美幸が部屋に戻ってくると中嶋が開いた扉の前で戸惑ったように立ちつくしていた。

「どうしたの、中嶋くん?」
「えっ・・・・ いや・・・・ その・・・・」

言いよどむ中嶋の視線が扉の向こうへと泳いだ。
怪訝に思った美幸が部屋の中を覗き込むとその理由が分かった。
すでにテーブルは片隅に片付けられ、部屋の中央にぴたりと寄り添うようにして
布団がふたつ並べて敷かれていたのだ。
並んだ2人の手が触れ、互いの視線が交わった。
恋人同士が2人きりで泊りがけの旅行なのだ。こうなるのは自然の流れだろう。
美幸だって中嶋に今回の旅行に誘われた時から当然その覚悟はしてきているし、
またそうでなければ誘いにのるはずもない。
自分がこの手のことにかなり奥手な性格だということは自覚しているが、
それでも時々夏実にからかわれるように『結婚までは身体は許さない』
などとは思っていない。
確かに25になるまで男性経験がないというのはかなり珍しいかもしれないが、
でもそれは単なる偶然、身体を許してもいいと思えるほどの相手と出会えなかった
だけだ。

もちろん美幸も中嶋と付き合う以前に異性との交際がなかったわけではない。
初めて異性から告白されたのは中学2年のときだった。
そして高校時代に初めて付き合った男に大切なファーストキスを捧げた。
また警察学校時代に付き合った男には付き合い始めてすぐに身体を求められたが、
当時の美幸はそれを拒絶し、それが元で喧嘩別れした。
そうして結局この厄介なものをここまで持ち越してきたのだ。
正直そのことにコンプレックスを感じたこともあった。
だが今はそれでよかったと思える。
ようやく身体を許してもかまわないと思える相手とめぐり合ったのだ。
中嶋になら全てを許してもかまわない。
いや違う・・・・ 自分は中嶋にこそ抱かれたいのだ。
まるでそんな気持ちを見透かしたかのように、夏実からは
『思い切って美幸から中嶋くんを誘惑しちゃえばいいじゃない。
でないとあの根性なしはいつまで経っても口説いてこないわよ』
などと発破をかけられたこともあった。
それでもさすがに自ら誘うのには抵抗があった。
だがこうして中嶋から求められれば拒む理由などどこにもない。

「と、ともかく入ろう」

中嶋がようやく覚悟を決めたように言い、美幸を促した。

「ええ」

美幸も言葉少なにゆっくりと部屋に入り、扉を閉めた。
布団の上に座り込んで向き合う二人。
互いの意思は通じ合っているものの、いざとなってみると言葉にできず、
それが何とも重苦しい沈黙を生み出し、2人の間に横たわっていた。
枕元の時計の秒針が刻むほんのわずかな音すら2人の耳には大きく聞こえる。
その何ともいえない雰囲気に耐え切れなくなったように、美幸がテレビの
リモコンを手に取り電源を入れるとニュース番組がやっていた。
トップニュースは2日前に解散した衆議院議員総選挙の話題で、
この辺りを地盤とする警察官僚出身で党三役を歴任した大物与党議員・
曽根蔵陽太郎がお国入りしたという話題だった。
曽根蔵は選挙にも圧倒的に強く、今までこの選挙区ではもう20年近くにわたって
ほぼ無風選挙が続いていた。
だが今回は政権交代を待望する世論の大きな荒波がこの選挙区にも押し寄せて
曽根蔵も厳しい選挙戦を強いられるのではないかとの憶測がなされ、これまで
選挙になってもほとんど地元になど戻ってこなかった曽根蔵当人が解散直後に
真っ先に地元に戻ってきて、陣営のてこ入れを図っているようだ。
その他もこの地方のローカルニュースばかりだったが、最後に一つだけ東京での
玉突き衝突事故のニュースがやっていた。

