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くのいち2-5


 影縫いもそうだが、この疑似牢も、その周囲を取り囲む大小さまざまな女たちも、本当に動けなかったり、脱出できなかったり、実在していたりする存在ではなく、いわば僕自身の脳が、自分の意に反して錯覚を起こしているということなのだ。幻影であり、催眠状態であり、意識の一部を操作されているということでもある。

 だから、この闘いは、相手の有利に事が運ぶように、僕の意識が一定程度、制限を受けているということもできるだろう。忍術と呼ばれているものの多くは、作り話の類もあるけれども、そのほとんどは、こうした暗示や錯覚、ダマシによって成り立っている。ただし、ピンクの粉のように、特殊な薬剤の類は、どうやら本当に効能がある特別な薬草らしいのだけれども。

 種も仕掛けもあると分かっている現代社会において、マジックはそれでも、人を驚かせ、不思議がらせ、また錯覚や暗示に引っかからせる。マジシャンは、見る相手がそうなるようにする技能を心得、練習を積み重ねている。忍術もある意味、そうしたマジックのようなものである。ただし、昔の時代であれば、それはまるで完全な、人知を超えた魔法のように思えたことだろう。

 しかし、これらは魔法ではない。

 精神的な意味での呪縛は、自分の意志と努力、思考の方向性次第で、脱出が可能なはずなんだ。つまり、疑似牢やギャラリーなどという幻想は、自分の脳が勝手に見ている幻影であって、そのマボロシを打ち破ってしまうことができれば、何のことはない、ただのチャチな暗示に過ぎなかったということもすぐに理解できるだろう。

 しかも、だ。

 相手のくのいちたちは、体術に優れていても、忍術、つまり人を欺し、暗示をかけ、催眠状態にして、魔法のような技を僕にかけることに関しては、素人ではないけれども、かなりヘタクソなんだ。むらさきしのめ直伝のアンチョコを使い、さらに5人分の力を結集したために、発動することのできた忍術ではあるけれども、しょせんは隙だらけの忍法でしかない。かける本人たちがあまりに未熟すぎる。

 だから、精神を落ち着かせ、これは暗示に過ぎないと脳にしっかり刻み込み、この幻影を乗り切ってしまいさえすれば、相手のペースに嵌まったままではなく、こちらの主導権のもとで、この5人と対峙することができるというわけである。

 みすみす相手の忍術に従ったまま、不利なままで戦闘を続けるなんて、ばからしい。とっとと打ち破って、形勢逆転に持ち込むぞ。とりあえずはこの疑似牢を破ろう。疑似牢をけせるほどの精神力があれば、その周囲を取り囲むお姉さんや子供たちなんて、もしかしたら消えてしまうかも知れないし、残っていたとしてもしょせんはマボロシ、触れることも攻撃することもできはしないだろう。相手にならん。

 よし! 精神統一だ。

 僕は呼吸を整え、催眠にかかって体の一部に制限を受けている状態(狭い範囲内しか移動できない呪縛)を打ち破ろうとし始めた。気分が落ち着いてくる。それに従って、自分の肉体が、精神が、いかにこの5人に影響されているのか、ハッキリ分かるようになってきた。そうなればこちらのもの。その影響されている部分を、自分自身のものとして取り返していくだけである。

 ゆっくりと手を伸ばす。その先には、鉄の棒と、太くて硬いロープがある。狭っ苦しいプロレスリングのような四方の囲いに、じっくり手を伸ばしていった。

 忍術にかかったまま、催眠にかかったままならば、僕の手はそれらの棒やロープに阻まれ、壁のようになっている天井から上に出ることもできないだろう。

 ゆっくり……心を落ち着けて、呼吸を深くしながら、半眼状態で、鉄の棒に指先をくっつける。これは幻だ。本物ではない。金属が阻んでいるように見える・感じるだけで、本当にそこに、金属があるわけではない。そこには、本当は何も存在しないのだ……

 すっ……

 指先が、鉄の棒をすり抜けた!

 やった! 幻影に阻まれることなく、僕は狭いリングから手を出すことができたぞ!

「あっ!!!」
「やばい!!!」
「どうしよ!!!!!」

 5人は慌て始めた。自分たちが、力の限りを結集して、やっとの思いで僕を閉じ込めたこの疑似牢を、僕が今にも抜け出そうとしているのである。しかもそれがうまく行き始めている! それは彼女たちにとって、忍者としての大敗を意味していた。忍術の技能の不足は、しのめを打ち破った僕にとっては、やすやすと打破できる程度のレベルなのだよ。

 僕は完全に、疑似牢の外に出た。これで、狭い空間はまったく意味をなさない。僕を閉じ込めておくだけのために作られた疑似牢は、その役割を果たすことができず、僕の脳からも消えたために、牢そのものがなくなってしまったのだった。

 よし、これで自由に動き回れるぞ!

