ドッペルゲンガー3−3
 

 ドッペルゲンガーたちは、周囲に張り巡らされた鏡から出現している。このフロアでは、ドッペルゲンガーはつねに鏡から出現する。それなら、この鏡を壊してしまえば、これ以上ドッペルが飛び出してこないのではないか。小さく砕いてしまえば、相手は”出口”をふさがれたようになり、これ以上は出てこないはず。

 僕は思念して超低周波音響爆弾を取り出した。耳に届かない特殊な音波で、空間を振動させてガラス体を破壊するものだ。ラジオのような機械から低周波が大音量で放出される。もちろん聞こえない。こんなモノは現実世界にはないし、あったとしてもそばにいる自分自身だって無事ではすまないだろうな。物理的ダメージをなくす精神世界だからこそ使える技だ。

 ぱりりーーん! 音の振動に耐え切れず、ガラス体である鏡が一度にすべて崩れた。不思議にもドッペルたちの体までが、ガラスに石を投げた時のように粉砕して消えてしまった。やはり鏡からの具現体だけに、この手の攻撃には弱かったんだ。もっと早く鏡を破壊していれば、ドッペル対策は十分だったな。出てくる鏡がなければエンカウントがそもそもないのだから。

 壁のそばには、砕け散ったガラスの破片が山になって積まれている。鋭い10センチ程度の細かい破片がキラキラと青く輝いている。そこに僕の体の一部が映し出されていた。これならドッペルは指先くらいしか出せまい。あとはこの瓦礫からカードキーを捜せばいい。

 「!!?」粉々になった鏡から小さな女体があらわれはじめた。よく見ると僕をコピーしたドッペルゲンガーの縮小版で、ピクシーくらいのサイズになっている。「ま、まさか…」小さな鏡からは小さなドッペルが続々と出てくる。鏡を破壊したのは最悪の選択肢だった。一枚の鏡は数百の破片となり、そこから数百の小人ドッペルが次々と這い出してくる。

 あっというまに、周囲から数千はいるであろう小さなドッペルたちが僕の周囲を取り囲んでしまった。体が小さくても、おそらく実力は僕と同等だろう。鏡を割ったことで、敵の増殖スピードが格段に上がり、一度にたくさんのドッペルを相手にしなければならなくなった。

 「う…うわ…わああああああああっ!!」ドッペルたちがいっせいに群がった。ハムナプトラのように虫が覆いつくすのは不気味だが、今度はかなり似た状況でありながら戦慄の快楽地獄が待ち構えているのだ。全身満遍なく、隙間がないように女体に覆いつくされてしまった。

 ペニスも玉袋もお尻の穴までもが、数多くの小さなドッペルに激しく群がられ、女体全体を駆使して最高の快感を与えてくる。全身にやわらかくスベスベの小さな体がびっしり貼りついている。彼女たちはいっせいに蠢き移動して、男の全身満遍なく、特に性感帯は念入りに攻撃している。僕は彼女たちを振り払うこともできず、激しく身もだえして何も考えられなくなった。どこへ逃げようと全力で振り払おうと、小さなドッペルたちはしつこく群がってしまい、また小さな体でも数え切れないほどびっしり貼りつかれると重みが増す。結局身動きまで取れなくなってしまうのだ。

 どばばばばばっ! 小さな女体はあちこちでPVを流し込んだ。小さいながらも電力は僕の実力と同等だ。つまり一度に何度もたくさんの快感電流を身に受けることになる。これで僕の体の内側から、すべての細胞が快感にさらされた。射精などあっという間である。体液がペニスからほとばしり、股間のドッペルたちを精液まみれにした。

 ひっきりなしにものすごいスピードでドッペルたちが増殖し続け、水かさが増えるように小さな女体が層となってホールを埋めていく。小さいながらも僕の感じるところや男が気持ちいい秘孔を一度にすべて刺激し、同時に快感魔法やプレジャーボルトをひっきりなしに放出する。僕は何度も何度も射精させられた。

 ホールはびっしりと小さな自分で満たされていく。群がる僕の体を中心に、人だかりが増え続け、腰から上までもドッペルたちの海が出来上がっていく。その勢いはますます盛んになり、首から下部分がすべてドッペルの体に覆われてしまう。水責めのように僕の体は小さな女体に埋没し、立ったまま浮き上がって移動したまま抜かれ続ける。

 僕は水を満たしたプールに泳ぐように、女体の海の中に埋没し、ついには底まで沈んでいくのだった。


###ゲームオーバー###

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