ないと・めあ

翔のあぶない冒険！

７　番外編２　ハーレムラビリンス

　…。

　気がつくと、僕は石造りの回廊の中に一人でいた。壁にろうそくが掲げられ、薄暗いながらも通路の様子がよくわかる。天井はそれほど高くない。横幅は広く、床は桃色の絨毯がふわふわと敷かれている。ここはいったいどこだろう？

　「ポッティ！　ポッティ！？」僕はポッティを探した。が、ポッティの姿は見あたらない。僕は服を着ておらず裸であった。

　そうか、これは淫夢だ。ポッティがいないということは、カリギューラが見せる誘惑の夢であるに違いない。僕が強い力を手に入れた代償として、バリアが薄くなり、カリギューラの誘惑が僕の精神を直撃しているんだ。夜な夜ないやらしい夢を見せ、僕が性欲の固まりとなって現実世界で積極的に種を蒔くように仕向けている。ポッティが言っていた。この夢で性欲に負け続ければ、起きてから種を蒔くことになる。だからここでも戦わなければならないって。

　夢であれば、いずれは覚めるだろう。それまで気を確かに持って、破廉恥な状況に負けないようにしなければ。僕は気を引き締めて回廊を歩き出した。

　ブゥ…ウン…「！！」少し歩き出すと、ホログラムのように突然僕の目の前に全裸の女性が現れた。なるほど、この回廊は突然美女が出現する仕組みなのか。どんなことがあっても負けるものか。

　全裸の美女は僕をじっと見つめながら妖しい笑みを浮かべている。すらっとしたスタイルのいい女性だ。彼女は腰に手を当て、胸を張って乳房を強調しながら、甘い声で「シタいの？　それともシタくないの？」と聞いてきた。したい…つまりこの女性とセックスがしたいかどうかを聞いているのか。答えは決まっている。

　「したくない！」「そう…」ブウン！　美女はあっさりと消えてしまった。ちょっと拍子抜けだな。

　少し歩くと、またさっきとは違う女性が、やはり全裸で現れた。今度は床に座り、お姉さん座りで僕を見つめている。彼女は自分の乳房を両腕で抱え、ぐっと引き寄せて優しくほほえんだ。「シタいの？　それともシタくないの？」

　「もし、シタいって答えたらどうなるの？」「簡単よ。気持ちよくなれるわ。」「シタくなかったら？」「消えるわ。」「それだけ？」「ええ。」それなら話は簡単だ。ようはしたくないと言い続け、女たちを拒否し続ければ済む。「したくない。」「そう…」美女は消えてしまった。

　しばらく歩くと、また美女が出現した。今度はもっと若い感じで、セーラー服を着ている。彼女はミニスカートを自分でまくり上げ、小さな生地のパンツを見せながら聞いてきた。「シタいの？　それともシタくないの？」「したくない。」「これでも？」次の瞬間、上半身がすべてはだけ、控えめで形のいい乳房が露出された。ホログラムのような出現の仕方といい、服装は自在に変えられるのか。「したくない。」「そう…」女性は消えていった。

　さっきと少し違うな。たんにしたくないと答えるだけではだめなのか。「これでも」と聞いてきたのは初めてだ。先に進むほど誘惑が強くなるって感じだな。まぁそのくらいは予想済みだ。

　さらに進むと、今度は体操服にブルマの女性が体育座りで待ち構えていた。「シタいの？　それともシタくないの？」「したくない。」「これでも？」女の子はさっきと同じように上半身全裸になった。「したくない！」「そう…」

　僕は回廊をまっすぐ進み、曲がり角にさしかかった。右に曲がり、さらに先へ進む。「あれ？」曲がったとたんいい香りが漂い始めた。この香りは記憶がある。カリギューラが送り込む淫気のかおりだ。

　後ろを振り返ると、曲がってきたはずの回廊が行き止まりになっている。右に曲がった瞬間、さっきの通路が消えてしまったのだ。つまり後戻りできないというわけか。

　体の奥がじわりとくすぐったくなってくる。淫気が利き始めたのと、自分の弱体化した肉体がそのまま現れた影響だ。いくら精子を吐いても数週間禁欲したのと同じ体になるんだっけ。つまりすぐに性欲にとりつかれてしまうというわけだ。それに空気が変わっていて、絶えず淫気を吸い続けることにもなっている。これからの戦いは簡単ではないということか。

