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ソープ嬢1−3


3.浴槽で本番勝負

 結局僕は、どちらの桶も選ばなかった。

 ソープ嬢相手に、得意なソープ技で攻防することは、やはり危険である。

 しおりちゃんとは一度戦ったことのある相手ではあり、勝手もある程度分かっているものの、それでも強化された風俗技、つまり相手の得意分野で戦わせてあげられるほど、こっちには余裕はないんだ。

 逆に、勝手知ったる相手だからこそ、挿入戦は有効だと思う。身体の相性、明確ではないが感じやすいポイントを思い出し、もう一度甘い快楽の淵に落としてやろう。

 風俗技の土俵に持ち込まない、普通の攻防になる。あとは…相手がどれだけ強化されているか次第で、勝敗は決まるだろう。

 レオター時代にもさんざん苦戦したしおりのオンナだが、それ以上の名器が待っていることは覚悟しなければならない。

「……そうですか……」

 浴槽に足を踏み入れ、石けんもローションも選ばない選択を体で示した僕に、しっとりしなやかな表情を向けた彼女は、一緒に浴槽に入ってきた。





「言っておきますが、レオター時代の私とは同じにしないでくださいね。」
「……わかってるさ。」

 あのときのことを思い出したところで、勝ち目はなさそうだ。人物は同じだが、まったく違う敵と認識をあらためなければならないだろう。攻撃力も防御力も、精力も、レオター時代の彼女とは比べものにならないほどレベルが上がっているはずである。

 だからこそ、その名器を回復なしで打ち倒すことができれば、僕の強さが本物であると姉さんに見せつけることができるんだ。セックスバトルなら、セックスそのもの、本番挿入それ自体で勝負し、打ち勝つ実力を持っていなければ。

 しおりはどの体位でも受け入れる体勢が整っているようだ。よほど女体に自信があるに違いない。一体、どれほどのものを、この世界に連れてこられた時に叩き込まれたのか、見せてもらおうじゃないか。

 そうだとするなら、一番こちらの主導権を握りやすい体位、正常位がいいだろう。

 僕はしおりを湯船に浸からせ、首まで潜らせる。足の長い彼女は、膝から先を浴槽の外に投げ出すような格好になる。

 その足の間に僕がいる。僕の意向を察知したしおりは、足を大きく開いて、湯船の中での正常位結合を許した。

 ぐにゅう……

 うっく!

 さすがに、相当鍛え込まれたオンナである。

 間違いなく、レオター時代のそれとは、完全に別物だった。

 僕のペニスとの相性はもちろん、最高に調整されている。それはレオター時代でもそうだった。丁度よく感じる場所に、ぴったり正確にヒダが集中し、僕が一番感じる形状になって、強く締め付けてくる。

 カラダの相性が抜群、というわけだ。レオター時代もそうだったが、姉さんによってここに連れてこられた彼女は、オンナまでそのように改造されたというわけである。

 いま、風俗嬢として生まれ変わり強化されたオンナは、ただ単に相性が良いというレベルでは済まされないのだった。

 僕自身でさえ気づかなかったような、新たな性感神経までもを、しっかり開発してくれるヒダと形状にグレードアップされている。

 少なくとも、精力が残り少ない敏感なペニスにとっては、しおりのオンナはそこまで進んでしまっているように感じるのだ。

 勝手にゆっくり蠕動しながらペニスを揉みしだき、股間から全身へと快楽が突き抜けていくのを感じさせるオンナは、はっとするほど気持ちが良い。自分のペニスの感じるところを自分で知り尽くしているわけでもないので、あらためて刺激されてココが気持ちよかったのか、と思い知らされるのだ。

 亀頭裏のスジのところはもとより、尿道、根元のスジのところ、亀頭の脇部分まで、くすぐったい性感刺激がこれでもかと襲いかかり、むぎゅうっと締め上げながらも優しくかわいがってくれている。

 しおりはゆっくりと、左右に大きく腰をひねり、くねらせ始める。彼女にとっては、その攻撃で十分なのだった。

 形状がどんどん変わっていき、あえて相性を打ち崩すことで新鮮な快感をペニスに与えてくることさえしてくる。

 ただ入れているだけで、精液を搾り取られてしまいそうだ。

 だが、こんなところで負けている場合ではない。

 僕はしおりの胸を両手でしっかり揉みしだき、性感神経を開発しながら、さらに腰を突き立てて勝負をしかけていく。

 僕の両手は全身へと広がり、しおりの弱体化を図りながら、ペニスの快楽でオンナを追い詰めていく。

 感じやすいツボを開発している暇はなさそうだ。そんな長期戦に耐えられるほど、精力は残っていない。

 だが、少し乱暴ながら、じわじわダメージを強めていくような愛撫の仕方でなら、短期決戦も可能だと踏んでいる。

 使い物になるテクニックはことごとく活用した。その上で、こちらが感じないようにしながらの激しい突きで、しおりのオンナを攻撃していく。

 当然、ペニスは激しく出し入れされる。極上のオンナでしごかれ、彼女が腰をくねらせる度に味わいも変わってしまうのだから、ひと突きごとに別人のオンナに出し入れしてしまっているかのような錯覚さえ味わう。

