キョンシー2−3
 

 いずれにしても、目ですら捉えられないほどの敵のスピードを何とかしなければ、どうにも勝ち目はない。このままでは一方的に攻撃され、キョンシーたちを捕まえることはおろか、見ることもできないうちに射精させられてしまう。

 やはりここは、自分を強化して敵に対抗することにしよう。自分自身のスピードを上げ、耐久力を上げ、相手のスピードや攻撃についていける体になるんだ。残りの魔力のすべてを結集させて、素早さを中心に自分の全能力を上げるぞ。

 「はあああ…」体内に残っている魔力をすべて、扱いやすいように一点に集める。スピード8割、攻撃と防御に1割ずつ振り分けて、残留した端数部分はすべてローション対策に費やした。RPGでは自分の能力を上げたり敵の能力を下げたりする、いわゆる補助魔法は、ターンの関係もあるのであまり多用はできないものの、じわじわと戦局を有利にできるという意味で、案外役に立つものだ。もちろん逆に、敵サイドが多用してくれば、これほどやっかいなものはないことになる。

 相手の魔力も絶大だ。敵を弱体化させようと画策してもおそらく通用しなかっただろう。それなら自分を強くすればいいんだ。

 こうして、僕のスピードが限界まで跳ね上がった。攻防もわずかに上昇する。ローションの快感を半減させるのに多くの魔力は必要ない。僕はローションに強くなった。

 「…。」キョンシーたちの動きが見え始める。3人は音を立てないように飛び回っている。ただ僕の周りを高速で走っているだけではなく、壁や天井をうまく利用しているのがわかった。彼女たちは文字どおり飛び回っていて、壁や天井に足をついて脚力で跳躍し、僕のすぐそばにさしかかるときに手や胸などを使ってペニスに攻撃を仕掛けていたんだ。なるほど、これならジャンプする力でスピードはさらにアップ、僕に捕まることもなく一瞬でそばを通り抜け、反対側の壁や床に足をついたら再びジャンプして僕めがけて飛んでくればいいわけだ。

 敵の姿が見えるということは、こちらもそれに合わせて動くことができるということだ。反撃を開始しよう。

 僕にめがけてキョンシーの一人が飛んでくる。近くにさしかかったとき、彼女は両手を伸ばしてペニスと玉袋を同時に責めようとした。僕はわずかに後ずさりをした。それだけで敵の目測が外れ、彼女の手はむなしく空中を切ってしまう。そのままキョンシーは反対側の壁めがけて飛んでいった。

 続いて別のキョンシーが正面めがけて飛んでくる。僕の近くまで来ると彼女は両足を広げ、ツルツルのオンナをペニスにあてがってくる。そのまま駅弁スタイルに持ち込むつもりだな。

 がしい! キョンシーがハメてきた瞬間、僕は彼女の背中に手を回し、その豊かな肢体を捕まえた。「はわっ!?」超高速で腰を数回振っては離れるつもりだったキョンシーは、まさか僕に抱きしめられるとは思ってなかったので、驚いて体をこわばらせた。

 「おらあ!」僕はキョンシーのスピードに負けず劣らずの高速で腰を前後させ、キョンシーのオンナを悦ばせた。「あわわあっ!」駅弁キョンシーにダメージを与えた。

 ぴたあ! キョンシーたちの動きが止まった。駅弁で抱きかかえられていたキョンシーもしなやかに上体をのけぞらせて、僕の攻撃から脱出した。

 「みえて…いるのカ?」「…。」「見えているのかと聞いているアル!」「さあな…何のことだかわからないな…キョンシーども。」

 「そんなはずは…人間ごときが私たちのスピードについてこれるなどありえないね。」あきらかに彼女たちは動揺している。「いや…慢心は禁物。おそらく魔法でスピードアップしてるね。」「なるほど…それなら。」

 キョンシーたちは突進してきた。通常なら目にもとまらぬスピードなのだろうけれども、こちらには彼女たちの様子がややスローモーションで見えている。キョンシーたちは重なるようにして3人で連携しながら一直線にこちらに向かってくる。僕は身構えた。