「中嶋くん、これって・・・・」
「ああ」

2人が顔を見合わせた。
それは墨東署管内で起こったもので、死者こそ出なかったものの負傷者の数は
10人を超えていた。当然、交通課の仲間達はおおわらわだったに違いない。

「ちょっと夏実に詳しい話を聞いてみるわ」

一人の女から警察官の顔に戻った美幸が携帯電話を開く。
だが、すぐに諦めた。

「圏外だわ、ここ」

美幸は立ち上がり、中嶋に言った。

「ちょっと宿の電話を借りてくるから待ってて」

だが、その美幸の右手を中嶋がぐっと掴んだ。

「えっ・・・・ な、中嶋くん」
「だ、大丈夫さ。きっと辻本やみんななら何とかしてるさ」
「でも・・・・」

中嶋は美幸の右手を掴んだまま立ち上がった。

「小早川、今日は・・・・ い、いや、今だけは仕事のことは忘れてくれないか」
「でもそれじゃあ・・・・」

何か言いかけた美幸を中嶋はその腕の中に抱きしめた。

「あっ・・・・ 」

一瞬、美幸の身体がビクンと震えて強張ったが、すぐに力が抜けた。
美幸は警察官から再び女の顔に戻るとそのまま中嶋の厚い胸に顔を埋めて
身をゆだね、なすがままに任せた。
中嶋はようやく求愛の言葉を途切れ途切れに囁いた。

「小早川・・・・ お、俺は、きみを・・・・ 愛してる・・・・
だ、だから・・・・ き、きみが・・・・ 欲しい」


あまりに直截的な求愛の言葉。それでも美幸は小さく頷くと小首をあげ、
潤んだ瞳で中嶋を見つめた。

「私も愛してる・・・・ 中嶋くん・・・・ 私を・・・・ 抱い・・・・」
最後の一言を言う間に唇が塞がれた。

「ううっ・・・・」

中嶋が美幸の小さく柔らかな唇に自らのそれを押しつけ貪る。

「んぅ・・・・」

またたくまに中嶋の舌が口唇と歯列を割って侵入し、美幸のそれを絡め取り、
ねっとりとした唾液が交じり合う。
キスをしたまま中嶋は美幸の半纏を脱がせると、そのままもつれ合うようにして
背後に押し倒し、二人の体重を柔らかい布団がぐっと受け止めた。

「小早川・・・・ 愛している」

中嶋は身を起こすと美幸の浴衣の帯紐をもどかしげに解いて胴から抜くや、
襟元に手をかけ大きく左右に開いた。

「あぁっ!」

美幸の小さな叫び声とともに左右に大きく浴衣がはだけた。
そして・・・・ 中嶋の眼下に現れたのは上下の下着だけを身に纏った
白く眩しい美幸の肢体。
シンプルなデザインのベージュのブラにつつましく守られた美しい二つの隆起。
83センチCカップのそれは決して大きすぎはしないが、スレンダーな美幸には
十分すぎるボリュームで、その中央に美しい谷間をなしていた。
そしてそれだけのバストなのに、仰向けになっても決して型崩れすることなく
きれいな半球形のフォルムを描いていた。それもたぷたぷと下を向いた太目の
巨乳ではなく、瑞々しく張り切って先端を尖らせている見事な美乳だ。
豊かなバストとは一転して一片の贅肉もないウエストは艶かしい括れを形作り、
腰はそれなりに豊かだがグラマラスというほどではない。
ヒップは大きすぎず小さすぎない左右の微妙なバランスを保ったピーチ型。
そしてそこから適度に肉の乗った白い大腿部と、惚れ惚れするようなすらりと
長い美脚が伸び、きゅっと締まった足首へと繋がっている。
中嶋はその優美な曲線で描かれたボディラインに思わず息を止めて目を見張った。
いや、中嶋ならずとも男なら誰でも目を奪われずにはいられない魅惑的な女体が
そこに横たわっていたのだ。
そんな中嶋の視線から逃れるようにわずかに美幸が身体を捩り、声を震わせた。