　ブウン！　僕の前方に裸の女性が現れた。彼女は自分の体をいやらしくなでさすり、自分で自分を慰めている。「シタいの？　それともシタくないの？」「したくない！」僕は条件反射的に答える。

　「本当に？　これでも？」女性は僕に見せつけるように豊かな乳房を自分で揉みしだいて見せた。ぷるんとした乳房のふくらみがぐにゃりと押しつぶされながら、手の中でぐにぐに形を変えている。「うう…したくない…」「ウソはだめよ。さわりたいんでしょう？」「そんなことない！」「ほらほら、こんなに柔らかいんだよ？」「くっそ…」「いーい？　本心から、心の底からしたくないという気持ちがなければ、私たちを消すことはできないのよ。さあ、さわってごらん…」

　そんな…本心で拒否しなければ消えてくれないのか。そういえば、さっきのスタート地点では、確かに本心から女性を拒否したな。それで彼女たちを消すことができたのか。淫気も何もない正常な肉体の状態で、本心から拒否したから、彼女たちは消えたんだ。しかし、さっきまでのはいわばお試し版。ここからが本当の勝負というわけか。

　僕は女性の乳房に釘付けになった。このままさわってしまいたい、さわってもらいたい。そんな気持ちが心のどこかにくすぶっている。この気持ちを完全に払拭しなければ、僕はこの美女を消すことができないんだ。心の奥底に眠っている汚らわしい欲望をはねのけようと必死で踏ん張った。

　だが、呼吸をすればするほど淫気が体内に取り込まれている。しかもずっと禁欲し続けたのと同じ体になっていて、完全な払拭は難しかった。ペニスは徐々に頭をもたげ、隆起し始める。「クスクス。私の体をみて大きくしてくれたの。うれしい…」美女が僕のすぐ近くまで寄ってきている。手を伸ばせばすぐにその肢体に触れることができた。ああっ、このまま触ってしまいたい…

　そんな気持ちが一瞬強くなった。そしてそれが、僕の敗北を決定づけた。「私の勝ちね。言葉だけでシタいのシタくないのと言っても本心とは関係ない。だから、本心が拒否すればそれだけで私たちは消えるし、逆に心の底でシタいという気持ちが出れば私たちがその欲望をかなえてあげる。シタいと完全に思ってしまった瞬間、君の負けなのよ。」「うぅ…」

　女性は僕の足下にひざまずいた。そして僕の細い腰を上半身で抱きしめてくれた。ぷるぷるした乳房がペニスに押しつけられる。その谷間に隆起したペニスが挟み込まれた。

　女性は上半身全体を上下させ、胸の谷間でペニスをしごき始めた。「ほらほら。かおり先生と同じパイズリだよ。」「ああっ！」何週間も禁欲したペニスが一気に快感にさらされる。むにっとやわらかい乳房がペニスに押しつけられ、強い弾力で締めつけてくる。それでいてすべすべの肌触りで棒を優しくしごいてくれるのだ。

　程なくして僕は、美女の胸の谷間で精子を吐き出した。これは夢幻時空ではないから、精子が蒸発するわけではない。いつまでも美女の胸には濃い体液がへばりついていた。「クスクス。ごちそうさま。」そういうと美女は消えていった。夢幻時空でない以上、精子を出した直後は萎える。が、淫気を吸い続け、すぐに久しく抜いていないのと同じ状態になるよう改造された肉体では、いつまた誘惑に負けてしまうかわからない。

　しかも、僕の性欲がぶり返すまで、美女は現れなかった。うまくできていると言おうか。ちょうど誘惑に負けてしまいそうなタイミングで、次の美女が登場するのだった。

　次の女性は背が低いＯＬ風の美人だった。胸は控えめだが、体のラインが整っていて、何よりきめの細かい白い肌がなまめかしかった。「抱きしめてあげようか？」「い、いらない！」「足で挟んで抜いてもいいんだよ？」「したくない！」「ウソはだめだよ？」

　女性はいきなり僕に飛びついてきた！　そして壁際に追い詰め、ぎゅっと抱きしめてきた！　背中につるつるした石の冷たい壁が立ちふさがり、前方からぎゅっと大人の女性が抱きしめてくれている。僕より少し背が高いくらいの女性はほおずりしながら、ぐいぐいと壁に僕を押しつける。ペニスをまたぐようにして足を大きく開き、今にも閉じてしまいそうな勢いだった。