 「とあっ!」キョンシーたちは僕の周りを取り囲み、一斉に手や足を出してきた。カンフーの要領で、しかし暴力が目的ではない連携攻撃だ。その手はパンチの代わりになめらかな愛撫であり、足はふとももをこすりつける攻撃だ。

 キョンシーたちの手は僕の首筋や脇の下や乳首やペニスや玉袋を狙っている。彼女たちのふとももは僕の腰やお尻や足や内股に迫ってくる。「くっ!」僕は両手で彼女たちの手を振り払い、片足で立ちながら膝で女たちのふとももをはねのけた。できるだけ体が触れないようにしながら、敵の攻撃から身を守る。

はたから見れば疾風のごときスピードであり、目にも見えない攻防であるが、僕たちはお互いに敵の動きが見えている。達人同士の戦いといった感じだ。

 キョンシーたちは猛スピードで手や足をくり出してくる。しかしその表情には余裕の笑みさえこぼれている。…何か秘策があるんだな。僕は次の展開に警戒を怠らなかった。

 彼女たちの足は容赦なく僕の両足を滑り、時折乳首が指先でくすぐられ、またペニスも掴まれてしごかれてしまう。スピード自体はわずかに僕の方が上回っていたが、敵は3人もいて、僕の2本の手と片膝で防ぐのには限界があったのだ。特に感じやすい股間への攻撃を防ぐので手一杯になってくる。

 それに、キョンシーの売りはスピードだけではない。鍛え抜かれたカンフーの技術は強大なパワーも誇っていて、手のしなやかな動きは同時に力強さも持っている。振り払おうとしても、スピードばかり強化した僕では、むりやり彼女の手がペニスをつかむのを止めることはできなかった。その上、キョンシーたちは3方向からじりじりと間合いを縮めてきており、いずれむっちり包み込まれてしまう勢いだった。やはり体術では敵には勝てないのか。

 「くっ!」僕は大きくジャンプした。3人に囲まれている状況から脱出し、間合いを取り直して仕切り直すためだ。せっかく敵のスピードについてこれるようになったのだから、これを生かして別の手を考えなければ。

 「かかったアル!」「むっ!」僕がジャンプしたのとほぼ同時に、3人とも跳んだ。僕たちの体が宙を舞う。キョンシーたちはこのカンフー攻防で僕をイかせようとしていたのではなかった。むしろ間合いを詰めて僕を追いつめ、ジャンプするチャンスをうかがっていたんだ。

 「とぅ!」キョンシーたちが魔力を解放する。魔力は七色に光る糸となって僕たちの周りに張り巡らされた。「むっ、これは…」糸は僕たちの体をすり抜けはするが、縦横にランダムに張り巡らされた蜘蛛の糸のような魔力の結晶は、僕たちの体を空中に引き留める。糸が絡まって身動きがとれなくなるということはなかったが、重力にしたがって下に落ちようとする肉体を、この糸が押しとどめている。つまりジャンプした僕の体は下に落ちることなく空中で制止してしまったのだった。

 移動しようと思えばできるが、まるで無重力空間をふわふわと泳いでいるようで、うまく移動できない。「私たちの魔力の糸は、敵を空中で捕らえ、スピードを殺す効果があるね。」キョンシーたちはすいすいと空中を飛び回っている。彼女たちの魔力は舞空術も可能にしていた。こちらも舞空術は可能だが、それを駆使するための魔力はもうない。強化のために使い切ってしまったからな。

 「これまで長く生きてきて、自分よりもスピードのある相手を食べるときは、いつもこの手を使っていたね。空中ならスピードは発揮できないし、じっくり射精させることもできる。残念だったあるな。」「くっそ…」さすがに百戦錬磨の強化キョンシーだ。スピードアップを仕掛けてくる男など飽きるほど相手にしてきているというわけか。

 「さあ、覚悟するよろし!」キョンシーたちが一斉に群がってきた。下から僕の背中に張りつく巨乳キョンシーはグニグニと蠢き、胸も足も駆使して全身を押しつけこすりつける! 僕の上からは左右に二人のキョンシーが張りつき、にゅるにゅると全身をこすりつける。「糸にはさっきの雨ローションがすべてたっぷりと染みこんでいるね。」「いっぱいにゅるにゅるしてやるアル。」「いっぱい出すよろし。」滑りのよくなったキョンシーたちの体は、ぐにゅぐにゅとよく粘って、スムーズに僕の体をまんべんなく這い回っている。魔法によってある程度ローションに耐性ができているけれども、どうしてもダメージは避けられなかった。

