子作りをなし、その快楽と行為、および男の悶絶死を守護神さまに捧げる場所でございます。あなたは選ばれし男。正式に、我らに精を、守護神さまに命を、喜んで差し出しなさい。」

 「くっ…。」

 際限なく増えていくアマゾネスたち。まずい、完全に囲まれてしまった。

 ここはやはり神聖な場所なのだろう。アマゾネスたちとはいえ、彼女たちの格好は、いつもの戦闘用ビキニアーマーではなく、全裸の上にピンク色のスケスケローブという、女の色香に満ちあふれた姿であった。

 それはまさに、“これから行為に及ぶ”ためだけにあつらえられた、薄い布一枚のネグリジェであり、同時にまた、その行為をこそ神に捧げるために作られた、神秘の儀式に用いられる清冽な法衣そのものであった。

 頭髪はしっかりと切り揃えられ、その顔は儀式にふさわしい清らかな化粧で整えられ、表情も凛と引き締まっている。

 首から下の体毛はすべて、注意深く丁寧に剃り取られ、エステよろしく四肢の先端まで磨き抜かれている。肌のみずみずしさを保つためにありとあらゆる手入れが施されており、吸いつくようなきめの細かさがしっかりと行き届いていた。

 狩猟と戦闘に長けたアマゾネスたちも、この特別な神殿に足を踏み入れるさいには、きちんと体を手入れして、生贄の男を抱く準備をしっかりしてからでなければ、この神聖な地に入ることを許されないらしく、特別な場であることを理解した緊張感を醸し出しているのだった。

 そうしたアマゾネスたちの中心に、同じデザインのローブでありながら、ピンク色に透けていないで、金の糸で編んだのであろう、光り輝く黄金のローブを身にまとっている女が、3人いる。さっき発言したのも彼女たちであり、他とは明らかに違う厳格さとなまめかしさとを具えていた。

 おそらく、この3人は神官・司祭の類だろう。キリッとした気品と、気高い威厳と、うるわしき美しさと、男を惑わす色香に満ちあふれていた。

 明らかに、この3人だけが、まったく雰囲気を異にする。これはただの神官ではない。同時に、この島すべてのアマゾネスたちを統括支配する、女王としての気質を十二分に有しているのだ。肌の美しさと、磨き抜かれた肢体は、他の付け焼き刃的な手入れをしたアマゾネスどもとは完全に一線を画しており、間違いなく幼少のころより手厚く手入れされてきた至高の肉体であった。

 「我ら3人は、3人でひとつ。3人で神に仕え、3人で一族を統べ治め、3人で同時に頂点に立つ存在。」

 「アマゾネスの王はひとりにあらず。必ず3人一組で構成され、政治の基本事項や、臨時の重要事項の決定などを、我ら3人の合意によって行います。3人の意見が一致せず、話し合っても統一できないものは否決されます。細かい政治的判断については、我ら3人の決定した基本方針に基づき、アマゾネス全員の合議採決によって決められる仕組み。」

 「我ら3人は同時に神託も受け、これをアマゾネスたちに伝えます。そう、我ら3人は同じ神のことばを同時に聞くことのできる、生まれつきの神官にして、3人一組のアマゾネスの女王!」

 …なるほど。

 だいたいだが、この島のアマゾネスたちの構造がわかった気がする。

 神託というものが本当にあるのかどうかまでは分からないが、おそらく、アマゾネスの子供たちが一堂に集められた時、神託を大勢で受けてみる場において、たまたま同じことを言った3人の子供が“神官”として選ばれ、女王と司祭にふさわしい教育と、“生贄”を搾り取るための至高の肉体を具えられる訓練およびメンテナンスを身に受け続け、本物の3人女王に仕立てられるのだろう。

 アマゾネスたちは、この3人の決めた方針(おそらく憲法のようなもの)と、この3人の受けた日々の神託(これもおそらく、1人が言ったことに残り2人が合わせて3人一致の体裁を取ったものと思われる)に基づき、日々の生活と、何かの時の政治判断を、合議によって決め、行動していたのだ。

 そして、この島に迷い込んだ男性や、彼らとのセックスによって産まれた男子の中から、“生贄”を選び、この祭壇で女王たちや、選りすぐりのアマゾネスたち(ピンクのスケスケローブをまとった女たち)と交わらせ、子を成していたのだ。

 もちろん、それだけでは子孫の絶対数が足りないはずだ。“生贄”に選ばれなかった男は、神殿以外の場所で、一般のアマゾネスたちに犯されることになる。簡易な儀式や祭りなどの中で、代わる代わる精液を搾り取られていく。出し尽くして受胎不能となると、その男は再び精子を生産できるまで休まされる。復活したら“宴”が再開される。まさに種馬そのものだ。