「そんなに見つめないで・・・・ 中嶋くん。灯を・・・・ お願い」

中嶋は我に返り、自らも浴衣を脱いで上半身裸になると、枕元のスタンドライト
を最弱に調整してから天井の蛍光灯を消した。
ライトのシェードを通した白熱灯の淡いオレンジ色の光が美幸の半裸姿を暗闇
の中に浮き上がらせ、その凹凸部分に微妙な陰翳を作り出してより淫微な雰囲気
を醸し出す。

「きれいだ、小早川・・・・ 本当にきれいだ」

中嶋はゆっくりと美幸に覆いかぶさり二人の身体が重なった。
美幸の身体の全てを自分の中に閉じ込めるように力強く抱きしめ、
互いの肌が密着し、心臓の鼓動が重なり合う。
自らの腕の中でかすかに震えている美幸の肢体。
それは柔らかく、しなやかで、そして温かい。
その時、美幸が中嶋の耳元で何事か囁いた。

「中嶋くん・・・・ 私・・・・ なの」
「うん? 何だって?」

訊き返した中嶋に美幸はもう一度震える声で言った。

「私・・・・ 初めて・・・・ なの」
「えっ?」

もしや、とは思っていた。それに以前酔っ払った夏実から
『中嶋くん、美幸は間違いなくバージンよ。だからアンタは美幸の初めての男に
なれるってわけよ。どう、嬉しいでしょ?』
などとからかわれたこともあった。だが現実にそれを彼女自身の口から聞かされ、
一瞬動揺した中嶋だったが、優しく美幸に囁き返した。

「わかってる、小早川。嬉しいよ」


中嶋の手が美幸の背中と布団の間にすっと差し込まれ、ブラジャーのホックを探る。
すぐにそれを探り当てると指で捻ってパチンとはずし、緊張感を失ったブラを
ずいっとをたくし上げた。
白いバストがブラの圧力から解放されてプルンと揺れ、何も隠すことなくまろびでた。

「ああっ!」

眼前に露わになった美幸の双球。張り切った半球形がその中身の充実ぶりを
誇示するかのように、左右にぶれることなくぐっと盛り上がり、その頂点に
可憐な蕾を咲かせている。

「きれいだよ小早川」
「いや・・・・ 恥ずかしい」

思わず美幸は両手でバスト覆い隠した。だが中嶋はその両手首を優しく掴むと
ゆっくりと払いのけ、再び露わになった双球にそっと触れると丁寧に揉み込み始めた。

「あああっ!」

掌に吸い付く肌理細かい肌のしっとりとした感触は高級感溢れる絹の手触り。
熟す寸前の果実のように瑞々しく、揉み込めば揉み込むほどその決して固すぎず
柔らかすぎない絶妙の弾力で中嶋の指を弾き返して飽きさせない。
その感触を愛おしむように中嶋は優しく丹念に愛撫を続けた。

「ああぁっん・・・・ くぅ・・・・ はあっ・・・・」

その愛撫に敏感に反応し、ぞくぞくするような艶っぽい響きが美幸の小さな口から
漏れてくる。
中嶋は双球全体を両手で包み込むようにして丁寧に揉み込み、隆起の頂点へと
指を滑らせて乳首をそっと指先で摘んで軽くこねる。

「あああぁっ・・・・ あうっ・・・・ くぅ・・・・ ああんっ」

美幸の息遣いが徐々に荒くなり、それに比例して喘ぎの艶っぽさも増していく。
乳房への丹念な愛撫と乳首への刺激。それを幾度となく繰り返しているうちに
バスト全体がピンク色に染まると同時に薄色の乳輪がぷくっと膨れ上がってきた。
そして乳首が徐々に立ち上がって丸みを帯びた円錐形となり、バストに影を落とす。
すかさずそこへ中嶋の唇が吸い付いた。

