ミミック2−1
暫く歩く。この階にはミミックしかいないから、突然敵に襲われる事はない。小部屋に入ったり、通路脇に無造作に置いてある宝箱を開けて戦闘開始だ。自分で戦うかどうかを選択できるって意味ではやりやすいかな。闘う前に準備もできるし。レベルを上げるコントロールもしやすい。楽な階ではある。
でももちろん油断すれば箱の中で全身をくまなく愛撫されて絶頂してしまう。箱の中の女体が全身を包み込む感触はまさに男を捕獲して精を抜き取る装置、トラップそのものなんだから。一戦一戦気を引き締めないとな。
ある程度レベルも上がって、肉の布団にも耐性は付いた。気をつけなくちゃいけないのは布団とペニスへの本番挿入攻撃のセットだ。ミミックを相手にする時に鍵となるのが耐久力と残り精力。これを重点的に鍛える為にさらにわざわざ箱を開け続けるのだった。
そんな事をしていると、明るい場所に出た。ビル同士が連結する通路のようにガラス張りになっていて、外が見える。赤や紫の渦が蠢くおどろおどろしい光景だ。でもさっきまでの暗い状態に比べればかなり明るい。こんな時にはこんな光でもありがたい。
約10メートル位の明るい通路。ここで塔と塔がつながっているみたいだけど、塔が二つある訳でもないみたいだ。一つの塔の中が空洞になっているのか。でもそうだとすると下の階も同じような構造でなければいけない筈だが、別にそんな事はなかった。やっぱり空間も歪んでいるのか。外は説明のしようがないぐにゃぐにゃした帯が光っている。ここに間違って落ちてしまったら…どうなってしまうんだろうな。
とにかくこの場所が何らかの分岐点になっているのは間違いなかった。突き当たりも薄暗くなっているが、どうやら右に曲がるみたいだ。迷わず突き進んだ。分岐点の先の通路はさっきよりも僅かに広いみたいだ。
「!」右に曲がると、もの凄く大きな宝箱があった。高さは2メートル位、幅は…3メートルといった所か。奥行きがどの位かは分からなかった。巨大な宝箱が完全に道を塞いでいる。上ってみないと奥行きは分からない。さっきまでのミミックもこんなに大きくはない。まさか…
ガタタ!ガタタタ!中から物音がする…耳を澄ませてみよう。
「いーや、絶対当たった!」「だからーぶつけてないってば、しつこいなあ。」「痛いもん。痛かったもん。絶対あんたの肘がぶつかったのよ!謝んなさいよ!」「まぁまぁ二人とも。いいじゃないのよ。」「よくないわよ。アンタも肘でわき腹をドカッてやられたら痛いでしょ!」「だからやってないって言ってるでしょ!」「動いた時にちょっと当たったかも知れないわね。その位で怒ってちゃだめよ。」「そうそう。当たったとしてもわざとじゃないんだから。」「きいい!ムカツクー!!」「ほらほら、暴れるんじゃないの。只でさえ狭いんだから!」「そうよねえ、狭いよねえ。」「仕方ないじゃない。私達は三人で一心同体。そういうミミックなんだから。仲良くしましょう。」「ケンカはだあめ♪」「肘ぶつけた張本人が言わないでよ!」
ガタン!ガタタ…「暴れるなって言ってんでしょ!狭っ苦しいのに余計ストレスが溜まる!」「痛ててて…蹴飛ばすな!」「むぎゅう!お、押さないで…ぐるじい…」
大きな宝箱全体が揺れている。「…。」中で三人がケンカして暴れてるんだ。そんな分かりやすい動きしてたらトラップの意味ないじゃん。ここの女はみんな変だ。こういう手合いには…関わらないのが一番だな。
僕はガタガタ揺れる宝箱に手をかけ、物音を立てないようによじ登った。下からまだギャアギャア女性の言い争う声が聞こえてる。こんなのを登って超えないと通路が塞がってるんだから先に進めない。心でため息をつく。
ガターン!ひときわ大きく宝箱が揺れた!「ぅゎ!!」その衝撃で僕は足を滑らせ、宝箱に手と膝を強くぶつけてしまった。その瞬間、箱の中の喧騒がピタリと止まる。しまった、見つかった!?
僕はあわてて四つんばいの格好のまま箱の上を転がるように進んだ。奥行きは2メートル位だ。早く逃げないと捕まってしまう!
宝箱が一瞬にして傾く!開いたんだ。傾斜がきつくなってさらに僕は転がった。しかし下に落ちる前に僕の足首は細く伸びたミミック達の手でがっしりと掴まれてしまった。「わっ!離せ!」抵抗も空しく僕の体は引っ張られ、あっという間にぬるついた貝の中に引き込まれてしまった。
「…危ない所でしたわね。」「アンタが暴れるからこの箱がミミックだってばれちゃって逃げられそうになったじゃない!」「うぐ…私のせいじゃないもん!」…そもそもこんなでっかい宝箱が道を塞いでたら怪しいってば。
「とにかく捕まえられてよかったわ。」「もう逃げられないよん。」「そうそう、ここは一致団結してこのお方を快感に包んでしまいましょう。」流石に僕を悦ばせる為に存在している装置だ、こうなったらすぐに仲直りしてしまう。僕は有無を言わさずミミック3人バージョンと戦闘になった。
それにしても…3人がケンカをするのもうなずける。大きな箱の外観と違って箱の中は異様に狭い。上下左右に肉布団が盛り上がっていて、上げ底のようにもなっているし、そんな場所にずっと三人が押し込められてるんだ。そりゃあ肘も当たるだろう。それに加えて僕が引き込まれたから四人がギュウギュウ詰めになっている。
肉布団の感触はこれまで何度も味わって来たから、包まれただけでは大ダメージにはならない。それでも体中を圧迫する女体と同じ感覚はジワジワと僕の体の奥に秘められた快感の疼きを引き出して来る。ずっとここにいたらゆっくりと滑らかに蠢く布団に包まれて、只寝ているだけでもいつかは射精してしまうに違いない。
問題はこの三人がどんな攻撃をして来るかだ。ゆっくり圧迫して来る布団と違って人体化したミミックは素早く攻撃したりオンナに挿入して激しく出し入れしたりもできる。彼女達に気をつけないと。
ミミック達はモゾモゾと僕の足元に移動し、うつぶせに寝かされている僕のペニスに触れた。その気になれば肉布団と融合して中を自由に出入りできる彼女達は、下に潜り込んで左右と後ろから六本の手を伸ばして来た。後ろからのミミックはペニスよりもお尻の穴や会陰部分を中心に敏感な部分をくすぐり続けている。そして両側からは棒と玉袋を分担し合って素早く手を動かしている。亀頭部分は肉布団に包まれ、ゆっくりと揉み始めた。
まるでうつぶせに寝ているというよりは巨大な肉の筒を上から抱き締めているみたいに布団が盛り上がる。抱き枕のビッグサイズを強制的に下に抱き締めさせられている気分だ。めり込んだ亀頭の周りが滑らかに収縮して気持ちよくして来る。そして三人のミミックが足元の方に回って下腹部を集中攻撃してるんだ。
僕は小さく呻いた。まずは手で高められるだけ高めて置く作戦か。僕も反撃しなくては。僕は体を右に滑らせて回転した。一人バージョンよりはそれでも幅があるし、ローションのような液体が全身に絡み付いているから、中で滑るように動く分には割りとスムーズだ。
ペニスは彼女達の手から離れた。目の前の三人のミミック達と見つめ合う。それからどうしようか…
−選択肢−
ミミック2−2 上に乗って責める
ミミック2−3 上に乗せて責める