 だが、考えようによってはこれはチャンスだ。さっきまでキョンシーたちのスピードにまったくついて行けず、見ることさえできなかったのが、今やその体を捕まえることができるのだからな。

 僕は右側のキョンシーに抱きつき、上下反転して彼女にしがみついた。巧みに腰を動かし、ペニスを彼女のオンナに差し込んでいった。オンナはペニスをがっしり包み込んだまま蠕動を始める。戦慄のキョンシーマンコだ。

 僕は腰をガンガン突いて、キョンシーにダメージを与え始めた。後ろにいたキョンシーが玉袋や会陰をしなやかな指先でくすぐったり、柔らかい手のひらやスベスベの甲でこすってきたりした。もう一人のキョンシーは前後逆に僕の背中に張りつき、体を押しつけながら下のキョンシーとともにサンドイッチ攻撃だ。

 ここでスピードアップ! 腰の動きを超高速に早める。移動のスピードが殺されても、腰のスピードは健在だ。「あひいい! すごいあるっ! こんなの…あはああううっ!!」正常位のキョンシーは悶絶している。ダメージも相当だ。どれほどキョンシーのオンナが強力だとしても、高速で出し入れされればダメージも数倍に達する。百戦錬磨のアンデッドといえどもこれには長く耐えられまい。

 とはいえ、こちらのダメージもふくれあがっている。高速で出し入れしているということは、猛スピードでペニスが極上のオンナでしごかれていることにもなる。蠕動と振動に加えて、強烈なしごき攻撃が、カウンターダメージとして股間から全身に広がっていく。

 それに、キョンシーのスピードも殺されてはいない。僕の会陰や玉袋をもてあそぶキョンシーのいたずらな指は、正確に僕の腰にぴったりついてきていて、コショコショと下腹部を徹底愛撫している。さらに上に張りついているキョンシーが首を伸ばし、的確にアナルに舌を這わせ始めた。彼女たちも僕のスピードについてくることができている。

 キョンシーたちの指や舌も素早い。僕の性感ダメージも、下のキョンシーとほとんど変わらなくなっている。…ということは、まだ勝てる見込みがあるな。こちらが一人で与えているダメージと、向こうが3人がかりで与えてくるダメージが互角なら、まだこちらの方が強い。あとは総精力の勝負だ。

 「ああっ、もう…」音を上げたのは正常位キョンシーの方だった。僕は腰にひねりを加えながらキョンシーの感じやすいところを強引にこすりあげるようにして、オンナの内部をかき回しつつ女体を執拗に攻撃した。ローションがにゅるにゅるとこすれあい、キョンシーの肌がぷるぷる震える。その肌の感触が上下から密着し、その上、後ろからはいけない指先がくすぐっている。こちらのダメージも半端ではなかった。それでも、キョンシーの方が先に果ててしまった。

 正常位のキョンシーが消えていく。僕はすかさず身を翻し、背中に張りついていたキョンシーに抱きつくと、座位で一気に挿入に持ち込んだ。「んっ…」キョンシーは自慢の巨乳を僕の胸に滑らせながら、ゆっくりなまめかしく腰をくねらせ始めた。背中には、さっきまで玉袋などを攻撃していたキョンシーが張りつき、やはりゆっくりしとやかに上下左右して体をすりつけてくる。

 「させるかっ!」僕は超スピードで下から上に大きく高速で腰を突き上げ始めた。座位のいやらしいところは、密着と、しっとりした妖しい腰の動きにある。さっきと同じマシンガン突きなら、その妖艶な動きを封じ、こちらが主導権を握ることができる。ズガガガガガ! 女体が上下に小刻みに震える。縦揺れの地震のように彼女の体ががくがくと上下し、キョンシーは声もなく感じまくっていた。

 「ああっ、だめえ!」キョンシーは上半身をのけぞらせ、僕との密着を解くと、両手で後頭部を支えながら大きくぐりぐりと腰だけをグラインドさせてきた! 「うっく!」こちらに悶絶のダメージ。オンナが強く収縮し、ペニスを奥へと吸い込みながら中のヒダで棒のあちこちをかき回してくる! もはや密着していないので上下の突きはできず、攻防はゆるやかな前後運動に変わった。