「はううっ!」

敏感な部分にぴりりと走った刺激に美幸の身体がびくん跳ねた。
中嶋はこりこりと固くなった乳首にそっと口付けし、ちょんちょんと啄ばみ、
ゆっくりと舐め転がし、優しく甘噛みする。もちろんその間にも乳房を揉みしだく
行為を休みはしない。

「ああんっ! だ、だめっ・・・・ 中嶋くんっ・・・・ あうっ!」

糸を縒り合わせるような切なくも艶っぽい美幸の喘ぎ声に中嶋は一層昂ぶり、刺激
され、夢中になって美幸の美乳を貪り続けた。
その執拗とも思える愛撫に、乳房全体が燃えるように熱くなり、
そこから広がった妖しい熱は確実に美幸を内部から燃え上がらせていた。
身体全体が上気したように薄ピンク色に染まり、頬は赤らみ、呼吸は乱れ、
中嶋の愛撫に合わせるようにしきりに腰をもじつかせ、脚をすり合わせて
膝の内側同士を擦り付けていた。乳房・乳首への愛撫だけですでに下半身が
蕩けだし、官能の淫らな花がまさに開花し始めていたのだ。

「ああっ・・・・ な、中嶋っ・・・・ くんっ!」

いつの間にか美幸の浴衣は全て脱がされ、彼女の身を覆うものはブラ同様に
シンプルなデザインだがワンポイントでフリルがついているショーツのみ。
中嶋は左手で乳房を愛撫し、乳首を啄ばみながら、右手をその最後の一枚へと
すっと伸ばし、ラインの縁から指を中へと滑り込ませた。

「あああっ!」

美幸の声がさらに高くなり、恥丘をすべる中嶋の指に触れるのはざらりとした
若草の感触。
それを掻き分けその奥にひっそりと息づく裂け目を探り当てると、すっと侵入
させた。

「あぐっぅ・・・・ そ、そこはっ・・・・ だっ・・・・ だめっ・・・・
あああんっ!」

その中はすでに熱く蕩けて奥からは滾々と湧き出る愛液が中嶋の指に絡みつき、
美幸の「女」がすでに「男」の受け入れ態勢を十分整えつつあることを教えて
くれた。
中嶋はいったん指を引き抜いてそのままショーツのサイドに引っ掛けると、
今度はやや乱暴にそれをずりおろして足首から一気に抜き去った。

「(こ、これは・・・・)」

眼前に現れた一糸纏わぬ美幸の裸身。
そのあまりの美しさに思わず中嶋がはっと息を呑み、声を失った。
それは先ほど2人で見た光景よりもずっと美しく、ずっと魅惑的で、そしてずっと
・・・・
淫蕩な魅力に溢れていた。この世にこれほど淫美なものがあるのだろうか。

「きれいだ・・・・ 本当にきれいだよ、小早川」

ようやくそれだけを言葉にすると、中嶋は美幸の下半身へと身体を沈めて両脚を
割り、股間へと顔を埋めた。

「ああっ・・・・ そ、そんなっ・・・・ い、いやっ・・・・」

その思いもかけなかった行為に美幸の身体が硬直した。

「小早川・・・・・ 大丈夫さ。力を抜いてくれ」

年齢のわりに若干薄めの若草はきちんと手入れが行き届いたきれいな逆三角形。
そしてその下ではまさしく美幸の穢れなき純潔を証明するかのような
色素の沈着など微塵も感じられない鮮やかなピンクの小ぶりな秘唇が、
まるで中嶋を誘惑するかのように淫らに瞬き、わなないていた。