　「どお？　これで私足を閉じたら、おちんちんは太ももでかわいがられるんだよ？」「うう…したく…ない…」「私の勝ちね。」女性特有のすべすべした柔らかい肌触りを押しつけられて、拒否できるはずもなかった。

　女性はゆっくり足を閉じた。ペニスがむっちりした太ももに挟み込まれる。「あふ…」「気持ちい？」女性はスリスリと左右の足を交互にこすってきた。ペニスが内股で翻弄される。「しごいてあげる。」女性はがっしりと僕を抱きしめたまま、腰だけを前後させた。シコシコした太ももがペニスをしごき始める。柔らかさとぬくもりとすべすべが一挙にペニスに襲いかかる。

　「ああ…」体の力がだんだん抜けてきた。女性が腰を振るとその勢いで上半身も震えるため、僕の上半身までが柔肌のこすりつけ攻撃にさらされるのだ。僕は女性に体を預けたまま、股間の快感に我を忘れた。

　「ふふっ…」女性は右手を後ろに回し、後ろから自分の内股をまさぐる。細い指先が亀頭をとらえると、ぐりぐりと指の腹で刺激してくれた。手を離すと再び激しい前後運動が始まる。やがてぎゅううっとももが閉まると、ペニスは耐えきれなくなって精子を吐き出すのだった。「ごちそうさま。」美女は消えていった。

　歩けば歩くほど淫気は濃くなっていく。美女はひっきりなしには登場しないものの、淫気と禁欲で性欲が相当強まったタイミングでちょうどよく登場してくる。

　「翔くぅん！」今度はいきなり後ろから抱きつかれた。肩の後ろから首にかけて柔らかい乳房が覆い被さっている。そして…前方にもう一人女性が妖しい笑みを浮かべながらたっていた。くっそ、今度は二人がかりか。

　後ろの女性はぴったり僕に貼りつき乳房を押しつけながら、両手を前に回して僕の胸板をすべすべとさすり、また乳首を指先で軽くつねったりこちょこちょくすぐったりしてきた。彼女の太ももも容赦なく僕の足を滑っている。もう一人の女性は妖しい笑みを浮かべながら僕を見下ろしていた。ほっそりした背の高い女性だった。「手で出させてあげようか？」そういって前方の女性は僕の頬を両手ですべすべとさすってきた。

　少し冷たい、すべすべの手のひらが頬を滑る。首筋をもてあそぶ細い指先が妖艶に蠢いた。後方の女性はすべての指を使って乳首とその周辺をくすぐり続けている。その手が時折大きく滑り、脇腹やおなか、さらに下の内股まで滑ったとき、ゾクゾクと全身が快楽に包まれる。「我慢しないでいいんだよ？　私たちが手で抜いてあげる。」彼女たちは僕の全身をなでさすりながらも、ペニスには決して手を伸ばさなかった。僕がその気になるまでは触らないつもりだ。

　しかし、僕の気持ちが「股間を触ってほしい｣というところに傾くのにほとんど時間がかからなかった。それを察知した女性たちはうれしそうに勝ちを宣言したあと、ようやくそのしなやかな手を下に伸ばしていった。

　前方の女性が両手で引っ張るようにペニスを優しくしごき始める。後方の女性は乳房を僕にぴったり貼りつけたまま、後ろから僕の股に手を突っ込み、コショコショと玉袋を愛撫してきた。彼女のもう片方の手は僕の上半身をまんべんなくかわいがっている。

　前方の女性は僕を優しく見下ろしたまま、手の動きを早めていった。ペニスをすっぽり包み込む柔らかい手が素早く前後し続ける。指先をばらばらに蠢かせることで揉みしだき効果も加えてある。

　「あう！」僕は腰をくねらせたまま快感に悶え、あっという間に精液を放出してしまった。「ごちそうさま。」細身の女性は優しい笑みを崩すことなく、手にべっとり精液をつけたまま消えていった。

