★ 誰か直人受け書いてください ★
★ 企画書ではなくそれのような読み物として記述しているので、怒らないでやってください ★
★ 随時ネタバレしてますので、あっちこっちと行きつ戻りつで読んでやってください ★
★ 誰か直人受け書いてください ★
(サブリミナル入りましたー!)

★ ところどころネタバレとかの書き方変わってます ★
★ 統一するの疲れました、というかもう勢いのままです ★
★ 誰か直人受け書いてください 
★ フラグ管理とかイベントスケジュールとか深く突っ込まないでください ★
★ 正直BL物というよりはSNOWメインのパロエロゲーみたいな…… ★
★ 誰か直人受け書いてください ★


『友達以上恋人未満!』(仮)


 桜の蕾も膨らんだ龍神天守閣にバイトとして訪れた青年、出雲彼方。
 そこには一癖も二癖もある珍客が宿泊していた――
 病の長期療養に訪れた大富豪、勝沼紳一とその一行に、長い休みの記念旅行に訪れた、柴田雅也とその仲間。
 そして彼方の先輩格にあたる臨時バイトの楠葉竜臥たちや、村に住まう雪月澄乃たち美少女も負けず劣らずな賑やか振り。
 更には村をうろつく浮浪者然の男、何かを探る刑事、記憶を失くした少年もいたりして……。

***

「うーん、正直濃い人達ばかりで、俺なんかもうとてもとても」
「はっはっはっ。いやあ彼方くん、きみ、冗談が上手いねえ」
「あっはっはっは」
「はっはっはっ」
「あっはっはっは」
「………ねえ彼方くん」
「あっはっはっは」
「………僕の尻を揉むの、やめてくれないかなあ」
「えー」

***

 あなたは出雲彼方となり、一ヶ月の期間を龍神村で過ごします。
 そこで起こる事件、そして芽生える愛、抑えられない衝動……。
 バイトを終えた『あなた』は、一体誰と結ばれているのでしょうか。

***

 インタラクティブ・マルチアドベンチャー、ここに登場!
 強姦、乱交、純愛……色々な愛の形をお見せします!
 抵抗激しい椎名直人をレイプするのも良し、
 誘われ流されるまま柴田雅也に貫かれるのも良し、
 興味深々な年頃の少年達と乱交に走るのも良し、
 病に蝕まれる勝沼紳一に永遠の忠誠を誓うのも良し。
 ……すべてはあなたの思うままに……。



●内容
 スタジオメビウスのゲームに登場した、メイン扱いの男性キャラクターを一同に集めた、一種のボーイズラブゲームとなります。
 (主人公の出雲彼方が登場したゲーム『SNOW』の女性陣とのエロシーン及びエンドは用意しています)
 キャラ個別のストーリーだけでなく、ゲーム別にストーリーが用意されており、そのゲームに登場した人物などと交流を深めることにより展開が進行します。
 エンドはゲームストーリーエンドと共に、キャラクターの個別物があるというつくりです。



●場所
 3〜4月の春らんまんっぽい龍神村がゲーム舞台です。
 ゲーム『SNOW』と同じ場所ながら設定はまた違ったものとなっています。
 後述されるキャラ設定を参照してください。



●ジャンル
 絶望よろしく鳥瞰で望む村全景から、行き場所を選択する方式のアドベンチャーゲームです。
 口説きたいキャラクタを追いかけたり、機嫌取りの選択肢を選ぶことで仲や話が進行します。
 なお女性キャラへの陵辱行為は一切ありません。基本は和姦となっています。



●そんでもって
 ターゲット層は私個人が主となります。特にさよりさんとか、ええ。
 それとキャラの口調とか設定がもんのすごく捏造です。怒らないでやってください。



●キャラクター

出雲彼方(男) ……全てを繋ぎ全てを壊す希望の神
 ご存知お馴染みスタジオメビウス純愛ゲー主人公さん。
 このパロディ作品では天災に遭うこともなく、無事に親戚筋の老舗温泉旅館『龍神天守閣』に到着します。嗜好はゲイ寄りのバイセクシャルとなります。
 龍神天守閣のバイトに呼ばれたのも、龍神村の買収など不穏な気配を察したつぐみによる、その神的な特性……トラブルを解消してしまうピースメイカーを期待されてのこと。
 本人自身はその特性のために『友人は多いが親友はいない』『一歩引かれて見られる』『陰で嫌がられる』『実は苛められていた』などと、多少孤独な人生を送ってきたようです。しかし昔も今も彼の芯はそれでもぶれることはありません。できれば皆が幸せになって欲しい。彼の行動理念はただそれだけです。
 ……実は磁石のように人を惹きつけ、全てを結び全てを解し、干渉はされないが干渉をすることのできる、次元や世界が集うこの世界の無自覚な神でもあります。
 ちなみにこの作品では、彼のみ年齢が引き上げられています。(浪人入学の大学在学中の設定)……これは筆者が素で間違えて記憶していたためによるもの。
 何故ゲイ寄りのバイセクシャルなのか……それは他の世界の神々は人類を見下した上、雄型の神は雌型の人を破壊することを良しとしていました。しかしそれは人の子は雌型しか産めない現在、人類や世界の発展にはなり得ません。
 そこで別の世界の神々とは違い、生まれたのが世界と人類を愛し守る神であり、『雄型』の神が破壊しないよう雌型ではない、『雄型』として愛を授ける神……彼方でした。うわぁすげえこじつけ。


▲悪夢グループ
 病気療養として滞在する紳一ご一行。しかし紳一や直人はともかく、村内をうろつく古手川や村の重鎮と親しくなる木戸など、何故か不可解な点も多い。
 そこに浮上する勝沼グループによる龍神村の買収計画。そして突然の紳一の病状悪化。果たして彼方はこの危機を乗り越えられるのか。

■勝沼紳一(男) ……夜闇と夢を統べる絶望の神
 ご存知お馴染みスタジオメビウス陵辱ゲー主人公。悪夢と悪夢小説版よりの性格でしょうか。(筆者が悪夢好きというよりは、後述の竜臥と書き分けができなくなる可能性が高いため)
 このパロディ作品ではゲーム開始当初から病気療養のために龍神天守閣に逗留しており、ゲーム終了まで離れることはありません。
 多少境界線の違う人物の中で育っただけに、お供に比べ割合常識を知っており(知ってるだけともいう)、また寡黙な性格のようです。後述の竜臥と書き分けが(以下略
 周囲の奇妙な行動に頭の中では突っ込んだりしてるようですが、きりがないことと身体の辛さに口に出すのが億劫なようです。
 同性愛の趣味嗜好は怪しいながらも現時点ないので、直人とは清いも何もない仲です。なお彼方にも普通に接します。むろん紳一レベルの普通ですが。
 あまり感情を動かさず感動も感じない彼ですが、『今までにないタイプ』である彼方と接触することで、大きくその意識を変えてゆくこととなります。
 実は彼方と同じく神のひとりでもあります。ただしこの世界においては彼方の力と龍神村の特殊性に飲まれ、そのちからはかなり抑えられています。ですが世界に名だたる勝沼グループの人として生まれたことでも分かるように、彼は人としても存在するだけで、人類や世界に影響を与え続けています。
 この世界の彼が病身なのは、別の世界の彼がそうであったためもありますが、何よりそこで犯した罪の重さゆえと言った方が適切でしょう。……逆に言えば、彼のちからは恐ろしく強く、この世界でも彼を無視することはできず(勝沼財閥があるのはそのためでしょう)、授けることができたペナルティが同じく『病だけ』であった……とも。
「…………」「……そうだな。俺も、直人の膝枕で耳掃除というのは、何か違う気がしていたところだ」「……あ、あんまん……?」

 *夜半に誰も知られずに様々な場所を散策しています。夜闇の静寂の中でなら、彼は本当の心を見せてくれるでしょう。また彼がそれらを統べる神だということも忘れてはいけません。選択を誤らないようにしましょう。(彼方が死ぬ選択肢も紛れています)
 *システム的にいうと好感度やルートの進み具合を教えてくれます。また他のキャラ同士の秘め事も彼の力で夢となって彼方(プレイヤー)が見ることができる設定です。
 *永遠の忠誠を誓う、闇エンドと光エンド(誓いながら内容は明るい)の二つに、ゲームストーリーエンドの有無と成功か否か、また直人を含めた3Pイベントを起こしたかどうかで更にエンドが分岐します。
 *上記の3Pイベントは直人がミカヅチに魔術を植えつけられたか否かで内容が変化します。
 エロシーンの攻め受けはプレイヤーが選べます。3Pイベント含む。


