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くのいち2-3



 ひとりずつ愛撫合戦。

 地味なようだが、じつは戦闘方法としてはかなり有効でもあり、有利にも不利にも働きやすい、しごくまっとうな戦闘パターンでもある。

 これまでも、そうやって戦って勝利してきた経験がたくさんある。しかも、多人数相手に、ひとりずつ愛撫合戦という、とても気の長い戦闘でも、やりようによってはかなりこちらに有利な展開でバトルを進めていくこともできる。それで勝ってきた実績があるんだ。

 挿入戦、つまり性器同士で快楽を与え合って、どちらかが果てるのを勝負どころにするのではなく、性器は「攻撃ポイント」としての位置づけとして、そこに向かってさまざまな攻撃を多彩に繰り広げることに、レベルとテクニックが問われるという闘いだ。それも、ひとりずつ相手にするという長丁場の闘いでも、勝利することが決して難しくはない戦法でもあるんだ。

 こちらが武器にできるのは、手、口、舌、ペニス。だが、ペニスはこすりつけることでダメージを与えられるものの、その反面、受ける快楽も大きい。

 やはり手と口が物を言う。とりわけ、手技は非常に重要だ。指先から手首まで、全神経を集中させて、絶妙なタイミングでの力加減とスピード、そして的確な性感神経への刺激が必要になる。

 また、抱きしめることで「全身包み込む」ようなかわいがり方をしても、女体は身体全体で性的に感じる。密着しながらの闘いは、必ずしも男性側に不利とばかりは限らない。

 こうして、手を中心に、さらに舌先のテクニックを併用させて、ひとりずつ倒していく。挿入戦のような直截的な精力の削りあいにはならないけれども、こちらのレベル(攻撃力・耐久力・精力)とテクニックを力試しできる。

 一方、相手が武器にできるのは、もっともっと多く、多彩で、多岐にわたりすぎている。

 手や舌など、男性側が武器にできる部位は、もちろん全部、女性側も武器にできる。その口はふにっとしていてやわらかで、ペニスに吸い付いたら優しくしごき上げてぷるんと包み込んでくれるし、その舌もやわらかで素早く動き、ペニスの、とりわけ先端を丹念に舐め上げることで、絶大な快感を紡ぎ出すことができる。

 その手は男のゴツゴツしたものとまるで正反対で、やわらかで肌のきめ細かく、吸い付くようなみずみずしさと、細い指先を具えている。その手のひらでペニスを包まれれば、オンナに挿入しているのではないかという錯覚さえ呼び起こす……それほど、やわらかく締め上げながらしごくことができる娘さえもいる。

 手の甲もスベスベで、男の体のどこをこすっても、少なからずダメージを与えることができる強力な武器だ。そんな手や口が、男の全身を這い回り、感じさせ続ける能力を、女性は特有にその身に授かっているのだ。

 のみならず、膨らんだ乳房、スベスベでぷるんとした生足、しなやかな背中、肉付きの良いお腹や臀部、ツルツルの脇の下、腕、首筋、足の裏や膝の裏に至るまで、女体は、ありとあらゆる部位が、男を感じさせる強力な武器となっている。

 どこもかしこもが、男の肌に触れるだけでスベスベの感触をやわらかく刻みつけることができ、男の性的興奮を高め、じわりじわりと精力を削り取る。それがペニスに向かえば、一気に強烈な快楽となって、男の股間を襲う。

 パイズリ、スマタ、お尻やお腹にめり込ませたり、尻ズリ膝裏ズリしたりなども可能だ。背中や腕や首、ほっぺのみずみずしい肌でペニス先端をこすりあげてくれると、それだけで大ダメージに繋がりかねない。

 そして、女体との密着は、長く続けば続くほど、体内の精液は量産され、どんどんイキやすくなってしまう。全身のすべてが武器である以上、ペニスと全身への身体のふれあいは、男を徹底的に追い詰め、射精するまで許さないシコシコこすりあげ攻撃を、女性側はあらゆる部位で紡ぎ出すことができるのである。

 ひとりずつ、大人数を、長い時間をかけて相手にしなければならないということも、女性側の大きな武器となるだろう。何しろペニスは一本。それに対して、女性は大勢いるんだ。一人負けてもすぐに次の娘。その子の手や舌、胸、足などの餌食になっていく。交代なども含めても、こちらの方はひっきりなしに性感を受け続けているのに、相手はひとりずつなのである。

