ドッペルゲンガー1−2
 

 相手は自分…。僕の事をよく知り尽くしている。敵はかなり厄介な相手だ。自分の弱点も知っているし、自分の攻撃パターンも読まれている。

 でもしょせんは男と女。攻撃パターンを知ってるからって、男の感じやすいツボと女の感じやすいツボは違う筈。相手は僕のコピーみたいなもんだけど、性別が違うから、完全に僕のパターンを読むなんてできないだろう。

 たとえば僕はバイブを持っている。巨大ペニス型のバイブだ。これで責めれば、相手は女なんだ、対処できないだろう。

 性別の違いに賭けてみよう。僕はさっと腰を引き、ドッペルゲンガーから離れた。

 「…さて、どうするつもり?」「…こうするのさ。」

 僕はバイブを取り出し、彼女のオンナにいきなり差し込んだ!すかさずスイッチを入れる!

 ヴヴヴヴヴヴ…!

 ペニス型のオモチャが敵のオンナを刺激する。大きさ、位置、絶妙な振動が、クリトリスから女体全体にかけて広がって行く。

 「…。どうだっ!」「…愚かだ。どうせ性別の違いがあるから完全コピーにはなってないだろうって浅はかな考えなんだろうな。」「!」

 「分かってないのは君の方さ。ボクはね、君のすべてを映す事ができているのさ。この期に及んでテクニックに訴えて来るのなら、『自分ならこうする』ってパターンもお見通しだ。」「く…」

 「さっき言わなかったか?自分の感じやすいパターンで相手を責めるもんだって。つまり、君がバイブで責めて来たって事は、君自身がバイブに弱いって事を意味するのさ。」「うぅ…」

 ドッペルゲンガーは僕の手を振り払い、バイブを抜き取った。

 「そうだな、一つ違いがある。君はあわてて冷静さを失ってるけど、ボクはいつも冷静だ。バイブ攻撃をするなら…ちゃんと押さえ込まないと。」「し、しまっ…」

 冷静な時の僕なら、気付かない筈はなかった。相手を抑え込んで逃げられないようにしてから、機械でじっくり責めるべきだって事。道具を使うと逃げられやすいし、調節の為にこちらが無防備になる事も避けて置くべきだった。『冷静な』自分は、あっという間に、分かってた事を実行に移した。

 シックスナインの格好でドッペルゲンガーが僕の上に乗っかる。彼女のヒザの裏がガッチリ僕の両手を挟み、僕は身動きが取れなくなった。

 ドッペルゲンガーの言う通りだ。僕はバイブ攻撃にも弱い。だから相手をバイブで責めようとする。そんな事位、既にお見通しだったって訳だ。

 「知ってるよね。バイブにも色んな種類があるって。一応見せてやるよ。」

 背中越しに見せられたピンクの物体。中ジョッキ位の大きさで、筒状になってて、中心には…オンナをかたどった特殊シリコンがはめ込まれている。

 「…そら。」

 ドッペルゲンガーは、対男性用武器を容赦なくペニスにねじ込んだ。ぬちっという軽い音とともにペニスが道具の中に包み込まれた。

 「君さっきすかさずスイッチを入れたね。」「や、やめ…」

 ヴヴヴヴヴヴヴヴヴ…!!

 「うわああ!」

 バイブがしっかりとペニスにはめ込まれ、絶妙な振動とシリコンの柔らかさがペニスをむさぼる!ドッペルゲンガーは両手でバイブをしっかり固定し、ちょっと腰をひねった位では抜けないように調節していた。

 こちらが応戦しようとしても、両手はしっかり固定され大の字状にされ、僕の視界に晒されたドッペルゲンガーのオンナに手を出す事ができない。首を持ち上げて舌で攻撃しようとしても、届かない位に腰を浮かせている。結局オンナを見せ付けられるだけの格好になり、そうしている内にもバイブが僕の精力を激しく削り取っている!

 その内彼女は左手にバイブを持ち、前後左右にねっとり動かしたり、上下に激しく出し入れしたりして来た。シリコンが特に裏スジと尿道に押し付けられこすり付けられるように角度を調節して筒をこねくり回すのだ。そして右手で僕の玉袋をワキワキと揉みしだいて来る!

 「はう!くぅぅ!」まるで下半身全体が、細胞すべてがくすぐられているような感じだ。優しい振動が体をしびれさせる。

 「さて、そろそろ…」

 こ、こうなったら…あの技で一発逆転を狙うしかない。僕がバイブに弱いって事は相応に相手もバイブに弱いんだ。さっきの僕の攻撃で、相手もそれなりにダメージを受けている筈だ。ここであれを放てば、一挙にドッペルゲンガーをイかせる事ができるかも知れない。

 「これでも喰らえ!プレジャー・ボル…」

 「…ト返し!」

 ドバババババ!

 瞬間、僕は記憶が遠のいたような感覚に陥った。気が付くと、全身の力が抜け、強烈な快感が体中を駆け巡った!

 声を出す暇もなく、大量の精液を一挙に筒状バイブの中に放出してしまった。

 ドッペルゲンガーは両手でバイブを固定し、僕がイッた後も離してくれなかった。

 ビクンビクン…

 玉袋の中にあった精液は全部出し尽くしたのに、快感がまったく収まらない。『イク』感覚がずっと続き、ない精液を放出する動作をペニスだけが続けるのだった。

 僕は言葉も出なかった。理性がすべて消え去ったような感じ。只快感だけに身を任せていた。

 「『さて、そろそろ』…の後に続く言葉。『君はヤケクソになってプレジャー・ボルトを放って来るだろうな』。…だから、相手よりも一瞬早く同じ技を出して電撃の流れを変えてやったんだ。ボクと君の二人分の快感電撃だ。もうイキそうになっていた君が負けるのが確定してたんだよ。」

 「…。」

 「君がそういう行動に出る事もお見通しだったってこった。…それにしてもやっぱり強力な技だな。成功すればこれ程効果のあるテクニックもそうはないだろう。君は今も、何回も連続でイキ続けてるんだ。精液が一滴もなくなってもな。」

 「…。」

 「まだ暫く呆然としたままだろう。最後まで付き合ってやるよ。ペニスが萎え切るまで、バイブを抜かない。といってもこの世界の事だ。バイブを抜いてもすぐに性欲が沸いて来るようになるさ。その頃にはまた射精するんだろうね。そしたらまた気持ちよくしてあげるよ。…それが君の望みなんだから。」

 ドッペルゲンガーの言う事に間違いはなかった。

###ゲームオーバー###

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