ピクシー+エルフ+エルフィン6
たしかに相手の作戦は完璧だ。打ち崩しようがない。エルフから倒そうとしても、彼女たち全員がたいへんな実力者ぞろいであるうえ、周囲の補助攻撃がかなり僕の体細胞に食い込んでしまっている。どう戦っても返り討ちにあうだろう。エルフィン相手でもピクシーからでも事情は同じだ。だから正攻法で勝つのは絶望的と見るべきだろう。
こうなったら捨て身の作戦だ。失敗率が高く、長らく封印してきた大技だ。プレジャーボルトで妖精ども全員の性感神経を極限まで刺激する。勝負は一瞬で決まる。そしてこれなら、成功しさえすればどんなに強固なフォーメーションであっても一瞬で勝つことができるんだ。それにここは閉じ込められた密室。電撃が壁を反射し、全員に吸収されるまでどこまでも女体めがけて流れていくはずだ。放電が失敗する可能性の大きなものは、電流が外れることだが、その失敗の高い要因は封じられている。いつもよりうまく行くはずなんだ。
チャンスは一回。弱いPVで数回放つのはNGだ。一度成功して彼女たちがダメージを受ければ、すかさず相手はPV対策を講じ、二度目は効かないに決まっている。一回で全魔力を投じ、一発で全員を絶頂に導かねばならない。どっちにしろこのままでは負けは確実なんだ。やってみるしかない。
僕は全エネルギーを使って魔力を電気に変え、しかもそれを性感を刺激するだけの性質に変換する。そしてこれを建物内部に満遍なくいきわたるように一気に放出する!
ばりりりりっ!!! 甲高い雷鳴のような響きが建物内部に響き渡る。電流は妖精たちの体にぶち当たり、さらに当たらなかった電気は壁を反射し続けて最終的に妖精の誰かに当たるようになる。すべてのPVがほぼ均等にエルフ、エルフィン、ハイピクシーたちに送り込まれた。これで一気に10人倒し…
「なっっ!!?」エルフとエルフィンの体から強い魔力が立ち上った。あっという間にそれがハイピクシーに送られ、天空の小さな妖精たちの体が黄金色に輝き始める。
「あせったな。」「そんなチンケな技で全員まとめて倒そうなど、われわれも舐められたものだ。」そんな…
全魔力を投じたのに、まったくPVの効果がなく、全員ノーダメージだった。放出は完全に成功したし、電流は確実に彼女たちの体に流れたはずだ。それなのにどうして、快感ダメージを受けないんだ。
「忘れたのですかー? 私たちの位置を。」エルフィンがにっこり微笑む。「…! はっ、そうか…!」エルフが移動しても他の妖精の位置が変わらず、妖精たちの肉体で作られた強力な魔方陣がまだ有効だったのだ。ある程度の魔力ならそれでも吸収可能だ。ということは、放出された魔力はすべてハイピクシーのもとに送り込まれる構造になっている。PVの電流は元々魔力から変換されたもの、もとの魔力(原料)に戻すこともできる。エルフたちの体に送り込まれた電流も魔力に直されてハイピクシーに送られたんだ。だからノーダメージだったのか。
「クスクス…魔力をたっぷり分け与えてくれてありがとー!」「これだけいっぱいあったらアレができるね。」「何年ぶりかしらねえ。」「じゃあ、PVなんかで倒そうとしてくれたお礼に、いいところに連れて行ってアゲルッ!」
「うう…」僕は後ずさりした。が、その退路を周囲を取り囲んだエルフたちに阻まれた。「ロックオン完了。」ピクシーの合図とともにエルフたちが壁際に避難する。僕はきびすをかえして逃げようとした。ハイピクシーたちの体から出された金色の魔力の玉が空中に浮いている。あれを僕にぶつけるつもりなのだ。
戦慄で足元が震える。あれを喰らったらどうなるかは分からないが、他の魔法効果がなくなっているところを見ると、この妖精たちの全魔力なのだろう、たいへんなことになるのは分かりきっている。
思わず逃げたがここは密室、しかもロックオンされてしまえば逃げてもどこまでも追いかけてくる。絶体絶命だった。「ぬありゃ〜っ!精霊界めぐりィィィッ!」魔法の玉はハイスピードで一瞬にして僕の体にぶち当たり、広がって全身を包み込んだ。「うわああああああっ!」一瞬にして目の前が真っ白になった。体が無重力状態になる。空間自体がゆがめられ、どこかに飛ばされているような気がする…
しばらく浮遊感が続いた。宙にふわふわ浮いたままどこかに流されている感じが続く。光に包まれており、視界は真っ白だ。一体何が起こっているのだろうか。