■椎名直人(男)
 ご存知お馴染みスタジオメビウス陵辱ゲー主人公の金魚の糞。悪夢小説版と暗黒SNOWを足して割ったような性格になっています。
 紳一の側近として、当然のごとく龍神村に逗留中です。パッと人目をひくとてつもない美形で(筆者のひいき)、村で競えるのは、一番の美女と名高いしぐれただ一人でしょう。
 紳一の他には全く一切興味はありませんが、逆を言えば紳一が興味を持てば彼の興味も引くことに。誰より何より己より、ただただ紳一ひとりが大事です。それゆえに周囲には紳一との仲が面白おかしくささやかれてもいます。
 恋とも愛とも忠義とも、紳一だけの彼なので、他の同性には一切趣味嗜好も何もありません。むしろ己の紳一への慕情をさとる類はあまり好ましく思ってはおりません。それ故にそうした類でもある彼方には警戒心を露にします。
 神でもなくただのひと、しかも選ばれた存在でもありませんが、彼の紳一への想いが無理矢理に世界からちからを引き出しています。彼が尋常ではない活躍をみせるのはそのためでもあります。世界の決定ではなく、それらはすべて彼個人の意思です。
 (……とはいえ、世界がそれをバックアップしてないとは言い切れません。紳一が雌型を愛し子をなすことが人類と世界の願いでもあります。しかしそれが叶わなければ、せめて彼に慕情を寄せる相手に好意を示し、そうして愛の意味を悟り、雌型、ひいては世界と人類を破壊しないようにさせなければなりません。そのために次善の策として直人が考えられてもいますが、紳一が白といえば黒いものでも白とする彼の狂気が、その決定にためらいをうんでいます……それが不幸を生む結果にも)
「だからご主人様をご主人様とお呼びしてなーにが悪い!」「……紳一様とお呼びするのは、本当……久方ぶりですね」「……これをご主人様、いや紳一様の布団というのなら――何でオレの布団とくっ付ける必要があるんだ、おい。返答次第では斬って捨てるぞ、貴様」

 *攻略には死神グループのメインストーリーを進める事が必要。ミカヅチの魔術により、彼方と望まない交合(しかも己が受け役)をしなくてはならず……。強姦シーンがあるので要注意。
 *話の進め方次第では紳一のためにお百度参りをしたり、紳一を守り死亡(?)したりします。その場合のエンドも用意してあります。(直人と紳一との純愛エンドに相当)
 人間では唯一俊樹を葬れる(?)存在です。彼はつぐみとは別の意味で最終兵器かもしれません。
 紳一に同じく忠誠を誓いながら関係を保つ、闇エンドと光エンド(らぶらぶっぽい)の二つに、ゲームストーリーエンドの有無と成功か否か、紳一を含めた3Pイベントを起こしたかどうかで更にエンドが分岐します。
 上記の3Pイベントは直人がミカヅチに魔術を植えつけられたか否かで内容が変化します。
 エロシーンの攻め受けはプレイヤーは選べず、直人受けで話が進行します。3Pイベント含む。何故なら筆者が直人受けが好きだからです。


■古手川厳三郎(男)
 ご存知お馴染みスタジオメビウス陵辱ゲー主人公の以下略。直人と同じく悪夢と悪夢小説版と暗黒SNOWを足して割ったような性格になっており、残念ながら絶望のように役には立ちません。
 直人と同じくゲーム開始当初から村に滞在していますが、宿での遭遇はほぼみられないといっても過言ではないでしょう。
 最初(ゲーム開始以前)こそ紳一にかかりきりでしたが、犬猿の仲である直人とのやり取りに飽き、現在宿を抜け出しては女の子ウヲッチングに精を出しているようです。
 同性愛の嗜好は全くなく、己がそうした対象になることは意識外の問題です。歪みはありますが、じっくり話せば人懐こい好々爺ということに気づくでしょう。(ごめん嘘かもしんない
「……お坊ちゃま……もうちょっとお早く気づかれて欲しかったですぞ……」「よ・う・じょ!よ・う・じょ!よ・う・じょ!」「しょ・う・じょ!しょ・う・じょ!しょ・う・じょ!」「ば・ば・あ!ば・ば・あ!ば……」

 攻略には悪夢グループのゲームストーリーを進める必要があります。女の子ウヲッチングは建前でもあり、買収のため――紳一の健康のため、龍神村の秘密と弱点を探しています。
 攻略成功の鍵は彼方が『古手川を尊重する』『紳一にそこそこ気に入られている』『直人と仲が良くない』という行動や選択肢をとらねばなりません。
 紳一に永遠の忠誠を誓いながら不思議な関係で結ばれている、闇エンド(悪事に手を染めているような……)と光エンドの二つに、グループストーリーエンドの成功か否かで更にエンドが分岐します。
 エロシーンの攻め受けはプレイヤーが選べます。強姦ではなく和姦ですが、元より同性に興味はないので関係に至るまでが長く、Hシーンの回数は他キャラに比べあまりありません。


■木戸大門(男)
 ご以下略。悪夢と悪夢小説版よりの性格……と思ったら小説には出てませんねハッハッハッ。どちらかというと暗黒SNOWよりの性格設定になっています。ゆえに影が薄いというか、一番の常識人に見えることでしょう。
 仕事の関係で紳一と共に龍神村に来ることができず、主に身体の空く週末などに訪れており、昼夜関係なく村を闊歩する姿が見受けられます。
 つぐみや小夜里や誠史郎などとも知り合いになっており、そのあまりなフレンドリーさに多少の違和感を覚えるやもしれません。
 実はこのフレンドリーさは芝居なのですが、元は楽しいことが好きな性格なのでその境界はあやふやです。しかし情と仕事は一緒にしないプロでもあります。
 女しか知らない本人ではありますが、気持ちよければどうでもいいと考えている節もあり、彼方が受け役に限るのであればセックスに持ち込むのは簡単でしょう。
「おお、お前か。ぼっちゃんから話は聞いてるぜ」「なーに、若いんだからまだまだイけるだろ?ん?」「天城越え――魂の限りに、唄います」

 攻略には悪夢グループのゲームストーリーを進める必要があります。村の重鎮を抱き込んで、莫大な利益と古手川の紳一のためという言葉を信じ、龍神村の買収を狙っています。
 中々出会う機会もないので、ひとつの選択肢のミスが進行を妨げる厄介なキャラでもあります。基本は『木戸を思いやる』態度でいけばよいでしょう。
 木戸の愛人となる、闇エンド(悪事に手を染めているような……)と光エンドの二つに、グループストーリーエンドの成功か否かで更にエンドが分岐します。
 *エロシーンの攻め受けは好感度の高さで変化します。高ければどちらでも選べますが、低ければ彼方が受け役のみとなります。グループストーリーを無視するならば、何度でもセックスできる人物です。


■追記
 
紳一の病状悪化は神々の力の均衡が俊樹によって崩れ始めているため。
 龍神村の買収に成功するのがバッドエンド、失敗するのがグッドエンド……のような感じです。


▲絶望グループ
 仲良し同士の旅行を楽しむ面々。しかしそこには煮え切らない何かがあった。その憂さを晴らすように、面白半分に村にいる浮浪者然とした怪しい人物の探索に挑む彼ら。
 しかしその出没の真相を知るや否や、その男の願いを叶えるべく動き出すのだが……。

柴田雅也(男)
 仲良しグループのリーダー核。いつもひょうひょうと明るい彼ですが、その笑顔の裏には、一言では語ることの出来ない寂しさと悲しさが存在しています。
 今回の旅行を思い立った彼ですが、実際の立案などは親友である巌の功労が全てであり、そうして彼に頼りきりになってしまう己に、ジレンマや無力感も感じています。
 童貞でもあり処女でもある彼の中身は実は彼方と同じくゲイ寄りのバイセクシャルで、この仲良しグループの面々についても性欲を感じるため、その申し訳なさと居場所のなさが、更に彼を孤高たる人に追いやっています。
 その折に純粋に友情を信じる茂に出会い、ひどく感銘を受けたことから、無茶なことを独断でやってのけるという奇行めいた行動を見せたりも……。
 彼が持つ寂しさと悲しさは、彼自身にもうまく説明のできないものです。何故ならば、それは別の世界で彼が味わった絶望のためだからです。親友たちがこの世界でも業を背負わないよう、彼は一人で全員分の、言いようもない苦しみをその身に科しています。
 彼方へ自ら進んで接触を図ってくるのは、個人の意思(慕情)でもありその苦しみを少しでも癒したい無意識のあらわれでもあります。

 彼との仲が進行すると、彼からの誘いで初めのエロシーンに到達します。グループストーリーに関わらない時間帯や条件ならば、いつでもセックスのできる相手となります。
 絶望グループで乱交イベントや乱交エンド、他エンドを起こすには、雅也との肉体関係を結び、かつ保たなくてはいけません。
 雅也に好意を示しすぎると、巌ルートや二人のカップル成立ルートに分岐することができません。
 雅也と恋人同士になる、闇エンド(巌が介在する)と光エンドの二つがあります。
 エロシーンの攻め受けはプレイヤーが選べます。


