妖怪百手3
 

 このままではヤバイ、どうにかして逃れないと!渾身の力を込めて、腕を降り、体をよじり、足をばたつかせた!体に群がる手を振り払い、なぎ倒し、蹴り飛ばす!二の腕を掴んでは投げる。

 だが、次から次へと手は僕の体に群がって来る。そして乱暴にされたというのに優しくさすって来るのだった。

 結局抗ったものの僕の体は再び沢山の腕にがんじがらめにされてしまった。逃げられると思ったら大間違いだった。

 一瞬、妖怪百手の動きが止まった。

 ぐちょおおおお…

 これが妖怪百手のとどめの技、あるいは奥の手だった。一本一本の腕のすべての毛穴から、汗のように粘液が滴り始めた。その分泌量もかなり多く、あっというまに手がローションまみれになった!

 そしてまた攻撃が開始される。僕はこれまでの数倍のダメージを受け始めた!只の手による愛撫も気持ちよかったが、僕の全身がヌルヌルとした液で湿らされ、それが手の動きを滑らかにした。

 まるで僕の体が一本のペニスとなり、巨大な女肉の中で揉みしだかれているようだった。全身の性感帯が余す所なく刺激され、僕は身震いした。ローションまみれの掌が円を描くように亀頭の先をこすっている!もうだめだぁ!

 と、覚悟を決めた時、壁の一点の異変に気がついた。その一点だけが赤く光っている。ランプスイッチのようだ。

 僕は射精を堪えながら、渾身の力を込めて腕を伸ばし、何とかスイッチに触れた。

 カチッ!赤いランプが青い光に変わった。

 すると妖怪百手の動きが止まり、僕の体を離した。そのままするすると元の穴に戻って行く。僕は宙に浮いていたので、思いっきりしりもちをついてしまった。

 妖怪百手は穴に帰って行った。あのスイッチは、トラップ解除/発動のスイッチだったんだ。偶然スイッチを見つけたから、何とかイかされるのは免れたようだ。残り精力2。さっき暴れたから体力もほとんど残っていない。危ない所だった。

 トラップが仕掛けられている位だ。この奥には何か大事な秘密があるに違いない。金網は既に上がっている。僕は奥へと進んでみた。プチボスが待ち構えているかも知れないから気をつけないと。

 奥へ進むと、小部屋にぶつかった。これで行き止まり。小部屋の中心に小さな宝箱があった。

 宝箱の蓋は開いていて、そこに「黄金のバイブ」が入っていた。5種類にランダムに変化する振動機能、蠕動機能、自家発電機能付きの高級・高性能の武器だ。もちろんアヌスにも届く仕様になっている。女の感じるツボを心得た一品という訳か。中々強力な武器を手に入れた。ラッキー!

 妖怪百手は、この黄金のバイブを守っていたんだ。

 さて。

 僕はもと来た道を引き返す。当然あの穴だらけのエリアが目の前にある。壁に目をやると、ランプが赤く光っている。一定時間が経つと自動的にトラップのスイッチがオンになる仕組みらしい。

 僕は黄金のバイブで手のリーチを長くして、壁に触れないように気を付けながらスイッチに手を伸ばした。何とか届いた。カチッ!再びランプが青になる。

 恐る恐るエリアに足を踏み入れる。…何も起こらない。やっぱりスイッチで妖怪百手が出るかどうかが決まるという仕組みだ。

 僕は強力な武器を手に入れて、ホクホク顔でその場を後にした。

妖怪百手 クリア

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