　後ろの美女は残った。彼女の体では出していないからだろう。後ろの女性は僕にぴったり貼りついたまま左手で後ろからペニスをしごき始めた。根本から裏筋にかけて小刻みに素早くしごいて、亀頭以外を丹念にさすっている。そして彼女の右手は亀頭を指先でくすぐってくれる。カリの敏感なところに細い指先が優しく群がり、出したばかりだというのに強烈な心地よさに包まれてしまう。

　お姉さんは片足を後ろから僕の股にねじ込み、背中に自分の乳房をこすりつけながら、手でペニスをかわいがり続けた。今しがた出したばかりなので、再び高められるまでに少し時間がかかった。僕は彼女にもたれかかって脱力したまま、お姉さんにされるままに身を任せている。

　やがて玉袋に精子がため込まれると、これまでの刺激で一気にこみ上げてきた。イキそうになっている僕を察知して、女性は右手で亀頭をすっぽり包み込み、ぐりぐりと強く揉んで刺激し始めた。左手は根本や玉袋を優しくさすっている。先端のむにむにした強い刺激と、玉袋や股の付け根への優しい愛撫のＷ攻撃で、僕は彼女の手の中で白濁液を律動させた。、「ごちそうさま。」後ろの女性も消えていった。

　一度に二発抜かれて疲れたのか、しばらく歩いても敵は現れなかった。やがて通路の奥に扉が見え、そこにたどり着いた。やっと出口か？

　だが、出口の両脇に３人の女性が待ち構えていた。彼女たちは僕の姿を見るや、一斉に群がってきた。

　両側から大人の生足が僕の細い足全体に絡みつけられ、スリスリされる。前方の女性は、僕にお尻を向け、臀部を強調すべく前屈みになっている。まだ回復していなかったためか、さっきまでのような欲情はまだわき起こってこなかった。

　しかし、両側の二人の全身を使った執拗な愛撫によって、僕は彼女たちを拒否し消してしまうことがどうしてもできないでいた。そうこうしているうちに体が回復してしまう。

　「くっそ！　負けるものか！　僕はシタくないんだあ！」全身をこわばらせて断固拒否しようとしたが、柔らかいすべすべの足や手のひらや乳房が僕の体にこすりつけられると、その鉄壁の決意も徐々に溶かされていってしまう。結局僕は誘惑に勝てなかった。

　お尻を向けた女性がピトッとペニスに貼りついた。ペニスは彼女のお尻の割れ目に挟み込まれている。小柄な女性で、臀部のふくらみが何とも女らしく形がいい。そんな極上のお尻の肉が股間に押しつけられ、割れ目に挟み込まれて上下にしごかれているのだ。

　むにむにとお尻が僕の腰で滑り回る。その動きに翻弄され、ペニスは柔らかくしごかれ圧迫され続けた。僕は彼女の背中に顔を埋めながら腰を引き、快感に震えっぱなしだった。白濁液は、彼女の割れ目の付け根から腰、背中まで勢いよく飛んでいった。「ごちそうさま。」お尻のお姉さんは満足して消えていった。

　両側の二人は消えない。左の美女が前にきて僕に抱きつくと、自分から後ろに倒れていった。僕の体は彼女の上に乗せられる。ペニスはちょうど彼女の下腹あたりで圧迫された。もう一人の女性が僕の上に覆い被さる。体重をかけないように気をつけながら、僕の全身を大人の女性が上下からサンドイッチしてくれた。僕は下の女性の乳房にむしゃぶりつきながら、上下から圧迫される柔らかい感触に酔いしれていた。

　上の女性が腰を上下させてきた。すると真下の僕の腰が上下に圧迫され、ペニス棒部分は下の女性の柔らかいおなかでむにゅむにゅされてしまう。下の女性も優しく僕を包み込みながら、おなかをぐにぐに左右に揺らし、ペニスを柔肌でこすり続けてくれた。少しふくらんだ美女の腹部がむっちりとペニスに絡みついている。その肌触りのきめの細かさはえもいわれぬ快感だった。

　やがて僕はお姉さんのおなかに精を放出してしまう。「ごちそうさま。」女性はそのまま消えていった。

　すかさず僕は上の女性に仰向けにされてしまう。そして僕の上に足を開いてまたがった。

　ずりゅ…ぐにゅ…「うああ！」お姉さんはペニスの上にオンナ表面をあてがい、裏筋に沿って表面をこすり始めた。柔らかくて、しっとりしていて、ホットドッグのように棒を包み込むいやらしい器官が、ペニスにぴったり貼りつきながら、なめらかに滑っていく。腰を前後させるなまめかしい動きも僕の情欲をそそり続ける。