■兼田巌(男)
 仲良しグループの中では一番のアウトドア派であり、何かしようとなると、彼がいなければ実際に行動することは先ずないでしょう。力の限り善人でもあります。
 鈍いと思われがちですが、周囲を慮ることのできる落ち着いた優しい性格でもあり、親友である雅也が何かに悩んでいることについても気づき、力になってやりたいと考えています。
 恋愛や性に興味がなくはないのですが、どうしても女性イコール妹扱い、のような図式から逃れられず、本人も諦観の領域に足を踏み入れています。
 犯罪者である茂には彼を許しがたしという真っ当な態度をとる彼ですが、友情を信じる心情にはやはり同情しています。
 別の世界では選ばれし人間の一人でもありましたが、その使命を果たせず、友人たち共々死とそれより深い絶望の世界へ落ちてしまいました。この世界ではその悲しいきっかけとなった柴田雅也との因縁を果たす役目を受けています。

 巌の攻略には雅也と関係を結んでおく必要があります。雅也を心配する態度を崩さず、かつ大人として巌を篭絡しましょう。
 また雅也と巌のカップリング成立にも、雅也との肉体関係は必要です。その際には汚い大人となって潔く巌にぶん殴られましょう。
 雅也と恋人同士になる、闇エンドと光エンド(雅也が介在する)の二つがあります。
 エロシーンの攻め受けはプレイヤーが選べます。


■久賀聖仁(男)
 仲良しグループ一番のイケメンを自負しています。実際に誰よりも美形の顔立ちなのですが、その自意識過剰な態度に周囲からの人気は本人が望むほどにはありません。
 傲慢な自信の表れは、逆に言えばそれだけしか寄りかかる術がないということ。心の中ではグループの中で最も劣っており、長所のない人間だと自分を卑下しています。
 しかしその卑屈さからか、雅也の意見にはどうしても肯定や了承をしてしまう周囲の中で、彼だけが異を唱えられる、流されない稀有な人物として一目置かれていることには気づいていません。
 茂については、やはり雅也の意見には真っ向から反発しますが、グループの中では一番の同情者として、茂を影から日向から励まし、約束の後には更生を……といった方向へ彼を導こうとします。
 ちからは微弱ですが、選ばれし人間の一人でもあります。特殊なちからを持つがため、不幸になり易い長浜直之のサポートも重要な使命となっています。

 聖仁の攻略には直之に対し『女の子扱いする』『あからさまな下心を見せる』などといった選択肢を選ぶ必要があります。卑怯卑屈な態度をとる事で、聖仁が更生しようと接近してくる……といった流れです。
 雅也や巌とのカップル成立には、雅也と関係を持ち、乱交イベントに聖仁を追い込み、本心を吐露させることが必要です。
 聖仁と恋人同士になる、闇エンドと光エンド(同棲してしまう)の二つがあります。
 エロシーンの攻め受けはプレイヤーが選べます。


■長浜直之(男)
 女の子のような容姿の持ち主で、性格も大人しく、仕草にも少女めいたところが見受けられます。しかし本人は男らしくなりたいと思っており、日夜身体を鍛えたりといった努力を欠かしません。
 仲良しグループの面々の個性を羨ましく思っており、はったりであってもいついかなる時でも自信を忘れず、結果的に周囲を良い方向へ変えてしまう特性を持つ聖仁に対しては、特別な好意を寄せています。
 周囲は彼らを親友同士と見ていますが、実際当人同士は互いを憧憬の目で見ているため、雅也と巌とは違った意味で、互いが遠く溝がある仲でもあります。
 茂については同情半分といった感じで、何かあれば彼を通報しようと考えています。何より仲良しグループの面々を大事に思っているからこそ、一歩引いた目で今回の一件を見ようと努めています。
 直之は別の世界でもこの世界でも、巫女のようなちからを持っています。そのために別の世界では不幸な結果になってしまいました。この世界ではなるべく神々のちからから遠ざかるようにされています。

 直之の攻略には、彼の相談や意見に対して同調し、真面目に応えることが必要となります。
 ずっとあくまで良き相談者といった態度で臨んでいると、直之が聖仁に告白し、カップリングとして成立してしまうため、彼方とのエロシーンやエンドには辿りつけません。
 理想は理想として頷き、今のままでも愛しいといった、現状に前向きでストレートな愛情表現がルートの分岐となります。存外攻略が分かりやすいキャラクターといえましょう。
 直之と恋人になる、闇エンド(攻めでも受けでも男の娘!)と光エンド、そしてHシーンで直之受けを多く選択すると見られる妊娠エンド(彼方の力を受け過ぎたための、男性体での快挙)の三つが用意されています。
 エロシーンの攻め受けはプレイヤーが選べます。


■草葉茂(男) ……絶望への生贄
 絶望では幽体である紳一の入れ物であったキャラクター。当ゲーム内でも犯罪者であり、浮浪者として世界内を彷徨っています。別の世界での罪業が、この世界でもそのまま彼に圧し掛かっています。
 以前に学校の行事で龍神村に来たことがあり、その際に唯一無二の親友と宝物を埋めて友情を誓い合いました。そのタイムカプセルを掘り出す約束の日にどうしても来たくて、手配を振り切って逃亡しています。
 それなりに悪人でもありましたが、自分のために必死になる少年たちに心を更に洗われたのか、現在は大人しく、その多感な時期に揺れる彼らに、人生の先輩として穏やかに意見を述べられるほどにはなりました。
 そして己が病に蝕まれ、余命が幾ばくもないことを悟っています。しかしそれを周囲に覚らせないよう、必死に取り繕おうとするときには『悪人』として振舞ってしまう場合もあります。

 茂に対して、少年たちの保護者のような姿勢で臨むことが肝心です。大人として、常識的な態度で彼に接し、何より茂の病気に対し誰にも気取られぬように支えてあげることが重要です。
 好感度が増すと、親友と彼方との間で、友情なのか愛情なのか悩み煮え切らない態度で接してきますが、その際には意外な選択肢を選ぶことで仲が進展します。
 茂とのエンドを迎えるには、グループストーリーのエンドを必ず迎えなければなりません。
 茂と恋人同士になる、闇エンド(二人で逃避行)と光エンドの二つに、グループストーリーの成功か否かで内容が分岐します。
 エロシーンの攻め受けはプレイヤーが選べます。
 俊樹の隠れ蓑、スケープゴートとしても彼に扱われようとしています。SNOWグループストーリーの進めようでは、俊樹に食い飲まれ、死亡してしまうこともあります。
 *とにかく死亡するエンドが数多いキャラクターです。行動には十分注意してください。


■追記
 絶望グループはカップリングによるイベントやエンド数が一番多いために、上記キャラ設定上で割愛しているものが多くあります。
 乱交に臨んでしまうと、キャラクター個別のエンドやストーリーには到達できません。
 茂と仲良しグループと彼方での乱交(エンドやイベント含む)、虎樹を皆(茂がいるものといないもの、彼方が見ているだけのものと参加しているもの)で強姦(エンドやイベント含む)、彼方と皆で乱交……等など。
 乱交イベントからの派生による、雅也と聖仁のカップル成立、雅也と聖仁と直之の4Pエンドなどなどもあります。(もちろん巌が参加する乱交エンドもあります)
 彼方に関わらないその後の話(エンド)は、プレイヤーが迎えたエンドの後に短いながらも後日談として添えられます。
 草葉茂を除き、仲良しグループのエンドにはグループストーリーの成功か否かは関係なく、ストーリーそのものが必要となります。一応の後日談はもちろん添えられます。
 虎樹と茂との3P及びエンドは、虎樹と茂と仲良くなり、かつ雅也との肉体関係を持つことで乱交イベントとして選択することが可能(ルートの開放)となります。
 上記の場合、グループストーリーの成功か否かは関係ありませんが、一度でも少年たちを乱交に参加させると、ルートは消滅してしまいます。
 なお絶望グループは、悪夢グループとの相性が最悪なものとなっています。接触は世界によって抑えられ、彼らはただ『金持ちの嫌な大人』として勝沼一行を認識するだけですが、別の世界での宿業が重過ぎるため、茂や少年たちとの会話や行為の中では、けっして勝沼一行を褒めたりしてはいけません。好感度が大幅に減少します。
 別の世界での宿業と、彼らが元は普通の人たちであったために、世界の根幹に関わる謎や動きにはさして関わらないようにされています。今度こそ素晴らしい人の世をまっとうできるように。それが人類と世界の願いなのです。


▲SNOWグループ
 穏やかな日常、幸せな暮らしに満足する人々……。かつては自分もそこにいたはずなのに、誰も己を知らないと言う。おかしい……こんなのは、おかしい……おかしい……そして何より彼女がいないのはおかしい――。
 神々が降りる村を穢す者の憎悪が、黒い吹雪となって春真っ盛りの龍神村に吹き荒れる。彼方は龍神村と愛する人と――そして全てを救うことはできるのだろうか。

