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ソープ嬢1−11



 僕は湯船に浸かり、尻餅をついて足を伸ばす。そして、湯船に沈まないよう、上半身だけ浮かせる体勢を取った。

 明らかに騎乗位を誘うポーズだ。それを見たしおりは、そこにのしかかるように腰を沈め、思惑どおり騎乗位の体勢に入る。

 やはり……侮れない相手だった。

 ただキツい締まりであるだけでなく、ペニス全体を優しく大きく揉みしだくように蠢き、ペニスの敏感なヒダに、オンナのヒダが折り重なるように集中して、ぐにゅぐにゅと刺激してくる。

 体が大きいので、性器も大柄だが、その内部は、どんなペニスでもあっさり昇天させられる具合の良さだった。小さかろうと大きかろうと、根元までしっかり飲み込んで、食らいつくように離さない。それでいて、滑らかな動きで変幻自在に、ペニスの全箇所を同時に心地よい快楽に晒してくれる。

 大人の発達した肉壺は、彼女の呼吸に合わせてぐにぐに変化し、男根へのやわらかく強い締まりを変えてくる。入れっぱなしにしているだけで、じわじわと体の奥から性感のくすぐったさがこみ上げてくるみたいだ。

 そこへ、相手が自由に腰を振る騎乗位攻撃が加わってくる。しおりの方に主導権は握られ、彼女の攻撃に対して、こちらはカウンター反撃を試みるほかはない。

 水の抵抗もあるので、いきなり激しい上下運動にはならなかった。というより、多分終盤まで、このゆっくりとした動きが、一定のリズムのまま保たれ、続けられるに違いない。

 それでも、大柄な彼女が上下する度に、湯船がゆったりと波打ち、僕の方へと押し寄せてくる。湯船全体が大きく上下するゆったりした心地よさを味わいながら、僕は反撃の機会をうかがい続けた。

 しおりはペニスをぎゅうっと強く引き締めてきた! きゅんとくすぐったい衝動が体の奥に駆け抜ける。

 くっそ……今までにたくさんの挿入を経験してきたが、彼女のそれはトップクラスの強豪だ。ペニスの感じやすいところに、的確に集中して刺激してくる。気を抜けば、すぐさまお尻の奥がくすぐったく疼き始め、大ダメージに繋がってしまう。

 極上の膣がゆったり上下する度、僕は防御に専念しなければならなくなった。だが、その隙を見て、必ず反撃を加えてやる。こうした強い相手との挿入戦、これまで何度もくぐり抜けてきたんだ。射精してたまるか。

 僕は隙を見つけて、彼女の乳房を中心に、全身へと手を広げる愛撫攻撃を続けていった。腰をこっちから振り上げるタイミングを見計らいつつ、股間をさらに硬くして、オンナの感じやすいところをひときわこするようにして、カウンターダメージに持ち込んでやる。

「ふうっ……ふうっ……」
しおりは息を整え、僕の攻撃を受け流そうとする。ペニスに加えられる快楽は、素人男性なら入れたとたんに発射してしまいそうな、妖しく優しい締まりであったが、僕はそれをどうにか堪えつつ、リアルタイムで反撃に出続けた。

「うっくう……」
こちらのダメージもかなりのものだ。

 回復を併用させればどうにか勝てるくらいの相手であり、腰あるいは全身がゆっくり上下する度に、着実に精力は削り取られてしまっている。しかし、この戦いでは回復ができない。従って、乾坤一擲の勝負に出ることが難しいんだ。

 それに加えて、こちらからのカウンター攻撃は、あまり大きな打撃になっておらず、どうも決め手に欠いてしまうのが実情だ。このまま攻防した場合、精力の高い方が辛勝するという結果になりかねない。

 そこで僕は、弱体化のジャブを併用させる作戦へと、相手に気づかれないように移行した。

 一回一回のダメージは少ないが、続けていくうちに女体の弱体化が進み、感じやすくなっていく特殊な愛撫方法である。

 コツは、弱体化攻撃に相手が気づかないようにひっそりとやる、ということである。女体の隠れたツボを刺激するように指先を滑らせ、彼女が気づいた頃には、単純な愛撫だけで感じまくり、大ダメージになってしまうようにするのだ。