 動かすたびに、ペニスの敏感なところと、周囲の開発された性感神経が刺激されていく。こっちが腰を激しく動かせば動かすほど、しごくダメージが大きくなっていく。

 しかし、そのダメージを最小限に抑えながら、なおかつ強く激しくオンナをいじめる腰の振り方くらい、僕は心得ている。それだけの苦戦を乗り越えてきたんだ。

 オンナの力はさらに強く、心地よく、甘美にやわらかな刺激を与え、それでいて敏感なところは容赦なく肌を削る勢いでしごくし、ぎゅうっと締まる圧迫は、そのまま体液を絞り取ってしまおうとする淫靡な動きそのものであった。

 こちらのテクニックが勝つか、精力が負けるか……瀬戸際の戦いになってきた。

 しかしそれだけ、しおりの方にも少なからぬダメージが行っているようだった。

 彼女の女体の感じやすい部分は、確かにしっかり鍛え上げられていて、並の責めではほとんど性感ダメージに繋がらない。が、相乗効果でいくつものテクニックを組み合わせることで、百戦錬磨の快感攻撃に結びつけることができ、なおかつペニスによる攻撃が、一気呵成にしおりの精力を削り取っていく。

 それでも、こちらの精力が残り少ないことは、致命的とも言える不利な状況だった。

 ややもすると、こちらの方が参ってしまうかも知れない。ギリギリだ。少しでも何らかのミスがあれば、一気に敗色は濃厚となる。

 それだけオンナの攻撃は気持ちよすぎる。精力は激減していく。間に合うかどうか、分からない情勢になってきた。

 この状態で長期化は絶対に避けたい。

 さらに僕は湯船の中で、激しく腰を突き動かした。浴槽の水がバシャバシャ波打っている。

 正常位のまま上半身をだんだん浮かせてきたしおりは、僕の攻撃に息を荒くし、快感に耐えながらも、ペニスの攻撃に抗うこともできず、ぐんぐん精力を減らしていった。

 息も絶え絶えのあえぎが浴場に反射する。しおりのおっぱいは、僕の突きに合わせて、上下にぶるんぶるん揺れ続ける。肩幅が広く、それに見合った大きな乳房のため、その肉が激しく揺れる有様を目の当たりにし、しおりのセクシーさをあらためて思い知らされるのだった。

「あぐっ!?」
しおりは何もしていない。相変わらずゆったりと左右に腰を揺らしているだけだ。

 だが、この瞬間、強烈な快楽がこみ上げてしまう。激しくしごかれるペニスがついに音を上げ、脈打つ寸前にまで、瞬間的に高められてしまったのだった。

 しまった……こっちが限界に来てしまった。ペニスがしごかれるのをお構いなしにオンナを責めまくった結果、いかに感じないような体勢で突いていても、いずれは限界に達してしまうのが道理だった。

 間に合わなかったんだ。

 僕は思わずぴたっと腰を止める。お尻の奥からこみ上げてくる絶頂感は、あと3秒以内に射精が始まることを物語っていた。

 イク直前のあのくすぐったい悩ましい快楽が続く。どうやら調子に乗りすぎたようだ。

 しかし! こんなところで敗北してたまるか!

 僕は渾身の力を振り絞り、絶頂への第一波を気力でムリヤリ押さえつけた。

 精力は完全にゼロになっている。あとは気力だけの問題だった。オンナの中で揉みしだかれている間は、すぐにでも絶頂前の第二波が襲ってくるだろう。

 それを押さえつけても、すぐに第三波がやってくる。次の波が訪れるまでの時間がだんだん短くなっていき、ついには気力でも耐えきれなくなって、射精してしまうんだ。そのくらい、しおりの膣は気持ちよすぎた。

 それを見計らったしおりは、僕のお尻に長いふくらはぎを回してくる。ぐっと押さえつけるようにして、細長くもしっかり肉感のある膝下で、僕が逃げないように固定してきたのだ。