 この精神世界では、女性側がいくら絶頂しても、一時的に消滅するだけで、元の世界からのコピーならそれで終わり、異世界にもともといた敵は、いずれどこかで肉体を復活させるだけである。

 だから、彼女たちには、イクことに大きなペナルティが課されるケースは少ない。自分がイッてしまっても、次の誰かが僕を射精させればそれでいいんだ。その安心感が、彼女たちにはある。

 もっとも、それで安心しきってしまえば、女体の性感神経は緩みっぱなしになり、こちらのレベルがどんどん上がるにつれて、「まぁいいや」的な感覚でいると、彼女たちはどんどん斃れてしまうことになる。どんな大人数で挑んできても、瞬時にして全滅するほど、僕の方がスーパーマンみたいになってしまう、なんてケースにも陥りかねない。

 そのことが分かっているので、彼女たちも、イクことへの恐怖は僕に比べてはるかに小さいものの、絶頂はなるべくしないよう、やはり本気で僕に立ち向かってきていることが多い。

 そういう次第で、双方にメリットとデメリットがあるこの戦い方は、こちらが選択をすれば、たいてい相手もそれに応じてくれる。このくのいち少女たちも、事情は同じようである。

 そもそも、ピンクのコナのせいで、僕もくのいちたちも敏感になってしまっている。鍛え抜かれたオンナへ易々とペニスを入れないという選択は正しかったと信じたいが、1体5の消耗戦で、愛撫合戦をするに十分な精力はない。ただ単に、挿入戦で進めるよりかは、僅かでもダメージの少ない方を選んだに過ぎないことを忘れてはならない。

 ただし、もうひとつの忍術である「性感連結の術」は、間違いなく、僕の側に有利に働いている、はずである。彼女たちがペニスを攻撃すれば、まったく同じダメージが、5人全員に同時に行く。それはつまり、ひとりずつ愛撫合戦をしているにもかかわらず、残り4人も同時に性感ダメージを受け、精力を消費し続けるということを意味する。

 ひとり倒せば、二人目の残り精力はだいぶ減っている。三人目になると、彼女の精力はピンチの域に達してしまっているかも知れない。5人目まで行く前に、全員を倒せてしまうかも知れない。つまり、ひとりずつでも、倒せば倒すほど、こちらは、残りの相手に時間をかけずに勝利しやすくなるというわけだ。

 僕はすぐ近くの、胸が小ぶりなくのいちに向き合った。最初の一人目はこの娘だ。

「そりゃ~~っ!」
女の子は両手を上げ、広げ、指先も広げて、まるでプロレスみたいに、ぐんぐん僕に向かってきた。真剣なまなざしながら、オンナ以外の部位で充分に感じさせてやるぞという余裕の笑顔である。

 Bカップ、あるいはギリギリCに届くくらいのおっぱいだ。むらさきしのめと同じ年頃なら、このくらいの胸の少女がいてもまったく不思議ではなかった。

 手を上で広げて立ち向かってくる女の子は胸を張り、小ぶりな乳房をツンと上に向けるようにして強調してくる。

 僕たちは力比べをするように、上部でがっしりと手を組み合わせた。プロレスなら、これで腕に力を入れて、腕力の強い方が相手を圧倒するスタイルだ。指と指の間に、お互いの指が根元からがっしりと食い込んでいる。

 もちろん、文字どおりの力比べをするわけではない。彼女は、僕の指の間に少女の指をしっかり挟み込んでそのやわらかさを堪能させ、なおかつ手のひらのすべすべの感触を、僕の掌に刻みつけてくる。力を込めるといっても、女の子の手の感触を僕に押しつけてくる程度だ。

 しかし、彼女は女忍者。これで済むはずはなかった。頭上で手を組み合わせている体勢では、僕は手のテクニックを封じられているのと同じである。男性側からの手による快感攻撃が、いちばんダメージが大きいということを知ったうえで、あえて僕の動きを封じたんだ。

 あとは、胸を張って強調した乳房を、僕の胸板に滑らせながら、ぐっと体重を腕にかけてくる。すると、スポンジのようなリングの床は、僕の足を脛の中央以上に下部にめり込ませてしまい、僕の背丈は、彼女とほとんど変わらなくなってしまうのであった。

 その気になれば、この体勢のまま、挿入もできたであろう。が、僕はその戦法を採らず、手を封じられている以上は脚を使うしかないので、右足を彼女の内股の間にねじ込み、オンナ表面を男の脚でスリスリとこすりあげてやる。片足分、体がずれているので、挿入戦には持ち込ませない。