「こ、こうなったら……」
「あれをやるしか……」
「でも……」
「……これで失敗したら、私たち、もう力残ってないよ?」
「賭けるしかないよ! さいごの力を振り絞って!」

 きびすを返して忍者屋敷に向かおうとする。だが、目の前には、百数十人の、子どもから大人までの女忍者たちが、全裸または半裸状態で、僕を取り囲んでいる。

 いや、これも幻影なんだ。心を落ち着けて、たとえ消すことができなくても、彼女たちをすり抜けていって、家屋内にひとまず避難することができるはずだ。この女たちも本物ではないので、手を伸ばしても、触れることはできず通り抜けてしまうに違いない。

 ふにっ

「えっ」

 だが、僕のその期待に反して、全裸のくのいちの乳房は、しっかりと僕の手にその弾力を伝えてきた!

「くすくす……おねえさんのオッパイ、やわらかい?」
「なん……だと……」

 そんな!

 触ることができてしまう! 彼女たちの身体をすり抜けることができない! 本物……ではないのは確かなんだ。でも、牢を破ることができても、ギャラリーたちの肉体を消したり、半透明にしてすり抜けたリまでは、まだできていないようだった。

 5人のくのいちの力程度では、この女性たちをして僕に一斉に襲いかからせることまではできないようだ。ただ、僕の周囲を取り囲み、あられもない肉体の部位を見せつけてクスクス笑いながら、僕の性的興奮を高めるばかりだ。

 しかし同時に、100人以上いるギャラリー女性たちは、僕たちのまわりをぐるりと取り囲んでいて、おいそれとは逃げ出すことができないようにしている。彼女たちめがけて走り込んでも、そのやわらかな肢体にぶつかって、ポヨンとはじき返されてしまう。

 おとなの忍者女性のあいだをすり抜けて脱出しようとしても(彼女たちは積極的に動いて僕を捕まえようとすることさえもできない)、彼女たちのあいだには、小学生くらいの女の子がひしめいていて、女たちのあいだを走り抜けようとすると、どうしてもコドモのカラダ、生足、スベスベで膨らみかけた乳房などにぶつかってしまう。

 彼女たちを突き飛ばすことさえもできず(物理的にできない)、僕は少女の小さな体に阻まれて逡巡しているうちに、両隣の14~17歳くらいの少女たちに押し返され、元の位置に突き飛ばされるような格好で、元の場所に戻ってしまうのだ。

 彼女たちは僕を捕まえることはできなくても、僕の体を押して、5人娘の近くまで押し戻すことくらいまではできるようだった。つまり、ギャラリーたちのあいだをすり抜けることはできず、みっちりと密集した女忍者たちの身体のあいだに、隙間なんてまったくないってことだ。

「えい! え~~~~~いいいぃッ!」

 5人の忍者娘は、手を取り合って最後の力を振り絞る。そして、自分たちの力で、ある忍術を発動させるのだった。

「忍術の中でも超ハイレベルな忍法、分身の術!」
「しのめねえちゃんもできなかった忍術だよ!」
「しのめねえちゃんは、分身と言って、私たちを呼び出しただけだからね。」
「でも……私たちだって、分身の”仕方”くらいは知っている! しってるけど……」
「やるしかないよっ! えーーーい!!」

 ぶわわわわ!

 くのいちたちが瞬く間に増殖していく!

「なっ、なんだって!!?」

 5人いたくのいちは、10人、20人、30人と、数を増していく。そしてついに、彼女たちは50人にまで増えてしまった。1人のくのいちが、10倍に増えたんだ。

「や、やった!」
「成功したよ!」
「時間ないよ! 早くッ!」

「うわゎわわっ!」

 あっという間に、僕は50人のくのいちたちにぎゅうぎゅうと群がられた!

 そこからは完全に相手のペース、一方的に快楽を受けるばかりの地獄、いや天国そのものだった。

 僕が疑似牢を脱出したせいなのか、性感連結は働いていない。いや、分身してしまっているために、仮に連結していたとしても、50人が受ける快楽は10分の1になり、どっちみちほとんどダメージにはならないんだ。

 僕はあっちこっちともみくちゃにされる! ぎゅうぎゅうと女体が押し寄せ、身動きが完全に取れない! 少女たちの動きによって、右へよろよろ、左へよろよろと移動はしてしまうけれども、それはもみくちゃにされている結果であって、どこへ動かされようとも、僕の全身には、若い肢体が満員電車のようにみっちり密着していて、前後左右から押し寄せて離れてくれない!