　彼女が腰の動きをいっそう早め、いっそう妖艶な腰つきになっていくと、僕はあっという間に耐えきれなくなった。まるでこの美女が射精したみたいに、彼女の下腹から快感の汁がほとばしった。「ごちそうさま。」美女は消えていった。

　立て続けに抜かれたため、股間に痛みが走る。それでも、やっと出口だ。僕は安堵して、扉を開けた。一刻も早くこの夢から抜け出さなくては。

　「あっ！」そこから出た先は、出口ではなかった。やはり石造りの迷宮。ただの通路の続きだったのだ。僕はがっくり膝を落とした。後ろはもうなくなっている。扉を超えると、さっきまでの道が消えてしまったのだ。

　さっきよりも広い通路だった。が、歩ける幅はさっきと変わらない。道の両側に小川があり、僕の進む方向にまっすぐ流れている。小川からは湯気が立ちこめていて、温かいお湯のようだった。触ってみるとぬるぬるしていた。これはローションの川だ。湯気が立っているのに、不思議と熱くなかった。どちらかというと生暖かい感じだ。

　湯気の正体はすぐにわかった。さっきとは比べものにならない強烈な淫気が、このローションから発生していたのだ。ペニスは一瞬にして元気を取り戻し、再び性欲の疼きとともに激しく屹立した。山のような、という形容がぴったりの膨張率だ。

　そこで待ち構えていた女の子は大胆だった。四つん這いになり、オンナを押し広げてお尻を向けている。「は、はやく…いれて…ね…翔さま…おねがい…」息も荒く僕を激しくい求める女性に、僕は太刀打ちできなかった。僕は我を忘れて彼女とバックで結合する。

　「あふ…すてき…」女性はペニスが入れられたとたんに激しく腰を振り始めた。左右をベースとして、上下や前後の運動を忘れない。三浦の時のような魔性の虫はいなかったが、年上の娘の激しい腰使いにペニスが揉みしだかれ、淫気も手伝ってあっという間に高められてしまった。僕は自分から腰を動かすこともできないまま、彼女の膣に精液をぶちまけた。「ごちそうさま。」バックの美女は消えていった。

　ペニスの疼きは収まらない。この淫気に慣れて自分から立ち向かい、精神力で克服しなければならないのか。そんなの無理だ。

　少し歩くともう耐えきれなくなる。そこへちょうど体操服にブルマのお姉さんが現れた。彼女は有無をいわさずブルマをずらし、尻餅をついて足を投げ出している僕の上に乗ってペニスをオンナに納めた。次の瞬間上半身が裸になったので、僕は彼女の控えめな胸を揉みしだきながら、小刻みに上下するブルマに翻弄され続けた。ヒダの多い膣にしごかれ続け、僕はすぐに限界に達した。「ごちそうさま。」お姉さんもすぐに消えてしまった。

　僕は覚悟を決め、その場にあぐらをかいて座った。そして目を閉じ、深く呼吸した。深呼吸で気持ちを落ち着けるためだ。しかしもちろん、深く呼吸すればそれだけ余計に淫気を吸い込むことになってしまう。そんなことは分かっていた。何とかこの淫気量に耐え、体を慣れさせるのが目的だ。程なくしてじわじわと性欲がこみ上げる。体が毒されたんだ。

　ここががんばりどころだ。この状態で性欲を沈めることができれば、僕も誘惑に抗うことができる。今のように誘惑をはねのける選択肢も実質ない状態ではいけない。なんとかして自分を鍛えなければ。

　急に股間がくすぐったくなった。びっくりして目を開けると、あぐらをかいた僕の前で背中を向け、腰を落としてペニスをむさぼる女性がいた。しまった、性欲に耐えきれなくなったら女性が現れるんだ。肉体的に克服する前に次から次へと美女が襲いかかってきて、しこたま抜かれてしまう。ここで座って自分を鍛えることさえ許されないのか。