 敵も負けてはいなかった。おっぱいを滑らせながらも、彼女は両脚を激しく前後させ、女子高生特有の太い生足の感触を、丹念にかつ大きく素早くスリスリとこすりつけ続けてきた! 女の子の脚の感触にダメージを受けながら、ペニス先端にめり込んでいる彼女のお腹や腰部分がペニスを刺激し、それだけでダメージを受ける。ピンクのコナで弱体化しているせいだ。

「んあ……」
「うっく……」

 お互いにダメージを与え合っている。僕の足は容赦なく少女のオンナ表面を滑り回って、敏感な突起をこれでもかと責め立て続ける。彼女の方は、胸のやわらかさと肌触りを押しつけこすりあげながら、生足の感触を僕の両脚に刻み込み、なおかつペニスと腰を密着させて、お腹周りや下腹部の肉の感触でペニスを滑らせ、ダメージを与えてくる。

 僕が感じれば、他のくのいちたちにも同じダメージが行く。周囲の娘たちの反応で、お互いの動きの中でどっちが大きなダメージを受けているのかが分かった。

 逆に、相手が感じてくれれば、その分だけ、ペニスに集中して快感が押し寄せる。少女たちは、全身の性感神経を刺激されるようになっているが、僕の方は、専らペニスばかりに、性感連結によるダメージが押し寄せてくる仕組みになっている。それは、ペニスの奥底、オンナに締め上げられてもほとんど反応しないような部分でさえも、容赦なく感じさせてくる忍術だった。その刺激は、ペニスの根元、奥、そして前立腺に至るまで、きゅ~んと大きく強く突き抜けるのだった。

 そのため、僕はくのいちのお腹周りや腰回りにペニス先端がこすられている……あとはおっぱいと生足が滑るばかり……という状況でも、つまり少女の下腹の肌だけでこすられているのに、ペニスは強い快楽に包まれ、ぐんぐん精力を消費していくのだった。

 いつまでもこの体勢でいるわけには行かない。なんとか手を使えなければ、勝機は見えてこない。しかし、くのいちは決して手を緩めてくれず、やわらかな手のひらの感触を、ますます強く僕の掌にぎゅっと密着させて離してくれない!

 それなら! 僕はあえて腰を引いて、高校生のくのいちの生足から下半身を引き剥がした。ベリベリッと女の子の肌が引っ付いて、名残惜しそうに離れていく。

 すると彼女は手を離し、すぐさま作戦を切り替えた。跪いて、ペニスを口に含むと、んっんっ……と喉を鳴らしながら、しきりに首を前後させて、激しいフェラチオ攻撃を開始したのだった。

 鍛えられた舌技。ふつうの女の子以上に、その唇はぷるんとしていてみずみずしい。その唇は、ペニスの根元から先端まで、細胞のひとつも逃さないよう全体にわたって、しっかりとそのやわらかさを刻みつけながら、丹念にスピーディーにしごき上げてくる! さらに、その素早い舌先は、亀頭先端、とりわけ裏スジと尿道口を集中的に舐め、強く吸い上げながら激しくペニスを責め立ててきた!

 これが、幼少の頃から鍛え上げられた、くのいちのフェラチオ技だ。裏スジ全体を何度も何度もしつこく舐めたかと思えば、その舌先は、尿道口のワレメを探り当て、やわらかな舌先を尖らせて、ワレメの中へと舌をねじ込み、縦に小刻みにグリグリと舐め続ける! その間じゅう、首全体が大きく前後し、ふにふにした唇の感触でペニスをしごき立てる。

 僕は必死に堪えながら、しかししっかりとダメージは受け続けた。そもそもくのいちのテクニックなど、ガマンし切れるものではない。すべて計画通り、計算ずくだ。彼女にわざとフェラチオさせているんだ。

「ひああっ!」
「だめえ!」
「ああ! もうイッちゃいそうだよぉ!!」
「ストップ! これ以上は……」

 のこりの4人は、腰をくねらせ、全身をもだえさせた。

 中にはへたり込む少女さえも現れる始末。作戦は功を奏しているのが分かる。

 ペニスが気持ちよくなるたびに、彼女たちもまた、大ダメージを受け続けるんだ。その胸も、お尻の奥も、オンナも、背中の奥や脇の下やお腹の中の内臓に近い場所にある性感神経(ほとんど刺激されることのない神経)までもが、同時にジンジンと性的な刺激を受け、女体全体が激しい快感にさらされてしまう。それはすべてオンナへと順次送り込まれていって、その奥にある絶頂へのシグナルへと直結していくんだ。