■雪月澄乃(女) ……純白の少女
 『雪月雑貨店』の看板娘。北里家とは分家筋で親戚の間柄です。とても無垢な少女で、あんまんが大好物です。彼方とは子供の頃に出会っており、その際にした結婚の約束を今もなお信じ、彼を愛し続けています。
 しかし月日は流れ、ようやく再会できた初恋の男性は自分とその約束を忘れているどころか、今のところ異性に興味はないと笑顔でのたもう始末。
 ですが彼女は彼を愛することをやめたりはしません。少しでも『今のところ』という期間がなくなるように、自分を思い出してもらえるように、思い出してもらえなくとももう忘れられないように……彼女なりの頑張りで、村での生活に疎い彼方のサポートに励みます。
 そんな中、彼女の家に何者かによる嫌がらせに似たいたずらが起こります。またそれと同時に、彼女を付け狙っているらしき、不埒者の存在も……。
 別の世界では菊花の遠い来世の姿として、人の子に生まれ出でました。この世界では彼女は守られており、それらの神の怒りの影響はありません。しかしそれはまた、彼方と繋がる縁を持たないという真実でもあります。
 とにかく出雲彼方と雪月澄乃が結ばれなければ、出雲さくらは誕生しません。不埒者は皮肉にも彼らのキューピッド役となり、卑怯な手を使ってでも二人を添い合わせようと企みます。
 澄乃ルートは男女が出会い、愛を育む話となっています。それはすなわち、不埒者の思惑通りになってしまう話でもあります。しかしそれだからといって不幸なものではけっしてありません。二人は結ばれ、何より彼はいずれさくらに出会えると信じ、満足の中で消えてゆくことでしょう。


■若生桜花(女) ……幸せの道しるべ
 龍神の社の宮司夫妻の愛娘。父親は講演、母親は入院といった理由があり、現在は親戚である雪月雑貨店にその身を寄せています。たまに帰ってくる父と共に、絶対安静の母と腹の妹を見舞うことが何よりの楽しみのようです。
 寂しさを分からぬよう精一杯明るく振舞っていますが、やはりそれにも限界があり、ときおり社や家に戻っては、父母恋しさにしくしくと涙を流すことも。特に先年まで生きていたペットの猫の喪失も大きいようです。
 そうした折、龍神の社もまた嫌がらせを受けてしまいます。それは段々と悪質なものとなり、とうとう桜花自身を狙った危険な事故に……。
 別の世界では禁忌の人と神の娘として、魂のまま漂い彷徨っていました。この世界では実際に生を受けて命を謳歌していますが……。
 桜花はHイベントもない、攻略不可能な人物です。澄乃ルートから桜花ルートは分岐しており、澄乃と結ばれるきっかけを彼方が拒むことで、ルートの開放がなされます。
 自分の世界にいなかった存在がさくらの存在を邪魔していると推測した不埒者は、桜花を亡き者にしようとまで思いつめます。
 桜花がいる限りさくらは生まれ出でないかも知れませんが、その男がいる限り神はさくらを彼のいる世界にやらないことを、彼はまだ理解していません。
 桜花ルートは目先の欲望、欲情に流されずに純愛を貫いた先にある話となります。澄乃と桜花を守りきり、黒い雪を溶かしたその近い将来に、きっと彼方と澄乃はさくらに出会うでしょう。


■日和川旭(女) ……夢と現を駆け抜ける再生の娘
 いわゆる捨て子として彼女は育てられました。現在は日本画で高名な夫婦の住まう龍神村の屋敷に、その子供として縁組をし幸せに暮らしています。出自の悲しさや悩みを感じさせないほどに、優しく明るく元気いっぱいな少女です。桜花のお姉さん的な存在でもあり、よく二人で遊んでいる姿が見られます。
 勝沼グループから義父母の日本画を収めた美術館を龍神村に作らないかと請われているようですが、彼らはたいした作品はないと断っています。何故かそれから掛け軸の盗難やら、災難とも嫌がらせにも似たことが度々起き、彼女は思うところがあるのか、結果的に龍神村の子供たちを引き連れて、家周辺のみならず村内をパトロールするようになりました。
 元々は人が描いた絵から命を成した兎で、この世界の彼女はその特性を見込まれ、様々な世界を駆け抜け渡ることができるようになりました。そして何より名前の通り再生と復活の象徴『あさひ』として……死と破壊、そして夜闇と夢の絶望を抑え、その狭間を縫い合わせられるのは彼女だけとなります。彼女がいなければ、竜臥の業と、紳一と俊樹としぐれの不幸な繋がりは正しく直すことができません。
 自分は作り物であり『生きてはいないもの』としての認識があり、たとえ死や消滅を迎えても、いずれまた人の世に別の姿で産み落とされるだろうことを理解しています。
 そのため彼女は誰よりも何よりもその身を危険に晒してしまいます。その元の、別の世界で学んだこと――つがいとなりたい一人だけではなく、広く世界を、優しくしてくれた人々を愛する心――を奮わせて。
 彼女を愛しているのならば、彼女を守りきることが重要です。どんな状況でも彼女をひとりにしてはいけません。そして何より、彼女はただの少女であることを、愛で説いてあげましょう。『いずれまた』は関係なく、今の彼女をこれからもずっと愛してゆきたいと。


■橘芽依子(女) ……失うことを恐れる、人の娘
 誠史郎の義理の娘であり、また龍神の社の巫女で、澄乃の親友の少女です。性格は総じておちゃらけており、彼を知るならば誰もが誠史郎の娘だとひざを叩くことでしょう。
 白桜は実兄で、両親を早くになくした彼らは別の土地で懸命に生きてきました。白桜がようやく社会に出ることが適ったときに、二人でこの忘れがたい生まれ故郷に帰ってきたのです。
 それまで社の一切を見てきたのは北里家でした。白桜はその縁で菊花とまた巡り合い、愛を育むように……。ただ歳の離れた妹である芽依子の気持ちはそのときまだ幼く、ようやく得られた安住を奪われるような、複雑な気持ちだったことでしょう。
 そんな芽依子を救ったのは診療所の誠史郎でした。白桜は誠史郎に出会ってから、芽依子はわがままを言えるようになった、軽口を叩けるようになった――明るくなったとその当時を振り返ります。その奇妙な情が縁で、芽依子は誠史郎と親子となりました。
 ……彼方が求愛しても、彼女はけっして真面目に取り合おうとはしないでしょう。いつものようにふざけて、茶化して……別の女性をあなたに勧めることでしょう。それに憤るか、愛を貫くのか――。
 別の世界では罪を犯した兄の魂の行く末を見守るために、神の力を受けて永劫を生きるものと自らなった人の子です。見守ることしかできないために、いつもいつでも無力感にさいなまされています。
 本来は神の怒りに触れなかった罪のない娘――しかしその宿縁の輪から立ち去ることもしないのは、それが彼女が極端に寂しがりやであることも指し示しています。
 永劫を生きた別の世界でもこの世界でも、彼女が望み選んだ世界は非常に狭いものです。それは因縁の成せる業なのかもしれません……彼女は孤独に晒された余り、己の腕を広げ心の内を他者に見せることをしようとはしません。
 それは兄妹の絆を越えそうになった愛情を隠すためでも、別の世界で永劫のときを生きるための選択でも、いつか義父に本当の家族ができ己の居場所がなくなる恐れを和らげようとするためでもあります。
 彼女は失うことを恐れています……失うことはつらいこと、そう感じるのはつらいこと……それならば元から愛する気持ちがない方が良いのだ、なくせないのなら、せめて奥底に隠して、周りにも自分にも見えないようにしてしまえばいい……。そうしてその心を常に偽りの衣に包んでいるのです。
 ……この世界で彼女が誰かと心を愛で通い合わせるとき、別の世界の己が、この世界の彼女を試します。心を包む衣が、身体を纏う衣に変わる――。
 己の肉体が満足に身動きの取れぬ幼児となり、そして明日をも知れぬ老婆となり――愛した者と生きる時間も姿も周囲からの視線も、何もかも異なる事態となったとき、初めて彼女は偽りの衣を破り捨てることができるでしょう。
 思いを隠して愛が降ってくるのを待つ自分。誰にも気取られぬようにしながら、助けられたくて救いを待つ自分。無力だと決め込み、いつも見守るだけしかしなかった自分。……いつも縋りつく腕を待っていた自分。
 それらをかなぐり捨てて、彼女は愛を叫ぶ彼の頭をかきいだきます――愛している、もう離しはしまいと。