 後ろのキョンシーが僕の乳首をくすぐりながら、自分の腰をリズミカルに突き出して僕の腰をサポートし始める。半ば強制的に突き動かされる腰がとろけそうな快感に包まれた。僕は正面のキョンシーの乳房を激しく揉みしだいて応戦。奥深く突ききるつもりでペニスを強く出し入れし続けた。

 「ひゃう!」だしぬけにキョンシーが絶頂を迎えた。残るはあと一人だ。

 「くっ、おのれ…」キョンシーは、立て続けに敵を倒して勢いに乗っている僕を警戒している。彼女はとっさに僕から離れると、主導権を握ろうと先手を打ってきた。

 彼女は僕にのしかかると、挿入を避けて上下逆に僕の上に寝、69の体勢に持ち込んできた。「キョンシーのスピード、見せてやるね!」彼女はペニスを飲み込むと、ものすごいスピードで首を上下に動かしてきた。ぷるんとした柔らかい唇が棒を圧迫しながらスムーズにしごきあげ、それでいて内部での舌の動きはあまりにも暴力的だった。亀頭はのどの奥や内頬や上あごにゴンゴン当たり、柔らかい口腔内に翻弄されている。それでいて素早い舌はほぼ同時に全体をなめ回すのだ。

 こっちも負けてはいられない。スピードはキョンシーの専売特許ではない。僕は顔の前にむき出しになっているツルツルのオンナめがけて、両手で百烈愛撫をくり出した。魔力を用いていないものの、スピードが上がっているために、元来のスピードよりもさらに素早くあちこちをくすぐることができた。左手で内部をかき回し、器用な右手で周辺や内股までを滑り回る。絶妙かつスピーディーな攻撃は、女体の股間をとろけさせるに十分だった。

 あえて顔を近づけず指先だけの攻撃で、僕はキョンシーを高めていった。彼女の方も首を振りながら頭部を左右させつつ激しくペニスを口でしごきあげている。勝負がどちらに転ぶかわからなくなってきた…真剣勝負だ。

 「これでどうね!」こういうと再びペニスをくわえたキョンシーは、激しく首を動かしながら左手で玉袋をさすり、右手中指をアナルに突っ込んできた! そのままグニグニと僕の内部をかき回してくる。「ぐああ!」僕の精力は一気に0近くまで押し下げられた。ほとんど限界に近づいていたのが、この攻撃で一挙に高められてしまったのだ。同時に僕の指先にも力が入り、数本の指が根本までオンナに勢いでねじ込まれた。

 「むーっ!」キョンシーががくがく全身を震わせると、大量の愛液を滴らせてイッてしまった。その直後、ペニスから彼女の口の中に大量の精液があふれ出す。とどまるところを知らない白濁液は、脈打ちの勢いに乗ってどんどん口腔内に放出され、飲みきれないキョンシーがごぼっと精液の一部を吐き出してしまう。僕は何も考えられなくなり、快感に酔いしれたまま肉体の反応に身を任せた。長引く射精感が全身を突き抜け、ほどなくして僕は脱力してしまった。

 やっと射精が終わると、キョンシーは消えてしまった。僅差で僕の勝ちだった。

 出しつくした疲労感が重くのしかかる。魔力も尽きてしまっているし、しばらくここで休んで、ローションを落としてから再び歩き出すことにしよう。

 それにしても、今回のキョンシーは強敵だった。空中ファックに持ち込まれたときに、その中にこそ希望を見いだせたのが勝因だった。多くの先人たちがスピードでキョンシーに挑み、空中でスピードを奪われて失望してしまい、精を根こそぎ提供してしまったのだろう。やはりこの塔の敵はあまりにも強大、どんなにレベルが上がっても気を抜けば抜かれてしまうんだ。これからも気を引き締めてがんばらなければ。

 しばらく休み、魔力も回復し、ローションを落として、再び気を引き締め直すと、淫乱なるアンデッドがたむろすこのステージを、一人さまようように突き進んでいくのだった。

(キョンシー2 クリア

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