 フェラチオ娘も、ただならぬダメージが自分自身にも降りかかっていることに驚き、このままペニスをイかせようとしていたつもりだったのか、激しい動きを続けていたが、ぴったりとそれをやめてしまった。

 そしてすぐに、隣にいた女子と交代する。

 鍛錬を積み重ねた小ぶりなおっぱいの肌は、容赦なくペニス全体をやわらかにしごきまくる。彼女たちは幼少時から、特殊な薬を飲まされているらしく、強制的に成熟前傾現象を起こさせられている。小学校中学年の時にはすでにブラジャーが不可欠になり、5~6年生くらいにはすでにパイズリができる状態にまで、乳房が膨らんでしまうようだ。

 ただし個人差はそれでも残り、かなり大きく膨らむ娘もいれば、この子のように、やっと16歳でB~Cカップになった位のくのいちもいる。が、その個人差にはまったく関係なく、乳房でペニスを射精させることがきちんとできるように”性教育”されているようである。

 また、胸の谷間の肌の感触も、他の部位以上に磨き上げられ、上下にこするたびに、確実にペニスに性感ダメージを与えられるように、やわらかで少しざらっとしている。特殊な小さな突起があるようである。

 そして、こすりあげ方、両乳房を同時に上下させたり、左右交互におっぱいを上下させたり、押しつけたり離したり、谷間のみならず乳房の肉にめり込ませたり、乳首で裏スジをコチョコチョしたりと、ありとあらゆる伝統の技を、パイズリ訓練で身につけている。

 彼女たちは、ごく自然に、勝手に体が動くようにして、その熟練のテクニックをダイレクトにペニスに刻みつけてくる。望むと望まないとにかかわらず、彼女たちはそういう責め方しかできず、手加減を知らない。忍者同士の性的な闘いに、手心など無用というわけか。

 パイズリを離れ、手コキに切り替える少女。指先をしっかりと亀頭にあてがい、その敏感な部分をすべて同時に責めながら、あくまで手のひらはぴったり貼り付き、根元から先端までをやわらかにしごきまくってくれる。片手で裏スジと尿道口を、吸い付く指先でコショコショと小刻みにこすりながら、もう片方の手でペニスをたえずしごきつつ、時折しごく手を離して、手の甲をすべすべと玉袋や僕の内股に滑らせてくる。

 僕は、反撃をなるべく抑えて、ペニスへの快楽をガマンし、どんなに感じても射精しないように気を踏ん張る作戦に切り替えている。そうすることで、こちらが想像した以上の性感ダメージが相手に行っていて、こちらが絶頂する前に、彼女たち全員が同時に果ててしまうに違いないと計算したからであった。

 しかしその作戦は、かなりのリスクを伴う。承知の上だ。

 こちらの精力は残り少ない。くのいちの、ふつうの少女とは明らかに違う熟練のテクニックが、僕を着実に追い詰め、射精させよう射精させようと一秒も休まずにペニスを攻撃している。本来なら、それでも僕のレベルなら、ここまでひどい精力消耗には繋がらなかったはずだ。だが、ピンクの粉末の作用のせいで、精巣内の体液は、今すぐにでも飛び出してしまいたいという強い衝動に駆られ続けてしまっている。

 そして、その衝動を現実のものにしようと、くのいち少女は、懸命にペニスを一方的にいじめ抜き、玉袋の精液を絞り出してしまおうと、必死でかき回してくるのだ。ペニスと玉袋の敏感なところすべてを責めまくるくのいちの両手は、間違いなく体内の精液を押しだし、無理にでも律動させて射精に持ち込もうと、最後の仕上げをしてきている。

 彼女たちにとっても、これは賭けだった。

 くのいちがペニスを射精直前の多幸感に追い詰めれば、少女たちも同時にゾクゾク震え、イク前の天国を全身で味わっていることになる。僕もイク寸前まで追い詰められ、しょっちゅう脈打つ前の強いくすぐったさがペニスにこみ上げては、それを渾身の力と理性で踏ん張りきって、出してしまわないようにとこらえ抜いている。

 そんなギリギリのペニスに、交代した別の女の子の生足が襲いかかった!

 女の子の太い内股は、若くてキレイで、どこまでもめり込んでくるのに、肌のきめが細かすぎて、ペニスにウロコのようにぎゅみっと貼り付いてくる!