■北里しぐれ(女) ……人に愛されたかった、神の娘
 現在は龍神村の村長を務めている、大地主の北里家宗家の跡取り娘です。菊花の実の姉に当たります。北里家は名家で、彼女の両親は都会で大会社を経営しており、行事の際には里に帰ってきますが中々些事には関われません。
 龍神村の村長である祖父は、彼女にしきたりの全てを教え込みました。今では親の代理として立派に祭事の全てを執り行うことができます。また龍神村に関して、村長たる祖父のよいブレーンにもなっているようです。
 菊花が春に花が咲き綻ぶ愛らしさを湛えているのなら、彼女はしんと静まり返る冬の龍神村の美しさそのものといっても過言ではありません。神がかった美しさに、誰もが目を奪われることでしょう。
 白桜に恋してもいましたが、妹の想い人であり、何より己は跡取りであると決してその本心を覗かせることはしませんでした。現在はさすがに特別な慕情は消えていますが、その苦い恋の思い出は彼女の心の重石となっているようです。
 この世界は幸せ過ぎて、今の自分は夢の中にいるのではないかという妄想に囚われることがあります。特に勝沼一行が龍神村に来てからその念は強くなり、彼女から笑顔が薄れてゆきました。
 勝沼紳一の出迎えにかりだされた経緯があり、そのときから彼とは顔見知りなのですが……彼の存在に対し嫌な胸騒ぎを感じる一方、何故か奇妙に惹かれてしまうことに困惑を感じています。
 別の世界では神の娘として人との絆を繋ぐ役を果たしていました。しかし妹神の禁忌を穢す行いを止めることができず、かつ己の人への慕情を父神に咎められ……。生まれ出でなかった桜花の願いはもちろん、この幾重にも重ねられた悲しみの呪縛に囚われ、人の世で永劫のときを過ごしていました。
 妹ともども、この世界では最早神でもなく、そのちからは使うことができません。ですが世界と人々が彼女を全力で支えているがため、彼女が強く願うことならば似たようなちからを生み出すことも可能です。そんな彼女の一番の、何よりの願いは『愛した人に、愛されたい』――ただそれだけです。
 ……別の世界でもこの世界でも、自分に授けられた役割の責任の重さに、彼女はその純粋な心を押し潰されています。彼女を救いたいのなら、これは夢でも妄想でもないこと、自分自身のために今こそ歩むのだと――彼女の凍える心を暖めるように、ゆっくりと説いてあげましょう。

 *悪夢グループストーリーの流れいかんでは、紳一の元に輿入れする、または直人が北里家に婿入りするという――しぐれが(彼方以外との)結婚を迎える結末も見られます。
 *別の世界では紳一を神の力でもって調伏したことがあり、余波の影響から紳一はしぐれを嫌がり、騙された経緯でもってしぐれは紳一を嫌がっています。
 *それでもしぐれが紳一に惹かれてしまうのは、妄想、夢ではないかという悩みが彼の神たる力に呼応し、そこに俊樹の穢れが加勢してしまい、縁が逃れられない呪縛となっているためです。
 *登場時はロングヘアーで、途中の選択肢によりしぐれが髪を切るイベントが起こります。


■雪月小夜里(女) ……どこにでもいるただの母親
 澄乃の母親であり、村唯一の商店である『雪月雑貨店』を営んでいます。夫はなく、女手一人で澄乃を育て上げてきました。彼方の存在は娘の初恋の相手として知っており、我が子を困惑させないよう、彼と多少の距離を置こうとしています。
 勝沼グループより『雪月雑貨店』の買収譲渡の話が来ていますが、何故こんな小さな店を?と、彼女は本気にしておりません。そのせいなのか何者かによる地味な嫌がらせが続き、多少心が疲弊しているようです。
 別の世界では選ばれし人間の一人として、罪科を背負った神の娘を人の子として生み育てました。しかし神の怒りは解けずに彼女のちからは負け、数多ある未来の中ではその最愛の娘をなくすという悲しい結果になったことも。
 その嘆きが、この世界の彼女が負ったさだめとなっています。彼女が誰かと愛し合うとき、彼女は別の世界の我が子の代わりに――それと同じように、その記憶と命をなくしてゆきます。「私が代わりになれたら良かったのに……」
娘を失う悲しみの重さと、別の世界の神の怒りから、すでに人の世の術ではこの宿命を断つことはできません。
 ……彼方は果たして人として神として何より己の意思として、小夜里を守りきることができるのでしょうか。

 *旭と友情を育み、紳一に多少でも信頼されていることが攻略の鍵となります。なお彼らとは恋愛関係にはけっしてならないようにしましょう。


■佐伯つぐみ(女) ……人類の最終兵器
 龍神村唯一の宿泊施設、龍神天守閣の女将を務めています。仕事には非情にシビアで、バイトながら遠縁である彼方は身内扱いとなり、『日給200円』という報酬でこき使っています。小夜里の親友で、芽依子すら彼女の放埓さには敵いません。
 いち早く龍神村の黒雲を察し、ピースメイカーである彼方を招聘しました。勝沼グループからは、やはり龍神天守閣の買収を匂わされています。その話には直感と本能的に危険なものを感じ、避けて蹴って刻んで捨てています。嫌がらせも何のその!
 誠史郎と婚約しており、彼の伴侶、そして芽依子の良き母親となることを今か今かと待ち望んでいます。
 そしてその実体は人類の最終兵器、選ばれし人間の内の最強最高の人類です。彼女の意思は、この世界と人類の意思でもあります。彼女の存在は人間全てに影響を及ぼし、のみならず神々、彼方でさえもそのちからには逆らうことができません。
 また彼女と誠史郎の間にいずれ生まれる娘は、次代の真の神官になるよう、世界にさだめられています。なお彼女はHイベントもなく、攻略不可能な人物です。


■橘誠史郎(男) ……愛するものは家族
 龍神村唯一の医療機関である、橘診療所の医師です。芽依子と養子縁組をした義理の父親であり、またつぐみの婚約者でもあります。元は都会の人間で、妻子を失くしたことから長い間心を漂泊していました。しかし龍神村に赴いたことで彼の闇も晴れたようです。
 兄の結婚に伴い、喪失感を強く覚えた芽依子に、養子縁組の話を持ちかけたのは彼でした。芽依子が心から打ち解けてくれたと感じたら、つぐみと結婚する予定になっています。
 勝沼グループから大きな病院にしないかとの誘いを受けていますが、余りに調子の良い話ゆえに彼は頑として首を縦に振りません。それを種に何者からかの嫌がらせもあるようですが、最終兵器の力は凄まじく、それすら全て良い結果となってしまっています。
 残念ながら、その最終兵器のために誠史郎との秘め事はすることが叶いません。ちょっとしたやり取りやセクハラのようなコミニュケーションで我慢しましょう。無理強いは致すこともなくバッドエンドに直行です。


■若生白桜(男) ……神官
 彼方とは遠縁にあたります。龍神の社の宮司であり、桜花の良き父親でかつ、芽依子の実の兄でもあります。ゲーム開始時にはすでに龍神村を離れて他所へ講演に行っており、中々出会うことができません。
 別の世界では、彼方の遠い前世であり、そこの神により罪人として扱われていました。しかしこの世界ではその罪より神に愛されたという点を重く見られ、神官として無意識下に様々な神の力を解きほぐし紡ぎ、正しく流す役目を与えられています。
 ですが世界をまたぐ魔王の力が歪みを起こし、結果、一番いなくてはならない今現在に、この龍神村を離れなければならないことに……。なお、つぐみや誠史郎と同じくHイベントもない、攻略不可能な人物です。


■若生菊花(女) ……人を愛した、神の娘
 しぐれの実の妹であり、桜花の良き母親でもあります。第二子を切迫流産しているため、現在は他所の大きな病院へ入院しています。ゲームプレイ中では残念ながら会うことが叶いません。
 別の世界では澄乃の遠い前世である神の子であり、そしてその世界では禁忌とされる、人間と結ばれ子を生す大罪を犯しました。人を愛することができる神は稀有な存在であり、何より世界と人類が望む存在でもあります。この世界では人類の意思、世界の意思がその咎、罪の余波から彼女を全力で守っています。
 なお彼女もHイベントもない、攻略不可能な人物です。


■シャモン(女) ……守護する獣
 若生家で飼っていた猫のペットです。本ゲームの開始以前に老衰でなくなり、プレイ中には猫のシャモンに会うことができません。別の世界では父神が贈った孫の桜花への手向けでした。
 若生家の第二子として生を受けることが決まっていますが、桜花に迫る危機を敏感に察し、菊花の腹にいる実体を危うくさせながらも、龍神の社と桜花を守ろうとしています。
 この世界では守られているため、穢れに身体をのっとられることはありません。そして守られているがため強い力は揮えず、善き方向への導き手として彼方たちを応援することになるでしょう。
 いずれそう育つであろう少女としての姿で彼方と出会いますが、Hイベントはありません。また攻略不可能となっています。