 そうなればもう、こちらのものだ。もちろん、彼女にとって、挿入の快楽も何倍にも跳ね上がってしまうだろう。そこに愛撫が加われば、コンボダメージが積み重なり、ごく短時間で絶頂にまで追い詰めることが可能になるのである。

 難点は、その効果が現れるまでは、たいしてダメージを与えられず、どうしても長期戦になってしまうところだ。しおりが気づく前に完成させなければならず、なおかつ、こちらがその前に射精してしまうなどという失態は許されないのだ。

 相手の動きに呼応するように腰を突き上げ、カウンター反撃を続けながら、僕は両手をしきりに動かした。

「……んっ」
しおりはややくすぐったい体の奥の疼きに気づいたが、自分を一気に倒すほどの愛撫ダメージではないことにすっかり安心して、むしろ余裕の笑みをさえ、浮かべ始めている。ますます僕の術中に嵌まっているという証拠。

 あとは持久戦だ。

 しおりは、スローセックスの体勢を崩すことなく、一定のリズムで上下し続ける。ある時には全身を上下させ、ときおり腰だけを上下する戦法に切り替えて、様々なオンナの刺激をペニスに加え続けた。

 膣内を強く収縮させてペニスを締め上げながら、ぎゅぎゅうっと腰をグラインドさせ、しきりにペニスを揉みしだく。そこに数秒に一度程度だがリズミカルな上下運動が加わり、ペニスから精液を絞りだそうと甘美に蠢くのであった。

 こちらからのカウンターダメージは、一定の功を奏するものの、致命的なダメージにはまだまだ結びつけられていない。余裕さえうかがわせるしおりの動きに、むしろこっちがたじろいでしまう有様だ。

 早く弱体化の奏功が訪れないか。それだけを待つ。

 しばらくしおりの上下運動に呼応する戦いを続けた。

 すると、段々しおりの顔が、湯船に浸かることによる上気とは明らかに違う、性感に基づく赤面を示し始める。

「うぅ……なぜっ……!?」
彼女が狼狽し始めた。

 さっきと変わらない愛撫とペニス攻撃であるにもかかわらず、一度に受ける性感ダメージがみるみるうちに大きくなっていったことに、彼女は理解が追いついていないようだ。

 こすられるオンナ内部の快楽や、僕の手の動きが、女体の奥までジンジンと痺れさせ、性感神経をとことんまで追い詰める。彼女自身、自分の肉体に何が起こっているのか、まるで分からないまま、全身に這い回る強烈な快感について行けなくなっていた。

 ジャブを効かせるような愛撫攻撃の効果で、僕はしおりの鉄壁のガードを破ったんだ。

 あとは一気呵成だ!

 僕は戦法を変え、ガンガン腰を突き上げる動きに転じた。

 水の中なので、外のような素早い動きは制限されてしまう。そのため、スピードを追求しようとすれば、当然、小刻みな動きになってしまう。

 しかし、今の弱体化したしおりには、それで十分、絶頂寸前に追いやる刺激になってしまっていた。

 レオターとしてこの世界に来た時にも、一定の強化はされていた。しかし、それ以上、比べものにならないくらいに、攻防ともにパワーアップしたしおり。

 僕の愛撫やペニスに対しても、一気に大ダメージを喰らうことはなく、少しずつ精力が削れていくーーそれでいて精力総量も高いーーだけなので、彼女は決して僕の実力を恐れることもなく、正々堂々と肉弾戦に応じたのだった。

 しかしながら、僕の弱体化攻撃によって、気づかないうちに防御力をも削り取られ、気づいた時にはすでに遅く、自分でも信じられないほどの快感に包まれてしまっていたのだった。

 僕が動きを早めたことによって、たっぷりあったしおりの精力は、急激に消費されてしまい、一気にピンチへと追いやられてしまっていた。

 ぎゅみっ! ぎゅぎゅっ! ぐうううう〜ッ!!

「うあはぅl!!」
今までに味わったこともないような急激な刺激が、ペニスを一斉に襲った!

 つぶされてしまいそうなほどキツいのに、それでいてやわらかく心地よい膣内の肉が、ペニスの芯まで一斉に押し寄せてきたのだ。

 射精直前のくすぐったい感触が股間の奥を突き抜けた!