 スベスベのふとももは、じかにペニス全体を締め付けて、出してしまう寸前のペニスに最後の刺激を加えてくる!

「うああ……」

「くうぅッ」
「みんながんばって!」

 5人は手を取り合い、ぎゅっと握りしめた。彼女たちも、ゾクゾク来る絶頂感覚に襲われているのである。その瞬間、くのいちたちは、お互いの手を握りながら、イクのをガマンし、絶頂を直前で押しとどめてしまう!

 びくん!

 どばどばどばあ!!!

 大量の精液が、若い内股の間からどんどん噴き出していく! しかし、少女たちはすんでのところでイクのをこらえきってしまった!

 ギリギリの闘いは、結局、僕の競り負けだった。もっちりしすぎた生足がペニスを挟み込んで、その快楽に、僕は耐えきれなかったのだ。彼女たちは……耐えきってしまった。双方ともイクはずだったのが、僕だけが、最後の最後で敗北してしまったのだった……

 目の前が暗くなる。僕は……この異世界から出られなくなり、快楽に満ちた世界で、これから永遠に精を絞られ続けるんだ。それだけは分かりきっていた。

 意識を失ったのは一瞬だった。

 気がつくとそこは、3畳ほどしかない和室で、茶室のような構えだったが、逃げられる場所など用意されているはずもなく、一カ所しかない出入り口は、しっかりと閉ざされている。僕はその狭い部屋に、全裸で飛ばされていた。

 と、すぐにまわりの色彩が消え失せ、白黒になっていく。それと同時に、僕の意識も自分が自分でないような不思議な感じになり、まるで自分自身の意識そのものが空間全体に拡がっていくような、映画を見ていて映像だけが360度放映されているような、奇妙な感覚に襲われる。じっさい、僕はその場にはいなくなっていて、同じ部屋なのに全く違う光景が広がっているのだった。

 これは……この部屋で行われている内容と、その理由の説明のために用意された、フラッシュバックのような、一瞬だけれども長時間の展開を味わうことのできる、「記憶の流れ込み」にほかならなかった。

 くのいちの里は数多くあるらしいが、「跡継ぎ」の形成の仕方にはいくつかのパターンがあるらしい。くのいちといえども、当然、年を取っていくのであり、年齢が高ければ、若い娘に比べて攻撃力が肉体的に衰えていって、ついには使い物にならなくなる。テクニックは相当に上がるけれども、それらはすべて、「後進」の指導や伝承に用いられることになるわけだ。

 そのため、くのいちの里では、世代交代が常に行われるよう、後継者の育成には相当に気をつけ、後継者そのものが不足したり、充分に育たなかったりすることのないよう、伝統的にいくつかの方法が採用されている。くのいちの里によってその方法は異なるものの、共通しているのは、6歳前後の少女をとにもかくにも集めていく、あるいは育成していくことである。

 そのために、どこかから養子を連れてきたり(すべて双方の了承のもとに行われる)、くのいち自身が女の子を産んで育てたりすることになる。そして、性的な快楽を味わうことができるようになる年齢に達した幼子はすべて、初日から苛烈ともいえる「訓練」をはじめさせられることになるわけである。

 連日連夜、センパイのくのいちたちに女体すべてを同時に責められ、耐久力を鍛える。基本的な忍術の修行を行う。ゆくゆくは忍術の応用分野も学んでいく。同時進行で、性的なテクニックの訓練を行う、性的な魅力を高めるように肉体を磨く、特殊な薬草や煎じ汁で成熟を早めるなどなど、くのいちとしての”修行”は、なかなか過酷なようだ。

 多くの場合、11~12歳ころには一人前になり、14~19くらいで、”第一線での活躍”を任されるようになる。それ以降も、忍者としての職務は果たすけれども、テクニックも完成し、おとなの女性となるに従って、第一線での活躍から、第二線以降に回されるようになり、また、後輩たちに指示を与えて仕事を「やらせる」側に回っていく。第一線でない代わりに、職務はとても楽になっていく。

 その代わりに、後輩たちにさまざまな”指導”を行い、教育していく役割の比重が高まっていく。中忍と呼ばれるレベルは、まさに20代の女性にこそ任されるにふさわしい。

 それ以降になると、上忍としてごく少数がリーダー養成候補に選ばれたり、後進指導のベテランになったりするらしいが、ほとんどは引退して里を離れ、別の町や村で、普通の女性として暮らすことになるらしい。そうやってくのいちたちは、一生を終えていく。日本にニンジャが台頭してから、遙か昔から、こうしたことが伝統として続けられてきたのである。