■磯部俊樹(男) ……憎悪と怨嗟の破壊者
 白桜が村を離れた辺りから現れた、龍神村をうろつく浮浪者然とした男です。まだ年若いようですが、不健康に太った身体と顔が年齢を分からなくさせています。
 『自分はこの村の村長の息子である』などとした言葉をぶつぶつ呟いて道を歩いていますが、そんな事実もなく、また彼が名乗るところの磯部姓は、それこそ大昔から今の今まで村に存在したことのない苗字です。
 『この村の秘密を知っている』と言ってはばからないのですが、誰も彼を相手にはしません。……勝沼グループの人、古手川厳三郎ただひとりを除いては……。
 その正体こそ、別の世界の数多ある未来の中で、神が光臨する場所である龍神湖を、その村ごとダムに沈めて濁らせ穢してしまった人間です。(彼は父親の業も背負っています)
 またその未来の中では人と神との間に生まれた娘の生まれ変わりをも穢してしまったために、激しい神の怒りを買い世界から弾き飛ばされ、未来どころか元からその存在をなかったことにされる結果となりました。
 御座所を穢したばかりか人の雄型が神の雌型を破壊したことに、この世界でも彼は受け入れられ難い存在です。ゆえに、彼はどこにもいない存在として、いつかの日に起こされる断罪と禊を待ち、この世界に生きることとなりました。
 ……白桜が龍神村にそのときいれば、彼はこの世界にも来られなかったことでしょう。そして今いれば白桜が彼の憎悪の力を抑えたことでしょう。しかし神官が龍神村にいない間、彼の怨嗟は誰にも鎮められずその強さを増してゆきます。
 やがて彼は別の世界の恨み……別の世界での白桜に、命を絶たれた盗賊の怨嗟を呼び出し、そのものを喰らうことでとうとう人外の悪しきものへと自身を変えます。
 彼はその憎悪と困惑のために、この世界でも龍神村をダムに沈めるべく暗躍します。その一端が、草葉茂を窮地に追い詰め、また勝沼グループの龍神村買収計画となります。(嫌がらせを行っているのも彼です)
 世界のちからが集まる龍神村を沈め穢すことで、神のちからは弱まり、逆に紳一のちからは解放され命が永らえる……古手川を操ったその言葉は確かに間違いはありません。しかしそれは俊樹が紳一に成り代わり絶望の神となろうとする策略でした。
 人の雄型として神の遣いたる雌型を破壊した別の世界の紳一を、この世界の彼から呼び寄せ引き上げて、似た罪を持つ親和性の高い己が彼を食い、のっとろうという姦計です。そうなれば成否どちらにしろこの世界の破滅は必至です。
 彼方は彼を止め、そのまとう憎悪を断ち切ることができるのでしょうか。
 ……彼の真の、一番の嘆きは、『この世界には 出雲さくら が存在しない』ことにあります。
 なお彼はHイベントもない、攻略不可能な人物です。いかに彼方が雄型対応であろうとも――彼の心にはすでにさくらが住んでいるからです。「彼女がいないのはイヤだ――」

 *悪夢グループストーリーの攻略に深く関わる人物です。俊樹から紳一を守るために直人が死亡(?)するエンド、悪事の片棒を担いだ古手川が、俊樹に殺害されるエンドなどがあります。
 *また澄乃と桜花(?)の攻略には欠かせない人物です。
 *竜臥と旭の仲が進展し、しかし不幸が彼らに覆いかぶさったとき、また違う絶望が生まれます。その際には俊樹は紳一をよりしろにすることを止め、新たなそれを我が物としようとするでしょう。
 *ミカヅチを目覚めさせた場合は、俊樹の心を喰らい尽くし、蔵木から彼の肉体に乗り換えるルート・イベント・エンドが発生します。ミカヅチを蔵木から分離させつつ実体化させたい場合はこの方法しかありません。


■荒井翔平(男)
 一ヶ月後にあるバスツアーでの、宿泊予約客です。登場はせず、龍神天守閣の予約帳面にその名前が見て取れます。Hイベントはなく、攻略はできません。


■??平太(男) ……最高の相棒
 龍神の社の管理事務所を、今現在実質的に預かっている年若い青年です。管理事務所の代表者が急病になり、その代理の者から容赦なく雑事を任されてしまい、今に至ります。
 何でも器用に物事をこなしますが、その純朴な性格から(上記のような)損をしてしまうこともしばしば。名字ももちろんあるのですが、親しみのせいか村人からは名前で呼ばれています。
 平太とはすぐに意気投合することができるでしょう。そして彼方が紛れもなくあのつぐみ女史の縁戚にあるのも頷けることでしょう。
 平太のフルネームを知り、そしてその全身図をプレイヤーに曝け出すことが彼と彼方とのストーリーになります。

 エロシーンの攻め受けはプレイヤーが選べます。
 もちろん親友になる、または恋人同士になるエンドも用意されています。彼とはどのグループストーリーを進めていてもエンドを迎えることができます。(親友エンドなら他のエンドを迎えていても見ることができます)
 彼方の親友や恋人や――とにかく彼方のこれからの人生に深く強く関わりを持ち、いついかなるときでも彼方を叱咤激励するために呼ばれた、彼方のための選ばれし人間です。


■追記
 SNOWグループは特殊であり、彼方が他の誰とも肉体関係を持っていないことが、ストーリーを進める条件となっています。このストーリーに完全に入ってしまうと、他グループストーリーを進めることはできません。
 またグループストーリーエンド(キャラ個別ストーリーエンド)を見ることが、SINグループがゲームに登場する条件でもあります。
 エロイベントは各ストーリーに沿った流れの中でのものとなります。回数は極端に少なく、合意の下のそれとなります。
 基本的にエンドは各ストーリーエンドのひとつと、選択肢によるそれぞれのバッドエンドとなります。他グループのような多彩なエンドはありません。(しぐれ、旭は例外的に、他グループキャラクターとのエンドが用意されています)


▲死神グループ
 宿のバイトとして雇われた面々と交流を深める彼方だが、駆り出された龍神の社の蔵の掃除で、誤って棚などが倒壊してしまう。「なんだなー!」友人たちの危機に蔵木は身を呈して庇うが、大惨事に……。
 彼に浮かぶ死相を見るだけしかできない中、壊れたつぼから不思議な何かが現れる。「ふう、この身体をお借りしますよ」その物体は己をミカヅチといい、蔵木の身体に寄生してしまう。

■楠葉虎樹(男) ……世界の守り人
 楠葉竜臥の兄。性格は真面目で頼れるナイスガイで、謙虚さも忘れない人格者の鑑です。将来有望な、かつ人望高いエリート警視でもあります。
 そして草葉茂とは小学校を同じくした親友でもあり、彼が手配され逃亡していることに様々な感情を抱きながら、約束を守るべくこの地にやってきました。
 同性には興味がないのですが、何でも真面目に取り組みため、結果を真摯に受け入れてしまいます。ひとたび関係を持てば、そのまま泥沼のようにはまってしまう純な恐ろしさも備えています。
 ミカヅチには求婚を迫られてしまうほど好意を持たれており、困りながらもその実は何故か嬉しいといった複雑な心情を抱いています。
 この世界における、選ばれし人間の一人でもあります。竜臥の力を抑えること、ミカヅチの求愛を受けること、草葉茂と出会い、彼を芯から堕落……絶望させないことも、知らず彼に与えられた使命でもあります。

 *龍神天守閣に宿泊していますが、昼は村を散策しており、意識しないと出会うことが適わないキャラの一人でもあります。
 *死神グループに属するものの、グループストーリーの進行には余り貢献しません。攻略には絶望グループのストーリーを進め、かつ草葉茂と深く知り合っていなければなりません。
 *攻略しない場合には、死神グループのストーリーの進行具合によりますが、虎樹とミカヅチが恋人同士になるエンドを迎えることも。
 *エロイベントは大体彼が強姦され、それを容認する形となります。
 *虎樹と恋人になる、闇エンド(セックス大好きに変化してしまう)と光エンドの二つに、絶望グループストーリーの成功か否かで内容が分岐します。
 *エロシーンの攻め受けはプレイヤーが選べます。


■楠葉竜臥(男) ……魂を食らう、破壊と死の神
 頭や顔も良く、通っている学園では大変な人気者のようです。しかしその内面には物事や世間に対する苛立ちと憎悪や嫌悪といった若さならではの潔癖さがあり、皮肉にもそれが彼を陰のある人物として更な人気を生んでいます。
 同じ学園の鼻つまみ者として認識されていた西崎と蔵木は、そんな彼の二面性に気づいた上で彼を信奉しました。この一風変わった友情、友人を切り捨てたくとも竜臥本人には出来ず、もはや彼らが心の安らぎとなっていることにも気づいています。
 彼の幼馴染や彼の妹(!)が火花を散らして恋人の座を得ようとしているのですが、あまり嬉しくはないようです。初恋も実はまだで、勝手にそういう話を進められるのが嫌なのも、その不快の一因です。
 また秘め事には興味のない態度を取りますが、内心では泥々とした欲求が渦巻いています。同性には性的な興味がありませんが、友人たちが異性に囚われ自分を忘れることを恐れてもいます。
 しかしそんな中で龍神村で出会った旭に、彼は恋にも似た感情を抱くこととなります。いくら突き放しても醜い姿を晒しても、旭は衣服の泥を叩き落としながら立ち上がるのです。しかも、その眼の光には竜臥への特別な慕情はひとかけらもないまま。壊れるまで泣かせたい気持ちと、優しくして振り向かせたい気持ちの狭間で、彼は更に悩みを抱えてしまいます。
 別の世界では神のひとりなのですが、元の世界で力を分散させられているため、それと同様にこの世界では目立った力を発揮できません。紳一やしぐれなどといった他の神たる存在よりもそのちからは弱く、ゲーム開始時の彼単体ではこの世界に何の影響も与えることができません。(虎樹に抑えられているせいもあるでしょう)
 そして旭に惹かれるのは、彼女がこの世界では再生と復活の象徴としてちからを与えられているからです。死と破壊が、それに引き付けられてしまうのは無理もないことでしょう。
彼女の家から結果的にとはいえ、掛け軸を盗んでしまったのは彼となります。そこに描かれている兎が、何故か旭を連想させてしまうから――。