「だ・・・・ だめっ・・・・ な、中嶋くん・・・・ そ、そんな・・・・
ああんっ!」

身体は許すつもりだった。
だがこのように「女」の部分を凝視されるのは、ある意味それ以上に恥ずかしい。
その羞恥に耐え切れず、美幸が抗議の声を上げた。

「な、中嶋くん・・・・ いやっ・・・・ お願い・・・・ そんなとこ・・・・
見・・・・ 見ないで」

だが中嶋は自らを瞬き誘うその誘惑に負け、秘裂に直接吸い付き、キスをした。

「あぅ!」

美幸がびくんと痙攣し、ひときわ高い声を上げた。

「お、お願いっ・・・・ 中嶋くん・・・・ そこはもう・・・・ あああっ!」


それはおよそクンニとすら呼べない軽いキス。
それでも美幸は身悶えして身体を震わせ、苦しげに喘いだ。

「あうっ・・・・ お、お願いっ・・・・ な、中嶋くんっ・・・・
そ、そこは・・・・ もう・・・・ やめてっ・・・・ あああっ!」

中嶋は顔を上げ、身を起こした。
まだまだこの魅惑的にわななく秘唇を自らの口と舌でもっとじっくりと
味わいたかったが、その楽しみはまた後に取っておくことにした。
すでに男根は痛いほど張り詰めていきり立ち、凶暴なほどその存在感を
主張していた。
そして何よりも中嶋自身が美幸と早く一つになりたい気持ちに駆られていたのだ。
トランクスをズリ下ろして怒張しきった自らのペニスにゴムを装着した。
美幸と初めて身体を重ねるのだ。本当はこんなものは使いたくはない。
だがそれはさすがに男のエゴというものだろう。万一を考えれば今美幸を
妊娠させるわけにはいかない。
改めて美幸を仰向けに組み敷き、彼女の両脚をぐっと開いてそこに自らの身を
割りいれた。
正常位――最もノーマルな体位で、女性にとっても一番楽で安心できる体勢だ。
そこでいったん美幸の手を取り、硬直しきった自らのペニスへと導いた。

「小早川・・・・ わかるかい」
「あっ・・・・」

美幸の大きな瞳がさらに見開かれる。
その手に触れた感触・・・・ 超極薄のゴムの膜を通してもそれははっきり
分かる。
男の陰茎というものはここまで太く、硬く、熱くなるものなのか。
このひくひくと拍動する熱き物体が今から自分の中に入ってくるのだと思うと
信じられなかった。
中嶋が美幸の耳元で囁いた。

「小早川・・・・ いくよ・・・・」

美幸が目を瞑り、こくりと頷いた。
中嶋は美幸の両肩横に両肘を着くようにして覆いかぶさり、
半開きになった彼女の股間に腰がぐっと沈めていく。
昂ぶり猛ったペニスが美幸の秘裂を過たず射程に入れてその花弁を確実に
捉えて叩くや、ずいっと侵入を開始した。

「あうっ!」

その瞬間、ぬちゃっという音とともに先端がはまり込み、
ぐっと膣口が押し広げられた。

「あああっ! な、中嶋くんっ!」

美幸の腕が中嶋のわきの下を通って背中に回され、しがみついてくる
中嶋は自らの身体で美幸を押しつぶさないようにゆっくりと体重をかけ、
その動きにつれて中嶋の熱く滾った剛直が美幸の中に徐々にはまり込んでいく。
美幸の処女膣は狭隘でかなりきつく、最初の侵入に少し手間取ったが、
一度はまり込んでしまえば、そこからの先の侵入は、中から尽きることなく
溢れ出てくる愛液に助けられて思いのほかスムーズにいった。

「はうううっ!」

十分に濡れ、受け入れ態勢は整っていたとはいえ、それでも破瓜の衝撃と
鋭い痛みに美幸は声を上げた。だが、その身を切り裂くような激烈な痛みの辛さ
より、愛する男と初めて一つになれた歓喜がはるかにまさって美幸の全身を貫い
ていた。
中嶋がさらにぐいと腰を送った。
潤みきった処女膣が押し広げられ、より深く侵入してくる剛直を懸命に受け入れる。

「あああっ! あうっ!」

美幸の身体が突然跳ねた。中嶋はその動きに合わせるように上から身体を預けた。
そうすることで熱くたくましい肉刃が一気に膣内を占領し、ついにはその大部分が
美幸の中に埋まり込んでいった。

