「学園長、失礼します!」

いきなり学園長室のドアを開けたのは保健医の若月香織だった。
薄いブラウスにブルーのタイトスカート、それに白衣を引っ掛けただけの、彼女にとっての
制服だ。
白衣の上からでも、容易にその肢体が想像できる。
見た目、着痩せするようだが、胸や腰には相応の肉が付いていた。
いつか脱がしてみたいものだと考えながら、学園長は重々しく言った。

「……何の用かね、若月先生。わしに用件のある時は、アポをとってくれんと困るね」
「それどころではありません」

香織は激昂して言った。

「夏綿先生はどこですか!」
「夏綿先生? 夏綿先生がどうかしたかね」
「どうかしたかね、じゃありません!」

普段は温厚な香織にしては、珍しいくらいに憤っている。
彼女にしては無理のないところで、香織たちけっこう仮面グループのリーダーであるけい子が、
あの日以来、どこにも姿を見せないのだ。
主務や学年主任に問い合わせても、ただ「休暇中」というだけで埒が開かない。
詳しいことは彼らも知らないかも知れないのだ。

ただ、これだけは言える。
けい子は、嫌疑の掛けられた高橋真弓の尋問に立ち会うため、学園長らと咎島に渡ったのである。
けい子は学園内の人権擁護委員だから、通達があれば堂々とこうした尋問には立ち会える。
仕置き教師どもが牙を剥き、真弓に狼藉を働けば、その時はけっこう仮面として活躍もできる。
咎島という閉鎖空間の中だから、ヘタをすれば正体がバレる危険はあったのだ。
しかし、こうしたことはけい子にとって何度も経験したことだった。
香織たちは一抹の不安を感じたが、けい子は笑って出かけていった。
そして、それっきりなのだった。
香織は吠えた。

「夏綿先生は、高橋真弓さん尋問のため、学園長たちと島へ渡ったのでしょう!?」
「そうだが……」
「そうだが、って……。それじゃあ先生は、夏綿先生はどこなんです!?」
「そんなことをわしに聞かれても困るが……」

学園長は、大きな椅子にもたれかかって腹の上で手を組んだ。
仮面の下の目は、鋭く香織を見据えている。

「そもそも、なぜ君が夏綿君のことを気にしているのかね。君は保健医であって、夏綿先生が
休んでも、特に影響はないはずだが」
「そ、それは……」

確かにそうなのだ。
香織がけい子のことで、学園長に食ってかかる理由はどこにもなかった。
けっこう仮面であることを除けば。

「それはそうですけど、私が夏綿先生のことを心配してはいけないんですか?」
「そんなことはない。ただ、君とは接点がないように思えたのでな、なぜか聞いてみただけじゃ」
「そ、それは、私はここへ赴任してきた時、何かと親切にしてくれて面倒を見てくれたのが夏綿
先生だからです!」

それは半分事実である。
新人けっこう仮面である香織をサポートし、指導してくれたのはリーダーのけい子なのだ。
けっこう仮面つながり以外でも、けい子とは個人的に親しくしていた。
学園長は、納得したように何度も頷いて見せた。

「……なるほど。頼りになる先輩、仲の良い友人というわけじゃな」
「そうです! それがどうしたんです!」
「いや、別に」

学園長はそっぽを向き、首をぐるりと回した。

「では、お答えしよう。尋問は無事終えた。高橋真弓君は無実だった。彼女には悪いことをした
と思っている」
「無実……?」
「うむ。担任教師の錯覚じゃった。こうした間違いは極めて不本意なのでな、担任には厳重注意
をしておいた」
「そうですか……。で、夏綿先生は?」
「だから、わしは知らん」

学園長はそう言って立ち上がった。
後ろ手を組んで横を向き、香織から視線を外す。

「よくは知らんが、確か休暇を取ったはずだが」
「休暇……ですって?」
「そうじゃ。まあ夏綿君はよくやってくれとるからな。ロクに休みも取らずに、生徒どもを熱心
に指導してくれている」
「……」
「だからまあ、彼女から休暇を申請されたら断れん」
「い、いつからですか」
「咎島から帰ってからじゃ。帰りの船の中で言われた。わしもすぐ許可したが」

そんなことがあるだろうか。
確かに献身的な教師だった。
生徒たちへの厳しくも優しい指導。
親身になっての相談事。
そしてけっこう仮面としての活動。
疲れない方がおかしい。
けい子だって人間である。
休みたくなることもあるだろう。
だが、あの責任感の強いけい子が、香織たちに無言のまま急に休みを取得するなどということは
彼女には到底考えられなかった。
何かあるに違いないのだ。

「……そういうことじゃ、若月先生。解ってくれたかね」
「……わかりました」

学園長が背を向けてそう告げると、香織は軽く会釈して部屋を出た。
しかし、納得しているわけではない。
絶対に何かがある。
香織の脳裏に最悪のシナリオが浮かび上がる。
学園側によるけい子の拉致。
証拠隠滅のための殺害。

さすがに殺しはしないだろうが、けい子を監禁するくらいのことはするだろう。
ましてけい子はあの美貌だ。
淫猥な仕置き教師どもや学園長の野卑な欲望を満たすために、その身体を踏みにじられる可能性
は高かった。
そして、もしそうしたなら、学園から出すわけはないのだ。
性欲の捌け口として飼い殺し。
何しろけっこう仮面である。
学園長たちが遠慮する理由はない。
けい子や香織たちの過去の体験からしても、それがもっとも考えられる。
けい子が無事に戻ってこなければ、まず間違いなくそうなっているだろう。
香織は矢も楯もたまらず、駆け足になって恵たちの元へと走った。
学園長は、やや乱暴に閉じられたドアを見つめていた。

「若月香織か……」

───────────────

学園長と真田の奸計に落ち、囚われた夏綿けい子──けっこう仮面は、凄絶な凌辱を受け続けた。
真田に2回、学園長に1回。
四人の教師たちには、それぞれ4回ずつ。
合計19回もの射精を受けたのだ。
いかされた回数など数え切れない。
わかるのは、20回や30回ではきかないということだけだ。
何しろ4時間にも渡って犯され続けたのである。
何度悶絶し、失神したのかわからない。
意識を失っても、気絶しても、気付け薬としてアンモニアを嗅がされて、強制的に覚醒させられ
そしてまた犯される。
その繰り返しだった。

