混浴娘1−7
 

 僕は意を決し、混浴娘の手を振り払って襲い掛かった。このまま少しずつ精力を削りあう悠長な作戦は取らない。やはりここは短期決戦、一気に勝負をつけるに限る。よしんば相手に奥の手があろうとも、それをくりだす前に倒してしまえばよいのだ。攻撃は最大の防御、責めあるのみ!

 湯船でおたがいに向き合って男の方から迫っている。この状況なら、体勢から言って座位が手っ取り早いだろう。混浴娘は僕の突然の豹変に驚き、戸惑っている。びっくりしている相手に入れるなら、すばやく結合してしまうのがミソだ。

 僕は彼女にしがみつき、下から持ち上げるように抱き締めた。足を前に投げ出し、怒涛の動きで彼女を上に乗せる。巧みに腰を動かして一気に挿入。これで湯船の中での体面座位の完成だ。

 しりもちをついた状態でリズミカルに腰を突き上げた。「はううっ…!!」さっきの手マンよりも格段に鋭い快感が彼女に襲い掛かる。はじめのうちはなにが起こったのか分からず、なすがままになっていた彼女は、結合を果たすと突然のでき事に再び驚き、全身震わせて抵抗を示した。そこへ腰を突き上げ、快感に翻弄させたのだから、ダメージも半端ではない。つい混浴娘は脱力して、僕に体を預けて突き上げられるに任せる体勢となった。

 ばしゃばしゃと湯船が音を立てる。波紋が周囲に広がり、僕の責めの激しさを物語っていた。この光景に気づいた混浴娘は、このままではいけないと気を取り直したようだ。反撃に出た彼女は僕に密着しながら足をついて体中を上下させ、全身を僕にこすりつけながらオンナでペニスをしごきあげはじめた。僕にも強いダメージ。

 彼女はどちらかというと防御力はさほど強くなさそうだ。こちらの責めに順応し、精力をすり減らしながら快感神経を反応させている。しかし相手も、風俗嬢ほどのテクニシャンではないにしても、ちょっとした技なら心得ており、湯船の中でも本番挿入についてはある程度訓練がつまれているみたいだった。足をついてからは、混浴娘は積極的に自分から動くようになっている。それによって、僕の体はしなやかできめの細かい肢体にしごきたてられ、ペニスはきつく絞まるオンナで強烈にしごかれることになる。

 今のところ僕が彼女に与えているダメージと、僕が受けているダメージとは互角、同じくらいだ。混浴娘は防御力はたいしたことがない反面、攻撃力、とくに風呂系のテクニックについては高いということだ。つまり、この勝負、残り精力が高い方が勝つということになる。

 休むわけにはいかない。動きを止めれば一ターン分は相手がリードしてしまい、不利になる。とにかく今のペースでガンガン突き続けるしかない。一方彼女のほうは、ゆっくり大きな動きで体中を僕に押し付けこすり付け、密着しながら、ペニスをぐいぐい締めつけつつやさしくしごき上げてくれている。こちらが早い動き、相手はゆっくりなまめかしい動きで攻防を繰り広げている状態だ。

 こちらの運動が激しいため、湯船にいるのが段々つらくなってきた。混浴娘以上に僕の汗が多く噴出している。長く湯船に浸かっていたせいで、そしてそのなかで激しい運動を続けたため、体の温度がどんどんヒートアップしている。

 配慮しなければならないのは残り精力だけではなかった。

 「…もしかして、のぼせちゃったんですかー?」混浴娘が耳元で甘い囁きをくりだしてきた。ボ〜ッとし始めている僕の脳天に彼女のやさしく甘い声が響き渡り、全身痺れるようなくすぐったさをほのかに覚える。「そんなに無理しなくてもいいんですよー?早く終わらせましょうですー」

 「あうう…」いきなりの囁き攻撃に僕の心理的な壁がこじ開けられてしまった。混浴娘は体をゆっくり動かしながら僕をやさしくいたわるようなささやきをくり返している。水の滴る長い前髪が頬擦りとともに僕の顔面をくすぐった。残り精力のほかに、魅了攻撃や、シチュならではのバロメーター(のぼせるかどうかなど)にも注意しなければいけなかったんだ。