 *彼方が間にたち、旭と彼との仲を取り持つことが可能です。その際には悪夢・死神・SNOWのグループストーリーをある程度進める必要があります。旭と竜臥が愛と希望で結ばれた際、彼らはまた別の神となり別の次元で新しい世界を作るでしょう。この世界の言葉でいえば、創造神という言葉が適切でしょうか。
 *旭と竜臥が死と絶望で絆を結んだとき(旭が死んだとき)、彼の神のちからが覚醒を始めるでしょう。俊樹はそれを狙い竜臥を食おうとします。彼方がひとりで俊樹を倒すのか協力を求めるのか、そして竜臥は助かるのか否かでもエンドが分岐します。
 *竜臥と彼方でのエンドを迎えたいならば、死神グループストーリーの進行のみで構いません。ミカヅチの復活がなければ、竜臥の嫌がる『日常』からの脱出はならず、彼は心を開かないでしょう。
 *ふたなりのミカヅチに童貞を奪われるイベントを起こすと、西崎とのカップル成立には至りません。逆に竜臥と彼方が結ばれるエンドを見るには必須のイベントとなります。
 *攻略には程ほどに青少年の鬱屈した欲求不満を解消することが必要です。そうしてゆくことで、竜臥は徐々に態度を落ち着かせ、彼方の話も真正面から聞くことができるようになるでしょう。
 *竜臥と恋人同士になる闇エンドと光エンド(西崎が彼方の姑と化す)の二つがあります。
 *エロシーンの攻め受けはプレイヤーが選べます。


■西崎晴男(男)
 通う学園ではワルのてっぺんとして君臨しています。優等生の竜臥がそれでも悪事を懸想し、かつ憧れてもいることを知り、親近感を覚えたところから奇妙な友人関係が始まりました。
 人は見た目、表層だけでは分からないことを悟った彼は、苛めていた蔵木に対しても認識を改め、彼が持つ個性を認めて親友となります。
 またそれから彼の素行も良くなったようで、今では学園の裏の人気者となっています。
 竜臥に対してはストレートに好意を表すため、周囲から驚かれることもしばしば。それは己の内面に悩み不満を抱える竜臥に、少しでも笑顔になって欲しい心情からであり、詮索されるような他意はありません。
 また彼を災難から守れるのならば死んでも構わないという、任侠めいたとも純情とも子供じみたともいえる決心を持っています。
 同性には興味はありません。またすでに数多の経験を済ませており、秘め事に対しては素面で話を流せることができます。
 ですが何故か竜臥がそうした話題に絡むと、不自然な程に動揺するようです。それを思春期の子供を見守る母親のようとも、いや別の意味があるとも、周囲はどちらかといえば微笑ましく思っているのですが……。
 なお学級委員で幼馴染の少女に好かれているようですが、周囲は気づいているのに本人は全く気づかないという、鈍感ぶりを見せています。彼にとっては彼女が自分を尻に敷くような態度は日常であり、格別の意味はないと思っているからです。

 *西崎を攻略するには、ミカヅチが巻き起こすエロイベントを彼と共に鎮火させてゆく必要があります。それは死神グループの中で、日常に変化を求めない、今の自分を変えようとは思わないという――今の皆や自分を肯定できる人間であるからです。
 *西崎と竜臥のカップル成立には、西崎攻略のルートを通らねばなりません。ミカヅチの奔放さを前に、同性への接触に興味を持った彼が、竜臥を求めるのか彼方を求めるのかは、プレイヤーの頑張り次第です。
 *エロシーンの攻め受けはプレイヤーが選べます。西崎と竜臥のエロシーンは、強制的に西崎受けとなります。(竜臥が童貞であることを知り、このまま抱いては何やら申し訳ないと思ってしまったため、そのまま……)
 *西崎と恋人同士になる闇エンド(竜臥の嫉妬)と光エンドの二つがあります。またもちろん西崎と竜臥が恋人同士になるエンドも用意されています。


■蔵木秀臣(男)
 通う学園では重度の(悪い意味での)オタクとして扱われ、身だしなみにも気を配らないどころか、他者を人とも思わないような発言に、男子はおろか女子からもあからさまな苛めを受けていました。
 己は苛められても仕方ない人間でもあると思いながら、周囲の奴等はゴミクズ以下だと激しく憤る心情を持ち合わせており、それが態度に現れ更に苛められるという悪循環を生んでいました。
 しかしひょんなことから西崎と意気投合し竜臥と親しくなったことから、彼の生活は一変します。彼の性格は柔和になり、学園に彼を苛めたり罵ったりする輩はいなくなりました。むしろ周囲からちょっとした畏敬の念を抱かれています。
 蔵木は何よりこの日常を、そしてそれよりも西崎と竜臥を大事に思っています。それの重さは西崎の決意以上のものといっても過言ではありません。
 三次元には興味はあるものの、己の容貌などから諦めており、二次元が俺の嫁!といってはばかりません。しかしその容貌込みで己であると思っていることから、見た目を変えようという気持ちはないようです。

 *攻略には死神グループストーリーを進める必要があります。
 *ミカヅチに身体をのっとられているため、その肉体を自由に使われてしまう、可哀相といえばそうな彼です。精神はきちんと別個に生きており、ミカヅチの行動や言動を内部から必死でいさめ抑えようとしています。
 *のっとられた肉体はミカヅチの姿になるよう再形成されていますが、ミカヅチの気分次第で蔵木の姿になったりすることも。もちろん肉体の主導権を蔵木に与えることも気紛れ(?)に行います。
 *進め方次第ではミカヅチの美しい姿を一時的に得、蔵木自身が望んで彼方はおろか西崎や竜臥や、ゆうと関係を持ったりも……。
 *ミカヅチが蔵木から分離し、元の姿のままで暮らすエンド、痩せてミカヅチの影響を受けた容姿になるエンド……それぞれに、彼方と付き合う・西崎と・竜臥と・ゆうと・皆で仲良く……などとしたエンドがあります。蔵木が見せるエンドの数はかなり多くなっており、他キャラのエンドを迎えた場合でも彼の後日談的なエンドを見ることが可能です。
 *美しくなることを心の底では夢見ていた彼です。攻略には、ありのままの彼を愛することが必要でもあります。
 *エロシーンの攻め受けはプレイヤーが選べます。


■草薙ゆう(男)
 龍神天守閣のバイト話を持ち込んだ張本人。学園では奇行に走る双子の妹ばかりに評判が集まり、容姿こそ美少女然としながらも中身は普通の少年な彼は、どうしても影が薄くなりがちでした。
 普通の少年は漫画やアニメも好き、ミリタリーやプラモも好き……そちらの知識では自信のある蔵木と出会い、いつの間にか彼の仲良しな後輩として行動を共にするように。
 西崎や竜臥と親しくなった今でも影の薄さに悩むことはありますが、ある意味達観し、一般人Aでもいいじゃないかとばかりに彼らの背を見つめ、追いかけています。
 (……追いかけ過ぎて、やや斜め方向に個性がついてきていることには、本人は全く気づいていません。何せ目標モデルが蔵木ですから……)
 気の強い(?)妹のために女性が苦手ですが、だからといって異性や恋に興味がない訳ではありません。そして同性にも多少の興味があるために、懸命にそうした欲求を隠そうとしています。

 *ミカヅチによる魔術をゆうに与えなければ攻略はできません。それまでに好感度を高めておかないと、欲望を持て余して、一時的に戻った蔵木や竜臥を襲ってしまいます。
 *男の娘化し、コンプレックスである双子の妹よりも可愛い、素晴らしいといった賞賛を求めてきます。イベント前での、ゆうの悩みを励まし解消させる方向で進むのが攻略の鍵となります。
 *ゆうと恋人同士になる、闇エンド(彼方以外にも男を作る)と光エンドの二つがあります。またグループストーリーの成功か否かで内容が分岐します。
 *エロシーンの攻め受けはプレイヤーが選べます。