「な、中嶋くん・・・・」
「小早川・・・・」

腰で繋がっりあったまま息を荒げて至近で見詰め合う二人。
もはや言葉は要らなかった。
この愛しい女性(ひと)をようやく一つになれた、自分一人のものに
することができた。
もう二度と彼女を放さない。小早川美幸は中嶋剣ただ一人のものだ。
中嶋が美幸をぎゅっと強く抱きしめた。
互いの身体がさらに密着し、美幸の中により強く、深く中嶋自身が嵌り込む。

「痛っ・・・・」

一瞬、美幸が苦痛の表情を浮かべ、中嶋の背中に爪を立てた。

「小早川・・・・ 大丈夫か?」

中嶋が美幸を気遣う。
もちろん大丈夫のはずはないだろうが、美幸は気丈に小さく頷いた。

「うん・・・・ だ、大丈夫・・・・」

そして美幸は彼女の特徴である少し紫がかった瞳を潤ませ、喘ぎながら囁いた。

「中嶋くん・・・・ お願い・・・・ きて」


中嶋は小さく頷くとゆっくりと腰を振り始めた。
中嶋の腰が小刻みに上下するたびに美幸の狭隘な処女膣を滾った剛直が
いくどとなく往復する。

「ああっ、ああっ、あああっ!」

美幸が大きな声を噴きこぼして、中嶋の身体を迎え入れる。
淫蜜に溢れた美幸の「女」が熱き剛直に歓喜してぎゅっと咥え込み、
さらに蕩けた肉襞がそれに絡みつくようにしてぐいぐいと締め付けてくる。

「うぉっ、うぉっ、うぉっ」

中嶋が亀頭の先端から押し寄せるその快楽に声を上げた。
美幸もまた蜜壷が刺し貫かれるたびに襲う激しい痛みとともに、
それに何倍かする女体を貫く快楽の波に翻弄され続けていた。
美幸の白い裸身がぐっとのけぞり、身悶えしながら中嶋のたくましい身体に
しがみつき、中嶋の背中に立てた爪をぐっとそこに食い込ませる。

「ああっ! ああっ! あああっ! 中、中嶋くんっ!」

中嶋が打ち込むたびに美幸のバストが大きく波打ち、透き通るような白い肌に
ねっとりとした汗が玉となって噴き出して妖しく光らせ、汗に濡れた長い黒髪が
盛大に乱れて美幸の身体や顔に散っている。
動けば動くほど淫蜜の分泌も激しくなり、美幸の涼やかな美貌や魅惑の肢体とは
裏腹のジュポッジュポッという結合部分から漏れ聞こえてくる卑猥な響きが、
美幸の甘く切ない喘ぎと中嶋の歓喜の咆哮とに交錯して淫猥なハーモニーを奏でる。
小刻みだった中嶋のグラインドが徐々にスピードを上げつつ大胆かつ激しくなって
美幸の蜜壷を刺し貫いて往復する。
それが繰り返されるたびに、押し寄せる快楽の波も次第に大きなうねりとなって
美幸を翻弄し、官能の最頂点へと徐々に徐々に運び去っていく。
それがどれくらい続いただろうか、中嶋の引き締まった身体の中で、
溶けてなくなってしまったのではないかと錯覚させられる腰を淫らに揺すりながら、
ついに美幸は絶頂の寸前まで追い詰められ、あられもなく叫んでいた。

「お、お願い、中嶋くん・・・・ も、もう、だめぇぇぇ!」

そして・・・・

「うおぉぉぉぉぉぉぉ!」

中嶋が一段と高い咆哮を上げ、満を持した最後の強烈無比な一撃を美幸の中へと
打ち込んだ瞬間、亀頭に走るズキッとした痛みとともに頭の中で白い花火が破裂
し、同時に下半身も爆発していた。