　すでに数人が僕の周囲に群がっていた。一人は挿入し、あぐら座位で自在に腰を使っている。後ろでは僕の背中じゅうにふかふかのお尻の肌をこすり続ける美女がいた。僕の右手は別の美女に手を取られ、そのまま彼女の股間に導かれている。僕は指を動かしてオンナの感触を指先で味わった。左手首も別の女性に支配され、彼女の乳房を強制的に触らされている。僕たちの前にも美女がいて、彼女は地べたに這いつくばって、結合している僕の股間に手を伸ばし、玉袋やお尻の穴を指先でくすぐっていた。最後の一人は、突然僕の唇を奪い、頬を撫でさすりながら舌を入れて犯している。合計、６人の女性が一度に僕をかわいがっていた。

　「あひい！」快感が一気に押し寄せる。一瞬にして耐えきれなくなり、じわりと射精感がこみ上げてきた。何も考える暇もなく、怒濤の攻撃に僕は果ててしまった。「ごちそうさま。」座位の女性は消えていった。

　僕の前方で玉袋を触っていた女性がペニスをつかむと、ぷるんとした口に飲み込んだ。激しくフェラチオしながら、左手を玉袋に添えて執拗に愛撫してくる。オンナを触らせていた美女は股の間に僕の右手を挟み込み、すべすべと腕を股洗いしてくれている。左手を抱きしめた女性は僕の指を丹念に舐め、指フェラチオをしてくれている。後ろの女性は相変わらず柔らかくてすべすべのお尻をこすりつけ続けていた。

　淫気によって僕はすぐに復活してしまう。そして息もつけぬほどの連続攻撃にあっという間に高められてしまうのだ。フェラチオ女性の口腔内は白濁液で満たされた。「ごちそうさま。」２人目も消えていった。

　キスしていた女性がフェラチオを引き継いだ。亀頭を内頬に押しつけこすりつけながら激しく口腔を蠢かせる。彼女のほっそりした頬はペニス先端であめ玉のようにふくらみ、強烈な快感を紡ぎ出している。強く内側をこすりつけると亀頭への刺激はますます強くなった。イキそうになると、彼女は口を離して右手で激しくペニスをしごきあげた。いたずらっぽいほほえみと悩ましい視線で僕を見上げ見つめながら、手コキのスピードを速めると、ペニスから体液がほとばしった。「ごちそうさま。」

　左側の女性が僕にまたがると、正面座位で結合した。僕を抱きしめ、包み込んだまま、激しく全身を上下に揺らす。僕の背中にお尻をこすっていた女性は僕にぴったり貼りつき、後ろから抱きしめて座位の動きをサポートしてくれた。右側にいた女性は僕の足下に移動して、足の裏を指先で優しくくすぐりながら、指の間を丹念に舐め始めた。

　座位の女性が後ろ手で玉袋を揉むと、何度も出しているはずの精子が復活する。僕は４人目の美女にも精液を提供した。「ごちそうさま。」

　さすがに疲れが出てきた。が、淫気の芳香を嗅ぐと、出し尽くし疲れ果てたペニスがじわりと疼き、痺れる心地よさに包まれるんだ。足を舐めていた女性が僕を仰向けにし、上に乗って太ももの間にペニスを挟んだ。異常なほど膨張しているペニスの先端の一部が、細身の美女の股の間から少しだけ顔を出している。その敏感な部分を両手の指先でこちょこちょぐりぐりしながら、彼女はなめらかに足を動かし、棒をしごき続けた。

　もう一人の女性は僕の股間に移動して、首を伸ばして玉袋を口に含んでもごもごしている。素股女性は少し腰を浮かせたかと思うと、そのまま女性上位で結合し、激しく全身を上下させた。その両手が僕の上半身をすべすべと撫でさすっている。彼女がごちそうさまを口にするまで、そうは時間がかからなかった。

　最後に残った女性は、ペニスを乳房の間に挟み、そこから飛び出した亀頭部分を完全に口の中にくるみ込んでしまった。亀頭全体を柔らかい舌先でねちねちと舐め続け、唇をすぼめてカリを締めあけながら、ぷるぷる乳房は容赦なく棒をこすりあげている。首のなめらかな動きがいやらしい。

　女性が上半身の体重をぐぐっとかけると、乳房とともにペニスがおなか側に大きく倒れた。玉袋と根本をパイズリしながら、反り返ったペニスのカリ部分を、ヒダをかき分けるようにピチャピチャと丹念に舐めてくれる。「んあっ！」彼女の顔に精液がかけられた。「ごちそうさま。」

