ドッペルゲンガー3−6
ミラーは鏡の中だけに出現する魔族。しかしもしかしたら、鏡そのものに秘密があるかもしれない。平面の鏡に貼りつく二次元生物とか。どう考えても、現実には存在せず鏡だけに出現するのはおかしい。何か秘密があるんだ。これを解明すればあるいは…
僕は鏡に映ったミラーをさすったりしてみた。しかし鏡は鏡。映った姿にダメージを与えることはできない。魔力を注入してみても結果は同じだった。鏡の奥に魔法は届かず、無機質の鏡になんらの影響も与えなかった。鏡の世界に入れるかとも思ったが、もともとそんな世界はなく、鏡はただのガラス質の物質に過ぎなかった。
ミラーは僕にぴったり貼りついて女体の感触を刻みつけながら手コキ攻撃を続けている。その肌触りも人間のそれとは比べ物にならないきめの細かさで、魔性の肉体とテクニックを備えている。まるでビデオを早送りしているみたいに、ペニスのあちこちに手がさすりつけられ、揉みたてられている。玉袋まで満遍なくものすごいスピードでさすりあげ、ほとんど同時にすべての性感帯を責めているみたいだった。手が力を込めずにペニスを滑りまわったかと思うとぎゅっと締めつけてくる。タイミングも見事なものだ。
僕はPVを放って鏡にぶつけた。しかし僕の体に触れているはずのミラーにも、もちろん鏡にもまったくダメージにならない。電気を通さないガラス体に弾かれ散ってしまうだけだった。文字どおり手も足も出せない状態だ。それでいて相手からの攻撃はダイレクトに受けてしまう。
「ふははは無駄だ無駄だ! 鏡はただの媒体に過ぎない。わたしに触れることはできない!」ミラーは両足を巧みに操ってふとももを僕の内股にこすりつけ、玉袋やお尻の穴をくすぐってきた。「あぐっ…」僕は快感に腰が抜けたようになり、ひざがガクガク笑い始めた。足肌のきめの細かさは人間を超えている。みずみずしい魔性の細胞が極小で、吸い付くようなしなやかさを備えているのだ。なぜ触れることができないのに相手の肌の感触だけ身に受けてしまうんだ。どうしても謎が解けない!
ミラーの攻撃は容赦なく続いている。上半身と下半身の動きがばらばらで、女体の魅力をふんだんに使う術を心得ている。背中に貼りついた乳房は手を使わずとも自在に動き、背中を滑りまわっている。両手はペニスと玉袋をかわいがり、唇は僕の首筋を吸い続けている。生足が股の間にこすりつけられ、会陰も玉袋も後ろから愛されている。もう片足も僕のふとももやおなかに擦りつけられ、全身駆使して男のすべてを快感にさらすのだ。
「これで終わりだ。」右手でペニスを素早くしごきながら、僕のお尻からもう片方の手を突っ込んで玉袋をコチョコチョくすぐる。どちらも手首から先は右手だった。両足は僕の足の外側に回ってがっしりふとももで固めてしまっている。僕は両足を固定されて動けなくなり、背中の乳房をくすぐったく感じさせられながらものすごい勢いでペニスがしごかれているのである。
「うあっ、もう…」全身が打ち震える。それでもミラーは徹底的に快感を送り込み続けてきている。限界を超えていた。僕はミラーの秘密を暴くことができなかった。彼女の手の中で爆発する。鏡に映った白濁液が床に落ちた。「…予告どおりだな。お前はわたしに指一本触れることができずに斃れたのだ。ふはははは…」ミラーがすうっと消えていった。
出し尽くして脱力すると、僕は鏡の部屋から解放された。元の薄暗い大広間に戻された。奥に出現した上り階段用の扉は、すでにカギが開いていていつでも通れるようになっていた。敗北した僕はもう、どこでも自由にさまようことができる。そして、魔性の快楽に溺れ続けることが許されたのである。
###ゲームオーバー###