目が慣れてくると、飛ばされた場所がどういうものであるか理解できた。空間の果てまで何もなく、白く歪んでいる。そして…僕の周囲に半透明の裸の女たちが大勢取り囲んでいる…思わず身震いをしてしまった。飛ばされた世界は、まだ何にも宿っていない魂状態の精霊、ニンフたちがいる世界だったのだ。数百、いや数千はいるであろう精霊たちは、実体を得ておらず、透明に透き通っている。ただもともとのニンフのエネルギーが女性の形をとり、幾重にも重なって空間上を泳いでいたのである。輪郭が分かるだけで、透き通って先が見えている。肢体や顔の美しさはそれだけでも十分感じ取ることができた。
彼女たちは”異物”を見つけると、一斉に群がって来た。やめろと絶叫したが、ニンフ以外に物質が一切ない世界では音が出ない。温度という概念もないので暑いとか寒いとか、また異世界ゆえに息ができないなどの不具合もなく、ただ存在としての僕が重力もなくふわふわと浮かんでいる。そこに異物を排除しようとする妖精の魂たちが群がってきたのだ。彼女たちは僕を射精させれば異物を排除できることを知っている。世界のバランスを崩さないよう、一刻も早くこの世界に迷い込んだものを排除しなければならない。
半透明の存在たちは、ぞっとする程きめの細かい肌を僕の全身にこすりつけてきた。吸いつくような肌がこすれるだけで精力が激減する。彼女たちの舌はローションをこえるヌメリをおびており、僕の皮膚細胞にダイレクトに食い込んでくる。実体がないために皮膚をくすぐる刺激ではなく、直接性感神経だけを刺激することができるみたいだ。
普通の男ならこの時点でアウトだっただろう。しかし、妖精とずっと戦って来た経験が、ここで裏目に出てしまった。僕を快感まみれにする手やおっぱい、太もも、お尻、背中、腕、足、舌が容赦なく全身を這いまわり、いやらしく蠢いている。女体はすぐにでもペニスに押し寄せ、ありとあらゆる部位で怒涛のように責めまくるのだ。
前戯もそこそこ、ニンフの妖精オンナがどんどんペニスを包み込む。実体がないので彼女たちは重なることができ、何人にも挿入されながら同時に手コキされるという至高のテクニックまで披露された。もちろん僕の体の中にも遠慮なく手が突っ込まれ、体内の性感帯を何十人もが同時に責め続ける。僕はありとあらゆる快感ポイントを徹底的にかわいがられた。全身撫でさすられながら、ペニスも玉袋もオンナが締め付けながら手が群がっていて、ペニスはすでに20人分以上の妖精まんこに同時に犯されている。乳首の同じ個所がしなやかな指先と舌先で同時にくすぐられ、そこへスベスベの太ももが滑っていく。
ニンフたちはどんどん重なりながら数倍の快感攻撃を僕一人めがけてくり出してくる。僕は痙攣を起こしながら何も考えられなくなり、精力があっという間に底をついた。会陰もアナルも執拗に舌先で何人もが舐めまわし、亀頭やヒダ、尿道にオンナと手と乳首と太ももと舌先が幾重にも覆い被さっている。ニンフの体全体が僕の体を通り抜けていくと、通った所の性感神経が彼女の体細胞に犯された。
精液がもの凄い勢いで飛び出す。耐えるとか戦うという次元ではなかった。ここに飛ばされた時点で、僕の敗北が確定していた。プレジャーボルトなど問題にならない、異世界での精霊たちの集中攻撃を受け、僕は普段の数倍の量と脈打ちで快感のなかに埋没した。玉袋に収まっているすべての精液が搾り出されると、透明の妖女たちが妖しく微笑んだ、気がした。次の瞬間、目の前が暗転する。強烈な快感のショックで、僕は気を失うほかはなかった。
気がついたときには、僕は「ないと・めあ」の世界のなかに戻されていた。目の前にはエルフやピクシーたちがいる。元の密閉塔のなかに戻っていた。そのとたん、強烈な性欲が全身を貫いた。「おかえり〜!」「どうだった? 気持ちよかったでしょ。」「ふん。あそこに飛ばされて無事だった男などいないのだ。狂わずに戻れたのは運がよかったな。」「ああぁ…」僕は彼女たちににじり寄っていく。腰が抜けていて這っていくようだった。ペニスは極限まで怒張し、いたずらピクシーが擦り寄っただけで床に体液が噴射された。
「体が疼くだろう。この世界で敗北したからというだけではない。『精霊界めぐり』の余韻なのだ。強烈過ぎる快感を受けてしまった以上は、全身の快感神経が過敏に反応し、いつも刺激されているような状態になる。男ならなおさらその傾向が顕著だ。」「よかったですわねえ。その疼き、ここでずっとずっと、快感とともに静めてもらえるんですからー。」僕の体を大型妖精たちが抱き締めてくれた。その柔らかい胸を顔に受けただけでまた射精してしまう。
妖精たちが僕の体に群がった。すると射精の脈打ちが止まらなくなった。つねにイク時の恍惚感が全身を駆け抜け続けている。この天国を永遠に味わい続けることができる、ということが、僕にとって何よりも幸せなのだった。
###ゲームオーバー###