 まずい……ここで彼女が一気に反撃に出たら、それこそ瞬時にして絶頂負けしてしまう。

 お尻を固定されて、脱出もできない絶体絶命の中で、しおりの息づかいに合わせて、オンナがもぐもぐ蠢く。

 しかし、彼女は左右に腰をゆっくり動かすばかりで、あとは激しい息づかいで膣を蠕動させるだけだった。彼女の方から積極的になれば、僕をすぐにでもとどめの一撃に晒すことができるはずなのだが、あえてそれをやらないのだ。それだけの精力的な余裕が、まだ彼女にはたっぷり残っていたということか。

「みて……」

 しおりは両手で、自分の乳房を揉み、おっぱいをひしゃげさせる。指先で乳首をこねくり回し、変幻自在なやわらかい肉感を、僕にじかに見せつけてきた。

「〜〜〜ッ」

 さらに第四波、五波と襲ってくる。しおりのいやらしい姿、美しい顔立ち、大柄な上半身を目の当たりにし、彼女の魅力に心臓がドキドキ高鳴ってしまう。戦闘とはいえ、こんな美しい女性と交わっていたのか。

 しおりはしっとりした視線で、じっと僕の目を見つめてくる。

 かわいい!

 美しく大人びているのに、その中に少女のような可憐さを秘めている。その細めた目線と、アダルトなおっぱいの激しい肉の波打は、僕の心をとことんまでかき回してくる。

 かわいい色気。まさにそう形容するのがぴったりだった。

 しおりは片方の乳を持ち上げ、大きな乳頭を自分の舌で悩ましくこねくり回し、その甘さを自ら味わった! 目線は僕の目を捕らえて離さないままだ。

「うあああ!」

 僕は思わず、自分から腰を振ってしまう。上下に大きく腰を振り、ペニスをオンナの中で出し入れし、自分からしごいていく!

 びゅく! どばっ! どびゅるるるる!!!

 一瞬の出来事だった。

 すでに何度も、イク寸前の感覚を気力で抑えつけていて、もう限界に達していたのだ。

 腰を振り始めたが最後、1,2回の出し入れで射精が始まるのは当然だった。

 オンナの刺激よりも何よりも、しおりの視線とおっぱい誘惑に負けたんだ。

 出し尽すのに6分以上を要した。その間じゅうも、僕はしおりの目に釘付になる。ああ……しおり……好きだ……愛して、いました。二度と会えない、愛しいあなたを、ほんとうは妻に迎えたかった。だが……いまはもう……

 感極まって、僕は浴槽の中にバシャッと倒れ込んだ。

「ふふ……大丈夫ですよ。この世界にいるかぎり、しおりは不滅です。いつでも、いつまででも、私はあなたの未来妻で在り続けます……この世界こそが、真実の幸福をあなたにあたえるのです……」

 肉体の改造が始まる。しおりは立ち去るべきところを、あえて、広々と生まれ変わった浴槽に残ってくれていた。

 四六時中、イク直前の感覚が止まらなくなる淫呪。

 そして、その精をしおりは、何度でもオンナで受け止めてくれるのだった。

「ふふ……ひとつ残念ですね。この世界は、未来妻を孕ませることまでは、できないのですから……でもね、その代わりに、たくさんの娘たちが、あなたをかわいがって、慰めてあげます。子供を育てて家庭を持つ代わりに、さあ、わたしたちと、気持ちよくなるのです。」

 周囲には、女子大生くらいの若娘たちが大勢、浴槽になだれ込んできた。

 ああ、そうだ……これで、よかったんだ。心を病むほどに希っても叶わぬこの世現実は、ただあるがままに任せ、神のお与えにでも任せておけば良い。求めることは御法度なんだ。だが、こっちの世界なら、あれほど欲しかった相手も、さすがに絶対に手が届くはずのない女子大生たちでさえも、自分の思うがままの快楽を与えてもらうことができるんだ。こっちこそが、本物だ!

 悪魔に囚われの身となることだけが条件である。

 それだけクリアしてしまえば、永久に女体に埋めつくされ、愛するしおりや若娘たちに囲まれ、彼女たちのオンナに、手に、口に、胸に、生足に、お尻に、脇の下に、どこもかしこもに、一秒たりとも止まることのない絶頂快楽に漬け込まれるのである。

 僕は相手をとっかえひっかえしながら、精液をまき散らし脈打ちながら、激しい律動の快感に我を忘れ、若娘たちの肉体のどこにでもペニスをこすりつけては爆発し続ける。そしてまた、交代しながら様々な体位でオンナと結合しては、さらに激しい律動にヘラヘラと酔いしれた。

 正気? そんなもの、こっちの世界では必要ない。この世現実で正気を保つことは困難であった。欲が深すぎた。いずれにせよ、僕は正気を保てない。今までも、そして、これからも。あなたがいない世界で、僕はもう、何も要らない。

 ただ、この世界に身を置いて狂っていればいい。



###ゲームオーバー###




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