その事件以後、表面上けい子は失踪していた。
学園内の人気者、夏綿けい子教諭の失踪は、教師や職員間、もちろん生徒の間でも、様々な憶測
を生んだ。
暗いものでは自殺、明るいものでは結婚退職という噂まであった。
生徒はともかく教師の自殺は今までなかったし、ましてけい子はそんな軟弱とは思えない。
といって、おめでたい方の噂も信じがたかった。
そんな素振りはまったくなかったし、あれば少なくともけっこう仮面グループには打ち明ける
だろうからだ。
そうなれば学園から離れ、けっこう仮面の任務も解除されるから、後任の問題もあるのだ。
責任感のあるけい子が、そうしたことを有耶無耶にするとはとても思えなかった。

そもそも残されたけっこう仮面たちは、そんな無責任な噂に踊らされてはいなかった。
考えたくもないが、けっこう仮面の任務失敗──それに伴う拉致監禁。
あるいは殺害という、最悪のシナリオも想定されるのである。

香織や恵、そして結花と千草、光一は、はっきりしたことがわかるまでは表立った行動はしない
ことにした。
けい子という精神的支柱を失い、狼狽し、指揮統率のない状態では、行動に支障が出るという
判断である。
だが、問題が起これば出動しないわけにはいかない。
生徒たち、そして一部の教師、職員たちまでも、けっこう仮面の活躍を待望している。
彼らに残されたたったひとつの希望の火でもあるのだ。
その期待を裏切れば学園は暗黒と化し、学園長の独裁体制のままさらなる悲劇が発生しかねない。
不利と解っていても出なければならないのだ。
但し、闇雲に出ることなく、集団合議で出動人員を決めることにした。
けい子の存在はあまりにも大きく、代役が利かなかったのである。

経験から言えば恵だが、彼女は一途に暴走するところがある。
その手綱を引き締めていたのがけい子だったのだ。
結花と千草も、能力的には問題ないものの、その気の優しさが、ややもすると優柔不断に繋がり
窮地に陥ることが過去にもあった。
人望はあるが、いわゆるリーダーシップには疑問符がつく。
光一は男装していることもあり、行動が制限される。
そもそも生徒という立場は学園内では弱く、突出して目立つわけにはいかないし、学園上層部の
情報は得にくい。

となれば香織となる。
年齢的にはけい子のひとつ下なだけだし、能力的にも不足はない。
だが、彼女はまだ新参である。
けい子や恵は、香織の咎島での活躍に瞠目し、信頼しつつあったが、けい子のようなカリスマ
性には及ばない。
結局、誰にしても「帯に短したすきに長し」なのであった。

二、三日ならともかく、けい子の長期不在は不穏な兆候を生みだしつつあった。
けっこう仮面グループだけでなく、一般職員や同僚教師、そして何より生徒たちが騒ぎ始めた。
担任していたクラスはもちろん、全校的な人気を誇るけい子だけあって、生徒たちの問い合わせ
が教師や事務局に殺到したのである。

失踪判明の一週間後、学園事務局はけい子についての公式発表を行なった。
病気による長期入院。
それに伴う休職であった。
健康美こそがけい子の魅力だっただけに、この説明で納得できる者は少なかった。
もちろんけっこう仮面たちもである。
けっこう仮面たちは焦燥に駆られた。だが、取り敢えず出来ることはなかったのである。一方
夏綿けい子は──。

───────────────

四ヶ月後。
けっこう仮面──夏綿けい子は、まだ咎島に監禁されていた。
学園長派の教師たちの褒賞代わり、あるいは学園長派に引きずり込むためのエサとして、その
肉体が饗されていたのである。
もちろん学園長自身の性処理のためにも使われた。
もはやけい子は、学園長に飼われた性奴となりつつあった。

「い、いや……そこはいやよ……ああ……」

けい子とは思えない、弱った声だった。
相変わらずけっこう仮面の扮装のままだ。
犯す男の好みによって、マスクを取って夏綿けい子として犯されたり、こうしてけっこう仮面
のまま凌辱されたりする。
彼女の意志などないも同然だった。

「くくく……、何が「いや」じゃ。ちょっと触ってやっただけで、おまえの肛門はもうこんな
じゃないか」

学園長は指を舐めて唾液をつけると、けっこう仮面のアヌスに挿入する。
くるくると指を回して皺を拡げ、肛門粘膜を縫うように深くまで入れた。

「ああ……あう……」

いやだいやだと思い、固くアヌスを引き締めていたのだが、学園長の指は淫らに器用に動き、
けっこう仮面のそこは否応なくほぐされていく。
肛門をいびられる恥ずかしさとくすぐったさ、貫かれていく感覚に、けっこう仮面は背筋を震わ
せながらわなないていた。

今日は両手を後ろ縛りにされ、両の乳房も上下をきつくギリギリとロープで縛り上げられていた。
右足を膝で折り、腿とふくらはぎをひとまとめに縛られ、その状態のまま天井で吊られている。
右足が思い切り引き上げられているため、股間は恥ずかしげもなくパカッと開かされていた。
いやらしく排泄器官をいじくられる屈辱や、何度も宿敵に嬲られる背徳感の裏に、開発され切っ
た肉体はたちまち反応を見せる。
身体の芯から疼きだし、つい上擦った声が出てしまう。
また肛門を犯されると考えるだけで、震えが来るほどの官能がけい子の脳裏に去来する。

「あ、あひっ……んむっ……」

学園長の指が根元まで沈むと、けっこう仮面の女肉はめらめらと燃え上がった。
それだけで上り詰めそうになり、慌てて踏ん張って堪える。
きつく締まった肛門を、指がずるっ、ずるっと抜き差ししていくと、けっこう仮面の裸身に小
さな痙攣が走っていく。

「なんじゃ、これしきのことでいってしまうのか? まったく感じやすくなったものじゃな。
いや、もともと好き者だったのか」
「ああ……やめ……て……あむうっ……」

口ではやめてというものの、けい子が欲しがっているのは明白だった。
四ヶ月前よりも、さらに張り詰めた感のある大きな臀部を、物欲しげにうねらせているのだ。
どう見ても、肛門性交を求めているようにしか見えない。