　ここで修行すると座ったばっかりにとんでもない目に遭ってしまった。やはり実力が不十分でも前に進むしかないのか。

　しかし、さすがに一度に数回も抜かれてしまったので、強力な淫気があっても、なかなか元には戻らなかった。鈍痛が腰全体に広がっている。図らずも僕は淫気で我を忘れることがなくなっていたみたいだ。もっとも、これとて時間が経てば復活してしまい、元の木阿弥になってしまうのだろう。

　「あっ！」小川の流れ着く先が分かった。僕の目の前に、掘りごたつのような巨大な浴槽があったからだ。浴槽は通路全体を塞ぎ、ここを通らなければ先に進めないようになっている。ローションの風呂か。しかも強い催淫効果もある。今の段階でこんな調子で、果たして勝てるのだろうか。といっても、ここで立ち止まっていたらまた女たちに群がられてしまう。先に進むしかないんだ。

　僕は浴槽に入った。さほど暖かくない。風呂でいえばかなりぬるい感じだ。深さは、小さな僕が立って玉袋の一部が浸るくらい。入浴にはちょうどよい深さといえるだろう。

　浴槽に入ってすぐ、女性が現れた。座って浴槽に浸かっている姿で現れ、僕を見つけるとざばっと立ち上がった。その豊かな肢体がローションでてかてかに光っている。彼女はいきなり僕に抱きつき、にゅるにゅるの全身をこすりつけた。僕の全身はあっという間にローションまみれになった。

　「…したくない。」「そう。」初めて、淫気にまみれた状態で心から女を拒否することができた。まだ、さっきの疲れが癒えていなかったからだ。にゅるにゅるの体は確かに魅力的だったが、もうこれ以上出せないという疲労が勝っていた。

　だが、これも結局女たちの計算のうちなのだった。全身ににゅるにゅるこびりついた催淫ローションは、毛穴からどんどん吸収され、濃い催淫毒が全身を駆け巡る。もちろん、揮発する淫気もこれまでにないくらい吸い込んでいる。抱きついてきた美女は、僕が回復するのを早める役割を担っていたに過ぎなかった。数歩も歩いたら、僕の体はすっかり元通りになってしまっていた。

　そこにりんとした顔立ちの女性が立ちはだかった。彼女は真顔で僕の顔をのぞき込み、舌を入れてキスをしてきた。これで僕の劣情に火がついた。

　彼女は手にたっぷりとローションをつけ、ペニスを両手でしごいてきた。にゅるにゅるした柔らかい手が素早く浴槽の上でペニスをしごきあげる。彼女は左足を少し前に出し、ペニス先端をそこにこすりつけながら、ほかのところを指先で素早く刺激する。彼女の生足もローションでぬるぬるだった。「ああっ！」体液が彼女の足に振りかけられる。「…ごちそうさま。」この女性も消えていった。

　すぐにペニスが復活する。淫毒によってすでに萎えることを忘れていたペニスは、女たちの格好のターゲットとなった。

　２人の女性が前後に貼りついた。ペニスが乳房に挟み込まれ、ローションパイズリ攻撃を受ける。同時に僕のお尻も女性特有のふくらみによってむにむにと愛撫される。臀部を滑る後ろの女性の乳房の感触が妙にくすぐったく、また、前方はただのパイズリと違うぬるぬるの感触に高められ、僕は程なくして絶頂を迎えた。

　後ろでお尻をパイズリしていた女性が前に来ると、彼女は僕の前にしゃがみ込み、ペニスを自分の脇の下に挟んだ。体温計のように大事に包み込みながら、彼女は二の腕をヌムヌムとこすり、ペニスを特殊な部位でしごきあげた。つるつるの脇が心地よく、僕はまたもや高められた。「ごちそうさま。」

　今更ながらに気がついた。全身ローションまみれということは、女の体のどこもかしこもが、本番挿入と同じ攻撃力を有しているということなのだ。しかも、出しても出してもすぐに復活する魔性の浴槽である。

　次の女性は、後ろから僕のアナルを舌でなめ回しつつ、右手でペニスをしごきあげた。その亀頭先端を別の女性が前屈みになってしゃぶり尽くす。前後からの舌の攻撃と手コキで僕は果ててしまった。