 まずい……出る!

「くう〜〜〜!!」
僕は全身をこわばらせ、すぐにでもやってくる射精の脈打ちを、根性でせき止め続けた。

 堪えている間中も、きゅんきゅんとくすぐったい疼きはペニスを覆い包み、決して離そうとはしない。

 射精してしまうか、堪えきるかの瀬戸際に、僕は何十秒も縛られ続けた。風呂の水ではない、大量の冷や汗が全身からゾクゾクと吹き出ている。

 しおりの強化されすぎたオンナはあまりに強烈で、彼女も感極まっていきそうになっているところへ、悶絶の一撃をもたらしたのだった。

 数秒の沈黙。我慢強い方の勝ちだ。

「はあっ、はあっ……」「あふう……」

 僕としおりは、やっと肩を降ろし、股間を緊張させたまま、ピンチを乗り切った。

 引き分けだった。

 僕も彼女も、ほんのわずか我慢が足りなければ、そのまま絶頂に至ってしまっただろう。2人とも、すんでのところでそれを乗り切ったのである。

 彼女の残り精力は少ない。だが、こちらの残り精力も、ほとんど残っていないのだった。

 僕はこれ以上、激しい動きがとれなくなった。自分から突き上げれば、その刺激でまた大ピンチに陥ってしまうかも知れない。

 しおりも事情は同じようだった。もはや上下に体を動かすことはできず、騎乗位の体制を維持して根元までペニスを飲み込んだまま、じっとして動けないでいる。

 ペニスはガードに徹するしかない。そして、愛撫だけで闘うしか道は残されていなかった。

 彼女は呼吸する度に味わいの変わるオンナの締まる感触だけで、ペニスにダメージを与え、追い詰めるしかできなかった。

 まだ、動けるだけ、僕に分がありそうだ。しおりの乳房と背中をかわいがり、お尻を揉む。

 すると、小刻みに素早い膣の蠕動がペニスを揉みしだき、再び射精感の天国へといざなおうと蠢いた。

 あと一踏ん張りだ。お互いに同じ状況だ。しおりも、ほんのわずかのダメージだけで、僕をイかせることができることも分かっている。だが、ヘタに動けば、その刺激で自分が絶頂してしまうことも。

 僕は多幸感を堪えながら、乳首とその周辺を指先でねぶり倒した。

「ああっ! だめえ!」
しおりはビクンと上半身をのけぞらせ、ブルルッと震えた。

「うおああ!」
その女体の動きだけで、ペニスがさらに追い詰められる。ああ。出ちゃうっ……

「ああああああ!」
絶叫したのは、しおりの方だった。

 のけぞった動きで、我慢を重ねた彼女の精力は完全に尽きてしまった。「さすが……ですね……でも……実質的に、私の……」

 何かを言いかけたまま、しおりは消えていった。

 危ないところだった。何とか射精せずに、しおりを倒すことができた。

 だが……

 実質的に、しおりの……

 ……勝ちなのだろう。

 回復できない。触られてもいないペニスが、水の中で強くくすぐったく疼き、多幸感に包まれている。我慢して気を張り続けなければ、そのまま水中で出してしまいそうだ。

 渾身の力で射精だけは堪えることができたものの、精力はほとんど尽きてしまっていた。

 やっとのことで、絶頂寸前の感覚を抑えつけることができたものの、再び性的な刺激を受ければ、このペニスなどひとたまりもないだろう。

 しかも、隣の部屋で待っているのは、しおり3人分の強豪か、実際に3人の女性である。

 次の部屋への扉は、すでに開いている。もたもたしていれば、痺れを切らして次の敵がこっちまで押し寄せてくるかも知れない。たっぷりの休養の余裕さえ、僕には与えられていないのだ。

 扉の前に回復薬も置いてあったが、飲んでもほとんど回復してはいなかった。こんな小さな効果では、次の戦いはよほど不安である。

 しかし、この五重塔では、それがルールなんだ。

 例えしおりが僕を倒せなくても、隣の部屋で倒されればそれでいい。彼女の予言は、実際に当たってしまうのだろう。

 僕は強い不安を残したまま、モタモタもできず、隣の部屋に進んでいくのだった。



###ソープ嬢1−11 クリア###

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