「いやらしい女、けっこう仮面めが。指なんかじゃなくて、もっと太いのが欲しいのじゃろうが」
「違う……違うわ……ああ……」
「何が「違う」じゃ。おまえはさっきからウソばかり言っておる。そんな女にはお仕置きじゃ」

学園長はおもむろに指を抜くと、けっこう仮面の尻が慌てたように追い掛けてくる。
途中で気づいて恥ずかしそうにしていたけい子だが、尻の震えは止まらなかった。
学園長が下半身を剥き出しにすると、側で見ていた小山田が歓声とも嘆声とも言えぬ声を出した。
改めて見ると、やはり学園長の持ち物は禍々しかった。
長大で黒光りしているだけでなく、10代の若者のように硬そうで、大きく上に反り返っている
のだ。
しかも亀頭には真珠だ。
これで責められたら、けっこう仮面と言えども確かにどうにもなるまい。

感心する小山田を尻目に、学園長がけっこう仮面の尻たぶを掴み、大きく拡げて押しつけた。
アヌスをそれで擦ってやると、ほぐれたそこはヒクヒクと蠢いていた。
臀部のうねりも大きくなる。
それでも「欲しい」とまでは言わなかった。最後に残ったけい子の矜持で、決して最初から求
めることはなかった。
犯され、気をやらされ、錯乱状態になればともかく、犯される当初から積極的にはならなかった。
そんなけっこう仮面の意地すらも、学園長には凌辱のスパイスにしかならない。
乱れ切り堕ち切り、従順になり過ぎた女など興味はなかった。
嫌がる女を無理矢理犯し、最後には強制的な絶頂まで押し上げることこそ、凌辱の醍醐味なのだ。
けっこう仮面こと夏綿けい子は、そんな学園長の好みに完全に合致していた。

「では入れてやろう」
「い、いやっ……ああっ!」

先端を肛門に押しつけると、そのまま力を入れていく。
太くて硬いもので無理矢理こじ開けられる感覚に、けっこう仮面の下半身が震えた。
じわりじわりとアヌスが拡げられ、太すぎる亀頭部がめり込むようにねじ込まれていく。
その強烈な圧迫感にアナルセックスの激しさを意識させ、けっこう仮面の身体が灼けていく。

「ああっ……ああ、きつい……ふ、太いわ……」
「もう何度ここを犯されてると思うんじゃ。いい加減に慣れんか」

学園長はそう言うと、ぐっと腰を入れて先を潜り込ませた。
たちまち中の粘膜が、ペニスを迎えるように絡みついていく。
それを引きずり込むようにして、ずぶずぶっと一気に奥まで貫いた。

「うああっ……い、いく!」

けっこう仮面はマスクに覆われた美貌を歪ませ、首を反らせた。
電気が走ったような強烈な痺れが、肛門から背筋を走り抜け、脳髄まで達した。
いきなり官能の絶頂まで飛ばされたのだ。
けっこう仮面は学園長の肉棒をぐぐっと締め上げながら、脚をピンと伸ばし、背中を何度も反
らせて、見るからに生々しい痙攣を見せた。
いってしまうと、ガクッと力が抜けて、立っていた左足まで脱力した。

「こらこら、入れてだけでいくやつがあるか」
「……」
「答える気にもならんか。そら、目を覚まさんか」

学園長は、へばりついたままの粘膜を引き剥がすように肉棒を突き上げ始めた。
けっこう仮面の腰と吊られている左足を後ろから抱え込み、犯していく。
ひと突きひと突き、早くはないが、確認するようにけっこうの腸内を深くまで抉った。
律動が始まると、失神していたけっこう仮面の意識が戻り、悲鳴を出した。

「ああ、これはいやあっ……あああっ……!」

学園長の逸物の威力だった。
長大なものが奥まで抉る。反り返った部分が、腸壁を削る。
そして埋め込まれた真珠がアヌスや直腸の粘膜を擦り上げる。

「やはあっ……いっ、いいっ……た、たまんないわっ……」
「ふふ、ようやく真珠入りの良さがわかってきたようじゃな。じっくり味わうがいい、これが
わしじゃ」

真珠の硬くなめらかな表面が、太いものに押し広げられた肛門粘膜を擦るたびに、発狂しそう
なほどの快美感が全身を駆け抜ける。
気が飛んでしまうほどの快感に、けっこう仮面は首が折れそうなほどにガクガクと振りたくった。
背中と胸を激しく喘がせ、縛られた乳房をゆさゆさと揺すって腰をうねらせる。
そうでもしないと、あまりの快感にどうにかなってしまいそうなのだ。
ここ四ヶ月で身体に刻み込まれた肉悦が、何度も何度もフィードバックする。

「お、お尻っ……お尻がどうにかなるっ……ああ、もうだめっ……」
「尻でいくというのか? ええ、けっこう仮面?」
「いくっ……いきそうっ……」

けっこう仮面は何度も何度も頷いた。
リボンが千切れそうなほどに振りたくり、その美貌は筆舌に尽くしがたい快楽に歪み、よがって
いた。
腹の底から嬌声を絞り出し、汗にまみれた身体を激しく痙攣させた。
いったのかも知れないが、もちろん学園長がそれで許すはずもない。
きつく締め付けてくるアヌスの心地よさを何とか堪え、けっこう仮面の腰を掴むとまたしても
ピストンを始めた。

「ああっ!? も、もういったのにっ……ゆ、許してっ、もうっ……」
「またウソか。乱暴に犯されるのがすっかり好きになったおまえが、この程度で満足できるわけ
がなかろう」

学園長が顎をしゃくって合図すると、待ってましたとばかりに小山田が近づいてくる。
そして、いきなりけい子の股間に手を突っ込むと、媚肉をまさぐりだした。

「学園長の仰る通りだ。こんなに濡らしていて、前にも入れて欲しいんでしょうが」
「いやよ、いやっ……」

ぱっくりと開かれた股間は、盛んに学園長の腰がぶち当たっている。
皺がいっぱいまで拡げられ、太いものをようやく飲み込んでいる肛門が、抜き差しのたびに
めくれ上がっているのが見えた。
媚肉は半ばまで口を開け、膣口からは止めどなく蜜がこぼれ落ちてきた。
学園長は、小山田が入れやすいようにけっこう仮面の胸を掴んで上体を立てた。
小山田が前からのしかかってくる。