 何人分もの生足が、僕の両脚のすべてを覆い尽くす! すりすりと滑っていっては、ドンドン次々と別の子のふとももが襲いかかってくる!

 上半身も、女の子たちの手や胸が貼り付き、滑りまわり、潰れる乳房もむにゅむにゅとこすれていって、僕一人の性感を高めていく。

 もみくちゃにされながら、ペニスは、少女たちの足やお尻、腰、お腹まで、矢継ぎ早に滑っていって、やわらかな肉体の部位を押しつけられ、スベスベとこすれていく。その合間合間に、ペニスはやわらかな手でしごかれ、ふとももの間に挟み込まれ、そして1秒以下のスピードで交代挿入をしてくる!

 ぎゅっと締め付けられ、こすりあげられ、しごかれまくったかと思うと、すぐに解放される。だが、その先に待っているのは、少女たちのやわらかな肉厚ばかりだ。ペニスは彼女たちの生足やお尻や腰回りを滑っていって、しかも押し寄せるように強く密着しているので、その鍛え抜かれた肌がペニスをこすれていくだけでも、相当なダメージになる。

 挿入、手コキ、スマタ、そしてもみくちゃ肢体押しつけ滑らせ攻撃が、つぎつぎと矢継ぎ早に変わっていく。それも、彼女たちの訓練された素早さがフルに活用されていて、1秒で挿入と手コキを交代させることさえできた。つまり1秒間に、オンナのしごきと指先のしごきの両方を味わうんだ。手だけでなく、足もお尻も、どんどんどんどん変わっていって、ペニスを集中攻撃しながら、女体のさまざまな武器を次々と駆使してくるんだ。

 刺激の仕方が毎秒どころかそれ以上のスピードで矢継ぎ早に変わってしまうので、ペニスは快楽への耐性をまったく準備できず、オンナの締まりに耐えようと気を張り詰めた頃にはすでに、別の部位がペニスをいじめているので、どうすることもできず、ダイレクトに強い快感を覚えてしまうんだ。

 そして、どんどん滑っていくふとももの感触にほだされながら、やわらかな女体のぎゅうぎゅう詰攻撃にさらされ、僕は全身で女の子たちのむにっとした肉体の吸い付く肌と肉の感触を味わい続けた。

「うあああ!」

 精力がぐんぐんなくなる!

 気持ちよさに耐えることができないのに、次から次へと変幻自在にさまざまな攻撃をし続けるので、僕はこの50人に反撃することもできず(僕の両手は常に誰かに掴まれてしまっている)、女体のすべてをずっと身に受け続けるのだった。

 脱出しようともがいても、より強く誰かの乳房が潰されていくばかりであり、移動しようとあがけば、それだけ強く激しく、少女の生足がイヤらしく強くこすれていくだけなのであった。

「うっく! そんな!」

 ペニスが脈打ち始める!

 射精してはいけない、我慢しなくてはと思っていても、こみ上げる射精直前の感覚を、気合いで押し戻すことができない! そうしようとしても、少女たちの熟練した手や足やオンナが、それを許さないんだ。次々交代する素早い集中攻撃によって、射精感を押し戻そうとしても、1秒以内には元のイク直前の状態に戻されてしまう。

 そうなってはもう、最後だった。

 射精は抑えきれず、次々と精液が、少女たち50人に向けて放たれていく。体液は、彼女たちのお腹やお尻、太ももに付着し、ぬめぬめと滑っていく。彼女たちはさらに僕を移動させながら、律動するペニスからこぼれていく精液を、腰や背中や素足で受け止め、その若い肉体の下腹部に、振りかけられるに任せ、これを楽しんでいた。

 長い長い射精が終わると、50人は5人に戻った。少女たちの下腹部は、どろりとした白濁液に満たされ、それがダラリと垂れて、彼女たちのふとももをテカテカと光らせている。

「やったー!」
「しのめねえちゃんでも成功率が低い、ほんとうの分身の術、初めてうまくいったね?」
「私たちの力を結集しても、1分間だけ、10倍にまで増えることができる。」
「でも……この忍法が成功する確率は、熟練忍者で3分の2、私たちで9分の2くらいなんだ。」