　さらに僕はシュノーケルを装着させられ、浴槽の底で仰向けに沈んでいる女性と結合させられた。夢の中の幻影のためか、彼女たちも、そしておそらく僕も、水の中に浸かっても苦しくはないのだった。別の女性が僕の腰をがっしり両手でつかみ、上下前後左右に揺り動かしてくる。僕が浮き上がらないように、沈んでいる女性が正常位のままがっしり僕の体を抱き寄せている。上半身を湯船の中で固定され、変幻自在に腰を動かさせられたら、浴槽ファックでも感極まってしまう。

　やっと浴槽の出口が見えてきた。僕はにゅるにゅるの体のまま湯船からあがり、先を急ぐべく歩き続けた。性欲はちっとも収まらない。ふらふらしながら、湯船の奥にある扉に手をかけた。

　扉を抜けると、道が三つに分かれていた。道しるべの看板がある。「天国への道」「地獄への階段」「悠久の夢」そう書かれてあった。

　いったい、どの道を行けばいいんだろう。天国、地獄、ゆめ…

　この淫夢を設定したのがカリギューラなら、天国というのは、世界が変わってしまったあとの状態をいうのだろう。悠久の夢は、それなら、さっきみたいな淫夢を延々と見せられるという意味だな。答えは決まりだ。地獄への階段。カリギューラにとって、今の世界は地獄に映っているのだろう。…ある意味正解なのかもしれないが。

　地獄。夢の中でしこたま抜かれ続け、そのツケは起きてから払わされる。強い性欲に突き動かされ、同時に肉体の疲労はピークに達するはずだ。激しい痛みに襲われるかもしれない。地獄というのは、確かに僕自身にとっても同じだった。

　それなら、いっそ天国を待ち望んで、永遠に苦痛のない世界に行こうか…。い、いや…だめだ。それだけは絶対に！

　僕は思いきって、地獄への階段に飛び込んだ。あとがどうなってもかまうものか、カリギューラの思い通りには絶対にさせない！

　地獄の門をくぐった瞬間、周囲は闇に包まれた。そして、今まで射精したツケが一気に肉体に襲いかかった。「ぎゃああ！」元々夢の中なので気絶はない。ただひたすら、全身の強い倦怠感と、性欲の禁断症状と、射精し続けた股間の激痛だけが襲いかかっていた。肉体が改造され始めているとはいっても、極端に出し過ぎたために、腰全体が激痛に見舞われているのだ。力むことも身をよじることもできず、ひたすら苦痛だけをこの身に受けていた。本当の地獄を見た思いだ。

　僕が地獄の門をくぐったのを後悔し始めた頃、周囲が明るくなり、再びさっきの三つの分かれ道の前にいた。元の場所に帰れたんだ。

　さっきのはきっと警告だろう。目を覚ますことのできる地獄への門をくぐれば、しばらくはあの苦痛を受け続けなければならない。それがいやなら天国か夢かを選べというわけだ。

　僕はしばらく迷った。やはり、苦しいのはいやだ。でも、だからといって…いったいどうしたら…

　「えーい！」僕は意を決して、再び地獄の門をくぐった。やっぱり元の世界がいい。ポッティ、僕は決めたよ。この体の苦しみがあっても、世界をカリギューラの手に渡すわけにはいかない。

＊＊＊

　「んあっ！」びくっとなり、僕は目を覚ました。自分のベッドに寝ている。全身にびっしょり汗をかいている。全身が疲労でぐったりしていて、簡単には動かせない。

　きっと、目が覚めるときに地獄の苦痛を受け続けたのだろう。しかし、目が覚めた瞬間、その記憶が飛んでしまった。夢というものは目覚めたときに大半を忘れてしまうという。苦痛の部分だけが、きっちり記憶から抜け落ちたのだ。肉体が責め苦を受けていたことは、こうして疲れ果てて動けないことからも分かる。が、起きた瞬間全部忘れてしまえば、なんということはない。

　僕はぼんやり天井を見ながら考えた。確かにこの世界は地獄の苦しみというものがある。でも、こうして夢から覚めたときにその記憶がない、ということが、ヒントになっているのかもしれない。

　人間には、忘れるという機能がある。それがそのまま答えではないだろうけれども、このことが、秩序世界が快楽世界よりも正しいことを示しているのかもしれない。
　

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