「そら、けっこう仮面さんよ。お好みの、肉のサンドイッチにしてやりますよ」
「そ、そんなのいやっ……特にあなたはいやよ!」

部屋に学園長と小山田が入ってきた時から、きっとまたふたりがかりで犯されると覚悟はして
いたものの、やはり前後から責められる恐怖はある。
その上、学園長のアナルセックスによって、もう何度か気をやっているのだ。
肛門だけでなく、膣も信じられないほどに敏感になっている。
連続絶頂で疲れ切っているところに、媚肉も小山田に犯されたら、いったいどうなってしまう
のか。
それを考えると自然に身が震える。

「じゃあ、入れますよ」

きつく緊縛されている上、学園長には肛門から杭のように入れられ、後ろから胸を鷲掴み
にされてしまっている。
拒むにも拒みようがない。
熱くてつるつるしたものが、じわじわとけっこう仮面の膣口を押し広げていく。
ハッとして腰を引けば、後ろを犯している学園長をより深く直腸内に導くことになる。
怖じけていると、逆に学園長が背中を前に押しこくってきた。

「ああ、だめっ……は、入る……入って……くるっ……ひっ……」

カリの張った亀頭部が、捻り込まれるように埋め込まれると、それだけでけっこう仮面は背中
を痙攣させた。
先の太いところが入ってしまうと、あとは比較的スムーズにずぶずぶと膣内に挿入される。

「はああっ……うんっ、くっ……んむうっ……そ、そんな太いの二本も入れられたら……く、
苦しいわ……きつい……」

狭い穴を前後から二本のペニスで貫かれるきつさと苦しさ、そして圧迫感に、けっこう仮面は
大きく喘ぎながら身体をうねらせた。
後ろから入っているものに、前から入ってきたものが、粘膜を隔てて擦れてくる。
その摩擦感は、けっこう仮面の脳髄に火花を散らせ、それが引火して全身に燃え広がった。
小山田の肉棒が沈み込むと、それを待っていたかのように膣襞がいっせいにうねりだし、絡み
ついていく。
小山田はそれを引き剥がすようにして腰を引き、また深くまで一気に押し込む。
徐々に下がってきた子宮に硬いペニスがぶつかると、けっこう仮面はつんざくような悲鳴を
上げた。

「ああ、やめて! 今、そこはだめっ……ああ、赤ちゃんが……」

そうなのだった。
よく見れば、けっこう仮面の下腹部が緩やかに膨れている。
じっくり観察しなければわからないほどだが、それまでの引き締まった腹部に比べ、うっすら
となだらかに膨らんでいるではないか。
けっこう仮面は孕まされていたのだった。

「ははははっ……、けっこう仮面、おまえのようなやつでも腹の子が気になるのか」

学園長が愉快そうに哄笑したが、けっこう仮面はそれどころではない。
子宮に届くまで貫かれ、激しく責められでもしたら流産してしまうかも知れないのだ。
青ざめるけい子などお構いなしに、小山田は責め上げた。
薄い粘膜越しに、アヌスを犯している学園長の肉棒が感じられる。
学園長も腹の子など気にも掛けないように、激しく犯しているのがわかった。
負けじと小山田もけっこう仮面の胎内を男根で引っかき回すようにして抉った。

腹に胎児がいるというのに、無惨に凌辱されている自分に被虐心を燃え立たせているのか、
けっこう仮面の媚肉からは愛液がしぶき出ている。
犯す小山田のペニスに、分泌した蜜がふりかかるのがわかるのだ。
アヌスからの腸液が滲み出ているようで、前後の穴はぬちゃぬちゃ、にちゃにちゃと粘った
淫らな水音が止むことはなかった。
女の都合など一切顧みない乱暴なセックスに、けっこう仮面は倒錯感と背徳感を刺激され
続け、肉の疼きに負けた。

「あ、ああっ……ああ、いいっ……あおおっ……す、すごいっ……」
「なんだ、もうガキのことはいいのか」
「そんなもんですよ、好き者ですからね」
「いいっ……あああ……奥っ……奥に当たって……」

肉同士がぶつかって弾ける音が響き、それすらもけっこう仮面を陶酔させていく。
学園長が背中から手を回し、突き上げられて揺れまくる乳房を揉みしだいた。
きつく縛られて縄目から解放された肉の塊は、大きな手で揉みくちゃにされ、淫らに形を変え
ていた。
学園長の仮面がけっこう仮面の耳元に近づく。

「そんなに気持ちいいのか、けっこう仮面」
「いっ……いいっ……」
「どう気持ちいいのか言ってみろ、ええ?」
「ああ……」

一瞬だけ、けい子は恥ずかしそうに顔を伏せたが、すぐに恍惚とした美貌を仰け反らせて、
喘ぐように答えた。

「ああ……お、小山田先生のは……んんっ……ふ、深く突き上げてくると、いちばん奥に当
たって……し、痺れてくる……ああ……も、戻る時は、中を削るように擦られて……そ、それ
だけでいっちゃいそう……」
「そうか。で、尻はどうじゃ」
「いい……お尻もいい……が、学園長のは……お尻の……お尻の奥まで、ああっ……入って
くるの……あ、それっ……それよっ……、ま、まるでお腹の中まで……犯されてるみたい……
いいっ……」

言ってから、けっこう仮面は「ああっ」と喘いで、自分から腰を振り始めた。
自分の吐くいやらしい言葉に酔っているのだ。
けっこう仮面の淫らな告白を受け、責める男たちはいやが上にも昂奮が高まった。
小山田は思い切り腰を突き上げ、子宮口に亀頭部を擦りつけている。
前の打ち込みが激しくなるのに呼応して、後ろの学園長も本腰を入れてきた。
もう律動のリズムなど合わせていないから、無茶苦茶に突き込むだけだ。
たまたまタイミングが合って、一緒に中まで突き上げると腹の中が圧迫される。
かと思うと、ずれたタイミングで片方が引き、片方が突き込んだりすると、二本の接触部が
激しく擦れていることもある。
好き勝手に責められると、けっこう仮面は悲鳴まじりの喘ぎ声を放った。
それでいて、そんな暴虐をけい子の肉体はしっかり受け止めていた。
体力的にも鍛えられており、性的にもすっかり成熟した彼女の肉は、どのような責めでも官能
としてしまっていた。