 さて、肝心の後継者であるが、養子を取る里も多く存在するが、僕が連れてこられた場所は、まったく違う方法、昔から続けられてきた、もっと残酷な方法で、後継者を創り上げるらしい。

 その里では、毎年、中忍レベル以上、つまり20代の女忍者たちが、後輩の指導と同時期に、”懐妊”の大役を仰せつかることになるらしい。10代は第一線で忙しいし、何より、子宮がまだ成熟しきっていない段階での妊娠や出産は、くのいちの里でも忌み嫌われ、10代前半の娘が戦闘などによって妊娠する場合はもとより、10代後半の子でさえも、多くの場合、避妊か堕胎を余儀なくされる。

 つまり、20歳になって以降のくのいちだけが、妊娠し、子宮で胎児を育て、出産まで許されるということになる。生まれてくる子どもは男女半々ではあるが、男子は別のハナシに譲って、女子の場合は、大切に育てられ、6歳を境に、上記のとおり忍者としての修行を始めることになるわけだ。

 そして、懐妊するくのいちたちの相手をするのは……どこかから連れてこられた男忍者や、一般男性らしい。これはほとんどの場合同意なしで行われ、たまたま忍者の里を訪れてしまった哀れな男や、絶倫として知られる男忍者を捕らえて、彼らにセックスを強い、20代くのいちたちを妊娠させるための”種馬”として選ぶことになるようだ。

 彼らはくのいちの里の地下に設けられた牢に閉じ込められ、睡眠と食事、排泄などがそこで行われる。捕らえられる男性は、18歳以上と決められていて、コドモは対象とならない。やはり未熟な生殖細胞では、受胎に不具合が生じやすいためだろう。逆に、精子が出る年代でさえあれば、40代でも対象になるようである。

 捕らえられてくる男性は10名くらいであり、牢に入れられ不自由を余儀なくされ、一日二回の精力のつく食事は充実するものの、それ以外は過酷な環境下に置かれることになる。種馬どもは、死ねば誰にも分からないところに埋められる。

 人が減れば、くのいちたちは次の男性を捕まえてくる。つまり、彼らは使い捨ての男性たちであり、いつ誰が死んでも、くのいちたちは全く意に介さない。そういう扱いを受けるのである。

 そして、食事や睡眠など以外のすべての時間は、種馬として、くのいちたちとのセックスを強制される。

 僕が連れてこられた部屋は、3畳ほどの小部屋だが、廊下でつながった小部屋は10ほどあり、くのいちの忍者屋敷の離れのひとつとして、遠くにひっそりとたたずんでいる。出入り口は堅く管理され、男が逃げ出せないようにキッチリ見張られている。

 午前中から、種馬たちはこの小部屋にひとりずつ入れられる。そこでは、常に特殊なお香がたてられ、その香りに包まれた男性は、プロラクチンの分泌が止まり、生殖細胞が急ピッチで生産されるよう、脳から勝手に司令が行くように、体質を変えられてしまう。これに加えて、食事に混ぜられた薬剤が、男性の性欲を極限まで高め、四六時中、”何ヶ月もオナニーしていないのと同様の”性欲ギンギンの状態に置かれる。この状態でお香の充満する香りを嗅げば、男たちはすぐにでも射精したくてたまらなくなるのである。

 そんな3畳の部屋に入れられた全裸の男たちは、急激に高まる股間のくすぐったさに悶絶する。が、即座に、3人のくのいちが、やはり裸で入ってくる。これで出入り口は完全に閉ざされ、あとは延々とセックスが待ち受けているばかりである。

 20代のくのいちたちは、あまり特殊な忍術を使わない。筒枯らしなどを使って、徒に消耗させることは避けたい。一度に一生分の精を絞りきってしまっては種馬にならない。だから、強烈すぎる射精を促すようなくのいち婬法は、むしろ邪魔なだけとなる。お香だけで、男たちは充分に興奮しきってしまうのである。

 一人のくのいちが仰向けになり、男がその上に乗せられて、強制的に正常位で結合させられる。連日のことなので、そして午前中から夕方遅くまでひっきりなしに続けられるので、中にはイヤがる男性も出てくるのだが、3人用意されるのは、そんな男をも強制セックスに持ち込むためである。とはいえ、ほとんどの種馬は、お香の力で性欲に負け、自分から挿入を受け入れる。