「うおおっ!」「あぐぅっ!」

二人の歓喜の声が交錯して互いの絶頂がシンクロし、美幸の身体がびくんと跳ねる
と同時に、中嶋は一気に全てを放出していた。

──────────────────

「ふう・・・・」

美幸の中から抜き出した中嶋は、射精直後のけだるい開放感の余韻をしばらく
楽しんでいたが、息を整えてゆっくりと身を起こし、美幸を優しく見つめて微笑んだ。

「大丈夫だったか、小早川?」

息を荒げながら美幸は中嶋を見返し、わずかにはにかんで小さく言い返した。

「ばか・・・・」

下腹部にはまだ鈍痛が残っていた。
破瓜の衝撃と痛みは想像以上ではあったが愛する男とようやく身も心も一つになれた
満足感と高揚感はその痛みすら忘れさせた。
美幸が中嶋に手を伸ばしてきた。中島はその手を放すまいと互いの全ての指を
一本ずつ絡めてしっかりと固く握り締めてもう一度強く彼女を抱きしめた。
美幸の息が整うのを待って2人は布団の上で身を起こして向き合うと、
中嶋は真剣な眼差しで美幸を見つめ、彼女の両手を取って言った。

「小早川・・・・ 俺とけっ・・・・」

一瞬の空白。中嶋がゴクリと唾を飲み、美幸がはっと息を呑んだ。

「俺と・・・・ 結婚してくれ」

美幸の大きな瞳がさらに大きく見開かれた。ずっと待ち望んでいたその言葉。
何の飾り気もない、不器用だが誠実ないかにも中嶋らしいプロポーズ。
だが美幸にとってはその言葉だけで十分だった。

「うん。ありがとう、中嶋くん」

涙で濡れた美幸の頬を指でそっと拭ってやる中嶋。

「絶対に幸せにするよ、小早川。誰よりも君を愛している。
いつどんな時でも、たとえ何があろうと、小早川の事は俺が一生守ってみせる」

中嶋なりに考え抜いたセリフ。美幸はそれに最高の笑みと短い言葉で応えた。

「私も愛してるわ、中嶋くん」

二人の距離が縮まり、唇が重なった。
長いキスを終えると、中嶋がハンガーにかけた自分の上着のポケットから
小箱を取り出し開いて見せた。
そこには小粒のダイヤをあしらった指輪がきらりと輝いていた。

「給料3ヶ月分とはいかなかったけど・・・・ 受け取ってくれ、小早川」

美幸はこくりと頷いて、左手の甲を上に向けて差し出した。

「嵌めてくれる? 中嶋くん」
「あ、ああ」

震える手で美幸の左手薬指に指輪を嵌める中嶋。
手の甲を少しそらせるようにして嵌められた指輪をじっと見つめ、
美幸は満面の笑みを中嶋に向けた。

「ありがとう、中嶋くん。本当に嬉しいわ」

中嶋が照れ隠しのようにくだらないジョークを言った。

「ほ、ほら、これはまほちゃんに上げたのと違ってちゃんと本物の指輪だからな」

美幸はクスリと笑って返した。

「じゃあ私も『剣ちゃん』の本物のお嫁さんになってあげないとだめなのね?」
「あ、ああ・・・・ そうしてくれると嬉しいな」
「中嶋くん・・・・」
「小早川・・・・」

再び見つめ合う2人。そこで急に中嶋がまじめな顔になった。

「それでさ小早川・・・・ 一つお願いがあるんだけど、いいかな?」
「だめよ」美幸が急に子供っぽい笑みを浮かべた。
「えっ?」
「『小早川』じゃなくて、『美幸』って呼んでくれたらお願いをきいてあげる」
「じゃ、じゃあ、み、美幸。お願いがあるんだけど」
「何?」

中嶋は美幸の両肩をぐっと掴んでそのまま背後に押し倒し、囁いた。

「もう一度・・・・ いいだろ?」

美幸は嫣然と微笑み、中嶋の首に腕を回して艶っぽく囁いた。

「不束者ですが、よろしくおねがいします、中嶋くん」



      戻る   作品トップへ  第三章へ  第五章へ