「あっ……ああっ……いいっ! いいわっ! す、すごっ! な、中で二本も暴れてっ……」

けっこう仮面の腰使いも激しくなってきた。
小山田が突き込むと、同時に腰を前に突きだして深く入れさせ、学園長が腰を打ち込むと、
後ろに尻を突きだして直腸奥まで入れさせた。

「はああっ! ひっ! だめっ! い、いくっ……またいきそうっ……!」

そう言うと、全身をぶるぶると震わせて脚を突っ張らせた。
ガクガクッと首を仰け反らせ、後ろから責める学園長の肩に頭が当たる。

「しっ、死ぬっ……死んじゃうっ……いく、いくうっっ!!」

前後の穴を収縮させ、全身を固くして細かく痙攣すると、ガクッと脱力して身体を縄目に預けた。
危うく出してしまうのを懸命に堪え、ふたりはまだ腰を動かしていた。

「また派手にいったもんですな、夏綿先生」
「まったくじゃな、こっちも食いちぎられそうじゃ」

ふたりはニヤリとして顔を見合わせると、今度はタイミングを合わせてきた。
前後から再び激しく抽送していく。
学園長の真珠入り巨根が肛門から、学園長ほどではないにしろ人並み以上の小山田の男根が膣
から、擦れ合いながら勢いよく出し入れされている。
いったばかりのけっこう仮面の膣もアヌスもひどく鋭敏となっており、男たちの激しい責めに
悲鳴を上げた。

「ああ、もういやあっ……死ぬうっ……」

肛門も媚肉も、粘膜がめくれ上がりめくれ込まれて、無惨な光景だった。
太くてゴツゴツしたものがあれだけ激しく抜き差しされているため、もう爛れてしまっている
のだが、けっこう仮面にはほとんど痛みはなかった。
そこから感じ取れるのは、気が狂うほどの快感ばかりだ。
どうしてこれほどの快楽になるのか、訳が分からなかった。

「いいいっ……ああ、またよっ……もう、もういっちゃうわっ……」

息が詰まり、頭の中が灼けるほどの愉悦に、けっこう仮面は悩乱していた。
ふたりの男の間で、しなやかに伸びた女体が揉み潰されている。
あまりにも激しい突き込みで、ギシギシと腰骨が軋んでいるかのようだ。
もうけっこう仮面は、ふたりの教師の思うようによがらされ、泣き喚いて喘ぎ続けた。
身体の芯から、腹の奥から次から次へと込み上げてくる鮮烈な肉の快美を、もはや我慢しよう
とも思わなくなっていた。
美貌を苦悶させ、苦しげに呻いているのは、あまりの快感のため、苦しくなってしまっている
からだろう。
打って変わったようなけっこう仮面も悶えっぷりに、犯す小山田も学園長も気がそぞろになっ
てきた。
腰の奥が熱くなって、少しでも気を抜くと出してしまいそうである。

「激しいな、けっこう仮面。どんなズベタでも、これだけ激しく反応する女はおらんぞ」
「まったくですな、学園長。しかも、これで腹に子がいるというのだから呆れる」

その言葉が耳に入り、けい子の僅かに残った理性が回復した。
そうだ、子宮に子がいるのだ。
ここまで性に狂っては、中の子に影響が出るのではないか。

「こっちもそろそろ限界じゃ。出してくれるぞ、けっこう仮面」
「私もいいですかな」
「だ、だめっ!」

けっこう仮面は慌てて首を振った。

「ああ、いや……中には出さないで……。う、後ろはいい……後ろはいいけど、前は……前だけ
は……」
「そりゃ不公平ですよ、夏綿先生。学園長はよくて私はダメなんですか?」
「ああ、だって……お腹の赤ちゃんが……ああ、だっ、めえっ!」

小山田が不満たっぷりの顔で、どすどすと腰を深く激しく打ち込んだ。
けっこう仮面をよがらせて中出しを望ませようということらしい。
それまでのけっこう仮面なら、この企てに屈してしまったかも知れないが、今度は逆に狼狽して
小山田を止めた。

「や、やめて小山田先生っ! そ、そんなに激しくしたら、な、流れてしまうわっ……」
「それじゃ中に出してもいいんですね?」
「それもだめっ……安定期になるまで中は許して……」

けい子は瞳を涙で潤ませて小山田に哀願した。
ぞくりとするような色気を湛えた美貌に、小山田も生唾を飲み込んだ。

「それじゃあ、安定期になれば、いくらでも中で射精していいんですね?」
「そ、それは……」

イヤに決まっている。
例え妊娠の恐れがなくとも、こんな男の体液を受け入れるなど死ぬほどいやなのだ。
だが、そんなことを今言ったら、小山田は怒って容赦なく胎内に射精するに違いない。
けっこう仮面は屈辱を噛み殺して言った。

「は、はい……」
「はっきり言ってくださいよ」
「……。安定期になったら……な、中に、出しても……いい、わ……」
「そうじゃないでしょう。小山田先生のを中に出してください、ですよ」
「……」

