ドール2−7
 

 僕は一心に念じた。「可動式…可動式…」この塔は精神力に応じて物質を具現化できる。人形は物質だ。だからもしかしたら人形化する僕の体もある程度変えられるんじゃないか。思念通りと言う訳には行かないだろうけど、どうせ人形になるんだったら「どんな人形になるか」位はこっちで決めたいんだ。

 人形にされて一番困るのは攻撃力も防御力も10分の1に弱体化されてしまう事だ。しかしそれはもう今となってはどうしようもない。二番目に困るのはほとんど身動きが取れなくなって一方的に犯されてしまう事だ。弱体化されている上一方的に責められたらひとたまりもない。まして今回は三体もいるんだ。

 だからせめて身軽に動けるように念じよう。人間だった時と同じかそれ以上にしなやかな動きができれば戦闘次第では勝機もある筈なんだ。圧倒的に不利だけどこれを乗り越えないと先に進めない。

 僕はついに人形に変えられてしまったが、ほとんど人間だった時と変わらない姿になっていた。大きさだけが小さくなった感じだ。可動式といっても作り物では決してできない位に細かい。普通に指先から何から動く。しかも動きがとてもスムーズだ。これならテクニックで勝てるかも知れない。もちろんちゃんと目も見えるし耳も聞こえる。目の前の人形もちゃんと確認できた。

 目の前にいるのは…有名着せ替え金髪美女と…癒し系●キ姉さんと、清純派マル●たん。「ううっ!」僕は自分の目の前にいる相手が只の人形ではない事を思い知らされた。全員萌えキャラじゃないか。「クスクス…どうするのです?」金髪が勝ち誇ったように微笑む。

 憧れの萌えキャラとこれから結合する事になる。その思いが僕を興奮させた。しかも相手は魔法媒体のドールでオンナの蠢きもバイブもすさまじい。こっちは10分の1に弱体化しているんだ。まともに戦ったら勝ち目がない。一体どうしたら…結合せずに纏めて倒す方法を考えるんだ。

 なまじっか目が見えるだけに有名キャラが僕を抱いてくれるシーンをどうしても目の当たりにしてしまう。肌を合わせるだけで危険だ…

 「さあお選び下さいご主人様。誰と遊びますか?…その…わたくしとなら…嬉しいんですけど。」「えぇ〜?ねえおにいちゃん、私を選んでくれるよね!」「いいえ。最初に選ぶのは私でしょう?」ドール達が迫って来る。「わたくしならご主人様の下ですべてを受け入れます。私の胸でそのお顔を抱いて差し上げますからぁ」メイドールが潤んだ瞳で見つめて来る。「私だったら…そうねえ、あどけないエッチ娘に色々教えて欲しいなぁ。」「ホホホ。甘いです!私なら全国の女の子のエキスが詰まっていますから一瞬で昇天させて上げられてよ?」

 まずい…選ばないと三人がかりで襲われてしまう。まずは金髪は却下だ。人間の女の子達に可愛がられたり一緒に寝たりして来たドールはなんかやばい。となると…おねえさんタイプか清純めがねっ子か、だな。

 僕の属性から言ってお姉さんタイプは避けた方が良さそうだ。甘えさせてくれる優しいメイドさんなんてあっという間に太刀打ちできずに出してしまいそうだ。そうなると残りは。

 僕は固いイメージのブレザーに近づいて行った。「じゃあ…お願い。」メガネ娘はコロンとあお向けになった。僕は彼女のスカートに手を伸ばし、オンナめがけて愛撫をスタートさせた。結合ではなくて愛撫攻撃中心で戦わないと勝てないからね。

 僕の手が清純ドールのふとももを滑って行く。肌触りはもう本物以上だった。手から柔肌の感触が吸収されるだけで股間が激しく疼いた。忘れちゃいけない、こっちの能力は10分の1なんだ。手がオンナに触れる。グニッとしたワレメに指先がめり込んだ。男を絞り取る愛液が手にべっとり絡みつく。

 僕は無心でやわらかい軟体動物を愛撫し続けた。「あん、すごいです…お兄ちゃん!」ドールは腰をくねらせて反応する。僕が激しく手を動かすと長いスカートからきれいな太ももが露出された。初めからミニスカとかで露出されているよりも清純な感じの子が隠していた秘密の肌が改めて露出される方がエロチックだ。僕は息を荒くした。

 「ねえ…もっと近くに…手だけじゃ…」ドールが誘惑して来る。僕は精神力も衰えていたのか逆らえずに女の子の上に乗ってしまった。捲れ上がったスカートに股間を押し付けるとふとももの滑らかな肌がペニスをくすぐった。僕は彼女の小さめの胸に顔をうずめたりキスを交わしたりした。

 するとメガネっ娘は自分からブレザーのシャツを外した。そして頼るような目で僕の目を見つめながら背中に手を伸ばす。僕は抱き寄せられてしまった。思わず本物そっくりの乳房を口に含む。それだけでどんどん興奮が増し、入れたくなってしまう。でも挿入したらアウトだ。

 愛撫する技能も相当弱体化している為ドールを感じさせられても中々絶頂にまでは導けなかった。その前にこっちの理性が飛んでしまいそうだ。僕は心を鬼にして何とか清純ブレザーから離れた。スカートが捲れあがってツルツルのオンナが丸見えになった上胸元だけがはだけた状態で横たわってる。乱れた格好が情欲をそそった。うう…もう一度抱きしめてしまいたい…僕はまたフラフラと彼女の元に歩み寄った。

 「来て…」大胆に足を開くドールにペニスを突きたててしまう。もう自分を止められない。ずにゅうう。…ぶるぶるぶるぶる…「んああっ!」「おにいちゃあん!!」ドールのオンナが激しく収縮し、ぷるぷると振動し続けた。その上こんな純情そうな娘が激しく腰を回転させてペニスをこねくり回している!