 そう……

 彼女たちが分身してから、たったの1分で、僕は精液を、もみくちゃにされながら奪われてしまったのだった。それは、手コキでも挿入でも、0.3~0.5秒以内にすぐに離すという厳格な作戦を忠実に行ったことによる成功にほかならない。すぐ離れれば、別の子がすぐにペニスを犯す。それが叶わなくても、もみくちゃの状態で、たえず誰かの臀部や内股などがペニスを押しつけ滑り回って、刺激し続けられたというわけである。

 僕の完敗だった。

 少女たちは、ごくごく僅かな確率でしか成功しない大技に、アンチョコも何もなしに成功してしまった。偶然かも知れないが、その成功は、(忍術はダメだけど)体術上はむらさきしのめに劣らない、しっかりしたくのいちの実力を持っている彼女たち50人がかりで、僕ひとりを集中攻撃することを意味する。勝てる道理など、あるはずがなかった。

 女の子たちはその場に尻餅をついて、M字開脚のまま、後ろに手をついた。ゼイゼイいいながら、5人のくのいちは疲れ切ったように脱力している。僕は開かれた脚のあいだにある、彼女たちのオンナのワレメを凝視しながら、自分の肉体が改造されていくのをはっきりと感じていた。

 分身の術は、相当に疲労するらしい。そんなくのいちたちの代わりに、僕の相手をしてくれるのは……もちろん、周囲にいる若娘たちにほかならなかった。

 もはや彼女たちは、ただのギャラリーではない。胸やお尻、オンナや生足を見せつけて僕を欲情させるだけの幻影ではない。僕は敗北した。ここから出られなくなった。あとは、相手側の都合ばかりが優先される。僕はただただ、射精させられるだけの存在に成り下がる。彼女たちは、本物の実体を持った存在になったのだ。

 僕はまたもみくちゃにされた。こんどは、むらさきしのめに似た16歳の少女たちだけが相手なのではない。年端も行かぬ女の子から、20代終盤のお姉さんまで、さまざまな年代の異性たちにぎゅうぎゅう詰にされる。

 もう彼女たちは、矢継ぎ早の交代をわざわざする必要がなかった。全方向からぎゅみっと押しくらまんじゅうされるだけで、若い肉体の感触が押し寄せるだけで、僕はもう射精が始まってしまう。もう、一瞬たりとも、「射精直前のきゅ~んというくすぐったい多幸感」が収まることは決してないのだ。だから、仮に何もされていなくても、勝手に射精が始まってしまうくらい、イクことだけの存在価値しかなくなってしまっているのである。

 そこへぎゅうぎゅうと女体が押し寄せれば、ペニスは必ず誰かの肌にこすれ、やわらかな肉にめり込む。それだけで、もう十分、精液は止めどなく放出されてしまう。

 同じ年齢でも、胸の大きさも、背の高さも違う。6年生くらいの、明らかな童顔なのに、180センチくらいもある少女もいれば、体は完全に成熟しているのに140センチもないようなレディまで、さまざまだった。

 僕は、彼女たち1人1人の個性の違う肢体を悦びながら、どんどん精液を吐き出していく。6,7さい位の娘のちいさな手に握られただけでペニスを律動させたのは情けなかったが、もうどうしようもなかった。

 そして、稚くて一人前でない子を別とすれば、高学年から中学生くらいの娘以上の年齢に達している者は、全員が、どんな強豪でもセックスで倒せる立派なくのいちなのである。ただでさえ射精が止まらないのに、彼女たちは忍術と体術をドンドン惜しげもなく使って、さらに律動のスピードと、絶頂している時間を、できるだけ長くしようとしてくれる。快感を何倍にも高め続け、精根尽き果てるほどの大技もドンドン駆使される。

 それなのに、出し尽してすぐに、イク直前のペニスに戻ってしまうので、くのいちたちはまた、男は僕一人、大勢で嫐ることに余念がない。

 庭園は、百数十人どころか、もはや庭いっぱいに大勢の大小の女性がひしめいている。宴は、決して終わることがないのである。

 ギャラリーに過ぎなかったくのいちたちは、完全に僕をナグサミモノにし、性的に遊びに耽っている。彼女たちの解放された性的な行動のうちには、僕をいかに長時間脈打たせられるか、それだけが関心事だった。

 こちらの快感が強ければ強いほど、エサとしての精はより多く魔の者に吸収されていく。死ぬことのない、永遠の快感天国の中で、僕はいろいろな年代の異性の肉体を味わい、その成熟度の違いや、幼いのに生足がシコシコしている感触を味わいながら、女体の良さを改めて実感させられっぱなしになるのであった。



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