 結合が終わると、すかさず別のお姉さんが男の背中にのしかかり、おっぱいと腰を中心に全身をぎゅっぎゅっと激しく素早く上下させて、無理矢理にでもペニスをオンナでしごくように仕向けてくる。彼女の胸は男の背中で潰れながら、上半身が、結合している女性と強く強く密着するために、ぎゅうぎゅうに押され、上下して、下の女性の乳房が男の胸板を滑るように調節される。彼は上下サンドイッチされながら、強制正常位を愉しまされることになる。

 上の女性の腰も激しく上下し、男の腰を無理矢理動かして、一秒間に2~4回の激しさでペニスを出し入れさせることができる。彼女の乳房とお腹は男の背中に密着して、射精が始まっても、むっちり吸い付くおっぱいとお腹の肉を、決して男から離しはしない。出している間中も、男はずっと腰を振らされ続けるのである。

 そして、3人目の女性は、男の股の間に正座して、両手で彼の玉袋や会陰、お尻の穴を、くのいちならではのテクニックで補助攻撃する役割だ。その細い指先が、玉袋をくすぐり、会陰を撫でさすり、アナル周辺をこねくり回して、スベスベの手のひらや甲で彼のお尻や内股、玉袋などを撫でさすり続ける。精巣内の精子はぐんぐんかき回され、どんどん出してしまうように、彼女の両手がしつこくしつこく促し続けるのだ。

 仰向けで正常位を受け入れた女性は、時折上半身をぐっと上げて、おっぱいの肉を強く男の胸に押しつけつつ、腰をゆっくり左右に振りながら、同時にかなりスローなペースで腰を上下させてくる。そうすることで、激しく出し入れされるペニスへのオンナの形状が刻一刻と変化し、ますます射精しやすい気持ちよさを、種馬に与え続けることになるのである。

 そういう3人がかりの、サンドイッチセックスが続けられる。お香の力で、薬の力で、男はすぐに射精してしまう。しかし、正常位サンドイッチセックスは終わらない。通常、射精してしまった男は疲れ果て、これ以上性行為をしたくないという脳内物質によって、急激に落ち着いてしまうものだが、薬とお香は、その脳内物質を徹底的に抑制しつつ、すぐにでも性欲がぶり返す香りが部屋に充満していて、同時に生殖細胞も急ピッチで作られ、10分程度で玉袋にパンパンに溜め込まれるようになる。

 その間じゅう、萎えることのできないペニスは、延々とお姉さんの膣内でペニスを出し入れさせられ続ける。上の女性がゆっくりと全身を上下させて、下の女性も腰をクネクネと上下させて、ペニスをゆっくり優しくしごき続けてくれる。3人目の女性も、しなやかな手で、玉袋を優しく撫でさすり、時折お尻の穴に指を伸ばして、生殖細胞が玉袋に一秒でも早くたくさん送り込まれるよう、しっかり促してくれている。

 その快感を味わい続けながら、性欲と精子が復活すると、両手で玉袋をいじっていたお姉さんが合図をする。指先の感触だけで、玉袋の精液量を感じ取り、もうセックスが可能かどうかが分かるのだ。

 すると、上のくのいちが再び激しく上下し、男を強制的に正常位セックスで激しく出し入れさせる。そして、くのいちとして鍛えられたオンナの力で、種馬は二度目の射精を余儀なくされる。

 しかしそれでも、サンドイッチの体勢は変わらない。3度目の精液が膣内に注がれるまで、正常位サンドイッチは続けられる。

 3回射精すると、上に乗っかっていた女性がすぐさま下に回ってきて、立ちっぱなしのペニスをオンナにねじ込んでしまう。さすがに立て続けに3回の射精はキツく、萎え始める男性もいるが、それでもしつこくペニスを飲み込もうとし続ける。お香が男の脳内を支配すると、半立ち状態でペニスは膣内に収まってしまう。

 たっぷりと精を子宮に吸い取った女性は、そっと3畳の部屋から出て行く。すると、別のくのいちが部屋に入ってきて、種馬の玉袋やお尻を両手でかわいがり始める。さっきまで両手を駆使していた女性は、そのときにはすでに、種馬の背中にのしかかってしまっている。

 こうして、20歳の若い女性から、27,8歳の熟練した女性まで、次々と交代で部屋に入ってくる。部屋の中には、種馬のほかに、たえず3人のくのいちが裸で入っている状態である。さまざまな年齢の美女たちに正常位サンドイッチで搾られ続け、そのつど年齢にあわせて、個人差にあわせて違う快楽に包まれる天国を、種馬は夕方までほとんど休みなく続けさせられるのである。

