好きの理由
最近僕はおかしい。
クゥさんが気になって気になってしかたがない。
クゥさんが話す言葉
クゥさんが動かすその指
クゥさんが時々する遠くを見つめるようなような瞳
クゥさんが歩くその後ろを動く影までも
ぜーんぶっ、気になる!!
なぜだっ!?
だってクゥさんは元解放軍の英雄で、ほんとうは今ごろ王様になって国を治めてるはず
だったけどならずに旅にでるなんてカッコイイことしちゃって、でもでも今は僕が軍主の
同盟軍に手を貸しててくれてて…!!
確かに僕なんかと違って尊敬に値する人だし、スゴイ人だと思うけど…だけどっ!
ならなんでここまでクゥさんの一挙一動が気になるんだ!?
ぼ、僕は一体どうしてしまったんだよ〜〜〜〜(涙)
一階の広場のど真中、頭を抱えてしゃがみ込む。
だめなんだ、最近、このことを考えるたびに僕はこうなってしまう。
ホント僕としてはこんないちいちうざったい思考に捕らわれるのは大嫌いなんだけど…
てゆーかこんな女の子みたいなと細かいことちまちま考える僕なんて嫌だーーーー!!
石板の前のルックがなんかものすごく不審そうに見ているのがわかる。
そこにたまたまいたオウランとかキニスンとかもこちらに気付いてきて…
でもこれが始まるとしばらく僕は動けない。
うううこんな人のたくさんいるところで始まるなんてー、ホント僕は最近おかしい。
誰かが近づく気配がする。
あああ待って待って今僕に話しかけないで今誰かに話しかけられたら僕―――――
「トキ、どうしたの?」
どくん、と一つ大きく心臓が音をたてる。
思考が停止する。
この声は―――
「クゥ、ほっときなそんな奴。どーせまたくだらないことでも考えてるに決まっている」
ルックが石板の前からいらぬ声を投げる。
「えっ…でももし気分が悪かったりするならホウアン先生のとこ連れてかないと」
「クゥ今来たばっかで疲れてるだろ?そんなバカ猿にかまう必要ないよ」
「ルック…ι」
あああああああ。
僕ののーみそがフリーズしている間にもルックとクゥさんの話はすすんでいった。
そしてクゥさんが手を差しのべて
「とりあえずここでしゃがんだままじゃどうにもならないから、行こうよ?」
思考凍結した僕の腕をつかもうとしたものだから
ばしっ
「…あ……」
僕は何にも考えていなかった。
数秒たってから気付く。
ぼ、僕は…
「あ…クゥ、さん…?」
おそるおそる顔を上げる。
そこにあったのは優しい笑顔を浮かべたクゥさんの顔。
「トキ…」
僕はホッとした。
僕を優しく呼ぶ声
もう一度僕に手を差しだしてくれる手
笑んだため細められた僕をのぞき込む瞳
かがんで顔にできてくる影までも
クゥさん…?
差し出された手が近づく。
ルックが何故か目線をそらした。
ぐに。
「なにさらしとんじゃワレ」
「へっ……?」
頬をつかまれた。
あ、あれ、クゥさん…?
い、今なんて…?
なんとおっしゃって…?
あまりの唐突さに我が耳をうたがう。
でもジンジンとした頬の痛みが現実を伝えてくる。
もしかして…
「僕が…」
もしかして…
「あっ、あの…ι」
まぢですか?ι
クゥさんがにっこり優しい笑顔のまま続きを話しだす。
「僕がせっかく医務室連れてったげようってのに随分反抗的だね?それとも何、僕に対する不満でもあるの?だったら今すぐ帰ってあげようか?」
ルックがやれやれというように肩を落とした。
「えええ、あああにょー!?」
僕はもうどうしていんだかあわあわするしかないι
クゥさん…目がまぢですぅ…(恐)
てゆうかやっぱり怒ってたんですかー!!
「そうでなくとも近頃トキは僕に対してすごく反抗的だよね?僕がどんなに優しくしても目を合わせないし、いつも上のそらで話聞いてないし」
ああそれはそのいつも瞳が眩しくて見てらんなくて、いつもクゥさんのことばっか考えているからー
「それにこうしている今だってホラ、目が泳いでいて僕のほうを見ていない」
いやそれはだから今は―――――
「ふぇ?」
また心の中でなにやら考え始めていた僕は、落ちてきた液体にびっくりしてクゥさんの顔を見つめる。
「クゥさん………!?」
いつの間にか僕の頬をひっぱる指もすでに力が入ってなくて。
「トキなんて…」
僕の前に顔を被って逆にしゃがみ込んでしまう。
「クゥさんっ、それは違っ…」
必死になって否定しようとした僕に、運命はあまりに容赦無かった。
「トキなんて大嫌いだーーー!!!」
どかばきどごっ
「※☆〒*@!!!???」
わーっと言いながら走り去るクゥさんの後ろ姿を見ながら、僕は薄れゆく意識のなかで思った。
ああやっぱりクゥさんの後ろで動く影っていいや………
僕はこんどこそ本当にホウアンさんの世話になることになりました( ̄− ̄+)
*…………………POSTSCRIPT…………………*
第一回目です。…………このハナシ、(出てこないけど)最後の最後でジョウイがさり気にかわいそうです。
やっぱジョウイはそうでないと!!
↑ゲームの方の最後のvsジョウイ戦のコトを言っています。
私的見解なのですけど…ほら、ベストエンドにするにはジョウイに負けないといけないでしょ?
…まぁそれは最後まで読んだらの楽しみですね。
でもジョウイってなんてギャグにしやすいんだろう…(笑)
真白茶飴
*……………………………………………………*