 復活を早めるために、精のつく食事を与えられ、十分な睡眠を約束される。だが、それ以外の時間帯はすべて、大勢の女たちによる誘惑の嵐となまめかしい愛撫に埋め尽くされるだろう。

 目の前に、半裸または全裸の妖艶な美女たちがセクシーなダンスやポーズを見せつけ続け、男の周囲にも多くの女がはりついて、男の全身を撫でさすり、キスをし、乳首に吸いつき、おっぱいや生足を押しつけこすりつけて、四六時中男をかわいがり続ける。寝ている間も女たちはぴったり添い寝し、いやらしい音楽や色っぽい囁きが男たちの耳をくすぐり、甘い香りに包まれて、男の感覚すべてを女の色香で満たしてくる。

 結果、精子は急ピッチで再生産され、ペニスは復活、そして再び群がられて子種を吸い取られる仕組みだ。

 連日の宴が続けば、それでも、男はどうしても復活できなくなってしまう。そうなった種馬の末路は想像に難くない。その場で殺害されるか、廃人同様の状態のまま、島の外に追放されることになる。

 アマゾネスたちの産む子供たちは、確率的に言ってやはり男女半々のはず。娘たちは施設で育てられ、一定年齢の時に1カ所に集められ、一斉に神託を受ける。そこから「たまたま同じことを言った」3人が女王として選ばれ、それぞれ、戦士または神官としての教育と、女としての訓練を受けることになるのだ。

 男子はもっと過酷なはず。神託や、ペニスの適性検査を受け、育てられる者が選ばれる。選ばれなかった者は殺害されるか、奴隷として外部に売られる。文明と切り離されているため、このようなことがまかり通ってしまうのだ。

 選び残された男子は大切に育てられるが、やはり種馬としてしか見られない。早期にセックスの教育を受け、女性に強い興味を持ち、快楽に忠実な性格を作り上げる。

 幼いころから股間と全身に愛撫と刺激を受け、精通からはほど遠い年齢であっても、イク快楽は叩き込まれて育っていく。女たちによってペニスが脈打つのが日課となり、また、娘たちの性的な訓練の道具となって、成長するほどにセックスの度合いが増していく。

 やがて男子は精通を迎える。そこでさらに選定が行われる。女王の“生贄”として選ばれるか、ピンクローブの女官たちを孕ませる役を担うのかが決められる。そこに選定されなかった、後の残りは…迷い込んだ男たちと同じ運命だ。

 「だが、神殿の“生贄”となった男だけは違う。彼らには追放がない。すべて、不能となった男たちは、守護神さまに捧げられるのだ。」「くっ…」つまり、100%、処刑が待っているというわけだな。

 黄金ローブの3人の女王神官と、ピンクローブの女官たち。その奥に通路が見える。あそこからピラミッドに登ることができそうだが、その奥の扉は固く閉ざされており、簡単には開きそうもない。おそらく鍵をかけられているだろう。

 あとは、一旦外に出て、ピラミッドをよじ登って頂上を目指す方法もありそうだ。いずれにせよ、出口はピラミッドのてっぺんにあり、もちろん、そこはアマゾネスたちにとってもっと神聖な場所なので、そこに行くことは厳しく禁じられている。

 そこに行くためには、何らかの作戦で機転を利かせ、彼女たちを出し抜いて頂上にたどり着くか、さもなくば、この黄金神官たちはじめ大勢の女官たちをイかせて倒すしかない。

 女官たちのうち、十数人がスススッと壁際に進んでいく。そこには、男の情欲を誘う官能的な弦楽器や太鼓などが備えつけられていて、彼女たちはセックスに参加せずに、演奏の役割を担うのだ。

 この神殿に入ってから、アマゾネス女官たちに完全に囲まれてしまっている。その数は、楽器部隊を除いてもおよそ30人。

 実力にものを言わせて、全員を倒してしまえば、堂々と頂上に向かえるだろうけれども、やはり人数が多すぎる。精力が保つかどうか心配だ。

 外に出る、またはピラミッドに向かう手もある。だが、そのためには彼女たちの包囲を解き、出し抜いて駆け抜けなければならない。本当に彼女たちを振り切れるかどうか…。

 あとは、この神官たちをイかせて倒し、統率を乱すのが有効か。もしかしたら、近くにある奇妙な像(神体)に何か隠されていたりするのだろうか。

 いずれを選ぶのも、どこへ向かうのも、簡単には行かなそうだ。どうやって突破しようか。

 

―選択肢―
 アマゾネス3−2 全員を倒してしまう
 アマゾネス3−3 一度外へ脱出する
 アマゾネス3−4 ピラミッドに向かう
 アマゾネス3−5 神体を攻撃してみる
 アマゾネス3−6 神官を倒す



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