■ミカヅチ(両性具有) ……心を食らう、死の神の従者
 龍神の社に封印されていた魔物のような代物。人の心を糧にしており、特に性的な衝動や興奮がもたらす人の感情が、色々な意味で大の好み。物体に寄生し世界に関われる実体を持つことで、人々に干渉できるようになります。
 両性具有であり無性でもあり、女性の未熟な乳房と青年の胸部を持ち合わせています。性器については必要な際に作り出しているようです。
 彼(彼女)は別の世界では強大な死神のひとつでもありました。その力を恐れた別の世界の神々は、死神を倒し幾つにも分けて様々な場所に打ち捨てたのです。
 彼(彼女)は自分の本体、マスターを探す旅の途中でこの世界に影を囚われ刻まれ、そして封印されてしまいました。更にはマスターと共になれぬように、彼(彼女)の何かを変えられてしまっています。(楠葉虎樹に惹かれるのはそのせいです)
 蔵木という肉を得た今、人々を操りマスターのための糧を集めるのか、それとも選ばれし世界の守り人・虎樹を愛するのか、はたまた別の神である彼方に取り込まれるのか。その悩みすら悦楽にして、ミカヅチは今日も笑っています。

 *登場当時から竜臥が己が主人と分かっています。人たる竜臥は好ましいのですが、己が主人としてはそのちからの弱さに、いかんともしがたい嫌悪感を覚えています。
 *世界を憎悪で埋め尽くそうとする俊樹のちからに惹かれ、その心を喰らってやろうとも。ある意味俊樹の天敵ですが、竜臥の覚醒を促すには俊樹を見逃した方がミカヅチとっては良策です。ミカヅチが俊樹を喰らう方向へ向かわせるには彼方や虎樹との好感度、フラグが重要となります。
 *ミカヅチの好感度は、やはり彼(彼女)が好むもの……強い感情や興奮といった感情を彼に与える必要があります。直人に魔術を植え付その心に反して彼方なしではいられない身体にさせたり、木戸と淫行したり、雅也たち少年を乱交させたり、竜臥に様々な性の味を覚えさせたり……要はするに龍神村を肉欲の渦にしてしまえばいいのです(すべてのイベントを起こす必要はありません)。また蔵木の身体と分かりつつ彼(彼女)と肉体関係を持つことも大事です。
 *蔵木の身体に寄生しながら彼方と結ばれる、闇エンドと光エンド(蔵木も彼方を愛しく思っている)と、俊樹の身体に寄生し彼方と結ばれるエンド、蔵木から分離しまた実体のないものとなり彼方の周囲に居つくエンドなどがあります。
 *攻略しない場合は蔵木から分離し虎樹と結ばれて彼の周囲に居つくエンド、封印されてしまうエンド…等などと、他キャラクターに比べエンド数が多くなっています。
 *エロシーンの攻め受けや性別は、プレイヤーが選べます。


■カグヅチ(男) ……肉を食らう、死の神の従者
 ミカヅチと同じく、別の世界では強大な力を持つ死神のひとつ。ミカヅチが起こす性的な騒動を見逃していると、力をつけた彼(彼女)が召喚します。
 実体がないため普段はミカヅチの持つ試験管様のものに収められており、彼(彼女)が己の身に性的な興奮をたらしめたいときの相手として活躍します。
 ただカグヅチ本人はもう一人の従者(ミヅチ・血をまき散らす、死の神の従者……幼女の外見をしています。残念ながら当ゲームには出てきません)を好ましく思っており、ミカヅチとの姦淫は余り嬉しくないようです。
ミカヅチと仲が良くなれば、その秘め事にも参加できるようになります。

 *残念ながら個別エンドは存在しませんが、グループストーリーを犠牲にするのであれば何度でもセックスできる人物です。
 *攻め受けや、カグヅチのサイズはプレイヤーが選べます。


■追記
 キャラの乱交イベントなどはありますが、それがエンドに繋がらない特徴があります。蔵木を除けば、キャラクター同士でカップル成立が可能なのはミカヅチと虎樹、西崎と竜臥の二組となります。
 ミカヅチと蔵木の話の進展はあまり関係なく、グループストーリーを最後まで進めることがキャラ攻略に必要な条件です。


▲SiNグループ
 日常生活を送るさなか、突然にクレルが何かの力により封じ込められさらわれてしまう。懸命にその後を追う煌は世界を超え次元を超え、とうとう龍神村までやってきた。
 しかしクレルが囚われたここは、様々な世界と次元の狭間、神の力が集う場所でもあった。煌は強大な抵抗に遭い介入することが出来ず、記憶を失い一個人たる少年のままに彼方の下に現れる。
 そして世界の謎を知った煌は彼方に告げる。お前こそがこの世界の神であると。

■如月煌(男) ……世界をまたぐ魔王の片割れ
 彼方の前で、空から降ってきた少年。記憶を失っており、ただとある言葉だけは覚えていたために普段はそれ――『クレル』と、彼の名として呼ばれています。
 誠史郎の病院に入院していますがほぼ毎日脱走しており、記憶や何かを取り戻そうと懸命に村を探索しています。当初は何故か(本人も知らずに)彼方を敵視しますが、徐々にその態度も軟化してゆきます。
 別の世界では、選ばれし人間のひとりでしたが、この世界では全く普通の少年となっています。

 *彼の要請にはなるべく応じ、駄目な際には理由をはっきり述べること。無理強いをしない。友人……親友というスタンスを守り行動すれば吉。
 *煌には力がほぼない状態なため、神である彼方の力がないと超常現象には立ち向かえません。そして煌がいないと、彼方は超常現象へ立ち向かう術(方法、対策、場数)を得られません。
 *クレルと恋人同士であり、記憶喪失の状態でもそれが心のそこにあるがために、彼方の求愛もお遊びの誘いも受け付けません。エロシーンはバッドエンドになる、強姦もしくは脅迫による和姦のみ。
 *友人として……敵として、という闇エンド(彼方が神を自覚する)と光エンドの二つに、SiNグループストーリーの成功か否かで更に分岐します。


■クレル(女) ……世界をまたぐツンデレ魔王
 龍神村に封印されてしまった魔王であり、煌の半身、そして恋人……マスターでもあります。出番はほぼありませんが、目覚めるや否や煌を怒鳴りつけ彼方を葬り去ろうとするので、取り扱いには注意すること。
 ……何故彼女が閉じられてしまったのかは、世界を破壊し統べる強大な力を持つ魔王が、よりにもよって『雌型』であったからです。主に『雄型』対応として成されたこの世界の神である彼方には、いささか厄介な相手でもありました。
 しかし破滅を嫌う世界と人類の意思は、彼女の半身である『雄型』の煌に気づきます。人の子である彼はまた、クレルと愛によって番う仲でもあります。それゆえにクレルの再生を許すこととなりました。

 *個別イベントやエンドはなし。……目覚めた際に彼方が彼女の一撃で殺されるギャグ・バッドエンドならばあります。
 *封じ込められているがその実意識はあり、煌の意識や意思を感じ取っています。煌に無理を強いると、彼を助けたいクレルの意思が彼方の力を瞬間凌駕するため、彼方死亡などのバッドエンドに。


■追記
 龍神湖の底深く、リュッシーが守護する異空間の神殿でクレルは眠らされています。
 彼女を救い出すには、死神の竜臥、天使と悪魔の力を持つ紳一、そしてSNOW世界の、しかし白桜の衣装を纏い巨大な剣を持つ彼方を、この世界の彼方が煌と共に倒さねばなりません。
 上記の登場人物は全て世界の力が作り出した幻に過ぎませんが、その力は強大で、プレイヤーの選択肢のミスが命取りとなります。


▲リンググループ ……隠しキャラとなります
 龍神天守閣でのバイトをさぼり、村をうろつく彼方。そんなある日、彼方は自分を見つめる瞳に気づく。「お兄ちゃん……暇ならボクたちに勉強、教えてくれない?」
 誘われるまま家庭教師と化す彼方に、その双子の少年は囁く。「オレたちに、えっちなお勉強を教えてよ……」

■東村このた(男)
 元気なスポーツ少年。彼方に一目ぼれしてしまう。

■東村ななた(男)
 穏やかな、いわゆるオトメン少年。同じく彼方に一目ぼれし、積極的な性格のこのたに、絶対に抜け駆けしないことを約束させる。

■追記
 隠しキャラとして、二人ワンセットの攻略になります。一旦彼らと仲良くなれば、そのままグループストーリーエンド、すなわち二人とのエンドを迎えられます。
 選択肢によるバッドエンドや分岐はありません。ただルート消滅はありますので、約束はきちんとし、守りましょう。


●留意点
 柴田雅也は基本いつも笑顔で、楠葉竜臥は基本的に怒り顔、勝沼紳一は無表情。性格も同様です。
 理不尽な事に対して、笑顔で泣きながら(それが周囲に効果をあることを知っている)、自分で(指示した以上に)えげつないことをするのが雅也。
 理不尽な事に対して、怒るものの基本は弱虫でもあるため、己の損益を見込み決して自らでは行わない(他者にやらせる)のが竜臥。
 理不尽な事に対して、一切の動揺は(内心では感じているが)見せず、期を待つのが紳一。必ず周囲が彼を守るために動くことを知っているため。


★ とりあえずここまでとなります。お疲れ様でした ★