 本屋ちゃんはねちっこく滑らかに僕をこすり続けている。そして前髪の間から覗かせた大きな瞳で僕の目をやさしく見つめると、にっこりと微笑んだ。そのあどけなくも優しい笑顔に僕は翻弄されてしまう。のぼせている状態が、相手の魅了攻撃・心理作戦に対する防御力を押し下げていた。混浴の浴槽で裸のかわいい女の子と座位で抱き合っている…そんなシチュに興奮し、甘い囁きで脳天が痺れ、弱体化してしまった。

 こちらの動きが制限され、防御力が押し下げられる。すると、相手に与えられるダメージの頻度が減り、その上の●かのオンナと乳房でのしごき攻撃によるダメージが大きくなるのだ。これでバランスが崩れた。ダメージが互角でなくなり、こちらの精力が減る方がずっと早くなった。

 混浴娘は僕の背中に手を回し、ふくらはぎを僕の腰に回した。そして下から執拗に体をこすりあげる。桜色に染まった女体が水の中で僕をくすぐり続ける。血行が促進されたあったかいオンナが一層ペニスに強くしがみついている。僕はこの体勢のままほとんど反撃に出ることができなくなり、さりとて彼女の手足が僕にがっしりしがみついているので逃げることもできなくなっていた。そして一方的にしっとりとした動きに翻弄され、責めまくられているのだ。

 「さあ、もっと気持ちよくなってくださいですー」混浴娘はなまめかしい上下運動に加えていやらしい腰のグラインドを付け加えてきた。おっぱいがあいかわらず僕の上半身をかわいがり続け、密着の快感を最大限に引き出している。それでいて、ペニスはこねくり回されながらしごかれる状態になった。上手に回転する腰周りが精液を搾り取ろうとゆっくり大きくうごめき続ける。内股をパタパタと小刻みに震わせると千変万化の締め付けがペニスを翻弄した。

 「ああ…」僕はのぼせ上がりながら鈍い思考をなんとか稼動させていた。なんどかしなければ、どうにかこの状態を脱出しなければ。そんなことを考えながら思考が堂々巡りをしている。下半身の心地よさが全身を支配している。射精は時間の問題だった。

 ゆっくりグラインドと小刻み締めつけ、上下運動が交代でペニスに襲い掛かる。僕の上半身を這い回る控えめな乳房が、たんなる上下だけでなく、くねらせるような回転も加わっていた。きめの細かいおなかの肉が僕の腹部を圧迫し、皮膚細胞を快感一色に染め上げている。

 僕はなすすべもなく本屋ちゃんと見つめ合うしかなかった。彼女はあいかわらず幼い笑顔で僕の心をやさしく犯し続けている。目が離せなかった。

 やがて彼女は僕に頬擦り視ながら、耳元に息を吹きかけた。そして、かすれそうな声で囁きかけた。「…好き。」

 「うぐっ!」その一言が決定打になった。僕は思わず混浴娘の背中を強く抱き締め、彼女の女に快感のしるしを思いっきりぶちまけた。もぐもぐとオンナがポンプのようにうごめき、放出される精液を残らず吸い上げていく。僕は彼女のしっとり座位の魅力に負けてイッてしまった…

 気がつくと僕は湯船から引き上げられていた。どうやらのぼせすぎて一時気を失っていたみたいだ。寝かされているのは浴槽側の洗い場。しかし滑りの良い空気マットが敷き詰められており、痛くはなかった。彼女が一人で僕を引き上げてくれたのかな、と思って周りを見回すと、そこには数名の女性がしりもちをついて全裸で座っており、僕が気がつくのを待っていた。そうか、彼女たちが駆けつけて助けてくれたのか…

 さっきの本屋ちゃんもいる。それ以外に、ナイスバディなお姉さんからキャピキャピな感じのギャルまで、いろいろなタイプの女性が僕を見つめている。そうだ、このステージでは、実力に差がないさまざまな女性が敵になるんだったっけ。

 彼女たちに言葉はなかった。僕にも言葉はなかった。そんなものは必要ない。お互いの意思はあらかじめ一致している。女性たちは僕に群がり、思い思いに男の体をかわいがりはじめる。僕のほうも、押さえ切れない性欲の疼きを鎮めてもらうべく(もはや鎮まらないのだが)、なすがままにされていた。女たちの体のすべてが、石鹸が、僕を一気に包み込んだ。ただ僕は、快感を求めて動くだけの、生きる意志を持たない人形に成り果てるだけなのだ。それでもいい、目先の、生きているうちには味わえない快楽のためなら、何を犠牲にしてもかまわない。

 意志でない意志に突き動かされ、肉の山に埋もれ、ただ多幸感だけに包まれていた。

###ゲームオーバー###

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