悔しそうに顔を背けたけい子だったが、諦めたように小さく言った。

「小山田先生のを……中に出して、く、ださい……ああ……」

けっこう仮面の恥ずかしい言葉を聞いて、アナルを犯したまま学園長が嗤った。

「けっこう仮面ともあろう者が「中に出してください」か。これはとんだお笑いじゃて」
「……」
「しかし、誰の子かもわからんというのに、それでも腹の子が大事か」

妊娠が判明したのは先月のことである。
今まで一月と狂ったことのない生理が二ヶ月なかったのだ。
検査薬で調べたところ、見事に陽性。
懐妊していたのである。

いったいいつ誰の子種を受精したのかはわからない。
それは当たり前で、あの日以来、いったい何人の男に何度犯され、何度膣内射精されたのか、
数もわからないくらいなのだ。
学園長かも知れないし、他の教師たちかも知れない。
サタンの足の爪の子を孕むなど、けっこう仮面としてこれ以上の屈辱はない。
他の教師ども──特に小山田のようないやらしい男の精で妊娠するなど、女として虫唾が走る。
そして真田の可能性もあるのだ。
あの生徒からは、あの時犯されただけだが、それを受精していないとは言い切れない。
女教師が男子生徒に犯されて孕まされるなど、教育者の矜持が許さなかった。
いや、それだけではない。
もしかすると、最初に廃屋で秋本に犯された時ということも考えられるのだ。
あの野卑で粗暴な男の子を身籠もるなど、考えたくもなかった。

いずれにせよ、まったく望まない妊娠であり、絶対にいやな男たちの子種であることは間違い
なかった。
にも関わらず、母性本能の為せる業か、どうしても胎児を庇ってしまうのだ。
そんなけい子の心理を読み取ったのか、小山田がにやりとして言った。

「それほど夏綿先生が頼むのであれば、考えないでもないんですがね……」
「ほ、本当ですか、小山田先生!?」

けっこう仮面は縋るような表情で小山田を見た。
さっきまでの憎しみの混じった顔とは一変している。

「その代わり」

小山田が言った。

「私の希望を叶えてもらえますかな」
「希望って……?」
「ふふ……私が夏綿先生に惚れていたのはご存じでしょう」
「……」

けい子は顔を伏せた。
まさか、この期に及んで結婚しろとでも言うつもりだろうか。

「キスしてもらいましょうか」
「え……」
「キスですよ、キス。恋人か夫婦みたいに熱烈なのをね」
「そんな……」
「そうすれば「夏綿先生の」中には出しませんよ」

出来るはずがなかった。
学園内でも、学園長を別格にすれば、けい子が最も忌み嫌っていたのがこの男なのだ。
その小山田と口づけをするなど考えられない。
むしろ、強姦されるよりも嫌悪感があった。
小山田もそれがわかっているのだろう。
わかっていて、けっこう仮面をとことん堕としてやろうというのだ。

「やはり出来ませんか。では仕方がない、今出すしか……」
「ま、待って……!」

仮に、この場で胎内射精されても流産はしない可能性は高いだろう。
だが、万が一ということもある。
それにあまり激しく犯され続けたら、やはり流れてしまうかも知れない。
取り敢えず胎児を守ってと言えば、少なくともこの場ではこれ以上乱暴な責めはないかも知れ
ないし、射精も外でしてくれるかも知れない。
けい子としては、もはや選択の余地はなかった。
その微かな希望に縋るしかないのだ。

「わ……わかり、ました……」

けっこう仮面はガックリと項垂れた。
小山田はそれを聞いて、嬉々としてけっこう仮面のマスクを脱がせた。
中からは、やや窶れた感のあるけい子の美貌が現れた。
散々気をやらされたせいか、ぞくぞくするような妖艶さが漂っている。
薄いピンク色をした化粧っ気のない唇からは、弱々しい呼気が出ている。
ムラムラしてきた小山田は、いきなりけい子の唇に吸い付いた。

「んんん!? んむうっ……!」

突然唇を吸われ、前歯をこじ開けられ、中への侵入を許した。
大きな舌が遠慮なくけい子の咥内を犯していく。

「んっ、んっ、んんっ……むむう……ちゅっ……むむむ……」

目を固く閉じて、出来るだけ顔を逸らそうとしているけい子だったが、すぐに顔を両手で抱え
込まれた。
男の手で引き寄せられ、逃げられないように固定されて、口を貪られている。

「んじゅっ……じゅぷっ……ん、ん、ん……んんん〜〜っ……じゅるっ……」

まるで別の生き物のような男の舌は、思ったよりもよく動き、けい子の歯を舐め、舌を弄んだ。
思わず舌を引っ込めると、今度は歯茎を舐め回す。
頬の裏側の粘膜をこそぎ取るように擦られる。
脅えたように引っ込めた舌までも強引に引き出され、引き抜かれるかと思うほどの勢いで
吸われた。
口中をかき回され、唾液を飲まれ、舌をこねくられていると、けっこう仮面の脳髄が、また
しても妖しい刺激で冒されていく。
いつしかトロンとした目つきとなり、口の力が抜けた。
小山田の好きなように舌を吸われ、唇を貪られていった。

「んん……んちゅうっ……んっ、じゅっ……むむっ……む、じゅうっ……んっんん〜〜っ」

舌を強く吸われると、身体を突き抜けるような痺れが頭のてっぺんまで到達し、ぶるるっと
身体が震えた。
膣と肛門を肉棒で埋められたまま唇まで奪われるという恥辱感で、軽くいってしまったようだ。

「ぷあっ……はあ、はあ、はあ……ああ……んんんっ!?」

息継ぎのため、小山田はいったん口を離したが、またすぐに吸い付いていく。
その時はもう、けっこう仮面もすっかり男の舌を受け入れた。
舌を咥内に入れれば、自分の舌をそれに絡めてくる。
男が唾液を欲すれば、好きなだけ吸わせてやった。
そして男の側から唾液が流し込まれると、躊躇なくそれを飲み込んだ。
吐き気を催すような匂いだったが、それすらもけい子の被虐感に取り込まれていく。

口を離すと小山田は、再びけっこう仮面のマスクをけい子に被せていく。
けっこう仮面の全身からは得も言われぬ妖美な色気が漂ってきた。
良いように犯され、絶頂させられ、挙げ句、唇まで奪われたことで、肉体の方が完全にスイッチ
が入ってしまったようだ。

小山田と学園長が、再度腰を動かし始めると、抗うことなくよがり出した。
けっこう仮面自ら懸命に腰を振り、男に尽くしていた。
まるで男の精を望んでいるかのような積極さだ。
肉体を踏みにじられ、学園長に肛門まで犯され、大嫌いな小山田のキスまで受けて、けい子の
性感帯が大輪の華となって開いたのである。