 暗くなってくると、種馬たちは牢に戻され、復活の薬と食事を与えられる。次の日も、そのまた次の日も、同じことのくり返しである。

 一人につき、かならず3回分、大量の精液が膣内に注がれる。これによって、いっそう妊娠を確実なものとする。また、不特定の相手との交配となるので、父親が誰なのかも分からなくなる。昨日セックスした中忍は、休むことなく翌日には、別の種馬の下になって、その精を受け取るのである。毎日毎日、妊娠が確実になるまで、中忍たちは種馬たちとの正常位を”仕事”にするのである。

 これが毎日続けば、種馬たちは力尽き、次々と衰弱死していく。が、代わりの男性はすぐに用意され、牢獄にはやはり、10人程度の男がたえず捕まえられている状態だ。

 これに対して女たちは、次々と妊娠し、出産を迎えることになる。その中で、女児は6歳まで大切に育てられたうえで、くのいちとしての訓練を受ける。そうして彼女たちもまた、14年後には、この部屋で種馬たちとのセックスを、途中で倒されたり死んだりしないかぎりは、することになる運命である。

 僕の意識が戻った。

 伝統的に続けられている儀式を、僕は瞬時にして理解した。そして……僕がいる狭い部屋には、香炉はあるけれども、お香は焚かれていない。その必要がないからである。肉体改造が完了し、いくら射精しても、すぐに絶頂寸前の多幸感が訪れる、そして濃い精液が四六時中出続ける……そんな肉体に変わってしまっているからである。

 僕の周囲にいる3人のお姉さんたちは、伝統的なやり方で、僕を正常位結合に持ち込んできた。挿入してしまえば、あとは上に乗っかった28歳くらいのお姉さんが、しきりに全身を上下させて、僕の腰も動かして、射精まで離してくれない。3人目も、玉袋などをいじり倒してくる。

 射精はすぐに訪れる。何しろ、一秒も休むことなく、イク直前のきゅ~んとした感覚がペニスを包み込んでいるんだ。精液を出しても、次の瞬間には体液はパンパンに溜め込まれる。瞬時にして、生殖細胞は体内で生産され、玉袋に溜め込まれる。お香の力も薬の力も必要ではなかった。

 僕は3回連続で射精し続けた。3回出し終わるまで、2分とかからない。種馬が復帰するまで、お香や薬の力で10分ほどかかり、その間、優しくゆっくりとした挿入出し入れが続けられるのだが、僕の場合にはその必要さえもない。イッてもギンギンに勃起しっぱなしで、上の女性は休まず上下し続け、立て続けに3回、精を下の女性に奪わせるのだった。

 さっき背中に乗っていた28歳くらいの妙齢の女性に交代。正常位が始まる。すると、玉袋をいじっていた22歳くらいの娘が僕の背中を支配し、ぎゅっぎゅっと上下してくる。交代で入ってきた3人目の女性が玉袋に触れ始めるころには、すでに僕は射精し始めていた。

 そうやって、3回射精を受けた女性は別のレディと交代し、次から次へと新しい女性が入ってくる。年齢も、20~29までさまざまで、ただ年齢を重ねれば衰えるというだけでなく、嬋娟たる魅力と色香がぷんぷん僕を刺激するのである。

 宴は終わらない。

 夕方になれば、種馬は牢に戻されるが、この異世界では、そもそも夕方にならない。種馬のように死んだりもしない。そして、小部屋に入ってくるくのいちの人数も何億人やら、きりがない。延々と、ただひたすら延々と、萎えることも疲れることも弱ることも痛むこともないペニスから、精がどんどん、正常位で奪われ続けるばかりである。飽きることさえ許されはしなかった。なぜなら、肉体改造によって、性的な欲求はたえず最高度まで高められ続け、決してその激しい欲動が些かも衰えることがないからである。

 こうして、永遠の種馬となった僕は、懐妊することのないくのいち中忍たち3人に囲まれながら、永久に正常位サンドイッチをさせられ続ける。もはや、思考そのものができなくなっていた。ただただ、挟み込まれ包み込まれる女体の感触と、ペニスを包むオンナの気持ちよさと、射精時の頭が真っ白になる多幸感だけが、僕のすべてになってしまっていた。



###ゲームオーバー###



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