 「だっだめっ!」僕は思わず腰を引いて快感から逃れようとしたがそれよりも一瞬早く彼女のふくらはぎが僕の腰を捕らえてしまった。「好きっ!すきなのお!」しがみついて来るめがねっ子に僕は太刀打ちできなかった。このまま結合していたら出してしまう!全身から射精感が込み上げ、精液が尿道の半分まで出て来るのを感じた。

 すんでの所でむりやりペニスを引き抜き、ブレザーの攻撃から逃れる事ができた。ここで脈打った瞬間射精してしまっただろう。危ない所だった。僕は渾身の力で清純ドールの誘惑を逃れた。

 「では、次はわたくしですねご主人様。」後ろから抱きかかえられた。後頭部に胸の柔らかい感触が押し付けられる。「うあ…」僕は思わずおねえさんに顔を預けてしまった。メイドは優しく僕の頭を撫で続ける。スベスベの手がジワリと僕の全身を充血させた。

 メイドが素早くチャックを下ろすとあっさりと服が脱げ落ちてしまった。僕は直にドールの肌に上半身を押し付けている。やさしい手が頭から顔、首筋と段々下がって愛撫している。何もかもどうでもよくなって彼女に体を預けてしまいそうになる。

 メイドは僕の頭にしがみついたままあお向けに倒れた。僕は彼女の乳房に顔をうずめながらその乳首を必死に舌先で転がした。メイドは両脚を僕の背中に回しながらスベスベの手とふくらはぎで優しくさすり続ける。安心感が広がってどんどんのめり込む。

 「いつでもいいですわご主人様…お願いします。」僕の腰の先にはオンナが全開で待ち構えている。後少し僕が腰を突き上げれば先っぽが入ってしまいそうだった。頭頂部にメイドの柔らかいあごが乗せられてクリクリされるともうガマンできなくなって下腹部の疼きを鎮めてくれる蜜壷に亀頭をツンツンしてしまった。

 ず…ずにゅうん!蠕動し続けるオンナが亀頭を受け入れた瞬間モゴモゴと蠢き勝手にペニスを飲み込んで行く。ポンプのような動きで筒が棒を飲み込み、抗ってもどんどん奥へ奥へと引き込まれてしまった。そしてその蠕動がペニス全体を優しく揉みしだきながら引っ張り続けた。

 「あっもうもうもうっ!」僕は腰を浮かしてメイド正常位から逃れようとしたがブレザー以上に拘束が硬く両脚がガッチリ僕の背中を捕らえ、しなやかな両腕が首に回って固めている。さっきまでで極限に高められ、やっと逃れた矢先、射精感が鎮まる暇を与えずにお姉さんの優しい愛撫が始まったんだ。そして挿入から逃れられずに数秒間ペニスがオンナの締め付けに晒されてしまった。これが致命傷となる。

 「いいのよ…全部出してご主人様…」甘く囁くような声が脳天をくすぐる。弱体化した僕に天使のささやきは決め技になった。メイドが耳たぶを柔らかい唇で挟み耳の穴に可愛い鼻息を送り込むと僕は彼女の体に上半身を沈み込ませながら我慢の限界に達した。

 そうだ、上に逃れるんじゃなくて下に逃れるんだ!そうすれば手足の輪っかの拘束をこの体勢なら脱出可能!僕はとっさに体全体を下に引いてメイドから逃れた。上半身がおねえさんの柔肌とこすれあう。

 「!」びゅくっ、びゅくっ…オンナから引き抜いた直後痺れるような快感が全身を駆け巡り、意志とまったく関係なくペニスから白濁液が零れ落ちた。ぬとぬとした体液が尿道口から滴っている!誰にも触られていないペニスが勝手に射精してしまった。

 引き抜く直前と引き抜いている最中のメイドの攻撃で僕のペニスは限界を超え、彼女から脱出した時にはもう既に体中の神経が「射精の指令」を出した後だったんだ。だから誰にも触られていない空中で僕は勝手に出してしまった。

 オナニーしてイキそうになると止めるってやっていると時々こうなる事がある。直前に手を離しても脈打ちがどんどん強くなって精液が次々溢れて来てしまう状態。えもいわれぬ快感と引き換えに射精が完了してしまう。今まさにそれに近い状態だった。

 「…。」「…。」「…。」ドール達は一瞬何が起こったのか分からずにペニスからこぼれた透明と白の混ざった液体を見つめていた。が、すぐに理解して僕の顔を覗き込んだ。

 「いや、その…これは…ち、違うんだ。違うんです!これは、その…只のガマン汁で…まだ出し切った訳じゃ…いや脈打ってるけどこれはフィニッシュのしるしじゃないぞ!いやホントに!ねっねっ!?」

 大量の体液を目の前にして僕は訳も分からず言い訳を繰り返し、白濁液を指差して僕を取り囲みつつジト目で見つめるドール達に必死で弁解を続けたが、どう見ても精子です。

 本当にありがとうございました。


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