「いっ、いいっ……お尻がゴリゴリ擦られてるっ……ひぃっ……くああっ、ま、前もいいっ…
…は、激しいっ……いいいっ……」

仮面の独裁者もその追従者も、高まっていく絶頂感を堪えつつ、けっこう仮面の媚肉とアヌス
を激しく責めたて、突き込んでいく。
太い肉棒が引き抜かれると、前の穴も後ろの穴も、爛れた粘膜をへばりつかせてくる。
それをまた押し込むようにして深くまで突き上げると、今度はめくれこんで中に埋め込まれる。
ふたつの穴は、ペニスを盛んに締め付けて射精を促した。
まず小山田がその刺激に我慢しきれなくなった。

「い、いいですか、けっこう仮面! 出すぞ、もう中に出しますよっ!」
「そっ、そんなっ……」

けっこう仮面の戸惑った声が聞こえた。

「キ、キスさせたら、中には出さないって……」
「ええ、言いましたよ。キスさせてくれたら「夏綿先生の」中には出さないってね」
「それなら……」
「だから」

小山田は陰湿そうな笑みを浮かべた。

「私は「夏綿先生の」中には出さないと言ったのであって、けっこう仮面の中に出さないとは
言ってませんよ」
「え……」
「マスクを被った今のあなたはけっこう仮面。それなら私も気にすることはない」
「そんな……いやあっ!!」

絶望的な悲鳴を上げたけっこう仮面だったが、それも前後からの激しい突き上げに虚ろになって
いく。
吊られた身体が宙に浮くほどの強く激しい突き込みに、子宮や直腸までが軋んでいる。
いくら理性で拒んでも、けっこう仮面の身体が、子宮が精を欲している。
膣や肛門を抉られて、挿入と快感を味わったからには、胎内で精液を浴びる快感も味わわずに
いられなくなっていた。
いやだ、だめだと思うほどに、けっこう仮面の膣もアヌスも絞まっていく。
被虐なマゾとしての恨めしい資質が、けっこう仮面の身体を占拠していた。

「あああっ……もうっ……もう、いくっ……」
「いかせて欲しいじゃろうが」
「い、いかせてっ……」

学園長の意地悪な問い掛けに、けっこう仮面はガクガクと大きく何度も頷いた。
自分はこれほどまでにいきたいのだということを態度で示しているかのようだ。

「ああ、いく……いってしまう……もう……もうっ……!」
「で、出る! 出しますよ!」

けっこう仮面の膣がペニスをきゅうきゅうと引き絞る。
媚肉深くまで入り込んだ小山田の肉棒は、子宮口に完全に密着したままの状態で射精した。

どびゅびゅっ。
どびゅるんっ。
びゅくくっ。
びゅくんっ。

「ひっ! いっぐうううっっ!!」

子宮口に熱い粘液の直撃を浴びて、けっこう仮面はひとたまりもなく気をやった。

「ああっ……あおお……で、出てる……すっごい濃いのがわかる……濃いのがいっぱい……し、
子宮に入ってきてる……ああ、赤ちゃんが……赤ちゃんが……ううんっ、い、いくっ……!」
「くっ……し、締め付けますな、けっこう仮面」

小山田はけっこう仮面の腰を抱き、自分の腰を押しつけて射精を続けた。
びゅくっ、びゅくっと精液が脈打つたびに、けっこう仮面はぶるぶると痙攣を続けていた。
吊られた左足を突っ張らせ、その爪先は内側に屈まっている。

けっこう仮面が小山田の肉棒から精液を絞るように締め付けると、それは同時にアヌスでくわ
えた学園長の肉棒も締めることとなる。
学園長は必死に耐えて、太すぎる男根で狭いアヌスをむごく突き込んでいく。
カリが直腸を拡げ、薄くなったところを真珠がゴリゴリと擦り上げる。
硬い肉棒でアヌスをこじ開けられ、腸内をほじくられて、けっこう仮面は連続していかされた。

「いぐっ……ま、またいくううっ……お、お尻がいっくうううっっ!!」

急激にきつく窄まった肛門の収縮に堪えきれず、学園長もガシガシとけっこう仮面の尻たぶを潰
し、根元まで埋め込んでから射精した。

どぽぽっ。
どびゅびゅっ、どぼどぼっ。
びゅるるっ。
どぷっ、どくっ。
びゅくくっ。

これまた熱い精液を今度は直腸に直接感じ取り、けっこう仮面は背骨が折れるほどに腰を仰け
反らせて激しく絶頂に達した。

「ひぃ! お、お尻にもいっぱい出てるっ……学園長の精液がいっぱい……いやあ……い、
いく!」

けっこう仮面のアヌスは逃がさないと言わんばかりに学園長のものを締め付けた。
もう学園長が腰を押しつけなくとも、けっこう仮面の方が尻を学園長に押しつけてきていた。
小山田にいかされた時と同じく、全身をぶるるっと大きく震わせて、吊られた左足がまた突
っ張る。
爪先は、逆に大きく反り返っていた。
どちらにしても、激しすぎるほどの絶頂を示す身体的特徴である。
学園長は、その豊かに張った臀部を両手で鷲掴みにして谷間がなくなるまで拡げ、腰を捻って
出来るだけ深くまでねじ込んで射精していた。
けっこう仮面はガクガクと瘧のように震えながら、喘ぎ、よがり続けた。

「あっ……ああ、ま、まだ出てる……すごい量……お尻がいっぱいになっちゃう……」
「くく、いったな、けっこう仮面」

学園長はまだ腰をくっつけながら射精していた。
両手で豊満な乳房をぎゅうぎゅうと揉み込んでいる。
けっこう仮面はうっとりとした美貌を晒しながら喘いだ。

「ああ、いい……いった……いったわ……」
「何度いったか憶えとるのか」
「わからない……わからないわ……数え切れない……ああ……」
「好き者めが。こうすればまたいくのじゃろう」

学園長は乳首をきゅっと捻り潰し、まだ勃起したままの肉棒を回転させる。
真珠が、精液まみれの腸内の襞を擦り上げ、けっこう仮面はビクビクっと身体をしならせた。

「ああ、そんなことされたら……ま、またいく……い、いくっ!」

それでもまだ小山田と学園長は、けっこう仮面の中に男根を入れたままだった。
恐るべき執念、いや、けっこう仮面の身体に対する執着だった。
学園長が乳房を揉みながら言った。

「けっこう仮面、心配するな。おまえほどの身体なら、そうそう流産などせんだろう」
「ああ……」
「だが、もし流れても大丈夫だ。その時はまた妊娠させてやるわい」
「な……」

それを聞いて小山田が大笑いした。

「そりゃいい。そうですよ、夏綿先生。あなたになら、何度だって孕ませてあげますよ」

ふたりの淫虐鬼は、そう言ってまた哀れな美女ヒロイン──女教師を辱めていった。

───────────────

施錠した学園長室の中で、サタンの足の爪はデスクに収まって受話器を握っていた。
スクランブルを二重に掛け、万が一にも盗聴されないようにしている。

「……事務長か、わしじゃ」
─これは学園長。何か?
「うむ。ここしばらく、休暇願いの出ている職員はおるかね」
──休暇ですか? 先生方の?
「教師だけではなく、全職員じゃ」
──全職員? わかりました、少しお待ちを。

事務長がパソコンを叩く微かな音が受話器から聞こえてくる。
さほど時間を置かず、返事が来た。

─ふたりほどいますね。
「誰と誰じゃ?」
─ひとりは、一年B組副担任の島原先生ですね。ええと、奥さんのお父上が亡くなったそうで、
喪主になるとかで、昨日から……。
「男か。それと?」
─ええと、もうひとりは……若月先生ですね、保健室の。
「若月香織か! やはりな……」
─は?
「いや、何でもない。それでいつからじゃ?」
─届けは昨日提出されて、形式上問題ありませんでしたので受理しました。今日からです。…
…まずかったですかね?

事務長は恐縮したように小声で言った。
ひとりしかいない保健医に、勝手に休暇をやってしまったことで機嫌を損ねたかも知れないと
思ったのだ。
学園長は鷹揚に言った。

「いや、別にかまわん。代理は来るのじゃろう?」
─はい、それはもちろん。明日から八丈島の方から……。
「それならいい。よくわかった」

学園長はそう言って電話を切ると、ひとしきり考えてから、また受話器を取った。
素早くダイアルボタンをプッシュすると、呼び出し音が鳴る。
四度ほどで相手が出た。

─文教施設企画部です。
「スパルタ学園の……」
─はい、お待ち下さい。

学園長がすべてを言い切る前に、電話を取り次いだ女性職員は回線を回した。

─学園長、私です。
「おお、ひさしぶりじゃな。どうじゃ、本省勤務は?」
─激務で大変ですが、やりがいはあります。それも学園と学園長のお陰です。
「そうか。またひとつ頼まれて欲しいんじゃが」
─何なりと言って下さい。
「コードKじゃ」
─えっ!? け、けっこ……、あ、すみません。コードKで何か?
「けっこう仮面一味のひとりを捕らえた」

電話の相手は驚いて息を飲んだ。
あれほど手を焼いていたけっこう仮面をついに捕縛したのか。

─そ、それはおめでとうございます。え? 一味って、学園長……。
「そうじゃ。薄々は気づいておったが、やつらはチームを組んで行動しておった。そのうちの
ひとりを引っ捕らえてやった。そしてもうひとりも目星がついた」

学園長は自信満々にそう言った。

─して、もうひとりは?
「問題はそれじゃ。実はな、そのひとりがそっちへ向かう可能性がある」
─こちらへ? それは東京という意味ですか? それとも……。
「本省へじゃ。おまえもわかっておろうが、けっこう仮面どもは本省直属で動いておる可能性
が高い。例の教育施設内問題処理センターじゃ」
─はあ、それについてはこちらも探りを入れていますが、ガードが固くて。
「わかっておる。何しろ大臣直轄だし、実質的には永井審議官の管轄下だ」

大臣や事務次官はその都度代わるため、けっこう仮面チームに関しては文部科学審議官の永井
剛が取り仕切っている。
その上に最高司令官がいるはずだが、それが誰かまでは学園長のアンテナにも、未だ掛かって
いない。

「それで、うちの保健医の若月香織という女がそっちへ行くかも知れん。実家へ帰るという届け
が出ておったが、やつの家は長野だ。だが、信越線には乗らず、そのまま都内に留まっておる
らしい」
─なるほど。それで省に乗り込んで、審議官に直接面会するかも知れない、と。

何しろ、けっこう仮面作戦が展開されて以来、最大とも言える危機なのだ。
構成員が敵方──スパルタ学園に拉致された恐れがある。
彼女の正体が判明するだけでなく、作戦や構成員の情報が洩れでもしたら致命的だ。
日本の教育行政のトップ機関が、全裸のうら若き女性をスーパーマンに仕立てていたという
ことが表沙汰に成りかねないのだ。
スパルタ学園サイドとしては、自身の違法行為が明るみになってしまうわけだから、けっこう
仮面についても公表はできない。
反面、文科省の方もいざとなれば捕まったけっこう仮面は見殺しにしかねない。
つまり学園、文科省ともに痛し痒しで、どうしても陰での戦いにならざるを得ないのである。
それだけに、放っておけば組織の崩壊、それ以前にけい子が見せしめとして殺されるか、非人道
的な残虐行為に晒されることも考えられる。
香織としても、事態の推移を見守って、などと悠長なことが言える状態ではない。
それだけに、目立つ行動になってしまうが、審議官にけい子救出作戦を直談判するしかなかった。

「そういうことじゃ。若月香織の情報は送っておく。おまえの方でやつを監視して欲しい」
─わかりました。で、どうします? 引っ捕らえますか? まさかやつらも本土でけっこう仮面
にはなれますまい。となれば、こちらも実働部隊を動かせますが。
「いや、いい。行動を監視してくれ。そして審議官と接触した証拠を押さえてくれればよい」
─了解です。

学園長は、ゆっくりと受話器を置くとおもむろに立ち上がった。
ブラインドを上げ、大きな窓から校庭を見やった。

「……若月香織。次はおまえじゃ」

この後、学園から職員及び学生たちに、夏綿けい子教諭の産休、それに伴う結婚退職が発表された。



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